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「香味徳 HAWAII BEEFY WILD」牛骨白湯の革命!! 進化系こってり牛骨ラーメン爆誕

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寿がきや食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年5月27日(月)新発売のカップ麺、寿がきや食品「香味徳HAWAII BEEFY WILD(ビーフィーワイルド)」の実食レビューです。

「香味徳ハワイ店」限定の新世代こってり系牛骨ラーメン「BEEFY WILD(ビーフィーワイルド)」がカップラーメンに!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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香味徳 HAWAII BEEFY WILD

「香味徳(かみとく)」とは、鳥取県東伯郡琴浦町にある小さな町「赤碕」で生まれた60年以上もの歴史を持つ老舗ラーメン店で、1949年(昭和24年)創業。鳥取の名物ご当地ラーメンとしても知られる「牛骨ラーメン」をメインに提供しているのですが、現在も鳥取中部で牛骨ラーメンを提供し続けている最古の店とも言われています。

鳥取にある「お食事処 香味徳」を本店とし、その味を東京向けにアレンジした牛骨ラーメンを提供している「香味徳 銀座店」の限定メニュー「鳥取ゴールド」は寿がきや食品の「全国麺めぐり」シリーズで定番商品になっているのですが、「香味徳 ハワイ店(kamitoku hawaii)」限定の人気No.1メニュー「BEEFY WILD(こってり牛骨ラーメン)」を再現したのが今回のカップ麺。



「お食事処 香味徳(鳥取本店)」は、牛骨ラーメンの草分け的お店「松月」で修行を積んだ先代・紙徳利男さんが昭和24年に赤碕で開業。その本店は先代の実子である紙徳武男さんが2代目店主として後を継ぎ、息子・紙徳真一さん(現「株式会社香味徳」代表取締役社長)が3代目店主として「香味徳 銀座店」の代表を務め、その弟である紙徳潤一さんが「香味徳 ハワイ店」のマネージャーに就任しています。

牛骨ラーメンのパイオニア的存在となった兄・真一さんを応援すべく脱サラした潤一さんは、2014年7月に世界初となる牛骨ラーメン店「香味徳ハワイ店」をオープン。他にも「Beefy Lite(あっさり)」や「Beefy Miso(牛骨味噌)」「Beefy Shoyu(魚介系牛骨醤油)」「Beefy Tan Tan(牛骨担担麺)」「Beefy Spicy(激辛)」「Beefy King(二郎系)」など、牛骨ラーメンの新たな可能性を感じるメニューを提供しているそうですが、こってり系の「Beefy Wild」は “牛骨ラーメンの進化系” とされる一杯。

実食の前に「kamitoku ramen hawaii」の情報を調べてみたところ、お店のメニュー表にもカップ麺のパッケージに書いてある “牛骨白湯ガーリック&ピリ辛” の文字があり、味の特徴解説では「Robust, full flavored beef broth with a garlic kick!(しっかりとした風味豊かな牛骨スープにガーリックキック!)」とニンニクの力強さについてもアピール。

また、寿がきや食品のホームページには牛骨白湯スープに黒マー油(焦がしニンニク油)と唐辛子のアクセントで辛味を付け、こってり系だけどスパイシーな味わいであることも特徴として解説されています。最近ちょいちょい牛骨系のカップ麺も出るようになりましたが、牛骨×ガーリック×ピリ辛×黒マー油‥‥なるほど “進化系” というのにも納得の組み合わせですね。



先ほど同社が製造する「全国麺めぐり」シリーズの通年商品に「香味徳」のカップラーメンがあると書きましたが、正式名称は「銀座香味徳監修 鳥取ゴールド牛骨ラーメン」といい、老舗の味を今風にアレンジした東京向けの限定メニューを再現したもの。しかし、鳥取ゴールドのスープは牛骨清湯(濁りがない)、今回は牛骨白湯(白濁系)なので、スープの土台からして大幅に異なります。

「鳥取ゴールド」はインパクトのある牛脂のクセと絶妙な甘さ、それを引き締める黒胡椒のアクセントが特徴的なラーメンに仕上がっていたのですが、「香味徳HAWAII BEEFY WILD(ハワイ ビーフィーワイルド)」は寿がきや食品の “令和元年初” となる新商品でもありますし、見所が多そうですね。

開封

別添の小袋は先入れの「かやく」が1袋、後入れの「液体スープ」と「後入れかやく入スープ」が1袋ずつで合計3袋となっているのですが、姉妹品の鳥取ゴールドと同じような構成です。けれども鳥取ゴールドの希望小売価格は税別227円なのに対し、「BEEFY WILD」の希望小売価格は税別238円と高めに設定されていました。



麺は丸刃でカットされた断面の丸いノンフライ麺で、けっこう縮れも強め。ちなみに容器の側面に表示されている販売者は寿がきや食品株式会社、製造所は加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場(群馬県高崎市新町2330−26)となっていますが、ノンフライ麺の製造をカトキチが担当、スープ類は寿がきや食品が製造しています。

