どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年1月21日(火)新発売の二郎系レンジ麺、ローソン「2種のにんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」の実食レビューです。
ローソンのジェネリック二郎「にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」3代目は “2種類のニンニク” で勝負!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、二郎系コンビニラーメンとしての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
2種のにんにくが決め手! 豚醤油ラーメン
「にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」とは、セブンイレブンの二郎系レンジ麺「中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン」を意識して開発された電子レンジ専用のカップ入りチルド麺で、2019年10月15日発売品が初代。その1週間後となる2019年10月22日にファミリーマートも重い腰を上げ、二郎系「大盛にんにく醤油ラーメン」を発売し、ジェネリック二郎商戦の幕が切って落とされます。
ジェネリック二郎とは、東京・三田に本店を置く「ラーメン二郎」及び二郎系ラーメンに強く影響を受けた「二郎インスパイア系」のラーメンを彷彿とさせる要冷蔵コンビニラーメンの総称で、2019年6月12日に1年契約でリニューアルしたセブンイレブンの「中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン(豚骨醤油)」がブームの火付け役。
2020年1月22日現在、セブンの「豚ラーメン」は昨年6月12日のリニューアル以降、これといって目立った動きは見せていないのですが、ローソンの「豚醤油ラーメン」は初代の発売から2ヶ月後の2019年12月10日、にんにくが決め手! から2代目「背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」にリニューアル。で、注目したいのがファミリーマートの動きです。
先ほどローソンが初代を発売してから1週間後に——と、まったく同じタイミングで再びファミマが追撃。まさにローソンの「豚醤油ラーメン」がリニューアルしたジャスト1週間後、2019年12月17日に「大盛にんにくラーメン」をテコ入れし、従来の商品で特徴的だった卵黄ソースを廃止して、豚を二枚に増量した2代目 “満腹” バージョンをリリースしました。
コンビニのレンジ麺は、通称・日配(にっぱい)と呼ばれる消費期限の短いデイリー食品なので、地域によって最寄り製造所(メーカー)が違う、つまり企業の培ってきた技術差による違いも生じてくるのですが、おおむね3社には強みと弱点があります。まずセブンの「豚ラーメン」は、豊富な野菜に非乳化系の硬派なスープ、分厚い豚にニンニクと王道を地で行くスタイルが強み。
さらに「とみ田」という強大なネームバリューもあるのですが、極太麺が “うどんっぽい” という弱点を持ち、残念ながらファミマの「大盛にんにく醤油ラーメン(2代目)」も麺が柔らかめの仕様。けれどもセブンとローソンのジェネリック二郎は調理前の麺量が250gなのに対し、ファミマだけ唯一 “300g” で、強いニンニクの風味も強みとなっています。
そしてローソンの強みは何かというと、セブンやファミマのジェネリック二郎と比較して麺のコシが強く、もやしの風味やシャキシャキとした食感がフレッシュなところ。しかし、にんにくが決め手! という商品名にもかかわらず、3社の中で “もっともニンニクの風味が弱い” という致命的な弱点があり、そこに商品名との大幅なギャップが生じていました。
というわけで前回の「背脂にんにくが決め手!(2代目)」から「2種のにんにくが決め手!(3代目)」に進化した今回、いよいよニンニクに本腰を入れてきたかのように見えるローソンのジェネリック二郎ですが、はたして “2種のにんにく” とは——
開封
そう、従来の刻みにんにく(にんにく炒め)は据え置きで、新たにフライドガーリックが追加されているのですが、さらに一味唐辛子もトッピング。これがエスビーの小袋で別添だったら——というのはコスト的にさておき、現時点まだガーリック臭は特筆して目立っていませんが、背脂の塊が無くなっているので、その分は頑張ってほしいところ。
そして上記の写真、これは最近になって気が付いたのですが、麺とスープゼラチンの間に “寒天のシート” が挟んであります。2020年1月現在のセブンイレブン「豚ラーメン」はスープゼラチンの上に麺を直接のせている状態、ファミリーマート「大盛にんにく醤油ラーメン」もスープゼラチンに直置きなので、これも麺の食感の向上に寄与している工夫なのかもしれません。
前回の2代目・背脂にんにくが決め手! をレビューした時は調理前のスープを確認し忘れたのですが、原材料名に “寒天加工品” と記載されていたのと、大手3社のレンジ年越し蕎麦を比較した時にも同じだったので、ローソンの標準仕様なのでしょう。リニューアル前・2代目の詳細が気になる方は、関連記事「背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」をご覧ください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:2種のにんにくが決め手! 豚醤油ラーメン 製造者:(株)オイシス 加古川工場 製造所:兵庫県加古郡稲美町六分一1362-62 内容量:-(記載なし) 商品コード:2309194263498 |
発売日:2020年01月21日(火) 実食日:2020年01月22日(水) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:550円(税込) 希望小売価格:509円(税別) |
