どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年5月21日(火)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん 縦型ビッグ青いちゃんぽん」ローソン限定商品の実食レビューです。
マルちゃんの色シリーズ「青いちゃんぽん」のタテ型バージョンが数量限定でローソンに新登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
ローソン×東洋水産 青いちゃんぽん
「青いちゃんぽん」とは、「赤いきつねうどん」「緑のたぬき天そば」を代表とするマルちゃんの和風麺・色シリーズ(和風丼カップ麺シリーズ)より、その第3弾として1982年に発売された「黄色い博多ラーメン」の復刻版に合わせ、2015年3月2日(月)に初めて登場した期間限定商品です。
当時の製品スタイルは縦型ビッグではなくレギュラーサイズの「どんぶり型」で、スーパーマーケットやドラッグストア、量販店などをメインにNB商品として展開。その後、2018年3月12日(月)に「マルちゃん おそば屋さんのカレー南ばんそば」の抱き合わせで再販されているのですが、縦型になるのも特定のコンビニ限定商品になるのも今回が初の試み。
「赤いきつね」が「赤い」理由は、1978年5月1日に22枚目のシングルとしてリリースされた山口百恵さんの曲『プレイバックPart2』を聴いた当時の社長・森和夫氏(東洋水産の創業者)が “真っ赤なポルシェ” というフレーズに感銘を受けたのがキッカケで、「緑のたぬき」は単純に赤と補色関係にある「緑」が採用されたのですが、「青いちゃんぽん」が「青い」理由は「海」。
おそらく初版は「長崎ちゃんぽん」をイメージして開発、ちゃんぽんといえば海鮮の旨味、海鮮の旨味といえば海、海といえば青——という、なんとも分かりやすい流れではあるものの、1978年(昭和53年)8月から続く長い歴史の中、 “色シリーズ初の青” としてリリースされたのが2015年3月発売の「青いちゃんぽん」です。
「青いちゃんぽん」の登場は今回で通算3回目になるのですが、どんぶり型では色シリーズらしい安定感があり、それでいて期間限定商品としても一定の水準を保っていて、ベースは魚介と野菜の旨みがギュッと詰まっている濃厚な味わい。そして、仕上げの特製油に含まれる動物系の風味と軽い獣臭が特徴的でした。
今回の縦型ビッグ版はローソンの公式ウェブサイトにも掲載されていて、「商品・おトク情報」ではローソンの「オリジナル商品」となっているのですが、いつもは表示されている “ローソン先行商品” という補足は見当たりません。
念の為これについて販売者の東洋水産に確認したところ、「ローソン限定」のPBカップ麺で間違いないとのこと。また、数量・期間限定商品になるのですが、ポプラやナチュラルローソン、ローソンストア100などの “グループ店舗では売ってない” とのことでした。
パッケージには「青」の指標である「海鮮の旨みたっぷり! コクのあるスープ」と製品の特徴がアピールされているのですが、金色のラインで縁取った黄色い背景に黒い文字と赤い文字の組み合わせ、また文章の内容も同じですし、どんぶり型のデザインを実直に受け継いで縦型ビッグ化したようなパッケージですね。
中身も前述した魚介と野菜の旨み、そして調味オイルの個性が踏襲されているのであれば、高評価に期待できそうです。ちなみに東洋水産はローソン限定商品として「モリモリ野菜ちゃんぽん」(2018年5月8日発売)や「1食分の野菜濃厚ちゃんぽん」(2018年12月25日発売)なども手がけているのですが、限定ちゃんぽん系の流れからローソンで「青」が復活したのかもしれません。
開封
カップちゃんぽんには調味油が必須だと思っているのですが、どんぶり型と同じく「特製油」がフタの上に貼り付けてあります。最近は別添のオイルなしで仕上げるカップちゃんぽんもありますけど、やっぱり調理感が大切なジャンルなので、仕上げの小袋は欲しいですね。どんぶり型では印象的だったオイル成分ですが、縦型ビッグではどうでしょう。
そしてフタを開封した瞬間、前面から押し寄せてくるイカのニオイw さすが本物のイカ。さらに豚骨系の香りも重心が低く、かなりの好スタートです。開封口には “彩り豊かに4種類の具材入り キャベツ・いか・きくらげ・かに風かまぼこ” と書いてあるのですが、その通りのラインナップですね。
ローソン標準価格(株式会社ローソンがフランチャイズチェーン本部として各店舗に対し推奨する売価)は税込216円となっているのですが、コンビニで税込216円のカップ麺は希望小売価格205円(税別)なので、タテ型ビッグ製品の標準的な値段設定です。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:東洋水産 縦型ビッグ青いちゃんぽん 販売者:東洋水産株式会社 製造所:株式会社酒悦 房総工場 内容量:90g(めん65g) 商品コード:4901990363259(JANコード) 規格サイズ:縦108mm×横108mm×高さ122mm 発売日:2019年05月21日(火) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:縦型ビッグ・大盛サイズ 容器材質:紙+プラ 湯量目安:450ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、粉末野菜、チキンエキス、香辛料、卵白)、添付調味料(ポークエキス、食塩、植物油脂、ラード、魚介エキス、たん白加水分解物、粉末野菜、香味油脂、香辛料、酵母エキス)、かやく(キャベツ、いか、かに風かまぼこ、きくらげ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、かんすい、香料、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、カラメル色素、pH調整剤、クチナシ色素、ベニコウジ色素、パプリカ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・いか・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【本品原材料に含まれているアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・いか・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン(特定原材料及びそれに準ずるもの) |
