どうも、taka :aです。
本日の一杯は、キャメル珈琲(カルディーコーヒーファーム)限定発売のカップ麺、カルディオリジナル「黒酢香る 上海風葱油あえ麺」の実食レビューです。
しれっと現れる「カルディ(KALDI)」オリジナル商品のカップ麺ですが、実はブログで紹介するのは今回が初めて。ちょっと緊張していますが、真剣にレビューします。
カルディ限定カップ麺「黒酢香る 上海風葱油あえ麺」
詳しい発売日は確認できませんでしたが、おそらく7月下旬に新発売されたカップ麺だと思います。私の行動圏内(限界:車で往復4時間以内)にはカルディの店舗が無いので、大阪在住の友人(特派員)に送っていただきました。
販売者は「株式会社キャメル珈琲(KALDI)」で、製造者は「太平食品工業株式会社 関西工場」となっているのですが、「太平食品工業」は “サッポロ一番” でおなじみ「サンヨー食品」のグループ会社です。
カルディの公式オンラインショップに掲載されている商品情報にも、サンヨー食品との共同開発商品であることが明記されているのですが‥
容器側面に掲載されている「栄養成分表示」の下を確認すると、「サンヨー食品(株)調べ」「この商品は株式会社キャメル珈琲とサンヨー食品株式会社の共同開発商品です。」とサンヨー食品が製造に携わっていることが確認できます。
サンヨー食品が製造するカップ麺には、もれなく「サッポロ一番」と表記されるのが定番なんですけど、ごく稀に今回のようなオリジナル商品やコンビニ専売品では記載されないケースもあるんですよね。それでは、開封して中身を確認してみましょう。
開封
小袋の構成は「特製調味だれ」と「特製ふりかけ」の2袋で、かやく(固形具材)は見当たりません。販売価格は税込194円なので、メーカー希望小売価格は単純計算で税別180円です。店舗によって安売りされていたら話は別ですが、公式オンラインショップでも税込194円で発売されていますし、おそらく店頭での購入価格は税込194円になるでしょう。
さて、今し方「太平食品工業」と「サンヨー食品」の関係や容器側面にある製造元の掲載位置について書いたばかりですが、鋭い方は上の写真で気付かれたことでしょう‥
きわめて分かりやすいところにハッキリと書いてありましたw しかし、こちらではサンヨー食品が「販売者」となっていますが、パッケージの側面にも書かれているように、この製品に関する問い合わせはサンヨー食品ではなく株式会社キャメル珈琲(お客様相談室:0120-415-023)に連絡してください。
内容量は86g(めん60g)なので、ちょっと汁なしカップ麺としては控えめな麺の量になりますが、サンヨー食品が製造する希望小売価格180円のラインを思えば平均的な値と言えるでしょう。お湯の目安量は370mlで、待機時間は熱湯3分です。
原材料名・アレルギー表示
【原材料名】 揚げめん(小麦粉、植物油脂、でん粉、食塩、みそ、糖類)、たれ(植物油脂、糖類、しょうゆ、豚脂、香味食用油、米黒酢、食塩、チキンエキス、ポークエキス、香辛料、酵母エキス、デキストリン)、ふりかけ(揚げねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、炭酸カルシウム、カラメル色素、香料、かんすい、レシチン、クチナシ色素、甘味料(カンゾウ)、増粘剤(キサンタン)、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
【アレルギー表示】
小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉 |
実食開始
カロリーは399kcal、脂質は21.5gなので、油揚げ麺60gのレギュラーサイズ・汁なしカップ麺としては少し重たい値。内容量は86gで食塩相当量は3.0gなので、味の濃度は高いかもしれません。
おいtaka :aぜんぜん具材が写っとらんじゃないかと思われたかもしれませんが、実際に「ふりかけ」の揚げネギしか入っていないのです。(※原材料確認済み)
