どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2025年9月8日(月)新発売、日清食品のカップ麺「魔改造カップヌードル シーフードヌードル」(236円+税)の実食レビューです。
シーフードを明太&チーズ&ソースで “明太チーズ海鮮もんじゃ味„ に魔改造!? プロのカップ麺研究家がカプヌの新作をガチで評価した結果——。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
魔改造シーフードヌードル
魔改造(まかいぞう)カップヌードルとは “魔改造したら、背徳的にウマかった„ をコンセプトに、同ブランドの四天王として知られる「オリジナル」「カレー」「シーフードヌードル」「チリトマトヌードル」を製造者自ら別物級にアレンジする、これまで以上に劇的な変化を追い求めた企画で、1971年(昭和46年)9月18日発売の「カップヌードル」は “もつ鍋しょうゆ味„ にデフォメーション。

さらに人気ランキング3位の常連「カレー」は “ガリマヨカレー味„ に、コアな固定ファンを多く抱える「チリトマトヌードル」は “エビチリトマト味„ に魔改造されているのですが、このページでレビューする「魔改造シーフードヌードル」は “明太チーズ海鮮もんじゃ味„ ということで、明太チーズ海鮮までなら容易に想像できる。ただ、その先ですよ。まさかの「もんじゃ」って‥‥マジかよ日清。
もんじゃとは、東京の下町を起源とする「もんじゃ焼き」の総称で、江戸時代末期から明治時代初期に親しまれていた「文字焼き」にルーツを持つ関東のローカルフード。
その長い歴史から元祖・発祥の店については特定できていないようですが、1887年(明治20年)隅田川の河口に位置する東京湾の埋立地第一号として着工し、現在は西仲通り商店街(通称:月島もんじゃストリート)が存在する “月島(旧:築島)の駄菓子屋から普及した„ というのが有力説です。

筆者は関西エリア在住につき、もんじゃ焼きの専門店はもちろん日常的に触れる機会も少ないため、これまでの経験値はスーパーなどで購入できる “もんじゃ焼きセット„ くらいなんですけど、さておき「もんじゃ焼き」がコンセプトの「カップヌードル」といえば、2024年(令和6年)3月4日に「お椀で食べるご当地カップヌードル 東京土産もんじゃ 4食入り」を発売している日清食品。

上記は “お土産用のご当地カップヌードル第1弾„ として企画された商品なので、販売店は当初より “東京及びその近郊のお土産コーナー並びにカップヌードルミュージアム 横浜„ に限定されているのですが、これから掘り下げる「魔改造カップヌードル シーフードヌードル(コク旨 明太チーズ海鮮もんじゃ味)」の販売エリアは全国区。
明太子がコンセプトの「シーフードヌードル」といえば、今年2月17日に発売された「カップヌードル 明太クリーミーシーフード ビッグ」が記憶に新しいところ。このブログにレビューは残っていませんが、筆者が運営しているYouTubeチャンネル『カップ麺TV.』(現在休止中)で取り上げ、総合評価は及第点以上(★4)と記録しました。
ただ、もんじゃ味を標榜する「シーフードヌードル」はカプヌ史上初の試み。明太チーズとの相性に不安はないけれど、はたして「もんじゃ焼き」の要素も魔改造によって組み込まれているのかどうか、それっぽい雰囲気に注目しながらレビューします。
開封

今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、ニトロ的な加速装置が備わっていないところは寂しいポイントになりますが、お湯を注ぐだけでOKの簡便性はオリジナルの「シーフードヌードル」と共通するポイント。っていうかコレ、中身を容器から出して粉々に砕いて水でふやかして鉄板で焼いたらガチめの「もんじゃ焼き」になるのではなかろうか‥‥などと。

さておき具材は「イカ」「カニカマ」「チェダーチーズ風ブロック」「キャベツ」「ネギ」の組み合わせで、通常品に入っている “ほぼイカ„ は不在。明太子はスープに仕込まれているようですが、この時点で強烈なイカの匂いと優しい明太子の香り、さらにチーズの存在も相俟って、ひとまず既存品の雰囲気とは大きく異なります。
ちなみにメーカー希望小売価格は236円(税別)に設定されているため、レギュラーサイズの「シーフードヌードル」と同じ値段。筆者はセブン-イレブンで購入しましたが、全国のスーパーマーケットやドラッグストア、ドン・キホーテなどのディスカウントストアも取扱店に含まれるため、エンカウント率は高いと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:魔改造カップヌードル シーフードヌードル 製造者:日清食品株式会社 製造所:+A 関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:77g(めん60g) 商品コード:4902105292808(JAN) |
発売日:2025年9月08日(月) 実食日:2025年9月27日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:236円(税別) 購入価格:254.88円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:300ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、オニオン調味料、香味調味料)、スープ(豚脂、糖類、でん粉、たらこ加工品、ポーク調味料、小麦粉、クリーミングパウダー、魚粉、プロセスチーズ、ガーリック調味料、魚介調味料、香辛料、粉末ソース、酵母エキス、いか粉末、紅しょうが、明太子加工品、ソース調味料、粉末しょうゆ、ナチュラルチーズ)、かやく(チーズ風油脂加工品、キャベツ、いか、魚肉練り製品、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、香料、増粘多糖類、香辛料抽出物、かんすい、カロチノイド色素、ベニコウジ色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、炭酸Mg、チャ抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・かに・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む) |
実食開始

麺は約2mm幅に切り出されたフライ麺で、湯戻し時間は標準の3分。原材料名の並びは「シーフードヌードル ビッグ」と共通で、厳密にいうとレギュラーサイズの「シーフードヌードル」とは表記が異なるのですが、詳しくは「めん」の項目で解説します。

