どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年7月20日(火)新発売、東洋水産(マルちゃん)のカップ麺「青い焼ちゃんぽん」の実食レビューです。
マルちゃんの「青いちゃんぽん」が焼きそばに!? ローソンのカップめんコーナーに湯切りタイプの新ラインナップ登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
青い焼ちゃんぽん
青いちゃんぽんとは、マルちゃんのブランドで知られる東洋水産の期間限定フレーバーで、同社の「赤いきつねうどん」や「緑のたぬき天そば」でおなじみ、和風丼カップ麺シリーズ(旧「和風麺・色シリーズ」)の変わり種。このシリーズでは初となる “青” を冠した商品で、2015年(平成27年)3月2日に初めて発売されました。
今回の新商品「青い焼ちゃんぽん」は、青いちゃんぽん初となる湯切りタイプの汁なしカップ麺で、東洋水産とローソンが共同開発。どちらの公式ウェブサイトからも事前告知はありませんでしたが、コンビニの中でもローソンにしか売ってない、販路限定・数量限定のPB(プライベートブランド)商品で、魚介の旨みを利かせた「ちゃんぽん風カップ焼そば」とパッケージには記載してあります。
「青い焼ちゃんぽん」のベースになった「青いちゃんぽん」は、1978年(昭和53年)8月10日発売の「赤いきつねうどん」及び1980年(昭和55年)8月発売の「緑のたぬき天そば」に続き、1982年(昭和57年)8月に発売された色シリーズ第3弾「黄色い博多ラーメン」が密接に関係している‥‥という話はご存知でしょうか。
当初「黄色い博多ラーメン」は、九州エリア限定販売のカップラーメンとして開発され、なおかつ生産数量・販売期間限定のスポット商品として登場しましたが、1987年(昭和62年)1月に全国区で新発売。ただ、それもスポット商品という位置付けで、現在は1985年(昭和60年)5月発売のミニサイズ「まめとんこつ博多ラーメン(黄色いまめ博多ラーメン)」のみ販売を続けています。
そんな「まめとんこつ博多ラーメン」を “レギュラーサイズにアレンジした” という名目で、2014年(平成26年)3月3日に標準どんぶり型の「黄色い博多ラーメン」が復活。さらに翌年3月2日にも「黄色い博多ラーメン」を再販しているのですが、それと同じ日に発売されたのが「青いちゃんぽん」で、当初は「黄色い博多」と同じく販売ルートを限定しないNB(ナショナルブランド)商品でした。
その後、2016年と2017年に「青いちゃんぽん」をリリースした記録は残っていませんが、2018年(平成30年)3月12日「おそば屋さんのカレー南ばんそば」の発売と同時に標準どんぶり型の「青いちゃんぽん」が復活。これもNB商品として登場しましたが、2019年(令和元年)5月21日——。
2015年の初登場から2018年の復活まで、標準どんぶり型のNB商品という製品スタイルだったのが、突如 “ローソン限定のPB商品” として「縦型ビッグ 青いちゃんぽん」にリニューアル。2020年2月2日にも同じ条件・同じ製品スタイルの「青いちゃんぽん」を再販しているため、ローソンで見かけたことがある、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
かくして「青い焼ちゃんぽん」に繋がった今回、これまで「赤いきつね焼うどん」や「黒い豚カレー焼そば」ほか「黄色い博多焼ラーメン」など、既存の和風丼カップ麺シリーズ・色シリーズを汁なし化させてきた東洋水産なので、これも必然的な流れといえるかもしれません。
開封
焼きちゃんぽんなのに焼いてない‥‥という定番のツッコミはさておき、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」が1袋に、後入れの「粉末ソース」と「調味油」で合計3袋。マルちゃんのカップ焼きそばでも定番の構成ですが、けっこう粉末ソースの量が多いので、ダマにならないように気を付けたいところ。
麺は油で揚げたフライ麺で、やや茶褐色の見た目と強付いた形状から察するに、東洋水産が定期的に販売している「珍々亭」のカップ油そばなどに通じるタイプ。ちゃんぽんといえば長崎の太ストレート麺が定番なので、その対極に位置するような雰囲気ですが、ひとまず麺量は130gの大盛り仕様と食べ応えは間違いなさそうです。
2021年7月23日現在、なぜかローソンの公式ウェブサイトに製品情報はアップされていませんが、販売店は全国のローソン店舗が対象で、販売価格は215円(税込232円)と標準的な値段。コンビニで縦型ビッグのカップラーメンを購入した場合、この価格帯が相場になるので、特別に安いわけではないけれど、特別に高いわけでもありません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん 青い焼ちゃんぽん 製造者:東洋水産株式会社 製造所:M1・関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:152g(めん130g) 商品コード:4901990369169(JAN) |
