どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年8月2日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清 辛豚ラ王」の実食レビューです。
アブラとニンニクの暴力的なウマさ——。日清の二朗インスパイア系「豚ラ王」にファン待望の最新作「辛(ジャンキー)豚ラ王」登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
辛豚ラ王
日清ラ王(にっしんラおう)とは、日清食品が製造・販売している即席カップめん及び袋入りインスタントラーメンのブランドで、1992年(平成4年)9月21日に初代「日清ラ王 しょうゆ」と「同 みそ」を市場に投下。名前の由来は “ラーメンの王様” にちなみ、変化の波が大きいラーメン業界において、その時代の王道とされる味に進化し続けています。
今回の新商品「日清 辛豚ラ王」は、2020年1月13日に発売された背徳の極み「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」の流れを汲む豚ラ王シリーズ第3弾のフレーバーで、日清ラ王史上もっとも太い「踊る極太麺」と別添の「アブラ増し袋」を継承しつつ、新たに “アブラとニンニクが炸裂するジャンキーな辛さ” をテーマに開発された最新作。
2020年1月13日発売のシリーズ第1弾「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」は、群雄割拠のラーメン業界で唯一無二のポジションを確立した「ラーメン二郎 三田本店」の系譜に連なる “二郎系” と、それに強く影響された “二郎インスパイア系” と呼ばれるラーメンをモデルにしたカップラーメンで、メーカー希望小売価格は368円(税別)という衝撃的な値段で新発売。
移り変わりの激しいラーメン業界の時好や市場のニーズなど、いち早くトレンドを取り入れてカタチにしなければいけない即席カップめん業界なので、これまでにも二郎インスパイア系をイメージした商品は幾度となくリリースされてきましたが、その最高峰が「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」といっても過言ではありません。
「豚ラ王」専用に開発された “踊る極太麺” は、切刃番手・12番(溝巾2.5mm)の切刃で切り出されたノンフライ麺で、サイズは極太なのに加水率は低く、二郎インスパイア御用達の “ごわごわ・わしわし” とした極太低加水ちぢれ麺の醍醐味を可能な限り再現。スープは微乳化系の醤油豚骨味を軸に、生おろしニンニクを強めに効かせ、なおかつ豚臭いニオイや後味に残る化学調味料の雑味まで意識。
衝撃的なネーミングの “アブラ増し袋” も単純に豚脂(ラード)が入っているだけの小袋ではなく、小さな背脂の粒と食塩もブレンドしていたのがポイントで、スープの豚臭い風味が大幅に強化されると同時に背脂ならではの甘みとコク、さらに塩気のエッジも強くなり、二郎インスパイア系らしい背徳感を見事に実現します。
かくして二郎インスパイア系を模した最高峰のカップ麺として、多数のメディアやSNSでも話題をさらった「豚ラ王」でしたが、2020年8月24日発売のシリーズ第2弾「日清豚ラ王 キムチ」では方向転換。既存の “踊る極太麺” は継承していたものの、猛威を振るった “アブラ増し袋” を “豚キムオイル” に変更し、具材も大きな厚切焼豚からダイスミンチを採用するなど、すこし残念な仕上がりでした。
そんなファンの気持ちを察してか、2021年1月4日に二代目「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」をリリースしてくれた日清食品。実は今年の4月下旬、シリーズ第3弾「辛豚ラ王」のパッケージ写真は入手していたのですが、なんらかの理由で発売が遅れたらしく、満を持してのリリースになりました。というわけで、従来品との共通点や違いのほか、新コンセプトの “辛さ” にも注目です。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「焼豚」と「かやく」に、後入れの「液体スープ」と「アブラ増し袋」で合計4袋。かやくの小袋は中身が見えない仕様となっていますが、おそらく焼豚とアブラ増し袋については初代及び二代目「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」と共通で、危なげなさそうな予感。
麺は油で揚げていないノンフライ麺で、こちらも従来の “踊る極太麺” と同じ雰囲気。現在のカップ麺としては限界に近いサイズも然る事乍ら、くすんだ色合いも印象的。これまで二郎インスパイア風のカップラーメンを何度も食べてきましたが、この “踊る極太麺” を超える麺に出会ったことはありません。
ただし、メーカー希望小売価格は今回も368円(税別)なので、カップ麺としてはハードルの高い値段。販売店は全国のスーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなども対象ですが、コンビニで購入した場合の税込価格は397円(2021年8月現在)が相場になります。コンビニ以外の店舗でも税込300円以上だと思うので、それなりの仕上がりに期待したいところ。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清 辛豚ラ王 製造者:日清食品株式会社 製造所:A・関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:128g(めん80g) 商品コード:4902105266533(JAN) |
