どうも、taka :aです。
本日の一杯は、ローソン限定キャンペーン “麺屋一燈” のコラボ企画、「麺屋一燈監修 辛燈やみつきパウダー」の実食レビューです。
辛い? 辛くない? 日清食品のカップラーメンとカレーメシを買ったらもらえる味変アイテム「辛燈やみつきパウダー」でアレンジ!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、対象商品(カップ麺・カップ飯)との相性や辛さレベルを判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麺屋一燈監修 辛燈やみつきパウダー
2019年9月3日〜9月16日までの期間中、全国のローソンで販売中のカップ麺「麺屋一燈 ホタテ鶏油の濃厚魚介ラーメン」またはカップメシ「カレーメシ ビーフ」のいずれか1個を購入すると、対象商品1つにつき景品「麺屋一燈監修 辛燈やみつきパウダー」が1袋もらえるキャンペーンをシレッと開催。2019年9月13日現在、日清食品からもローソンからもアナウンスはありません。
というわけで実際に店頭で見かけてから知ったのですが、北近畿のローソンでは今週(2019年9月第2週)から景品を取り扱い始めた店舗が多く、中には “店内に景品はあるけど対象商品は売ってない” から貰いようがないw みたいなローソンもあったりして、なんだかよく分からないまま帰宅後に調べてみたところ、「麺屋一燈」の公式ウェブサイトにて告知を発見。
2019年9月2日 “9/3からの新サービスです。” というタイトルで投稿されていた「お知らせ」には、一燈本店で景品のサンプルを配布することが予告されており、また同年9月30日まで「麺屋一燈のカップラーメン」、または「カレーメシ ビーフ」の空き蓋を持参すると、半熟煮玉子が1個無料になるサービスを発表していました。
景品の賞味期限は2020年2月、販売者は「日清食品株式会社」で、製造所は「株式会社西野物産」(大分県中津市大字永添2684番地)。某大手フリマアプリにて、さっそく転売ヤーが10袋480円で出品していたのですが、小袋の裏面に「非売品」の文字があるように、基本的には非売品です(※ただし “転売禁止” とは書いていない)。
「西野物産(にしのぶっさん)」とは、大正2年(1913年)1月創業、昭和38年(1963年)8月設立という長い歴史の持ち主で、主な業務内容は小袋の包装(パック)や麺用かやく・味噌汁かやくの製造販売等。他、揚げ玉やカットわかめ、別添の紅生姜、各種乾燥食品などの製造販売を行なっている、まさに現代の即席カップめん業界になくてはならない “別添のプロ” 。
もともとは大正2年1月、韓国の釜山広域市(プサン)に創業した「西野商店」が前身で、大分県中津市古魚町に拠点を移したのが昭和20年(1945年)11月。昭和38年8月から商号を「有限会社 西野物産」に変更し、麺用かやく・薬味の製造に業務の主力を移したのが昭和40年(1965年)7月。以来、カップ麺に別添されている小袋などを精力的に製造するようになりました。
あくまで西野物産は “他社商品の部品となるもの” を作っているメーカーですし、加工食品の製造者・販売者欄には基本的に見慣れた大手メーカーの社名が記載されているため、普段あまり表立つことはありません。けれども日本には西野物産のように商品の重要な “ギア” を担う裏方的企業が数多く存在し、日清食品に限らず様々な製品をサポートしてくれているからこそ、この業界が成立しています。
さて、最初に立ち寄ったローソン店舗には景品あり、でも対象商品は売ってない状態だったので購入できず、3店舗ほどハシゴしたのですが、いずれも今週から景品が搬入されたと店員さん談。もうキャンペーンも終了間近ですが、ネット上にも使用感などの詳しい感想はアップされていなかったので、レビューすることにしました。で、ずっと離れない疑問が一つ‥‥なんでカレーメシ?
