どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年1月22日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マジ盛 濃厚とんこつ久留米ラーメン」の実食レビューです。
『Ramenグランプリ2023-2024 〜あなたのいいねがカップ麺になる〜 決定戦!』スープ飲み干したくなる部門・優勝「拉麺 久留米 本田商店」のエントリーをカップラーメンで再現!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
マジ盛 濃厚とんこつ久留米ラーメン
拉麺 久留米 本田商店(らーめん くるめ ほんだしょうてん)とは、明治初期に福岡県久留米市中央町で創業した「総合履物卸問屋 本田平次郎商店」にルーツを持ち、福岡県筑後市の「筑後 丸福ラーメン」(現在閉店)を経て2010年(平成22年)9月7日にオープンした、とんこつ発祥の地・久留米で人気を博しているラーメン店で、代表の本田眞一(しんいち)店主は「久留米・ラーメン会』の副会長を務める人物。
今回の新商品「マジ盛 濃厚とんこつ久留米ラーメン」は、東洋水産による “本気” の商品化企画『Ramenグランプリ2023-2024〜あなたのいいねがカップ麺になる〜決定戦!』の「スープ飲み干したくなる部門」で優勝に輝いた「拉麺 久留米 本田商店」のエントリーを「マジ盛」ブランドで再現した‥‥えっと、ちょっと情報量が多いので、順番に解説します。
Ramenグランプリ2023-2024〜あなたのいいねがカップ麺になる〜決定戦!とは、①東洋水産のブランド「マジ盛」「でかまる」×②広告媒体「楽天Infoseek」「X(旧 Twitter)」「講談社」×③ご当店×④ユーザー(消費者)による相乗コラボで話題性を喚起し、ユーザーの “食べてみたい” という期待感(一般投票)を最後の壁に4部門(ジャンル)から優勝を決め、該当者に賞金100万円を授与。
加えてマルちゃんブランドの商品を監修する権利が与えられる——という条件は前回の『Ramenグランプリ2022-2023』と共通するのですが、その続編となる『Ramenグランプリ2023-2024』では「東京ラーメンフェスタ Ramenグランプリ優勝店舗ブース」(2023年10月26日〜11月5日)に出店する権利も授与されるなど、より大掛かりな企画に進化していました。
『Ramenグランプリ2023-2024』における4部門(ジャンル)は、前回と同じ「スープ飲み干したくなる部門」「旨辛でやみつきになる部門」「白飯欲しくなる部門」「これでもかと絡めたくなる部門」に分けられ、このページでレビューする「マジ盛 濃厚とんこつ久留米ラーメン」を監修した「拉麺 久留米 本田商店」は前述のように「スープ飲み干したくなる部門」の優勝者。
最終的な投票数までは開示されていませんが、2位は「麺匠至誠 / 濃昆貝出汁そば」(大阪府・大阪市)、3位は「えびそば緋彩 / 超濃厚えびそば」(愛知県・名古屋市)、4位は「麺屋 十郎兵衛 / 生姜香る秋田中華そば」(秋田県・大仙市)、5位は「極濃豚骨らーめん小僧 / 豚骨バカが本気で作った豚ガラ中華そば」(大阪府・大阪市)となっているため、かなりの激戦だったのではないかと。
「マジ盛 濃厚とんこつ久留米ラーメン」のモデルになった「拉麺 久留米 本田商店」のエントリー「継ぎ足し続ける『濃厚・クリーミー』スープ! 元祖とんこつ・久留米ラーメン!」は、半世紀に亘り継ぎ足し続けた100%豚骨の濃厚熟成呼び戻しスープに、粉からブレンドした風味と跳ね返るようなコシが自慢の自家製麺を合わせ、熊本豚バラ肉自家製トロトロ焼豚・糸島産ネギ・有明海産海苔をトッピングした——
それはそれは美味しそうな一杯なんですけど、商品化を担当しているブランドは縦型ビッグの「マジ盛」なので、ある程度のデフォルメは避けられません。それでも「拉麺 久留米 本田商店」監修ならではの魅力や臨場感が伝わってくるのかどうか、仕上がりが楽しみです。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、食べる直前に加える「特製スープ」のみで、東洋水産のニュースリリースには “濃厚でコクある豚骨ラーメンスープ。特製スープ付き。” と記載されています。いや、シンプルなのも肩肘張らない感じで素敵ですけど、もうちょっとアピールすることなかったんですかねw
かやくは味付豚肉、ゴマ、ネギの組み合わせで、残念ながら自家製トロトロ焼豚を彷彿とさせる肉具材ではないですし、ネギも中国産。また縦型ビッグというスタイル上、有明産の海苔も別添されていませんが、東洋水産の味付豚肉は本物志向で基礎クオリティが高く、この時点で豚骨が芳醇なファーストインプレッション。
ちなみに1食あたりのメーカー希望小売価格は278円(税別)なので、2024年1月現在の縦型ビッグにおける基準(271円+税)よりも若干ながら高めに設定されているのですが、大掛かりな企画の内容を思うと納得できない上乗せではありません。とはいえコンビニで購入した場合の税込価格は300.24円と地味に高いため、それも踏まえた上で評価します。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マジ盛 濃厚とんこつ久留米ラーメン 販売者:東洋水産株式会社 製造所:株式会社酒悦 房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34) 内容量:109g(めん80g) 商品コード:4901990376907(JAN) |
