どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年8月16日(月)新発売、東洋水産(マルちゃん)のカップ麺「本気盛 鬼旨辛みそ」の実食レビューです。
マルちゃんの「本気盛」も激辛商戦に参入!? 鬼旨辛の辛さとは——。
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
本気盛 鬼旨辛みそ
本気盛(マジモリ)とは、マルちゃんのブランドで知られる東洋水産の縦型BIGカップめんシリーズで、2007年(平成19年)3月26日に発売された「本気盛 豚骨醤油」及び「同 辛味噌」を皮切りに、その当初から食べ応えに注力。大盛りの麺量はもちろん、濃いめのスープやFD(フリーズドライ)の野菜具材を強調し、当時の縦型カップめんユーザーを占める10代〜30代の顧客ニーズに応えました。
今回の新商品「本気盛 鬼旨辛みそ」は、飲み応えのある濃い系スープと大盛りの油揚げ麺に、充実した具材を組み合わせた「本気盛」シリーズの新作で、インパクト抜群の「鬼旨辛みそ味」をテーマに開発。鬼旨辛などと曖昧な表現をしていますが、東洋水産のニュースリリースには “ただの激辛ではない” と記載してあるため、ほんとうに辛いのか気になるところ——。
東洋水産が製造・販売している辛い系のカップ麺といえば、基本的に優等生というか大人しい印象が強く、例を挙げると「ペヤング 獄激辛やきそば」のように振り切った辛さを打ち出してくることは‥‥いや、まるか食品の獄激辛シリーズは特例みたいなもんですけど、東洋水産の場合は辛さアピールしながらも一般的に見て「大辛」程度の商品が多いイメージ。
たとえば現在を遡ること2017年(平成29年)5月29日、名古屋めしの一角を担う「台湾ラーメン」を再現した「本気盛 台湾ラーメン」を発売しており、そのパッケージにはハッキリ “激辛” と表示されていたのですが、肝心の辛さレベルは体感的にピリ辛以上〜激辛未満(ふつうに辛口)で拍子抜け。
それ以外のシリーズから出る激辛系も実際の辛さは大辛程度に抑えてあったので、前述のように優等生なイメージが強かったのですが、2021年3月22日に再度発売された「MARUCHAN(マルちゃん)QTTA(クッタ)EXTRA HOT(エクストラホット味)」だけは例外。
それは “当社商品史上最も辛い商品” を謳うカップラーメンで、さすがにペヤングの獄激辛シリーズほど意味不明な辛さではありませんでしたが、一般的に市販される商品としては激辛クラスの辛味を実現。数年前から流行っている花椒(ホワジャオ)も重ねていたので、純粋に唐辛子の刺激だけではなかったものの、東洋水産としては思い切った辛さでした。
このページでレビューする「本気盛 鬼旨辛みそ」の商品名やパッケージに “激辛” の文字はないけれど、コシのある中太縮れ麺!! というアピールポイントの横に、しれっと “辛いものが苦手な方はご注意ください。” という激辛カップ麺でも定番の注意事項(警告文)を表示しています。
ここ数年、セブンプレミアムの「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」や寿がきや食品の人気商品「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」など、すっかり激辛系のカップ麺が定着している現在。もちろん “ただ辛いだけの激辛” では困りますが、激辛系の代表格といっても過言ではない「北極」や「辛辛魚」と同じ水準の辛さのか、それとも——。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある後入れの「特製油」が1袋。東洋水産のニュースリリースには、スープの商品特徴に “コクのある味噌味スープに唐辛子を大量に入れた、強い辛さの中にも旨味を感じる旨辛味噌味” と記載しているため、土台の粉末スープに大量の唐辛子を入れているのか、それとも別添の特製油に強烈な辛味が仕込んであるのか——。
などと考えながら開封直後、具材はキャベツ、味付豚肉、ねぎとシンプルな構成で、前述の「QTTA」と同じく味噌ベースの粉末スープが多めに入っているのですが、それと比較して香りは別物。この時点で回避本能が働くようなニオイではないけれど、かなり芳醇かつ濃厚な香りで食欲を刺激してきます。
ちなみにメーカー希望小売価格は220円(税別)ということで、2021年8月現在における縦型ビッグ系の標準的な値段。販売店は限定されていませんが、東洋水産のニュースリリースには “CVS 他” と販売ルートに関する記載があったので、主な取扱店はコンビニになるようです。実際に立ち寄った店舗の中では「ローソン」と「ファミリーマート」での販売を確認しているため、参考にしてください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん 本気盛 鬼旨辛みそ 販売者:東洋水産株式会社 製造所:株式会社酒悦 房総工場 内容量:116g(めん80g) 商品コード:4901990369251(JAN) |
