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「マルちゃん大盛! 函館系ワンタン塩ラーメン」税込100円で大盛!! “函館の塩” を再現

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東洋水産

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年6月3日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん 大盛! 函館系ワンタン塩ラーメン」の実食レビューです。

北海道・函館(はこだて)の人気ご当地ラーメン「函館ラーメン」を格安の大盛りカップラーメンで再現!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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マルちゃん大盛! 函館系ワンタン塩ラーメン

「マルちゃん 大盛!」シリーズとは、マルちゃんこと東洋水産が「イトーヨーカドー」から依頼を受けて開発・製造している大盛バケツ型のカップラーメンで、ご当地ラーメンが題材のシリーズです。まれに例外もありますが、ご当地の地域や地名をタイトルに冠した「マルちゃん 大盛! ○○系-・」という商品名が基本。

セブンプレミアムではありませんが、セブン系列の “スーパーマーケット専用商品” なので、販売店はイトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマート、イトーヨーカドーのネット通販サイト(オムニ7)のみ、同じグループでもセブンイレブン(コンビニ)や西武・そごう(デパート)では取り扱いがありません。



東洋水産とイトーヨーカドーのタイアップは歴史が古く、1999年9月に発売された「恵比寿の王道ラーメン すっきり醤油」というカップ麺が最初のコラボ商品で、当時から大盛サイズの安売り用カップラーメンとして展開。2019年でコラボ20周年を迎えるのですが、今回は「札幌の味噌」や「旭川の醤油」に並ぶ “北海道三大ラーメン” の一つ、北海道函館市の人気ご当地グルメ「塩ラーメン」が再現されました。

札幌の味噌ラーメンを「札幌ラーメン」として売り出された後を追い、町おこしの一環として「函館ラーメン」とも呼ばれているのですが、定番は塩ラーメン。すっきりとした透明感のある塩味のスープが王道で、古くより開港地として栄えていた函館港があることから、昆布やホタテなどの “海産物” をスープに取り入れている店が多いのも函館ラーメンの特徴です。

函館にラーメンが登場したのは明治17年、当時の新聞には「南京そば15銭」という広告があり、日本最古のラーメンは函館という説も——

ちなみに上の写真は函館の名店「函館麺厨房あじさい」の塩ラーメン(味彩塩拉麺)で、以前に東洋水産が再現カップ麺を製造していたこともあるのですが、他にも「星龍軒」や「滋養軒」など、地元民の唸る老舗も多く、2019年現在の函館市には150軒以上のラーメン店があると言われています。お店によって具材は様々ですが、お麩やナルト、ほうれん草をトッピングしているのが印象的ですね。

それから今週(2019年6月第1週)、北海道の一部を除くセブンイレブン各店限定で、2018年4月28日に惜しまれつつも閉店してしまった1951年(昭和26年)創業のミシュラン掲載店「星龍軒(せいりゅうけん)」の「塩らーめん」を再現した、「星龍軒 函館塩ラーメン」という復刻版のカップ麺が数量限定で発売されています。



「星龍軒」のカップ麺は明星食品が担当しているんですけど、同じセブン系列から函館系のカップ麺を同じ週に発売するなんて、単なる偶然でしょうか‥‥こっそり函館フェア? と、それはさておき私の住んでいる地域にはセブン系列のスーパーマーケットが1店舗もないため、公式ネット通販サイトを利用しているのですが、大盛なのに本体価格93円(税込100円)の格安ライン。

このシリーズは基本的に税込100円ではあるものの、2019年6月1日(土)出荷分からの価格改定により、東洋水産を含め一部のブランドを除く主要メーカーの即席麺が3〜8%ほど値上がりしている中、嬉しいことに「マルちゃん大盛!」シリーズの価格は据え置きでした。あくまで安売り用のカップ麺であることを忘れてはいけませんが、函館ラーメンらしい海産物の旨味に注目してみましょう。

開封

別添の小袋は大きめの「粉末スープ」が1袋で、かやく・調味油・液体スープなどは入っていませんが、スープの表面に厚いラードの油膜が張っている札幌の味噌ラーメンと違い、函館の塩ラーメンは油分の少ない淡麗系のスープというのも特徴です。なので、調味油や液体スープが入っていなくても、それが足を引っ張ることにはならなさそうですね。



パッケージにも写っていた具材のワンタンは最初から容器の中に入っていて、数は3個と廉価版の大盛カップ麺としては標準的な個数。麺は縮れのある細めの油揚げ麺で、おそらく「マルちゃん大盛!」シリーズでの汎用麺だと思うのですが、いまのところ函館っぽさはありません(※ちなみにワンタンの影響か粉末スープの小袋が油まみれだったので、几帳面な方は注意してください)。