あとは内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。時間になったらフタを剥がし、よく混ぜ合わせたら完成です。なるほど土台には「シーフードヌードル」が存在しているのですが、それ以上に明太チーズと “ソースの影響„ が強く、なかなかどうして期待以上に「もんじゃ」しててビックリw
公式のニュースリリースにも “ウスターソースの香ばしい風味をきかせた„ と記載されているため、それが「もんじゃ焼き」を表現する上で重要な役割を担っているのでしょう。というわけで、引き続き「もんじゃ焼き」の雰囲気や魔改造らしい個性に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(77g)あたり |
カロリー:360kcal たん白質:8.7g 脂 質:16.3g 炭水化物:44.5g 食塩相当量:4.4g (めん・かやく:2.4g) (スープ:2.0g) ビタミンB1:0.72mg ビタミンB2:0.22mg カルシウム:107mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:360kcal(めん・かやく:300kcal)(スープ:60kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん

スープの味わいを引き立たせる、つるみのあるしなやかな麺。
出典:https://www.nissin.com/jp/company/news/13436/

どんどん細分化されている
このブランドに使われる油揚げ麺は、大きく分けて約2mm幅と約3mm幅のサイズがあり、なおかつスープに合わせて味付けの配合を変えているのですが、今回の油揚げ麺は今年8月下旬に順次リニューアルした「カップヌードル シーフードヌードル ビッグ」の原材料名と完全に一致する内容です。

「カップヌードル」シリーズは元来、通年販売の定番商品と数量限定のスポット商品で麺を使い分ける傾向があるため、それについては今回に限った話ではないけれど、ひとつ前のページでレビューした「魔改造カレー」には「カップヌードル カレー ビッグ」ではなく「カップヌードル 味噌 ミニ」と同じ原材料を使用した油揚げ麺を搭載するなど、これまで以上に細分化が進んでいることに衝撃を受けました。
とはいえ「魔改造シーフードヌードル」に使われている油揚げ麺は「レッドシーフードヌードル」や「14種のスパイス麻辣湯」「だし仕込 シーフードヌードル」「3種のチーズ鶏白湯」などの原材料名と完全に一致するため、このパターンをシーフードヌードル系の雛形に使っていくのでしょう。とはいえ体感的には “いつものシーフードヌードルと同じ麺„ なので、あまり深く考えなくても大丈夫。後述のスープとも相性バッチリでした。
スープ

「カップヌードル シーフードヌードル」のスープをベースに、明太子とチーズの旨みとコク、ウスターソースの香ばしい風味をきかせた “明太チーズ海鮮もんじゃ味” のスープ。
出典:https://www.nissin.com/jp/company/news/13436/

日清、やりおる。
前述のように筆者の経験値は “もんじゃ焼きセット„ くらいなので、本場の味に精通されている方とは感じ方が異なるのではないかと思いますけど、まず想像していた以上に「シーフードヌードル」から逸脱した味わい。魚介の旨みは和風出汁(だし)ではなくシーフードのベクトルで、ときどき訪れる紅生姜のアクセントも通常品からの踏襲になりますが、プロセスチーズとナチュラルチーズのコクはオリジナルに含まれない要素。
さらに明太子の主張も明確で、クリーミーな味わいと対比を描くソースの風味も強く、例えるなら地域限定のベビースターラーメン(おやつカンパニー)とかにありそうな感じ。もんじゃ焼きにベビースターラーメンを入れるのが好きだったので、そのバイアスも絡んでの印象だとは思いますけど、素直に「もんじゃ焼き」っぽいと思える仕上がりに驚きました。ほんとに。
かやく

イカ、カニカマ、チェダーチーズ風キューブ、キャベツ、ネギ。
出典:https://www.nissin.com/jp/company/news/13436/

いいじゃん
日清食品のチーズ具材には大きく分けて2種類あり、たとえば本物のチーズを「バター」とするならば、原材料名の表記が “チーズ加工品„ のときは「マーガリン」のイメージ。それが今回のように “チーズ風油脂加工品„ となっていたら「ファットスプレッド」に位置するようなアイテムで、チーズ加工品よりも比較的にコクと風味が弱いのですが、スープに仕込まれたチーズと手を取り合い、なおかつクドさを通り越さない適度なチーズ感。
イカ・カニカマ・キャベツ・ネギは通常品と共通の具材なので、いずれも新開発ではないけれど、なかでもイカは風味が強く、海鮮の底上げに大きく寄与していました。
総評
正直、実食前はイロモノ扱いしていたので、先にレビューした “もつ鍋しょうゆ味„ のイメージからテヤンデイなオチも覚悟していたのですが、なんのなんの。調理後の香りや実際の味わいからも「もんじゃ焼き」っぽさが感じられる、期待以上の臨場感にビックリ。関西人の筆者は「もんじゃ焼き」の経験に乏しいため、上記のような印象を受けたんですけど、裏を返せば全国展開の変わり種として理想的な仕上がりの着地点。
オリジナルのテイストから激変しているため、けっきょく普通のシーフードが1番うめぇ勢も多く出てくるかと思いますが、この劇的な変化こそ「魔改造」の醍醐味。それも「もんじゃ焼き」という奇抜なテーマにもかかわらず、ひとつの商品として違和感なく仕上がっていたので、いやはやホントに期待以上でした。さて、残すところは “エビチリトマト味„ のみ。けっこうドキドキしています。【author・taka :a(大石敬之)】
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