業界全体の価格改定により、2019年6月1日(土)出荷分からカップ麺の希望小売価格が4〜8%上昇するため、発売日から相場は変動してくると思いますが、値上げ前の現時点でコンビニだと税込257円が平均的な販売価格になるので、おそらく今週末から来週以降、コンビニだと税込260円オーバーになる確率が高いですね(※ただしコンビニでしか売ってないカップ麺ではありません)。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:香味徳HAWAII BEEFY WILD
販売者:寿がきや食品株式会社
製造所:加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場
内容量:113g(めん70g)
商品コード:4901677082510(JANコード)
個装サイズ:φ167×70(mm)

発売日:2019年05月27日(月)
発売地域:全国(沖縄除く)
取得店舗:スーパー(イオンリテール)
商品購入価格:213円(税込)
希望小売価格:238円(税別)

麺の種類:ノンフライ麺(かんすい使用)
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:450ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・後入れかやく入スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、小麦たん白、大豆食物繊維、たん白加水分解物)、スープ(しょうゆ、ビーフエキス、動物油脂、香味油、ポークエキス、たん白加水分解物、みりん、食塩、ゼラチン、香辛料、豆板醤パウダー、乳糖、野菜エキス、デキストリン、ガーリックペースト)、かやく(チャーシュー、フライドガーリック、ねぎ、もやし)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸カルシウム、乳化剤、着色料(フラボノイド、クチナシ、パプリカ色素、カラメル、炭末)、増粘多糖類、酒精、リン酸塩(Na)、酸化防止剤(V.E、ローズマリー抽出物、V.C)、カゼインNa、(一部に卵・乳成分・小麦・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)
【本品に含まれるアレルギー物質】卵・乳成分・小麦・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン(特定原材料及びそれに準ずるものを表示 27品目中)

実食開始

先入れの「かやく」に入っているのはチャーシュー、もやしとシンプルな内容。いつもの寿がきや食品が得意とするペラチャー(※ぺらぺらチャーシュー)ほど職人技の薄さではありませんが、表面積は狭く、もし250円オーバーで購入した場合かなり寂しいサイズなのは否めません。ただ、乾燥もやしはレトルト調理品を除くカップ麺の具材として比較的に太めのサイズなので、これについては好印象。



あとは熱湯を注いで5分待ってから “スープ類を入れる前に” 軽く麺をほぐし、「液体スープ」と「後入れかやく入スープ」を入れ、よくかき混ぜたら出来上がり。液体スープをフタの上で温めるようにと調理方法に記載されていたので、フタ止めついでに温めておきましょう。

写真は後入れかやく入スープを入れてから混ぜる前の状態なんですけど、乾燥ねぎとフライドガーリックの他に粉末唐辛子が入っていて、調理直後は黒マー油と唐辛子の香りが印象的だった反面、ちょっと黒マー油に押されて牛骨・牛脂は弱めに思える実食前の現在。それでは、進化系の個性的な特徴に注目しつつ、「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(113g)当たり

熱  量:380kcal(カロリー)
たん白質:11.1g
脂  質:11.2g
炭水化物:58.6g
食塩相当量:7.2g
(めん・かやく:2.6g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:-(記載なし)
ビタミンB2:-(記載なし)
カルシウム:110mg

参考値(調理直後に分別して分析)
熱量:380kcal(めん・かやく:339kcal)(スープ:41kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

もっちりとしたコシと粘りのある口当たり滑らかなノンフライ中太めん。

(出典:寿がきや食品株式会社ウェブサイト「HOME > 商品情報 > ;即席めん:ノンフライめん一覧 > 香味徳HAWAII BEEFY WILD」)

実は「二層仕立て」のノンフライ麺
5.5

湯戻し前は中細くらいに見えるノンフライ麺ですが、熱湯5分で中太サイズに膨張。何パターンかある寿がきや汎用麺の一つなので、なんの新鮮味もありませんが、粘り気のある密度の高いコシの強さと小麦の芳醇な風味が心地よく、意外と淡麗系から濃厚系までスープを選ばないのが大きな強み。

で、実は最近になって気がついたんですけど、麺の断面図を拡大してみると “中心部の芯” と “外層” の二層に分かれていて、なるほど食べ終わるまで続くコシと弾力の秘密は、この二層仕立てにあったんだなと。写真では分かりにくいかもしれませんが、ちょうど真ん中で上を向いている1本が麺の断面で、真ん中に芯が見える二重丸「◎」になっています。



この麺はスープを選ばない万能性が強みと書きましたが、ちょっと塩気の強いスープとは特に相性が良く、今回の牛骨白湯も後口に塩気のキレをピシッと残すタイプだったので、まさにベストバランスの好相性。麺単体としての存在感は強いタイプになりますが、きちんと牛骨の魅力や黒マー油の個性、唐辛子の香りを損なうことなく運んでくれる媒体としても評価できる、基礎クオリティの高いノンフライ麺ですね。