それから容器側面下段の賞味期限下に「M8」と表示されているのですが、これは製造所を表している製造所固有記号といい、東洋水産(マルちゃん)の「M8」は兵庫県神戸市にある「関西工場」(兵庫県神戸市西区見津が丘6丁目8番)を意味しています。以前は自分で検索しないといけなかったんですけど、最近は別枠の商品情報欄に所在地まで明記されるようになりました。

東洋水産の関西工場では、今回の「マルちゃん大盛!」シリーズをはじめ、同じ大盛バケツ型のカップ麺「でかまる」、その廉価版(れんかばん)に位置するオープン価格の「ごつ盛り」、またカップ焼そばシリーズ「俺の塩」も生産しているのですが、さしずめ「マルちゃん大盛!」のイメージはイトーヨーカドー限定の「ごつ盛り」といった立ち位置です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん 大盛! 函館系ワンタン塩ラーメン
販売者:東洋水産株式会社
製造所:関西工場(M8)
内容量:103g(めん85g)
商品コード:4901990363655(JANコード)
商品サイズ:縦141mm×横141mm×高さ105mm

発売日:2019年06月03日(月)
実食日:2019年06月07日(金)
発売地域:全国(セブン系列スーパー限定)
取得店舗:イトーヨーカドー ネット通販サイト(オムニ7)
商品購入価格:100円(税込)
希望小売価格:98円(税別)

麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用)
スタイル:大盛バケツ型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:530ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(粉末スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香辛料、粉末野菜、卵白)、添付調味料(食塩、砂糖、ポークエキス、ごま、しょうゆ、チキンエキス、香辛料、粉末野菜、魚介エキス、たん白加水分解物、こんぶエキス、ねぎ、植物油)、かやく(ワンタン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、かんすい、レシチン、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)
【本品原材料に含まれているアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン(特定原材料及びそれに準ずるもの)

実食開始

粉末スープは先入れですが、熱湯を “ワンタンの上から” 注ぐようにと調理方法に書いてあったので、ついでにスープも溶けやすいように、ワンタンの上に粉末スープをあけておくと効率がいいと思います。粉末スープの中には小さなネギとゴマも入っていたのですが、香りにカップ麺特有の刺激があったので、ちょっと気になりました。



ゆっくりとワンタンの上から熱湯を注ぎ、フタをして3分経ったら軽く混ぜて完成です。なんというか‥‥とてもシンプルですねw あまり函館らしさは感じられない調理後のビジュアルではあるものの、漂ってくる湯気は生姜を中心とした香味野菜の香りが強く、よく言えばカップ麺らしい独特の魅力とも言えるのですが、高級感はありません。

それに油揚げ麺特有の香りも並行しているのですが、精製ラードを使用した麺よりかは穏やかですし、今回はオープン価格に近い‥‥いや、場合によってはオープン価格のNB商品よりも実売価格が安いわけですからね。それでは、函館の塩ラーメンらしさとコストパフォーマンスに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(103g)当たり

熱  量:484kcal(カロリー)
たん白質:10.2g
脂  質:23.5g
炭水化物:57.8g
食塩相当量:6.6g
(めん・かやく:1.5g)
   (スープ:5.1g)
ビタミンB1:0.38mg
ビタミンB2:0.40mg
カルシウム:185mg

参考値(調理直後に分別した値)
熱量:484kcal(めん・かやく:450kcal)(スープ:34kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

「ごつ盛り」ライクな油揚げ麺
3.0

麺は細めの油揚げ麺で、油揚げ麺特有の風味と縮れが強く、食感は軽め。実食の前にマルちゃんの廉価版シリーズ「ごつ盛り」と同じ製造所で生産されていると書きましたが、「ワンタン醤油ラーメン」や「味噌ラーメン」「コク豚骨ラーメン」「豚骨醤油ラーメン」など、熱湯3分の「ごつ盛り」で使い回している汎用麺と同じ油揚げ麺だと思います。

まさに「ごつ盛り」と同じ系譜にあるスナック的な油揚げ麺で、質感や風味も瓜二つ。2018年11月に発売された「マルちゃん 大盛! 長崎系ちゃんぽん ピリ辛」は熱湯5分だったので、今回の麺とは異なりますが、それも「ごつ盛り ちゃんぽん」から引っ張ってきたような質感でした。ちなみに函館のラーメンはストレート麺が多いのと、いかにもカップラーメンの麺なので、再現度はイマイチです(※でも個人的には大好きw)。



