どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年12月25日(火)新発売のカップ麺、東洋水産「1食分の野菜濃厚ちゃんぽん」の実食レビューです。
数量限定! 1食分の野菜が摂れるカップ麺がローソン先行商品として発売されました。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
1食分の野菜濃厚ちゃんぽん
ローソンの公式サイトでも「ローソン先行発売」のオリジナル商品として紹介されているのですが、 “先行発売” というのは文字通りコンビニのローソン先行で販売し、後日「ポプラ」などのローソングループ系列店舗でも取り扱われる可能性がある、という意味だそうです。しかし、健康志向なイメージのカップ麺ですが、ナチュラルローソンでは取り扱いがありません。
人間の先入観とは恐ろしいもので(私だけかもしれませんがw)、てっきり今回のカップ麺1食で “1日分の野菜” が摂取できると思い込んでいたのですが、商品名は “1食分の野菜” ‥‥つまり、1日あたりの野菜摂取量の目安として厚生労働省が推奨している量(350g)より生鮮野菜換算で約1/3相当の野菜を使用しているそうです。
もちろん、その旨は容器側面に注意書きとして記載されているのですが、1日分の野菜ではなく1食分の野菜であることに加え、加工した野菜と生換算の栄養価は異なること、また1食あたりの食塩相当量は6.7gと高いので、これ3食で1日分の野菜を摂取しようと思わないように‥‥みたいな意味合いの文章もありました。
1日分の野菜的な野菜ジュースにも言えることですが、とうぜん生の野菜を食べるのが理想的なのは言うまでもありません。しかし、たとえ1/3日分だろうと栄養価が異なろうと、パッケージの宣材写真には山盛りの野菜具材を起用して「濃厚」の文字とくれば期待せざるを得ないでしょう。
実は2018年5月8日にも「モリモリ野菜ちゃんぽん」というカップ麺がローソン先行商品としてリリースされていたのですが、今回のカップ麺「1食分の野菜濃厚ちゃんぽん」も以前の「モリモリ野菜ちゃんぽん」も製造は “マルちゃん” こと東洋水産が担当、ほんとうに野菜たっぷりで満足感の高いカップ麺でした。
「モリモリ野菜ちゃんぽん」(以下、「前回」と表記)にも8種類の野菜(キャベツ、チンゲン菜、コーン、たまねぎ、にら、ねぎ、さやえんどう、にんじん)が入っていたのですが、大量のニラと東洋水産が得意とするフリーズドライブロックが印象的で、★5(上出来)の高評価を叩き出しています。
さて、今回の「1食分の野菜濃厚ちゃんぽん」は前回に負けない野菜のボリュームを誇っているのかどうか、開封して中身を確認してみましょう。
開封
おお! さっそく頼もしいボリュームですね。乾燥具材は熱湯で増えることはあっても減ることは基本的にありませんし、この時点で早くも野菜に対する不安は皆無に等しい状態です。たっぷりコーンとニラ、チンゲン菜、あとキャベツが通常の乾燥具材でしょうか。で、残りの野菜はフリーズドライ(FD:凍結乾燥)ブロックです。
ちゃんぽんといえば別添の調味油(オイル)が決め手だと勝手に思い込んでいたのですが、前回のモリモリ野菜ちゃんぽんも調味油なしで満足感は高かったですし、ローソン先行商品ということで、開封直後にコンビニ備え付けのポットから熱湯を注ぐだけで食べられる、というシーンを思えば小袋なしの利便性も高く評価すべきポイントかもしれません。
麺は熱湯5分の油揚げ麺で、東洋水産の縦型ビッグ製品というスタイルから、思わず「本気盛」(まじもり)シリーズの太麺が思い浮かびます。かなり野菜の量が多いので、野菜に負けない「本気盛」仕様の力強さを打ち出してきそうですね。ちなみに製造所は「酒悦」(しゅえつ)となっているのですが、東洋水産のグループ会社です。
製品情報・購入価格
製品名:1食分の野菜濃厚ちゃんぽん 販売者:東洋水産 製造所:酒悦 房総工場 内容量:95g(めん65g) 発売日:2018年12月25日(火) 実食日:2019年01月04日(金) JANコード:4901990362221 ローソン標準価格:216円(税込) 発売地域:全国のローソン(ナチュラルローソンを除く) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙+プラ 湯量目安:470ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:- |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、粉末野菜、チキンエキス、香辛料、卵白)、添付調味料(ポークエキス、チキンエキス、食塩、魚介エキス、粉末野菜、たん白加水分解物、香辛料、植物油、酵母エキス)、かやく(キャベツ、チンゲン菜、コーン、たまねぎ、こまつな、ねぎ、にら、にんじん、でん粉)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、かんすい、カラメル色素、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルギー表示】小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン |
実食開始
おぉ、さすが野菜で麺が見えませんね。ただ、コーンなどが見当たらないように、これで全部の具材というわけではありません。もちろん通常のカップ麺であれば、これだけでも充分な野菜量なんですけど、上記の画像は “フリーズドライブロックの野菜のみ” 撮影した野菜なので、通常の乾燥具材は盛り付け前の段階。あの四角いFD野菜ブロックのみで麺が見えなくなるほどのボリュームになるのですが‥‥
