どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年6月19日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん 冷しこく担々うどん」の実食レビューです。
冷水で冷やすマルちゃんの冷やし和風カップめん “5年目の夏” は「冷し」シリーズ初となる中国&韓国の味を同時に展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
マルちゃん 冷しこく担々うどん
マルちゃんの冷やし和風カップめんとは‥‥厳密にいうと私が勝手にカテゴライズしている呼び名なんですけどw 正しくは東洋水産のロングセラー「赤いきつねうどん」や「緑のたぬき天そば」でおなじみ “和風丼カップ麺” シリーズ(旧:マルちゃんの和風麺・色シリーズ)における “冷し” タイプの商品を指し、2019年(令和元年)7月1日に登場した「冷しぶっかけたぬきそば」を皮切りに発足。
以降は蒸し暑くなってくる季節に向けて、毎年6月上旬に登場する恒例の企画となり、通算5回目の発売となる2023年(令和4年)の新作は、シリーズ初となる日本国外の味。中国発祥の担担麺(たんたんめん)をアレンジした「冷しこく担々うどん」と、キムチを題材にした韓国ライクの「冷しキムチそば」を展開し、これまでと違ったアプローチを見せてきました。
前述のように “和風丼カップ麺” から初の冷やし商品がリリースされたのは、約4年前の話。その第1弾を飾った「冷しぶっかけたぬきそば」は、1980年(昭和55年)8月の発売以来、現在も多くの方に愛されている「緑のたぬき天そば」を実直に冷やしアレンジした商品‥‥ではなく、ライトグリーンのパッケージに身を包んだ変わり種で、自慢の丸い天ぷらではなくオニオン揚玉と小えび天ぷらを別添。
たとえば日清食品が誇る「日清のどん兵衛」に、ニュータッチことヤマダイの「凄麺(すごめん)」など、湯切り後に冷水で麺を引き締めるタイプのスポット商品が夏の定番になりつつある、ここ最近の即席カップめん業界ではあるものの、数年前までは大黒食品工業の「冷しシリーズ」が台頭でした。しかし、その牙城を崩したのが “和風丼カップ麺” における「冷し」シリーズ。
以降は2020年6月8日発売の「冷しぶっかけうどん」及び「冷しぶっかけたぬきそば(二代目)」並びに2021年6月7日発売の「冷しぶっかけ肉うどん(レモン風味)」及び「冷しぶっかけ鴨だしそば」並びに2022年6月13日発売の「冷しぶっかけ肉うどん(ぽん酢風)」及び「冷しスタミナ肉そぼろそば」を展開。
即席カップめん業界の季節向け製品は、実際の旬がピークを迎える1〜2ヶ月前(例:夏向け製品は6月頃、秋向け製品は8月下旬、冬向け製品は11月頃など)にリリースされることが多く、なかでも夏向け製品は梅雨入りから勢いを増すこともあり、マルちゃんの「冷し」シリーズも6月発売が恒例となっているのですが、担担(たんたん)とキムチが題材になったのは5回目となる2023年が初めて。
このページでレビューする「冷しこく担々うどん」は、なめらかで細めの麺に、ポークの旨みと味噌や練り胡麻を合わせ、ラー油の辛みを効かせた担々スープが特徴とのこと。いったん熱湯で麺を戻し、お湯を捨ててから冷水を注ぎ入れ、湯切り口から冷水を捨てる作業を3回ほど繰り返さなければいけないのが手間ですが、それを乗り越えてこそ楽しめる “涼味” がコンセプト。
すでに5回目の発売ということで、毎年この時期を楽しみにされている方にとっては余裕の工程かとは存じますが、初めて調理する方は “湯切り後にフタを剥がしきらないように” 注意してください(ぶっちゃけ「ザル」を使うのが最高効率ではあるものの、それを言っちゃあ野暮でしょうか)。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」の計2パック。ちなみに余談なんですけど、即席めん業界では「焼きそば」→「焼そば」よろしく「冷やし」は「冷し」と省略されるので、なぜなのか以前に理由を尋ねてみたところ、東洋水産の関係者曰く “特に意味はない” との回答でした。文字数の関係ですかね? 余計にモヤモヤした()
麺は油で揚げたフライ麺で、たとえば「赤いきつねうどん」よりも一見して明確に細く切り出されているのですが、湯戻し時間は5分と長めに取ってあります。そういえば、このブログでマルちゃんの「冷しうどん」をレビューするのは初めて。単純に時間的な問題で後回しになってただけなんですけどw それはさておき昨年は戻りムラが気になったので、そこが懸念しているポイント。
メーカー希望小売価格は「赤いきつねうどん」や「緑のたぬき天そば」と同様に、236円(税別)の設定なので、これが2023年6月現在のレギュラーサイズにおけるディファクトスタンダード。先月までは214円(税別)だったので、たとえばコンビニでの販売価格などは目に見えてアップしており、スーパーやドラッグストアなどでも先月比10円前後の値上げに至った店舗が多かったです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん 冷しこく担々うどん 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:96g(めん69g) 商品コード:4901990374897(JAN) |