スープ

牛骨白湯スープに黒マー油(焦がしニンニク油)と辛味を加えたピリ辛スープ。

(出典:寿がきや食品株式会社ウェブサイト「HOME > 商品情報 > ;即席めん:ノンフライめん一覧 > 香味徳HAWAII BEEFY WILD」)

多面性のある濃厚こってり牛骨白湯
7.8

まず液体スープを入れた瞬間から、それはもう黒マー油の芳ばしい香りが牛脂を押し退けながら顕著に漂ってきたので、その明白な自己主張の強さから香りが衝突し、土台の牛骨が掻き消されてしまうのではないか――と、心配していたのですが、なんのなんの。驚くほど牛骨白湯の重心が低く、けっこう特有の癖も遠慮なかったので、完全に取り越し苦労でした。

原材料に含まれる動物油脂には体感的に豚脂(ラード)も要約されているように感じたのですが、その含有量は圧倒的に牛脂(ヘット)が多く、それだけではないビーフブイヨンによる “牛肉の旨み” や牛骨を砕いて炊き出したような、濁りが不自然ではない “骨っぽさ” が好印象。さらに味醂(みりん)による和の甘みが味に深みを持たせ、焦がしニンニク油のインパクトをガツンと効かせながら、まったく牛骨が負けていません。

そんな牛骨の純度が高い濃厚こってり白湯に若干ほろ苦い黒マー油のアクセントで、液体スープだけの状態でも充分に個性的かつ満足度の高いスープに仕上がっているのですが、後入れかやく入スープを攪拌すると粒子の細かい唐辛子が万遍なく広がり、しかも何気に辛味の強い品種を使用しているようで早い段階から顔が軽く汗ばんできました。もちろん激辛とかではないんですけど、硬派にピリ辛。

中辛ほどではないけれど、飾り程度のピリ辛ではなく、スナック菓子に例えると湖池屋の「カラムーチョ」より辛いです(僅差ですがw)。ニンニクも常識の範囲内とはいえガーリックペースト・ガーリックパウダー・焦がしニンニクに具材のフライドガーリックが重なって多重奏、しっかり重心を下げつつ適切なキレで最後まで飽きさせない、なるほど進化系の名にふさわしいニューウェーブの牛骨白湯スタイルですね。

かやく

チャーシュー、フライドガーリック、もやし、ネギ。

(出典:寿がきや食品株式会社ウェブサイト「HOME > 商品情報 > ;即席めん:ノンフライめん一覧 > 香味徳HAWAII BEEFY WILD」)

もやしのインターバルと香辛料が効果的
5.5

チャーシューは寿がきや食品の安価なブランドに入っている頼りないチャーシューよりも厚みはありますが、加工肉らしい食感に味気ないテイストで印象に残るような肉具材ではありません。お世辞にも値段に伴ったクオリティとは言えない具材ではあるものの、まだケミカルな風味はマシだったので、スープの邪魔をしなかったのは好印象なポイント。

それにシャキシャキとした太もやしは意外と存在感が大きく、そんなに量が多いわけではないのですが、こってりとした濃厚牛骨白湯のインターバルにも効果的。本物の「Beefy Wild」にはメンマや分厚いカットの牛肉も入っているようですが、寿がきや食品に牛肉を望むのは酷な話ですし(すみませんw)、もしメンマだったら今回のスープに対して無難な存在に終わっていたような気がしたので、太もやしで正解ですね。

また、後入れの乾燥ネギは香りが良く、スープの項目でも触れた唐辛子は瞬発力のある(でも引き際のいい)辛さと特有の芳ばしい香りが黒マー油の浮かぶ牛骨白湯のアクセントに最高で、にんにく感をガツンとプラスしてくれるフライドガーリックがインパクトを加速。なにせスープのインパクトがスゴかったので、現段階やれることはやった! という工夫と努力が伝わってくるような内容でした。

総評

★★★★★★★☆☆☆(★7+)

麺は寿がきや食品(加ト吉)の汎用麺ですし、チャーシューも値段に見合うクオリティの肉具材とは言えませんが、とにもかくにも秀逸なスープには驚きました。「香味徳銀座店監修 鳥取ゴールド」では牛脂頼みの印象が強く、ちゃんとした牛骨スープとは違う印象を受けたりもしたのですが、今回は芯から骨を感じる「香味徳(かみとく)」のプライドが見えた牛骨白湯です。

液体スープだけの状態でも充分に美味しかったので、まずは後入れかやく入スープを入れずに濃厚こってり牛骨白湯と焦がしにんにくオイルのマリアージュを楽しみ、それから味変の感覚で使い分けるのがオススメの食べ方。ちょっとスープ単体の塩気は強めですが、麺を食べている時には小麦の甘味を引き立てる塩梅で、これならコンビニで購入しても損はないどころか一度は試すべき価値のある唯一無二の名作でした。

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