希望小売価格が税別180円のカップ麺に位置すると書きましたが、カルディで買ったら税込194円になるので、コストパフォーマンスについても言及しなければいけません。加えて「黒酢香る」「上海風」「葱油」などの魅力的なキーワードがタイトルに含まれているので、そこにも注目しながら解説・評価します。
1食(86g)当たり
エネルギー:399kcal |
唐辛子の辛みに葱油とごま油をきかせ、黒酢のうまみを合せた上海風の葱油あえ麺です。
(カルディコーヒーファーム 公式オンラインショップより引用)
めん
丸刃でカットされた縮れのある油揚げ麺で、サイズは太くもなく細くもなくオーソドックスな油揚げ麺なんですけど、おそらく「サッポロ一番 みそラーメンどんぶり」に使用されている麺を流用しているのだと思います。というのも‥
原材料に特徴があって、麺に「みそ」が練りこまれているのですが、他の原材料も並びからして同じ構成なんです。これはサンヨー食品に限った話ではありませんが、定番品と同価格帯の製品をリリースする際、新商品に既存の麺を流用するケースは珍しくありません。
今回は特製調味だれの味が濃かったので、いつものように奥から上がってくる味噌の下味までは察知できませんでしたが、とても一体感は高かった‥というか、むしろ押され気味なバランスだったんですけどw 油揚げ麺特有の風味もネガティブに作用することなく、相性は悪くないと思いました。
食べ始めはソフトながらもモチモチとした弾力が得られますが、まったく先進的ではない伝統的な油揚げ麺なので、これを慣れ親しみのあるとするかショボいとするかで評価は割れるかもしれません(値段的に)。主観的な感想は、前者です。
たれ
液体調味だれは油脂成分の量が多く、また粘性も高め。そしてタイトルに掲げられている「黒酢香る」「上海風」「葱油」というキーワードですが、味の感想に入る前に軽く特徴を解説します。
日本の「黒酢」は鹿児島が発祥とされ、一般的な米酢の原料には「精米」が使われるが、黒酢の原料には基本的に「玄米」が使用される。通常の米酢は約3ヶ月程度で市場に出回るのに対し、およそ1年〜3年ほど壺の中で熟成させられることが多い。通常の米酢よりもアミノ酸が多く含まれており、熟成の過程において酢のカドが削れるため、コクが深くマイルドな味も特徴。中国の黒酢は「香醋」と呼ばれ、そもそもの製法から違うのだが(黒酢:液体発酵 / 香醋:固形発酵)、大きな違いとして “もち米” を使用していることが挙げられる。
・上海風
これに関しての定義を筆者は掴みきれていないのだが、カップ麺(上海風焼そば)の “上海風” では多めの油脂による調理感とオイスターソースの風味を意識していることが多い。しかしながら上海在住の知人によると、味付けは基本的に中国醤油・生姜・砂糖が基本で、独特の甘い味付けが多いそうだ。
・葱油(ねぎ油)
ラードや白絞油、好みで胡麻油などをブレンドした油を熱して、ネギや玉ねぎ、生姜、にんにくなどの香味野菜を投入し、食材の色が変わるまで(場合によっては真っ黒になるまで)揚げ焼きして、その香りをオイルに移したもの。ラーメンの香り付けに使われることもあり、炒飯などに入れると風味が段違いで昇華する。炒飯に使用する葱油を作る場合、葱油に使用する推奨の油はラード。
さて、上記を踏まえた上で解説しますが、カップ焼そばで一般的なオイスターソースの効いた “上海風” ではなく、甘さの強い味付けで、葱油の芳ばしさを含めた香味野菜のキレと同時にピリピリとした唐辛子系の刺激も混在しています。中国醤油(醤油)・生姜(香味野菜)・砂糖が効いた独特の味付けを思わせる雰囲気で、それを意識した上海風なのではないかと感じました。
ふりかけの揚げネギを加える前の段階から軽く焦がしたような揚げネギ独特の芳ばしい香りが得られ、黒酢の酸味も明白。面食らうほど酸っぱいわけではありませんが、原料に精米を用いて比較的に短期間で仕上げる一般的な米酢では出せないコクと熟成された深い酸味が黒酢らしく、タイトルの “黒酢香る” を明白にします。