麺屋一燈とカレーメシの意外な関係
「辛燈(からとう)やみつきパウダー」は各店20個の先着数量限定品、監修者は麺屋一燈なので、対象商品が同店監修のカップ麺「麺屋一燈 ホタテ鶏油の濃厚魚介ラーメン」なのは理解できます。ローソンの店内ポップには何も書いてありませんでしたが、セット販売ということは “辛燈やみつきパウダーをカップラーメンに入れてみて” という新たなアレンジの提唱と考えるのが定石。
しかし、そこはかとなく疑問を感じるのが「カレーメシ ビーフ」の存在です。「カップラーメン」も「カレーメシ」も製造者は日清食品なので、むちゃくちゃな組み合わせではないですし、辛そうなパウダーと定番のカレー味も相性よさそうですけど、なんでカレーメシなんだ? という理由が推察だけでは断定できません。
というわけで日清食品に問い合わせてみたところ、この組み合わせは日清食品からの提案ではなく、実は「麺屋一燈」の店主・坂本幸彦さんは “カレーメシが大好き” で、一燈の坂本さんから日清食品にカレーメシの抱き合わせを提案したそうです。なんかこうマーケティング的な策略があるのかと思いきや、店主の好みだったからというw ちょっと意外で微笑ましい理由でした。
対象商品を開封
麺屋一燈 ホタテ鶏油の濃厚魚介ラーメン
「麺屋一燈(めんやいっとう)」とは、東京・新小岩にあるラーメン店で、創業は2010年6月18日。麺屋一燈の店主・坂本幸彦(さかもと ゆきひこ)さんは、40歳でラーメン業界に入り、言わずと知れた千葉・松戸の名店「中華蕎麦とみ田」の店主・富田治(とみた おさむ)さんを師と仰いでいます。
麺屋一燈のカップ麺「ホタテ鶏油の濃厚魚介ラーメン」に別添されている小袋は、「粉末スープ」「液体スープ」「特製ホタテ鶏油」「かやく」の合計4袋で、初めて発売されたのは2018年10月2日。ローソン標準価格は2019年6月1日の値上げ以降も変わらず税込258円のまま、それ以来まだ1度もリニューアルしていません(※ローソン限定商品)。
カレーメシ ビーフ
対象商品のカップ麺はローソン限定ですが、「カレーメシ ビーフ」はローソン専用の特別版というわけではなく、他のコンビニやスーパー、ドラッグストアなどで販売されている「カレーメシ ビーフ」と同じで、コンビニだと税込248円。2009年3月発売の「日清GoFan」を皮切りに発足したシリーズで、カレーメシの前身となる「日清カップカレーライス ビーフカレー」を2013年9月2日に発売します。
デビュー当時から売れ行きは好調でしたが、一部の客から “ご飯とルーが混ざった状態で出来上がるから「カレーライス」じゃない” などというクレームが入り(まぁ気持ちは分からんでもないですけど)、それを理由に翌2014年4月7日から「カレーメシ」に改称。おかげで超個性派キャラクター「カレーメシくん」が爆誕したので、とりあえず結果オーライでしょうか。
実食開始
「麺屋一燈」のカップラーメンは熱湯5分、小袋は「粉末スープ」と「かやく」のみ先入れです(※液体スープ・特製ホタテ鶏油を先に入れると麺が適切に戻りません)。2019年9月現在、ローソンは公式ウェブサイトに製品情報を掲載していないので、日清食品に将来的なことも含めて製造状況の確認を取ったところ、 “現在も製造中で10月の製造依頼も入っている” そうです。
まだ2019年11月以降の発注依頼に関する報告がないため、それ以降の予定は断定できないそうですが、工場の停止や原材料が調達できないなど、そういったトラブルがない限り、来月も生産を続ける予定とのこと。どうやら2018年10月の発売から現在にかけてレギュラー入りしたようで、引き続きローソン専用ですが、 “数量・期間限定商品ではない” と聞きました。
「カレーメシ」は熱湯を注いでから5分待機、あとは “ひたすら混ぜる” だけ。ただ、この “混ぜる時間” が重要で、上記のように1分混ぜたくらいでは濃厚な混ぜカレーになりません。混ぜ時間は最短2分、ライスの戻りを加味すると “プラス1分放置” がオススメ。2016年8月29日のリニューアル以前は電子レンジ加熱調理タイプでしたが、現在は固形ルゥ入りの熱湯5分に統一です。
それでは、カップラーメンとカレーメシ、それぞれ「アレンジ前の味」と「麺屋一燈監修 辛燈やみつきパウダー」による味の変化、相性の良し悪し、辛さレベルなどを判定していきます(今回のカップ麺について、より詳しい感想や製品情報などの詳細は「麺屋一燈 ホタテ鶏油の濃厚魚介ラーメン(2018.10)」の記事もご参考ください)。
麺屋一燈 ホタテ鶏油の濃厚魚介ラーメン
アレンジ前
あいかわらず熱湯5分きちんと待っても頑固なノンフライ麺がほぐれにくい——というファーストインプレッションが若干のストレスではあるものの、適切にケアすればハイレベル。3分くらい経ってスープに馴染んでくる頃合いには、箸で持ち上げた時に重みを感じるクオリティの高い多加水麺に仕上がっており、もちもちとした粘り気のある弾力は素直に好印象。