「マルちゃん大盛!」の立ち位置はオープン価格の廉価版PBカップラーメンなので、基本的に同じ麺を採用し、スープや具材で個性を特徴付け、差別化を図るスタイル。ただ、「ごつ盛り」が麺量90gなのに対し、「マルちゃん大盛!」は麺量85gと若干ながら少ないのですが、このシリーズでは大盛り85gが定量なので、今回の「函館系ワンタン塩ラーメン」が特例ではありません。

スープ

独特の魚介感
3.5

一般的なカップラーメンに使用される魚介エキスといえば、鰹節や宗田節、サバ節、煮干がメジャーな顔ぶれで、中でも東洋水産は煮干の組み方が得意なんですけど、今回は「ホタテ」と「昆布」を基調にしているようなイメージです。他は節か煮干かと聞かれたら節よりも煮干を感じたのですが、サバは使用していません。

昔のカップラーメンほど分かりやすく人為的な刺激ではないものの、生姜によるキレや食塩とは違う、どちらかというと化調(化学調味料)系のピリピリとした刺激を伴うため、繊細なスープとは言えませんが、ホタテや昆布の旨みが効果的。それらを意識的に組み込むことで、海産物を扱う港町の背景をイメージさせてくれます。

写真には写っていませんが、けっこう胡麻の量も多く、煎り胡麻・擂り胡麻の両方が入っていて、特に煎り胡麻の芳ばしい食感と風味のアクセントが塩味のスープにベストマッチ(※ただしスープの底に溜まりがちなので混ぜながら食べてるのがポイント)。動物系にクセはなく、キリッと食塩のキレも効いているのですが、同時に砂糖の甘味も並行。ちょっと安っぽい味なんですけど、税込100円で麺大盛ですからね。

具材

ワンタンの数はバラツキあり
3.0

ワンタン自体は「ごつ盛り」シリーズにも使われている東洋水産の具入り汎用ワンタンで、しっかり熱湯を上から注いだ場合でも3分ジャストでは完全に戻りません。ただ、エースコックのワンタンほど頑固な皮ではないため、麺との接地面は3分でケアが完了していますし、あとはスープに3〜5分くらい沈めておけば “皮は大丈夫” です。

ワンタンの中身(餡)は中華風の味付けで、これも慣れ親しみの味わいなんですけど、皮がクルンと丸まっているタイプのワンタンは戻りにくく、無理矢理こじ開けたら中身の一部が乾燥したままでした。ある意味すごいけどw 10分以上スープに浸けておいてもシャリッとしている個体が多いと思います。とは言えスナック的な食感も尊く、それも趣だったりするんですけどね。

ただ、今回は同じ店(オムニ7)で同じ日に、同じカップ麺(マルちゃん 大盛! 函館系ワンタン塩ラーメン)を2個購入していたのですが、ここまで掲載してきた写真の製品に入っていたワンタンは3個、もう片方の製品には「ワンタンが5個」も入っていたんです。なんだこの差は‥‥

ちょっと皮のサイズが小さいというか、クルンと丸まっているタイプが多かったんですけど、中身の餡は体感的に同じような量ですし、味も変わりません。実際のラーメン店に例えると、追加トッピング200円くらいで(※イメージですけど)わざわざ増やしてもらった時に近い感覚の差が生じていました。4個が平均で3個がハズレ、5個はアタリ、みたいなことになっているのだろうか——

などと気になったので東洋水産に尋ねてみたところ、「機械が重量で計測している」(つまり個数で落としていない)ため、3個でも5個でも実際の量は変わらないとのことでした。そう言われると素直に納得といえば納得なんですけどw 具入りワンタンを口に3回運ぶのと5回運ぶのとでは食後の満足感が違うので、だいぶ受ける印象も変わると思います。

総評

★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3)

イメージとしては塩味でワンタン入りの「ごつ盛り」(の、さらに廉価版)といった感じで、あまり繊細な味ではないんですけど、スープからは函館を意識していることが伝わってきました。それに2017年10月23日に期間限定で発売された「ごつ盛り コク塩ワンタンラーメン」以来、正統派の塩ラーメンはリリースされていないので、既存のNB商品と客の取り合いになることもありません。

麺もスープも大盛カップ麺らしいタイプではあるものの、ある意味それも安売り用のPB商品らしいというか、業界全体で施行された値上げ後も税込100円をキープして、麺も大盛りのまま減量なし。具材にも食べ応えのあるワンタンを——なんですけど、ワンタンの数。実際は同じ量とのことだったので、とりあえず総評は「及第点」としておきますが、体感的には星の数0.5〜1個分左右しかねない差を感じました。

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