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日清の話題作「魔改造カップヌードル」が抱える致命的な欠点。公式は “もつ鍋„ を標榜しているが‥‥

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2025年9月8日(月)新発売、日清食品のカップ麺「魔改造カップヌードル」(236円+税)の実食レビューです。

カップヌードルを魔改造したら背徳的にウマかった!? にんにくとニラで公式に魔改造された “もつ鍋しょうゆ味„ のカプヌをカップ麺研究家がガチ評価した結果‥‥。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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改造カップヌードル もつ鍋しょうゆ味

1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、日本の即席カップめん市場において圧倒的な占有率を誇っている日清食品のカップヌードル。誕生50年目に世界累計販売500億食を突破し、現在は世界100ヶ国以上で販売されている “真のグローバルブランド„ として最前線に立ち続けているのですが‥‥

あのロングセラーを “もつ鍋しょうゆ味„ に魔改造

このページでレビューする「魔改造カップヌードル」は、手を加える必要が皆無に等しい「カップヌードル」の黄金比をぶっ壊すかの如く “もつ鍋しょうゆ味„ に魔改造された一杯で、にんにくとニラの風味が特徴とのこと。えっと‥‥モツの要素は? などという疑問はさておき、生みの親である日清食品は “やみつき! 背徳的ウマさ„ を訴求している自信作。

魔改造(まかいぞう)とは “対象を非常に大きく作り替えること、元の意味や用途と大きく逸脱した形に改造することを意味する俗語(スラング)である„ ことから、転じて「標準的な性能、ルールやマナーを逸脱した行為」というニュアンスが含まれる。——by.Wikipedia先生

近年の魔改造といえば、その台頭であるフィギュア界隈はもちろん、超一流のエンジニアたちが集い、極限のアイデアとテクニックを競い合うNHKの技術開発エンタメ番組『魔改造の夜』(2020年6月19日〜)などもネットで度々話題に上がっていますが、元ネタは “第一次ガンプラブーム„ を牽引したクラフト団・やまと虹一(こういち)先生の漫画『プラモ狂四郎』(1982年-1986年)。

出典:https://x.com/o5kjH8uG8NGe2xK/status/1563558105883226112/

同作中に登場する薩摩模型同人会の旗手・南郷快山(なんごう かいざん)が “スケールモデルにアニメモデルの性能をもたせる秘技„ を考案し、戦闘機のプラモデル「1/48 零戦52丙型」を変形させ、仲間として連れてきた犬・タマサブローの「1/72 F-15Jイーグル」と合体させる前代未聞の「プラモ魔人」を編み出し『その名は魔改造たい』と発したことが語源。※カプヌはCMで『チャージマン研!』とコラボしていましたが。

ちなみに「黒歴史」の元ネタは、1999年〜2000年にかけて放送されたアニメ作品『∀ガンダム(たーんえーがんだむ)』なんですけど、そういえば “発売したものの思ったように売れず、存在をなかったことにしたい„ などと「カップヌードル」「日清のどん兵衛」「日清焼そばU.F.O.」たちの無かったことにしたい過去を掘り返した「日清の黒歴史トリオ」(2017年7月3月発売品)とかありましたね。

話を「魔改造カップヌードル」に戻しまして。前述のように「にんにく」と「ニラ」「肉の旨み」についてはパッケージでも訴求されているのですが、もつ(ホルモン)に関するアピールはパッケージにも日清食品のニュースリリースにも記載されていないため、ちゃんと “もつ鍋しょうゆ味„ に魔改造できているのかどうか、ちょっと不安な実食前。

最後の「!?」が余計に不安

ちなみに「魔改造カップヌードル カレー」「魔改造カップヌードル シーフードヌードル」「魔改造カップヌードル チリトマトヌードル」も同時にリリースされているため、定番の「カップヌードル」から順番にレビューしていきます。

開封

魔改造だけど別添なし

今回のカップ麺に小袋は別添されていないため “フタを半分まではがし、熱湯を内側の線までゆっくり注ぐ → フタをして3分でOK„ の調理方法は通常の「カップヌードル」と同じ手順。ボタンを押したら容器が変形したり、外装フィルムを剥がしたら七色に光ったり、そういうギミックも仕込まれていません。