それ以上に入っていたのが大量のコーンに青梗菜、キャベツ、ニラなどの乾燥具材で、むしろ写真では自らの重みで沈んでしまっているのですが、尋常じゃない量の野菜が入っています。それもキャベツを大量に入れてカサ増ししているようなラインナップではなく、品数豊富な野菜具材を駆使してのボリュームですからね。
ちゃんぽんで定番のイカやエビ、かまぼこ、肉具材などは入っていませんが、これだけ野菜が入っていると頼もしいのなんのって。ただ、ちょっと熱湯が容器の底まで到達するのに時間がかかったので、調理の際は可能な限り、ゆっくりと熱湯を注いでください。また、野菜とスープが水分の取り合い状態になるので、意識的に熱湯を少なめに入れるのはやめておいたほうが安全です。それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
1食(95g)当たり
カロリー:388kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) エネルギー:388kcal(めん・かやく:288kcal)(スープ:100kcal) |
めん
やはりタイプとしては「本気盛」系の太い油揚げ麺になるのですが、数年前に跋扈していたスープを蹴散らす無骨な印象とは異なり、たしかな食べ応えを打ち出しつつ周りに対する配慮を忘れません。特に私は本気盛の油揚げ麺の変化について何年も詳しくブログに書き続けてきたのですが、ここ最近の本気盛ライクな太麺は素晴らしいですね。
以前よりも幅が狭くなった分だけ厚みが増しているのですが、もちもちとした粘り気のある弾力が最も大きなポイントで、それは食べ終わるまで持続します。ちょっとくらいダラダラと食べてもぜんぜんヘッチャラなので、野菜が多いけど麺を先に食べなきゃ伸びる‥! みたいなこともありません。野菜から食べても大丈夫。
それなりに油揚げ麺特有の風味も並行しますが、野暮ったい不躾な存在ではありません。むしろ今回は調味油の別添がないため、油揚げ麺特有のコクがスープの味を深めている、そんなメリットを優先して感じます。ちゃんぽんらしい丸刃のストレート麺ではないけれど、ふかふかとした食感に落ちぶれることもありませんし、今回のスープともベストマッチでした。
スープ
魚介のうまみをきかせた濃厚ちゃんぽんスープ
(出典:ローソン「商品・おトク情報」)
大量の野菜具材から滲み出てくる複雑な旨味が付与されるため、もうマイルドなことこの上ないスープになるのですが、胡椒(こしょう)を中心とした香辛料が絶妙に後味を引き締め、のっぺりとした抑揚のないスープにはさせません。また、今回は野菜ちゃんぽんということで海鮮具材は入っていませんが、大丈夫そこはスープがカバーしてくれます。
というか逆に海鮮具材が入っていないのに海鮮の旨味を感じる‥というのも冷静に考えたら可笑しな話になるのですがw ベースはポークとチキンが丁寧に固めており、そこへ貝類やイカを思わせる魚介系の旨味が重なって、スープ自体にも野菜の旨味が閉じ込めてある。こってりではないけれど、これだけ旨味が深ければ堂々と「濃厚」を名乗っても問題ありません。
調味油や液体スープは付属していませんが、味の系統としては「マルちゃん正麺 カップ 野菜ちゃんぽん」のベースラインに近く、それを手軽な縦型ビッグに落とし込んでいるような印象でしょうか。それだけにオイル成分のなさが物足りなく思えてしまったんですけれども、具材のボリュームと利便性を加味すれば上等も上等です。
かやく
1日あたりの野菜摂取量の目安350gの1食分の野菜(1/3)が入った商品です。※厚生労働省の推奨量(生鮮野菜換算)
(出典:ローソン「商品・おトク情報」)
具材の原材料は「キャベツ、チンゲン菜、コーン、たまねぎ、こまつな、ねぎ、にら、にんじん、でん粉」となっているのですが、でん粉はFD(フリーズドライ)野菜ブロックを固めるための成分ですね。前回と同じく8種類の具材ですが、「さやえんどう」が「小松菜」に変更されています。実は「マルちゃん正麺 カップ 野菜ちゃんぽん」に入っていた「さやえんどう」も、2018年9月3日(月)のリニューアルから「小松菜」に変更されました。
さやえんどう高いのかな? などと思いつつ、通常の乾燥具材はシャキシャキの青梗菜に大量のコーンが目立ち、甘いコーンに青梗菜の持つ特有のホロ苦さも得られます。そして適度なパンチを与えてくれるニラの存在と食べ応えに寄与してくれていたキャベツの食感も好印象だったんですけど、実はFDブロックの中にもキャベツは入っていて‥‥
特に芯の部分がカップ麺としては規格外に大きく、風味が異様なまでにリアルなんです。それこそキャベツの芯を柔らかくなるまで煮込んだような食感なんですけど、味も味付けしてないロールキャベツ的な‥これは例えが悪いかw なんにせよ一般的なシャキシャキ食感のキャベツとは違う、まるでカップ麺らしからぬ質感でした。
小松菜も同じくクタッとしていたのですが、シャキッとしていた青梗菜とは微妙にベクトルの違うホロ苦さで楽しませてくれます。人参は主に彩りを添える役割を大きく担っており、玉ねぎとネギについては発見できなかったんですけどw カップラーメンとしては完全に規格外のボリュームですね。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5++)
【上出来! 看板に嘘偽りなし】
イメージとしては「マルちゃん正麺 カップ 野菜ちゃんぽん」を縦型ビッグの油揚げ麺バージョンに落とし込んだような雰囲気だったので、どうしてもコスパ的にノンフライ麺を採用している正麺カップには劣ってしまいますが、麺は食べ応えのある食感でスープと相性ばっちり、きちんとスープも濃厚、こと野菜のボリュームに関しては★7以上。
野菜どっさりで健康志向に思えるかもしれませんが、なんのこれしきカップ麺のヘビーユーザーでも満足できる食べ応えが得られるはず。それに大量の野菜も気休めではないので、かなり絶妙な仕上がりでした。注意点は熱湯を注ぐ時に焦らないことと熱湯の量、それから野菜で全体がマイルドなので、ブラックペッパーでアレンジすると食べ応えアップです。