発売日:2021年08月02日(月) 実食日:2021年08月03日(火) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:321円(税込) 希望小売価格:368円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:八角どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(液体スープ・アブラ増し袋・焼豚・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキンエキス)、スープ(しょうゆ、豚脂、植物油脂、香味油、香辛料、糖類、しょうゆ調味料、野菜調味油、粉末しょうゆ、食塩、ポークエキス)、かやく(キャベツ、チャーシュー、にんにく、にら)/ 加工でん粉、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、香料、酒精、リン酸Ca、増粘多糖類、かんすい、乳化剤、香辛料抽出物、酸味料、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「焼豚」と「かやく」が先入れで、焼豚は日清食品が誇る厚切りチャーシューを搭載。かやくの中身はキャベツを筆頭に、小さな刻みニンニクが多めに入っているところもパワフルで、さらにニラも加えたスタミナ感あふれるラインナップ。あとは熱湯を内側の線まで注ぎ、フタをして5分待つのですが‥‥
待っている間に注意しなければいけないことは、後入れの「液体スープ」は “フタの上で温める” こと、そして「アブラ増し袋」は “温めない” というのが絶対に守っていただきたい作り方。それと麺は滞りなく解せるかとは思いますが、念のため熱湯5分は厳守してください。さて、あいかわらずアブラ増し袋の中身が衝撃的な調理直後、ニンニクの香りも遠慮ありません。
ちなみに容器側面には “辛さレベル” の記載があり、5段階基準で上から2番目の “4” となっていたので、だいたい辛口〜大辛くらいでしょうか。というわけで、暴力的うまさと念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ・アブラ増し袋」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(128g)あたり |
カロリー:483kcal たん白質:11.6g 脂 質:18.6g 炭水化物:67.2g 食塩相当量:6.7g (めん・かやく:2.2g) (スープ:4.5g) ビタミンB1:0.23mg ビタミンB2:0.29mg カルシウム:152mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:483kcal(めん・かやく:353kcal)(スープ:130kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
踊る極太麺は一見の価値あり
二郎系・二朗インスパイア系にカテゴライズされるラーメン店の麺には、日清製粉の強力粉・オーション(灰分0.52±0.04%の2等粉)が積極的に使われる傾向があり、サイズは極太でも加水率は低く、わしわしと食べたくなるような、いい意味で繊細さに欠ける無骨な麺が好まれています。そのワイルドな食感も然る事乍ら、店内に充満する2等粉特有のムワッとしたニオイも印象的。
さすがにカップ麺で独特の茹で上げ臭までは再現できていませんが、加水率の低さやカップ麺の限界に近い太さをはじめ、躍動感のある啜り心地が「踊る極太麺」という表現にも納得の品質。さらに噛むと内側から弾けるような、中心部までギュッと詰まった密度の高い歯応えが楽しめます。コンビニで買うと税込400円弱もするカップ麺ですが、それを踏まえても文句の付け所が見当たりません。
後述するスープは濃いめの味わいで、具材の刻みニンニク効果もあり、けっこうインパクトの強いテイストに仕上がっているのですが、なんのこれしき。ニンニクの香味やジャンキーなスープに「踊る極太麺」が押されることはなく、むしろ麺を主体で見た場合、もっとスープの攻撃性を強めてもいいんじゃないか? なんて思ったほど。このノンフライ麺に関しては、今後とも品質を維持してもらいたいです。
スープ・アブラ増し袋
激辛じゃないけど、けっこう辛い
土台の「液体スープ」は濃口しょうゆベースの味付けで、それも醤油特有の酸味を感じるくらい、醤油のコクやキレを遠慮なく効かせながら、同時に生おろしニンニク系のエッジも強く、絵に描いたようなスタミナ系で攻撃的。別添の「アブラ増し袋」を入れる前のオイル感は控えめですが、表面には赤いオイルが浮かんでいて、見た目のわりに体感的な辛さレベルは強く、一般的に見ても辛口のライン。
そこに「アブラ増し袋」を加えると、やはり中身は初代「豚ラ王」と同じような成分で、多めの豚脂を筆頭に、視認できるサイズの背脂と粗めの塩気をブレンド。初代と比較して液体スープの内容が違うこともあり、豚臭い香りは控えめですが、液体スープだけでは物足りなかったオイル感がプラスされ、満足度の向上に寄与していました。
ここだけ見ると二郎インスパイア感は控えめで、液体スープに限定していえば値段相応の味とはいえないけれど、踊る極太麺とアブラ増し袋のコストを思えばアリだと思います。
具材
汎用の具材だけどハイエンド品質
日清食品の十八番といっても過言ではない厚切焼豚は、二郎インスパイア店で通称 “ブタ” と呼ばれる巨大な煮豚の足元にも及ばないサイズではあるけれど、カップ麺の乾燥具材としてはトップクラスの食べ応え。サシ(脂身)の加減は個体差は生じるため、たまに脂身が皆無に等しいタイプもありますが、その脂身が多いときのジューシーさったらもう‥‥(今回は上等だった)
二郎インスパイア系で定番の茹でモヤシは入っていないため、もうすこし頑張ってほしい思いもありますが、スープに合わせてニラを採用してくれたことは嬉しく、多めのキャベツで食べ応えあり。また刻みニンニクも写真以上に多く、しっかり具材も攻撃的でした。※刻みニンニクは容器の底に溜まりがちなので、たまに混ぜながら食べてください。
総評
コンビニで買うと税込400円弱のカップラーメンなので、ちょっと評価は悩んだのですが、取扱店はコンビニ限定ではないですし、既存の「豚ラ王」とは一線を画す仕上がりでした。なんやかんやで高いですけどw 前回の「キムチ」とは別物なので、一度は食べてみる価値はあると思います。
さて、次は三代目「ヤサイ、アブラ、ニンニク」を再販してくるのか、それとも新進気鋭の二郎インスパイア店にヒントを得た新作をリリースしてくるのか、はたまたレトルト具材を使用した超高額カップ麺を打ち出してくるのか、引き続き目が離せないブランドです【author・taka :a(大石敬之)】