けっこう甘さが強かったので、それが人を選ぶターニングポイントになりそうですが、現地の知人に教わった味の個性と通じるポイントが多く、また葱油によるホロ苦い焦がし系のアクセントと黒酢のサッパリとした、それでいてコクのある酸味が調和する個性的な味でした。しかし、さらなる個性を加速させるのが‥
ふりかけ
当然ですが、揚げネギの威力が飛躍的に加速します。ふりかけ投入前の段階からホロ苦さを感じるほど葱油の存在は明らかでしたが、ふりかけ投入によって特にホロ苦さがアップして、それがベースの甘味と黒酢に重なることで独特の世界観を深めていました。さてコレが上海風なのかと聞かれたらハッキリと断言できないところではあるものの、少なくとも日本で一般的な味付けではありません。
ただ、やはり税込194円のカップ麺になるので、固形具材の無さに物足りなさを訴える方は出てくるでしょう。個人的には特製調味だれと揚げネギによる満足感が高かったので、具材の有無については気になりませんでした。実際、茹で上げた麺と薬味だけで食べる和え麺もありますからね。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(4)
(標準は★3です)
麺は定番品から使い回しているシャビーな油揚げ麺、固形具材も無しで税込194円するカップ麺ですが、カップ焼そばとして一般的な上海風の概念を覆す特製調味だれには個性が得られ、揚げ葱ブースター(ふりかけ)からもインパクトが感じられる、しっかり個性的なカップ麺でした。
かなり油脂は強めでしたが、植物油脂と香味食用油がメインだったので、ラード主体の油そばほど重たくありません。その油脂感と強い甘さは黒酢の酸味が適度に中和してくれていたし、さらに葱油の芳ばしさと揚げネギのホロ苦さが重なった時に独特の中毒性が得られ、かなり個人的には気に入ってしまいました(主観的な味の満足度は余裕で★5です)。もし一般のスーパーでも販売されていたら税込100円前後で捕獲可能だと思うので、たぶん★5を即決していたと思います。
かなり癖の強いカップ麺ですが、それだけに個性的で記憶に残る味だったし、固形具材はなくても揚げネギのインパクトで味に物足りなさは感じられず、★ひとつマイナスしたのは、ただただ定価購入必至なので‥という部分だけですね。カップ麺でも200円くらいなら大丈夫!だったら買いですし、セールか何かで安売りされていたら今回の総評に★ひとつプラスしてください。
ちょっと調べてみたのですが、もしかしたら上海でポピュラーとされている「葱油拌麺(直訳:ねぎ油あえ麺)」という料理がモデルなのかもしれませんね。
名称:即席カップめん
製品名:カルディオリジナル 黒酢香る 上海風葱油あえ麺 発売地区:カルディ限定(公式オンラインショップあり) |
麺の種類:油揚げ麺 容器材質:プラ(PS) 必要湯量:370ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(特製調味だれ / 特製ふりかけ) |
お客様相談室:0120-415-023
黒酢がどういうものか、初めて聞きました知りました。長いこと寝かせてるってことしか知らなかったの。
taka :aさんのブログは、いろんなこと勉強になる。
カルディで独自ブランドのカップ麺が出てることもしらなかったし。結構行ってるのに、、、 私の目は節穴だ!
シークァーサー塩ラーメンは私も買ったんだけどなぁ・・・このカルディーシリーズが好評だったらレビューしてくださ〜〜〜い!!みんな検索して〜(*・人・*) 独特の中毒性は気になるものの・・個人的にはやっぱり脂分がきになっちゃうなぁ・・・
他のブロガーさんのコメントにも書いたんだけど、ただいまカルディの前にいて。
韓国の激辛油そばと、こっちの油そばのどっちを買うか迷い中。
具がないのは一緒やね。笑
黒酢のこと、分かりやすくまとめられてるー(*ˊᗜˋ*)。
いつも勉強家だなぁ。
あ、このレベルは常識?!