カップヌードルらしく具沢山だが‥‥

魔改造を訴うからには何かしらの加速装置が欲しかった気持ちもありますけど、さておき具材は定番の謎肉(なぞにく)を筆頭に、キャベツ、ニラ、ごま、背脂の組み合わせ。今のところホルモンの存在は感じないため、引き続き「もつ」の打ち出し方が気になる展開。

ちなみにメーカー希望小売価格は236円(税別)なので、いつもの「カップヌードル」と同じ値段。新商品の販売に意欲的なコンビニはもちろん、全国のスーパーマーケットやドラッグストア、ドン・キホーテなどのディスカウントストアも取扱店に含まれるため、どこに売ってる難民に陥る確率は低いでしょう。ただ、店舗によっては「チリトマトだけ売ってない」みたいなこともあったので、4種すべて揃えるのにハシゴする必要はあるやも。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:魔改造カップヌードル
製造者:日清食品株式会社
製造所:+S 関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1)
内容量:79g(めん60g)
商品コード:4902105292785(JAN)
発売日:2025年9月08日(月)
実食日:2025年9月25日(木)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:236円(税別)
購入価格:254.88円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型レギュラー
容器材質:紙
湯量目安:290ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:別添なし

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、チキンエキス、ポークエキス、しょうゆ、ポーク調味料、香味調味料、ガーリック調味料)、スープ(糖類、豚脂、でん粉、野菜調味料、ガーリック調味料、粉末しょうゆ、ビーフ調味料、食塩、小麦粉、香辛料、焼あご粉末、たん白加水分解物、香味調味料、こしょう調味料、ポーク調味料、メンマパウダー)、かやく(大豆たん白入り豚ミンチ加工品、キャベツ、ごま、背脂加工品、にら)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、カラメル色素、かんすい、香料、増粘多糖類、カロチノイド色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、炭酸Mg、くん液、チャ抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

魔改造された形跡は見られない

麺は “スープと相性の良い、つるみのあるしなやかな麺„ ということで、見た目にも定番の「カップヌードル」から逸脱した雰囲気は皆無に等しく、安心と信頼のファーストインプレッション。調理前の麺重量は60gとなっているため通常品(めん65g)よりも少なめですが、元祖 “洋風しょうゆ味„ の「カップヌードル」が特別ちょっと多いだけ。

見た目はよき

後入れの小袋などは別添されていないため、お湯を内側の線まで注ぎ、フタをして待つこと3分。時間になったらフタを開け、よく混ぜ合わせたら出来上がり。キャベツ、ニラ、ごまの組み合わせとニンニクのアプローチには通常品との明確な違い感じるけれど、いかにもカップヌードルの変わり種らしい調理直後。

ただし、モツは‥‥みたいな。やっぱりパッケージの「!?」は免責記号なのだろうか——。というわけで、引き続き “もつ鍋„ の打ち出し方にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(79g)あたり
カロリー:384kcal
たん白質:8.2g
脂  質:19.6g
炭水化物:43.8g
食塩相当量:4.3g
(めん・かやく:2.3g)
   (スープ:2.0g)
ビタミンB1:0.18mg
ビタミンB2:0.22mg
カルシウム:122mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:384kcal(めん・かやく:335kcal)(スープ:49kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

スープと相性の良い、つるみのあるしなやかな麺。

出典:https://www.nissin.com/jp/company/news/13436/

ここに魔改造の要素はない

3.0

PRO(プロ)シリーズのように「サイリウム種皮粉末」を配合している特殊なパターンも現存しますが、このブランドに使われる油揚げ麺は大きく分けて約2mm幅と約3mm幅のサイズがあり、それぞれスープのフレーバーに合わせて味付けを変えているところも “こだわり„ の一つ。ちなみに今回の「魔改造カップヌードル」に使われている油揚げ麺は、いつもの「カップヌードル」と酷似しているわけなんですけど‥‥