発売日:2023年06月19日(月) 実食日:2023年06月24日(土) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:スーパー 小売価格:236円(税別) 購入価格:149円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(液体スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、乾燥酵母、卵白)、添付調味料(みそ、しょうゆ、香味油脂、ポークエキス、植物油、ねりごま、砂糖、香辛料、たん白加水分解物)、かやく(チンゲン菜、味付挽肉)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、リン酸塩(Na)、炭酸カルシウム、乳化剤、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE、ローズマリー抽出物)、増粘多糖類、パプリカ色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※水切り後、麺やフタ裏面、カップ側面に白色の油脂が付着しますが、油揚げ麺に含まれている植物油脂が固化したもので、品質上問題ありません。 |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容はチンゲン菜に、味付挽肉の組み合わせとシンプルなラインナップ。とはいえチンゲン菜、味付挽肉ともにカップ担担麺では定番の具材なので、取り合わせとしては悪くありません。ちょいちょい湯切り口から脱走するチンゲン菜と味付挽肉の欠片には哀愁を感じざるを得ないですが‥‥w
前述のように熱湯を注いでから5分後、湯切り口から湯を捨てて、フタを残したまま冷水(可能であれば事前に冷蔵庫で冷やしておいた水)を注ぎ、湯切り口から水を捨てる、その作業を繰り返すこと3回。麺が冷えたら「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。担担麺といえばの花椒(ホワジャオ)は香ってきませんが、ごまの香りが食欲を刺激してくれる実食前。
たまに私もミスりそうになるんですけど、今回は文字通り「冷し」なので、お湯を注いでから “うっかりフタの上で液体スープを温めないように” 注意してください。それでは(たぶん辛くないと思いますけど)念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(96g)あたり |
カロリー:441kcal たん白質:8.2g 脂 質:23.8g 炭水化物:48.6g 食塩相当量:3.5g ビタミンB1:0.26mg ビタミンB2:0.32mg カルシウム:173mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
油脂の凝固が気になる人は気になるかも
「赤いきつねうどん」よりも一見して明確に細く切り出されていると前述しましたが、原材料名の “小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、乾燥酵母、卵白” という構成は「赤いきつねうどん」と完全に一致する内容で、ふわっと奥から上がってくる甘みも共通するポイント。
「赤いきつねうどん」と比較して横幅が狭いだけでなく、ちょっと薄めに切り出されているため、たとえば讃岐うどんvs.稲庭うどんほど顕著な差ではないけれど、口当たりは異なります。ただ、熱くないのは夏に向けて確実な強みになると同時にノンフライうどんではないので、白く凝固した油脂に伴うザラついた舌触りに不快感を覚える方は、少なからずいらっしゃるかも。
また部分的にサクッとした戻りムラが残っていた(試しに水道水でも調理したところ気になった)ので、事前に冷蔵庫でキンッキンに冷した冷水を使う場合、湯戻し時間は思い切って6分ほど取ったほうがいいかもしれません。などと欠点を多く挙げていますけど、これからの季節、汗をかきづらい仕様はメリットです。
スープ
日本式たんたん
担担麺(中華麺)ではなく「うどん」ですが、和風サイドから見ると煮干やカツオ・サバなどに由来する魚介エキスや魚粉、さらに昆布も不使用で、中華サイドから見ると麻味(花椒の痺れ)は目立っておらず、辣味(唐辛子の辛さ)も控えめ。味付けには日本の醤油や味噌を使用していることから、ごりごりの日本式ではあるものの、しっかりと主張してくる練り胡麻のコクが魅力。
前述の油揚げ麺に重さを感じたので、この味付けだと全体的に “もったり” しているというか、わりと早い段階で香辛料や酢のアクセントが欲しくなったんですけど、冷やし調理だと凝固する豚脂や牛脂は省き、しっかりと練り胡麻を主軸に据えていたところは好印象。ちょっとでも唐辛子が入っていたら無理!! だと厳しいかもしれませんが、お子様や辛すぎる食べ物が苦手な方でも安心して楽しめる辛さです。
かやく
挽肉がサクサクするw
チンゲン菜、味付挽肉ともに「やみつき屋」や「マジ盛」など、同社の縦型ビッグ製品にも頻繁に使われる具材なので、新鮮味はありません。しかし、チンゲン菜は特有の甘みとシャキシャキ感が強く、まろやかな担担スープに違和感なくフィット。味付挽肉はジャンクな質感で、もとより本格的な具材ではないのですが‥‥このサクサクどうにかなりませんかねw
温調理だと気にならない項目なのですが、お湯を注いでから5分後に冷水の洗礼を浴びるため、サクサクした食感に逆戻り。これはこれと割り切れるのであれば、おおむね問題ないかとは思いますけど、ちょいちょい違和感を覚えました(チンゲン菜も分厚い部分は歯に負担を与える程度に硬くなるので、硬い食べ物に懸念がある方は注意してください)。
総評
かやくの味付挽肉がサクサクだったり、揚げ油に由来する油脂の凝固だったり、もはや “冷やさないほうが美味しいのでは——” などと本末転倒なことを思ってしまったんですけどw スープに仕込まれていた練り胡麻のコクは注目すべきポイント。
暑い季節に嬉しい冷やし製品でありながら、全体的に “もったり” とした印象を受けたので、このブログでの評価は伸び悩んでしまいましたけど、シリーズの過去作品にはないフレーバーの開拓には頭が下がりました。自前の唐辛子やラー油、花椒、お酢などでカスタマイズすると “もったり感” は解消できると思うので、ちょい足しアレンジも検討してみてください【author・taka :a(大石敬之)】