発売日:2021年08月16日(月) 実食日:2021年08月20日(金) 発売地域:全国(CVS 他) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:232円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙+プラ 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:1袋(特製油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、卵白)、添付調味料(香辛料、ラード、ポークエキス、食塩、香味油脂、砂糖、みそ、チキンエキス、粉末野菜、でん粉、たん白加水分解物)、かやく(キャベツ、味付挽肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、カラメル色素、かんすい、レシチン、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香辛料抽出物、パプリカ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、そこまで極端に太めのサイズではないのですが、湯戻し時間は熱湯4分と長めの設定。別添の小袋は後入れなので、ゆっくりと粉末スープを溶かしながら熱湯を注ぎ、待つこと4分。かなり粉末スープの量が多いため、溶け残りがないように “しっかりと混ぜてから” 特製油を加えてください。
ひとまず見た感じは辛そうに仕上がりますが、それ以上に目立っているのが具材の多さ。上記画像の状態でも、いくらかの具材は沈んでいるため、実際は写真で見るよりも具沢山。また別添の特製油は量が多く、それを加えた瞬間から胡麻油の香りが強めに漂い、さらに食欲を刺激してくる調理直後。
ちなみに製造所は株式会社酒悦の房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34)となっていますが、酒悦は東洋水産が1983年(昭和58年)7月から資本参加している連結子会社で、以降はマルちゃんのカップ麺を製造するようになりました。さて、今回の “鬼旨辛” は激辛クラスに辛いのか、辛さと旨味のバランスにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(116g)あたり |
カロリー:523kcal たん白質:12.4g 脂 質:23.2g 炭水化物:66.1g 食塩相当量:5.5g (めん・かやく:2.2g) (スープ:3.3g) ビタミンB1:0.37mg ビタミンB2:0.41mg カルシウム:209mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:523kcal(めん・かやく:401kcal)(スープ:122kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
安定の品質
数年前の「本気盛」といえば、ただでさえ力強いスープを押し退けるほどに自己主張してくることも珍しいことではなく、なかでも有名店が監修した商品ではネックになっていたのですが、それも過去の話。近年、まだ熱湯2分の細麺では良くも悪くも軽めのスナック感が仇になることもあるけれど、熱湯4分の中太麺と熱湯5分の太麺については品質が安定してきました。
それは今回の「鬼旨辛みそ」も例外ではなく、そこまで幅のあるサイズ感ではないのですが、ギュッと詰まっているような密度感とコシの強さが魅力。それでいて適度な縮れも功を奏し、スープの持ち上げも悪くありません。新鮮味のある麺ではないものの、基礎クオリティは高いので、ここ数年の「本気盛」を知らない方は、いい意味で印象が変わると思います。
ちなみに縦型ビッグの麺量は、調理前の状態で70〜80gが平均で、有名店監修の商品や具材に力を入れていた場合は70gが標準的なのですが、きちんと大盛り80gなのも嬉しいポイント。次の項目で解説するスープに埋没することもなく、蹴散らすこともない、ベストな取り合わせだと感じました。
スープ
まぁ、予想はしていたけど‥‥
味付けは日本の味噌をベースに、粒子の細かいパウダー状の唐辛子をブレンドしているのですが、韓国産の唐辛子を使用しているのか辛味は弱く、この時点では鬼とも激辛とも呼べません。しかし、コクのある味噌の旨みや乳化した豚骨感、さらにチキンエキスの下支えも相俟って、ひとまず土台の「旨」については申し分ないでしょう。そして、別添の「特製油」を加えると‥‥
うん、そんなに辛くないw 粉末スープに唐辛子を使っているため、まったく辛さがないわけではないけれど、特製油を全量使っても辛味が強くなるわけではなく、前述した「QTTA EXTRA HOT」の足元にも及ばない辛さ。しかし、ごま油の芳ばしい風味は強烈で、味の満足度は低くありません。
むしろ中辛程度の適度な辛さにより、とことん旨みに注力したような、あと引く味わいを打ち出しています。結果的に「鬼」は辛味に掛かっていなかったものの、それを除けば中毒性の高いテイストだったので、辛さに過度な期待さえしなければ‥‥というのもアレなんですけどw 単純に美味しかったです。
具材
具材たっぷり
ネギはチラホラとしか入っていませんが、ほかのカップ麺でも定番のキャベツを筆頭に、味付挽肉の量も多く、具材の満足度は量・質ともに申し分ありません。それぞれ新開発の具材ではないけれど、ガッツリ具材もコンセプトにしている「本気盛」の名に恥じないボリューム感。
ひき肉はジャンクな味付けで、いかにもカップラーメンらしい肉具材なのですが、それも濃厚な味噌スープにシンデレラフィット。スープの旨味を底上げしてくれるため、それも結果的に得られる満足度の高さに寄与しているポイントでした。
総評
2021年の「QTTA EXTRA HOT」では辛みについても頑張っていた東洋水産ですが、今度の激辛は “大辛” もとい “中辛ちょっと上くらい” だったので、よほど辛味に弱い方でない限り構える必要はありません。そのため激辛カップ麺としてはイマイチといわざるを得ないけれど、味は悪くなかったので、正直かなり今回の総評は悩みました。
とはいえ辛みについては自分でプラスできますし、具材のボリューム感も申し分なかったので、この評価。販売ルートはコンビニがメインになるので、気になっている方は最寄りのコンビニをチェックしてみてください【author・taka :a(大石敬之)】