麺の種類:茹で中華麺 スタイル:レンジ麺 容器材質:プラ(PS) 保存方法:要冷蔵(10℃以下) 加熱目安:電子レンジ1500W 1分50秒 / 500W 5分30秒 小袋構成:-(別添なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】にんにく入り醤油豚骨スープゼラチン、茹中華麺、もやしキャベツ炒め、焼豚、ラード、にんにく炒め、フライドガーリック、寒天加工品、唐辛子 / かんすい、加工澱粉、調味料(アミノ酸等)、酸味料、pH調整剤、グリシン、酢酸塩(Ca、Na)、酸化防止剤(V.E)、糊料(加工澱粉、増粘多糖類)、クチナシ色素、酵素、(原材料の一部に小麦・卵・乳・大豆・鶏肉を含む)(本品製造工場では、そば・卵を含む製品を生産しています) |
実食開始
初代から2代目へのリニューアルで大きな背脂の塊が追加され、調理時間(レンジ加熱目安)も長くなったのですが、その塊が無くなった3代目の調理時間は引き続き変更なし。けれどもカロリーは716kcalから637kcalと大幅に減少、脂質も30.6gから20.9gまで減っているので、ニンニクの効き目はもちろんスープのコクも気になるところ。
加熱時間の目安はローソンの電子レンジ(1500W)で1分50秒、家庭用の電子レンジ(500W)で5分30秒となっているため、もしワット数が違う場合は、600W=4分35秒、650W=4分15秒、700W=3分55秒、800W=3分25秒、900W=3分00秒、1000W=2分45秒を目安にしてください。というわけで、ニンニクの香りは歴代もっとも強い3代目——
値段はローソン・ファミリーマート・セブンイレブンいずれのジェネリック二郎も軽減税率8%適用で税込550円、どうも “税込550円” というのが現在の天井になっているようなので、暗黙のルールか示し合わせがあるのかもしれません。それでは、前回との違いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、二郎系レンジ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食当り |
カロリー:637kcal たん白質:28.9g 脂 質:20.9g 炭水化物:83.6g ナトリウム:2.9g |
食塩相当量:7.36g(当ブログ調べ) ※計算式:ナトリウム(mg)×2.54÷1000 |
※この記事に掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく麺は変更なし
二郎系の麺で硬派なタイプといえば、けっこう縮れは強くランダムで、極太麺なのに加水率は低く、ごわごわ・わしわしとした無骨な食感もジロリアン(ラーメン二郎をこよなく愛しているファン)を魅了しているポイント。小麦粉には日清製粉の強力粉・オーション(2等粉)を使うことが多いため、むんむんとした小麦の香りも特徴となっています。
さらに細かくいうと縦切りの(縦にスリットが入っている)麺が理想的ではあるものの、それと比較して縦溝はもちろん小麦の香りも上品で、サイズもセブンやファミマのジェネリック二郎ほど太くありません。しかし、他の2社は太いが故に “うどんっぽさ” が気になるところ、ローソンは “ちゃんと中華麺寄り” で、コシの強さはダントツ。
セブンイレブンの “蒸し器になる新容器” と違い、従来のスープゼラチンと一緒に加熱される、つまり1度ゆでた麺を茹で直すことになるので、さすがにイチから生麺のようにはいきませんが、2代目のクオリティは踏襲しています。ちなみに念のため調理前に重さを量ってみたところ、約250gだったので、麺の量も減っていませんでした。
スープ
明らかに “こってり” は落ちたけど満足度は一緒
さすがに熱量79kcalダウン、脂質9.7gダウンの影響が顕著に現れていて、スープの表面にあった油膜はもちろん背脂も入っていません。タイプとしてはセブンの二郎が “非乳化系” なのに対し、ローソンとファミマの二郎は “乳化系” で、ファミマの豚骨はエキス感たっぷりなのですが、ローソンは人工的。
というのもスープを残して放置すると分かりやすく、セブンはサラサラのまま表面のラードだけが凝固。ファミマもベースはサラサラのままなのに対し、ローソンは粗熱が取れ始めると同時にボテッとスープ全体がゼラチン状に固まります。豚臭さも控えめで、二郎系・インスパイア系というよりも単純に豚骨寄りの豚骨醤油味といったところ。
しかし、具材のフライドガーリックによってニンニクのキレと芳ばしさは歴代の中でも随一で、以前よりもタレに輪郭があるというか、醤油の表情がクッキリしたように感じます。二郎系の味とは違うものの、ひとつの “にんにく豚骨醤油” として味が悪いわけではなく、3代の中ではイチバンの出来だと感じました。
具材
フライドガーリックナイス!!
具材は豚1枚にキャベツ、もやし、刻みニンニク、フライドガーリック(※ローソンの公式ウェブサイトにはローストにんにくと記載)で、写真だと野菜が少なく見えるのですが、実際のところ100gくらいは入っています。やはりヤサイの歯応えは3社の中でもダントツで、他2社では目立っていないフライドガーリックの芳ばしいパンチが個性的。
つまり二郎系というよりも完全に “インスパイア系” で、大きな豚を搭載しているセブン×とみ田の「豚ラーメン」やファミリーマートのチャーシュー2枚と比較して豚は控えめに思えてしまうのですがなんですけど、今回のフライドガーリックが加わったことで現状もっともニンニクに存在感があるのはローソンのジェネリック二郎という縮図。
豚のクオリティはスーパーマーケットのデリカテッセンにある出来合いの焼豚と同等なので、感動するレベルではないものの、食べて落胆するようなものではなく、部位は豚バラ系でジューシーな旨味と口当たり。あと一味唐辛子の存在感も何気に強く、赤唐辛子特有の芳ばしい風味と繊細な辛味のアクセントが他社との差別化に繋がっていました。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
今回でローソンの “3代目ジェネリック二郎” となった「2種のにんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」は、いったんベースラインを初代に戻し、フライドガーリックと一味を追加して、ちょっとカエシを強くしたような違いを感じました。こってり感は前回と比較して大幅に落ちましたけど、フライドガーリックの存在感で結果的にネガティブではなかったです。
まだニンニクマシマシではないものの、ある意味にんにくの存在感は暫定的にローソンがトップに立っている状態。もしもセブンイレブンが「とみ田監修豚ラーメン」を新容器にリニューアルした場合、大きく引き離されてしまうかもしれませんが、これまでの流れ的に来週ないし近日中にファミマの二郎系レンジ麺が動きそうなので、引き続き注目ですよ。