スープはトロッと粘度が高く、ぽってりとした口当たりの鶏白湯が土台。さらに乳化感の強い豚骨を重ねている “ちゃんと濃厚” な白湯スープで、エグ味のない洗練された煮干しの旨味がスッ‥‥と縦に香ります。中でも別添の「特製ホタテ鶏油」による “干し貝柱の旨味” が他の製品にはない個性的なポイントで、しっかり差別化(※とろみ成分が強いため念入りに混ぜ合わせてください)。
やや値段的に具材の頼りなさは否めませんが、チャーシューは日清食品の高級カップラーメンに入っている厚切焼豚を薄めにカットしたような味ですし、思えばシンプルな具材だからこそ麺とスープに特化できたような印象を受けるため、結果的に値段との釣り合いは大丈夫。とにかく濃厚ぽってり鶏白湯に干し貝柱の旨味が独特で、これは現状「一燈」のカップラーメンでしか味わえません。
辛燈やみつきパウダー投入後
すでに「麺屋一燈」の濃厚魚介スープはアイデンティティが確立しているため、そこに辛いパウダーってどうなんだろう——と、一抹の不安を覚えつつ、いざ開封してみたらスパイスの色が想像と違った件w もっとこう、鮮やかな赤い一味唐辛子ふぁっさぁ〜‥みたいな粉末を想像していたんですけど、中から出てきたパウダーはガラムマサラっぽい色合い。
「辛燈やみつきパウダー」の名称はスパイス、原材料は “山椒、唐辛子 / 香辛料抽出物” とシンプルな内容で、原材料名では「山椒」となっていますが、鼻を抜ける香りも痺れ方も「花椒」のベクトル。花椒の読み方は日本語読みで “かしょう” といい、中国読みだと “ホワジャオ” が近い発音で、正式名称は「華北山椒」。
日本では、中国山椒・四川山椒などと呼ばれることもあるため、表示が要約されているのかもしれません。文字どおり唐辛子も花椒もパウダー状の細かい粒子になるまで挽いてあり、大判どんぶり型のカップラーメンに全投入で唐辛子の辛さレベルは「中辛」程度。比率は花椒のほうが多く、極端な痺れではないけれど、もし “苦手なら入れないほうが安全”(中痺)です。
鶏白湯に唐辛子は定番の味変アイテムですし、高級な中国料理にも使われる干し貝柱の旨味と花椒の出身地も同郷なので、結果的に相性としては悪くありません。ただ、「一燈」のスープはアレンジ前が秀逸なので、トレンディなアクセントによる新鮮味は得られた反面、これも店の味として成立させるには、もう一手間土台の再調整が必要だと思います。
カレーメシ ビーフ
アレンジ前
ライスは2分しっかり混ぜた後、さらに2分放置したくらいが食べごろで、ちょっと辛の残るアルデンテ食感も慣れたら魅力。ビーフの旨味とオニオンの甘味、トマトの酸味が柱になっていて、ほんのり “ココアパウダーの隠し味” がカレーメシ流。パッケージの辛さレベルは「中辛」となっていますが、ぜんぜん実際は甘口で、以前よりもスパイス感が弱くなり、玉ねぎの旨味と甘味が強調されるようになりました。
具材のニンジンはコリコリとした食感、フライドポテトは中心にシャリ感が残る「カップヌードル カレー」と同じもの。四角いダイスミンチは「カップヌードル」に入っている謎肉よりも大きくて、しかも原料は牛肉ですが(※カップヌードルの謎肉は豚肉)、ややスカスカとした食感に加えて比較的うま味に欠けます。でも、ちゃんと牛肉なのは嬉しいこだわりですね
辛燈やみつきパウダー投入後
もちろん、その穏やかな旨味押しのカレールゥも魅力的なんですけど、今回の「辛燈やみつきパウダー」は “カレーメシに使うべき” です。スパイスの中身は唐辛子に花椒とシンプルなので、それ以外の味や刺激が添加されることはなく、たまねぎドドドーン! のビーフカレーメシにジャストフィット。これはウマいw 体感的な辛さレベルもイッキに跳ね上がって、1/3くらい食べてから入れると市販カレールゥの「辛口」くらい。
ビーフの旨味、玉ねぎの甘味、トマトの酸味を残しつつ、花椒がスパイスカレー的な個性を与え、ほんのり奥から上がってくるココアパウダーのホロ苦いアクセントも絶妙な味わい。もしかして「一燈」の坂本さん、カレーメシのために辛燈やみつきパウダーを監修したのでは——と、思ってしまうくらいドハマりしてます。これはいいですよ、かなりオススメの組み合わせ。
まとめ
ローソンでもらえる「麺屋一燈監修 辛燈やみつきパウダー」の実態は、花椒を多めにブレンドした一味唐辛子入りのスパイスで、特に魚粉や人工的な旨味成分など、そういったものは含まれていません。そしてキャンペーン対象商品のカップ麺「麺屋一燈 ホタテ鶏油の濃厚魚介ラーメン」とカップメシ「カレーメシ ビーフ」に入れてみた結果、相性が良かったのは “圧倒的にカレーメシ” で、もはや非の打ち所なし。
痺れ系のカレーメシといえば、ちょうどキャンペーンが始まった日に「麻婆カレーメシ トレンディ」という変わり種の新商品がローソンにも並びましたが、結果 “麻婆カレーメシよりも美味しい” です(満足度★7)。対象商品を1個ずつ買ってカレーメシに辛燈パウダー2袋=激辛カレーメシとかもヤバそうですし、辛燈パウダーが手に入らなくてもカレーメシ×唐辛子×花椒で麻辣カレーメシが再現できるので、ぜひアレンジしてみてください。比較的に静かなキャンペーンでしたけど、素敵な提案でした。