発売日:2024年01月22日(月) 実食日:2024年01月25日(木) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:ウエルシア薬局 小売価格:278円(税別) 購入価格:289.44円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:プラ+紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯2分 小袋構成:1袋(特製スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、卵白)、添付調味料(ポークエキス、植物油、食塩、砂糖、豚脂、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料、酵母エキス、ゼラチン)、かやく(味付豚肉、ごま、ねぎ)/ 調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、加工でん粉、かんすい、酒精、乳化剤、カラメル色素、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、けっこう細めに切り出されているように、湯戻し時間も2分と短めなのですが、例の「ハリガネ」に通じる仕様だったらヤバいかも‥‥などと。しかし、直近だとセブン-イレブン限定の「田中商店 辛オニ濃厚豚骨」(2024年1月9日発売品)に使われていた、熱湯2分のフライ麺がポジティブだったので、それと同じなら高評価に期待できるチョイス。
かくして期待半分・不安半分な心境で熱湯を注ぎ、フタの上で「特製スープ」を温めながら待つこと2分。時間になったらフタを開け「特製スープ」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。調理後の見た目もシンプルですが、漂ってくる香りは個性的で、おもわず「くさっww」などと。ええ、もちろん題材的にポジティブな意味ですよ。
ちなみに製造所は酒悦の房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34)となっていますが、酒悦は1983年(昭和58年)7月から東洋水産が資本参加している連結子会社で、房総工場については “マルちゃんの工場” という認識で問題ありません。それでは、引き続き「拉麺 久留米 本田商店」監修ならではの魅力や臨場感に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(109g)あたり |
カロリー:499kcal たん白質:13.2g 脂 質:23.1g 炭水化物:59.6g 食塩相当量:6.1g (めん・かやく:2.1g) (スープ:4.0g) ビタミンB1:0.38mg ビタミンB2:0.38mg カルシウム:316mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:499kcal(めん・かやく:379kcal)(スープ:120kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
開き直ったようにスナック的
ちょっと撮影に手間取ったので、実際は画像よりも強めに縮れているのですが、本田商店の自家製麺を忠実に再現しようとした素振りは微塵も感じられない、スナック的なカップラーメンを地で行くようなタイプ。そのため本格的な仕上がりに期待していた場合、なかなか盛大にズッコケることになるかと思いますが、後述するスープとの相性は悪くありません。
私事の話になりますが、実食日の気温はマイナス3度。なおかつ台所から書斎に向かう間(45秒ほど)冷蔵庫が要らないレベルのクソ寒い廊下を経由しなければいけないため、ちょっと食べ始めにサクサクとした部分が目立っていたのですが、おそらく「田中商店 辛オニ濃厚豚骨」に使われていたフライ麺と同じ代物。
お世辞にも有名店が監修したとは思えない、よくも悪くも安っぽい質感になりますが、このカップ麺を監修しているのは「スープ飲み干したくなる部門」の優勝者。だいぶスナック的ではあるけれど、それが悪い意味でスープの味に干渉することはなく、これはこれと割り切れるのであれば、結果的にネガティブではないと思います。ってくらい、後述のスープには合っていました。
スープ
くさうまっ!
まずは「特製スープ」を入れずに味わってみたところ、呼び戻しの熟成感を彷彿とさせるニオイは控えめで、むしろ一般的にネガティブとされる豚骨のクセを限界まで抑えながら、クリーミーな部分だけを抽出したようなイメージ。そのため久留米よりも博多っぽいというか、その日に作ったスープを当日中に使い切る “取り切り” スープを想像してしまったんですけど‥‥
別添の「特製スープ」を加えた途端、ちょっと鼻にツンとくるニオイを筆頭に、呼び戻しの熟成感を彷彿とさせるクセが加わって、いっきに久留米とんこつ寄りのテイストに。それで調理後に「くさっww」などと発してしまったんですけど、前述のようにポジティブな意味合いで、このニオイが老舗の炊き出し感を演出することに大きく寄与しています。
それでいて粉末スープのクリーミーな部分が消えることはないため、とろみの加減が少し人工的ではあるけれど、嫌味なほど不自然ではないですし、まったりとした豚骨の旨みと熟成感が印象に残る個性的な味わいでした。
かやく
豚肉の味付けとゴマの芳ばしさがイイ感じ
メインの味付豚肉は、醤油と砂糖で甘辛く炊き上げた豚肉で、ほかの商品にも使われている具材になりますが、その甘辛い味付けと前述のスープは相性良好。ネギは少量かつ熱風乾燥だったので、特筆するほどの個性はないけれど、ゴマの芳ばしさはスープのアクセントに効果的。
さらにキクラゲが入っていれば‥‥などと思ったんですけど、モデルになった「継ぎ足し続ける『濃厚・クリーミー』スープ! 元祖とんこつ・久留米ラーメン!」にキクラゲはトッピングされていないため、あえて入れなかったのかもしれません。
総評
麺の質感は開き直ったようにスナック的ですし、具材も使い回し感が否めない内容だったので、東洋水産(酒悦)が手掛ける縦型ビッグならではの限界を感じる部分もありましたが、あえて人を選ぶ熟成感をフロントに出したスープの組み方は素晴らしく、そこに価値が見出せる一杯でした。
ちなみに来週、2024年1月29日に「白飯欲しくなる部門」優勝「麺屋 白神」監修の「でかまる 濃厚! えび味噌味ラーメン」を、さらに1週間後となる2月5日には「旨辛でやみつきになる部門」優勝「そばる」監修の「マジ盛 鶏白湯colorsレッド」をリリースするスケジュールが確定しているため、順に追っていきましょう【author・taka :a(大石敬之)】