なんですけど‥‥

原材料名に記載されている「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、チキンエキス、ポークエキス、しょうゆ、ポーク調味料、香味調味料、ガーリック調味料」の並びは、今年8月下旬に10年ぶりのリニューアルを実施した「カップヌードル ビッグ」と完全に一致する内容で、レギュラーサイズの「カップヌードル」(末尾がガーリック調味料ではなく香辛料)とは表記が異なります。ただ、おそらく食品表示法の関係だと思うんですよ。

数ヶ月前、レギュラーフレーバーと変わり種の油揚げ麺の原材料名が異なることに興味を感じ、その旨を日清食品に問い合わせた結果「通常品とは配合を変えています」との回答を受けたんですけど、単純に「香辛料」の表記を「ガーリック調味料」に変更しただけなんじゃない? っていう。もちろんサポートセンターの方が回答した通り、わずかに配合を変えているのかもしれませんが、体感的には定番の「カップヌードル」です。

スープ

「カップヌードル」のスープをベースに、にんにくとニラの風味、肉の旨み、野菜の甘みをきかせた “もつ鍋しょうゆ味” のスープ。

出典:https://www.nissin.com/jp/company/news/13436/

日清の魔改造って‥‥この程度?

3.0

あきらかにベースは「カップヌードル」で、オリジナルが築き上げた唯一無二の味わいを表現する上で欠かせないバイプレイヤーのメンマパウダーも健在。けれども通常品と比較してコショーのアクセントが明白に強く、洋風しょうゆ味(——と、このブログでは表現しているテイスト)から「甘辛しょうゆ味」にモデルチェンジしているため、だいぶ表情は異なります。でもね、けっきょくモツどこやねん状態。

味だけでいえば★5(高評価)クラスの水準ではあるものの、はたして “もつ鍋しょうゆ味„ かと聞かれたら否。焼あご粉末の隠し味には妙を感じたけれど、スペクタクルなトランスフォームとはいえない変化だったので、おろしニンニク or おろし生姜でも別添されていたら、もっと “それっぽい味„ なっていたのではないかと。おいしい・まずいだけで感想を述べるなら、単純に前者なんですけどね。

かやく

“謎肉” (大豆たん白入り豚ミンチ)、キャベツ、ニラ、ごま、背脂。

出典:https://www.nissin.com/jp/company/news/13436/

もつを探して三千里は歩けるレベル

2.0

まず触れておきたいのが「謎肉」の原材料名で、レギュラーサイズの「カップヌードル」は “味付豚ミンチ„ となっているのに対し、今回は “大豆たん白入り豚ミンチ加工品„ などと面倒な表記を採用しています。ただ、これも前述したリニューアル後の「カップヌードル ビッグ」と共通する表示。スープとの関係か比較的にサッパリしてましたけど、いつもの謎肉と劇的に違うわけではありません。

その他、キャベツ・ごま・ニラについては “もつ鍋„ らしい要素になりますが、具材としてのモツは不在。もしかして白っぽい背脂加工品でホルモンを表現? いやいや無理があるでしょう。それぞれスープとの相性に問題はなかったものの、せっかくの「魔改造」なんですから、もっと工夫を凝らした具材を新規に開発してほしかったです。

総評

2.5

というわけで、単純に味だけでいえば★5でも差し支えなかったし、ポジティブに捉えると「カップヌードル」らしさを絶妙に残した “改造„ ではあったんですけど、この内容で「魔改造」は誇張といわざるを得ません。そして繰り返しになりますが、スープの特徴を「もつ鍋しょうゆ味」などと標榜しつつ、ホルモン系の主張が皆無に等しかったのも引っ掛かったポイント。

ちなみにカレーは「ガリマヨカレー味」に、シーフードヌードルは「明太チーズ海鮮もんじゃ味」に、チリトマトヌードルは「エビチリトマト味」に魔改造されているため、なかでもシーフードヌードルには期待を寄せているのですが、今回の「もつ鍋しょうゆ味」は肩透かし。まずくないですよ。説得力が弱すぎただけ。【author・taka :a(大石敬之)】

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