実食開始
麺は太めの縮れた油揚げ麺で、お湯を注いでからの待機時間は熱湯5分。見た感じ同社の「本気盛(マジモリ)」を彷彿とさせる太麺であること、さらに具材の量も多く、麺の隙間にはビッシリと粉末スープが入り込んでいるため、ゆっくり慎重に熱湯を注ぎましょう(※2、3回に分けて注ぐと安全です)。
あとは5分待ってから特製油を入れるのですが、中に豚脂が含まれていることと、調理後の香り立ちをよくするために小袋は軽くフタの上で温めておくのがベスト。で、お湯を注ぐスピードにも気を付けていただきたいのですが、お湯を注ぎ終わった後の注意点も一つ‥‥この容器めちゃくちゃ熱いですw
調理後、ちゃんぽんらしく麺が見えないほど大量の具材は素直に好印象なんですけど、熱湯を注いでから10秒も経つと “どこを持っても素手だと厳しいくらい熱くなる” ので(私の手の皮が薄いのかもしれませんがw)、もしローソンで購入してから備え付けのポットで注湯、あとはゆっくり車の中で‥‥などの場合、念のため移動前・移動中は注意してください。
それでは、具材は大丈夫そうなので麺の質感やスープの濃度に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(90g)当たり
熱 量:397kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:397kcal(めん・かやく:298kcal)(スープ:99kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
最近の東洋水産は今までの縦型ビッグ製品からは想像もできないほど洗練された、しなやかで縮れのないストレート麺を使ってくれることもあるんですけど、今回は縦型ビッグの「やみつき屋」や「本気盛(マジモリ)」に使用されるタイプの太麺です。ある意味ちょっと歯切れの悪い弾力重視の油揚げ麺になるのですが、食べ始めの弾力は顎が疲れるほど強靭。
通常、ちゃんぽん系のメニューに使用される麺は断面の丸い重量感のあるストレート麺が一般的なので、今回の縮れた平打ち麺ではタイプが異なりますし、ちょっと弾力も強すぎます。けれども丸刃でカットされているため口当たりがよく、しっかりとした弾力も食べ応えに寄与していたし、スープとの相性も悪くありません。
ちなみに縦型ビッグ系のカップ麺は麺70g〜80gが一般的なんですけど、今回の麺量は65g(日清食品の「カップヌードル」レギュラーサイズと同じ量)なので、量としては少なめです。ただ、具材の量と噛み応えのある弾力から特別に少ないとは感じなかったし、麺の量や質感から、おそらく「1食分の野菜濃厚ちゃんぽん」にも使われていた麺と共通だと思います。
スープ
いやぁ‥これは、ちょっと非の打ち所がないかもしれません。基本路線は王道を地で行くようなカップちゃんぽんスープなんですが、特筆すべきは動物系の旨み。土台は乳化感の強い白湯系の豚骨が支え、かなり味の重心は低く、それも豚骨の “骨っぽさ” を感じるほど丁寧に炊き出された濃厚とんこつベースのスープです。
もちろん魚介エキスや粉末野菜の旨みも下支え程度ではありませんが、想像以上にズッシリとした太い豚骨に驚きました。とにかくクリーミーで、じんわりと上がってくる甘味も絶妙なんですけど、またもや驚くことに砂糖・糖類・デーツ果汁・甘味料の類いは “不使用” という。わざとらしくない、でもジャンクな甘さがクセになる——これはいいですよ。
そして特製油に含まれるラードが芳ばしく、さらに炒め野菜系の風味も添加。まるでラードを使いながら肉や野菜、海鮮具材を高火力のガス火で炒めたような臨場感が鼻腔を駆け抜け、その炒め野菜に濃厚な豚骨ベースの白湯スープを投入し、それぞれの旨みが渾然一体になるよう煮込んだような‥‥ちょっと胡椒は弱いけど、それは自分でも足せますし、ただただ “うまい” です。
具材
写真では見た目を優先して彩りのいいイカやカニ風かまぼこ、キクラゲを上にのせていますが、その下には二重以上に重ねたキャベツを一面に敷いているほどなので、具材についても申し分ありません。カニ風かまぼこはビジュアル効果が主な役割になりますけど、おかげで見た目は鮮やか。
そのカニ風かまぼこは魚肉練り製品ですが、もちろんイカは本物。調理前から主張していた香りはスープの味にも寄与していたし、最近ちょっと本物のイカを使用した期間限定商品が少ないので、これは素直に嬉しいですね。
キクラゲも大きめにカット、特有のコリぷる食感が濃厚ちゃんぽんスープと相性抜群です。どんぶり型の頃と比較して、残念ながら定番のピンクかまぼこはカットされてしまったのですが、これについては同社の定番商品「ごつ盛り ちゃんぽん」や「マルちゃん正麺 カップ 野菜ちゃんぽん」のリニューアルと同じ傾向です。なので、しばらく東洋水産のピンクかまぼこは拝めないかもしれません。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
縦型ビッグ容器なのに麺量が65gと少なめなのが玉に瑕ではあるものの、たっぷりキャベツとバリエーション豊かな具材が量的な物足りなさをカバー。そしてなにより豚骨のミルキーで濃厚な旨みと絶妙な甘みが特徴的なスープの満足度が高く、実際のところ麺量なんて気になりませんでした。
どんぶり型もNB商品(ナショナルブランド商品)にしては重心の低い味わいでしたが、濃いめの味わいが要求される縦型ビッグのコンビニ向けPB商品(プライベートブランド商品)としてのチューンナップが見られ、きちんと「青いちゃんぽん」の魅力を踏襲している良品です。王道かつ濃厚なカップちゃんぽんが食べたい気分の時、これを選んでおけば間違いありません。