発売日:2021年07月20日(火) 実食日:2021年07月23日(金) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:232円(税込) ローソン標準価格:215円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:720ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(粉末ソース・特製油・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、精製ラード、食塩、しょうゆ、香辛料、粉末野菜、卵白)、添付調味料(ポークエキス、植物油、デキストリン、ラード、食塩、砂糖、香味油脂、香辛料、粉末野菜、魚介エキス、しょうゆ、酵母エキス、たん白加水分解物)、かやく(キャベツ、いか、かに風かまぼこ、きくらげ)/ 加工でん粉、トレハロース、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、かんすい、カラメル色素、香料、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、pH調整剤、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、パプリカ色素、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、多めのキャベツを筆頭に、イカ、かに風味かまぼこ、キクラゲと具沢山。たとえばスーパーカップ(エースコック)の「大盛りいか焼そば」が販売終了になり、あのカップヌードル(日清食品)が誇る「シーフードヌードル」も “ほぼイカ” という魚肉練り製品でイカの使用量を削減している昨今、やはり本物のイカが入っているのは嬉しいですね。
あとは熱湯を注いで5分間、待っている間に別添の特製油をフタの上で温めながら待ち、5分後に湯切りしてから添付調味料を加えるのですが、添付調味料を入れる順番は「特製油」を先に、それを軽く馴染ませてから「粉末ソース」を入れるのがポイント。それでも粉末ソースがダマになりやすかったので、可能な限り満遍なく広げた後、手早く根気よく混ぜ続けてください。
ちなみに縦型ビッグの「青いちゃんぽん」は、まったり濃厚な豚骨系の白湯(ぱいたん)が印象深く、スープについては非の打ち所がないほど美味しくて、このブログでは高評価を叩き出しました。それと同じ香りを感じる今回、引き続き縦型ビッグとの共通点にも注目しつつ「めん」「特製油・ソース」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(152g)あたり |
カロリー:700kcal たん白質:13.4g 脂 質:29.3g 炭水化物:95.6g 食塩相当量:4.5g ビタミンB1:0.50mg ビタミンB2:0.59mg カルシウム:289mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
二朗インスパイア系にも通じる無骨な太麺
かなり強付きのある質感で、加水率の低い二郎インスパイア系の極太麺に見えなくもないのですが、いざ噛んでみるとモチモチした粘りの強い弾力が楽しめます。ただ、それでもワシワシと食べたくなる、流行りの二郎系に通じるタイプではあるものの、後述する濃厚なソースとの相性は悪くありません。
東洋水産が販売しているカップ焼きそば系の例に漏れず、精製ラードを使用した食用油で麺を揚げているため、植物性のオイル100%では出せない風味が並行するのですが、その芳ばしい風味も後述するソースにフィット。そもそもチャンポン系のスープには、ノンフライ麺よりも油揚げ麺のほうが合う‥‥というのは持論ですけど、それはさておき素直に正解と思える組み合わせ。
たとえば「長崎ちゃんぽん」で定番の丸い太ストレート麺をイメージしていた場合、ほぼほぼ確実にズッコケることになりますが、世の中には「井手ちゃんぽん」や「近江ちゃんぽん」など、それぞれの地域に根付いた “ご当地ちゃんぽん” が存在します。ただ、今回は特定の “○○ちゃんぽんを再現した-・” などの表記はなく、ソースとの相性もよかったので、素直に楽しめました。
特製油・ソース
ちゃんぽん好きは逆らえないw
まず先に馴染ませる「特製油」について、なんの変哲もないオイルに見えますが、ただの潤滑油ではありません。そこまで量が多いわけではないけれど、ここに “野菜を炒めたような風味” が綴じ込めてあり、全体の調理感を底上げしてくれます。直接すこし舐めるだけで分かるので、注目していただきたいポイント。
そして、真打の「粉末ソース」がヤバい。まさに縦型ビッグの「青いちゃんぽん」が持つ魅力を忠実に受け継いだ、まったりと乳化感の強い豚骨エキスを軸に、豚骨特有のネガティブとされる癖は抑えつつ、ふと鼻に抜ける骨っぽい風味が本格的で、濃厚さの指標を履き違えていません。
そこにイカやエビ、ホタテなどの魚介エキスを重ね、ブラックペッパーやホワイトペッパーで程よく後味を引き締めている、実食前の予想を裏切らない‥‥否、その上を行く中毒性の高いテイスト。豚骨白湯×魚介系の王道を地で行くような味付けですが、それだけに逆らえない人も多いと思います。
具材
しっかり具沢山
多めのキャベツを筆頭に、イカ、かに風味かまぼこ、キクラゲという具材の構成は、今年2月にリニューアル発売されたローソン限定の「縦型ビッグ 青いちゃんぽん」と同じ構成で、麺の量は130gの大盛りですが、それでも物足りないと思わせないボリューム感。
それぞれ新開発の具材ではないけれど、本物のイカは風味が強く、かに風味かまぼこで海鮮の風味を広げ、コリコリとしたキクラゲの食感もアクセントに効果的。キャベツの量も多かったので、特に不満を覚えることはありませんでした。
総評
麺の雰囲気はカップラーメンと異なりますが、まさに縦型ビッグの「青いちゃんぽん」を汁なしカップ麺に落とし込んだような仕上がりで、特に粉末ソースの仕上がりは見事。長崎ちゃんぽん系の麺をイメージしていた場合、どうしても違和感はあるかと思いますけど、カップちゃんぽん系の味が好きなら一見の価値あり。
一部の地域では売ってない場合もありますが、取り扱っているローソンも多いかと思いますので、そそられた方は最寄りのローソンをチェックしてみてください【author・taka :a(大石敬之)】