第2弾は脱二郎系!?日清ラ王史上最も太い “踊る極太麺” を搭載した「豚ラ王」最新作はスタミナ系のキムチフレーバーを展開!!

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日清食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年8月24日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清豚ラ王 キムチ」の実食レビューです。

二郎系・インスパイア系をリスペクトした「豚ラ王」シリーズ第2弾は暴れる旨さのキムチ味!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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二郎系・豚ラ王 キムチ

日清ラ王(らおう)とは、1992年(平成4年)9月21日に日清食品がリリースした本格志向のブランドで、商品名の由来は “ラーメンの王様” に因み、まったく新しい生タイプのインスタントラーメンとして市場に投下。同社が誇る「スーパーネットワーク製法」や「三層めん製法」などの革新技術によって、中華めん本来のコシと粘りが楽しめる理想的な状態を実現し、1993年には1億4000万食もの売り上げを叩き出します。

しかし、時代の流れとともに熱風で麺を乾燥させる “ノンフライめん” でも本物に近い食感や風味を表現できるようになった結果、ラ王が強みとしていた “生タイプめん” の優位性が下がり、2010年7月下旬——ついに日清食品は「ラ王」の生産を8月末で終了すると発表。同時にツイッターで “追悼” を捩った “追湯” 式典で “ツイートウ” 文を募り、20万件以上のメッセージが寄せられました。

その大々的な「ラ王追湯式典」の実施から約1ヶ月後となる2010年8月24日、有ろうことか日清食品は3層太ストレート製法の “次世代ノンフライめん” を搭載した王位継承者「日清ラ王 背脂コク醤油」及び「日清ラ王 旨味豚コク味噌」を2010年9月6日から関東甲信越・静岡地区で先行販売、同年10月4日には全国展開すると発表し、もれなく物議を醸した日清ラ王。

当時、炎上商法もとい追湯商法だと一部のファンに叩かれましたが、2011年2月25日に「第29回 食品ヒット大賞」でヒット大賞を獲得。2012年8月27日にはシリーズ初の「袋麺」を発売するなど、常に “その時代で王道とされる味” を意識しながら進化を続け、2020年8月現在は社会現象を巻き起こしているといっても過言ではない、二郎系・インスパイア系と呼ばれるジャンルに力を入れています。

今回の新商品「日清豚ラ王 キムチ」は、ワイルドな食べ応えとスタミナ満点の暴れる旨さをテーマに開発された新作で、2020年1月13日に発売された「日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」に続く豚ラ王(ぶたラオウ)シリーズの第2弾。前回の “ヤサイ、アブラ、ニンニク” は、王道の二郎インスパイア系をリスペクトしていたのに対し、今回は “キムチ” がテーマの変わり種。

そもそも二郎系・インスパイア系とは、東京都港区三田に本店を置くラーメン二郎(ラーメンじろう)の流れを汲んだジャンル及び商品の総称で、2019年を境にコンビニ業界や即席めん業界でも軒並み注目度が高く、各メーカーこぞって関連商品を製造・販売しているのですが、今回の「豚ラ王」をはじめ「日清のどん兵衛 マシマシ篇」「豚園」「立川マシマシ」と、日清食品の張り切りようは大手企業の中でもトップクラス。

王道の二郎インスパイア系ラーメンに、キムチのトッピングは意外に思えるかもしれませんが、たとえば宮城県仙台市青葉区にある「ラーメン二郎 仙台店」など、直系の実店舗にも採用されている組み合わせ。それを邪道とするジロリアン(熱狂的なラーメン二郎のファン)もいるようですが、二郎×キムチは抜群の相性と高く評価しているマニアも存在します。

さて、パッケージには “踊る極太麺” とあるように、麺の謳い文句は豚ラ王シリーズ第1弾と共通のポイント。ここから先は「日清豚ラ王 キムチ」を掘り下げていきますので、前回の詳細が気になる方は、関連ページ「日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」のレビューをご覧ください。

開封

今回のカップ麺に別添されている小袋は「粉末スープ」「かやく」「豚キムチオイル」の合計3袋、前回の “ヤサイ、アブラ、ニンニク” に搭載されていたアブラ増し袋や厚切焼豚は入っておらず、スープも粉末ですし、かやくの小袋も軽めなので、二郎系・インスパイア系と呼ばれるジャンルで特徴的なヤサイやアブラは控えめな印象。ただ、豚キムチオイルの小袋は比較的に大きめ。

麺は熱湯5分の “踊る極太麺” で、くすみのある独特な色合いが既存の「ラ王」に使われているノンフライ麺と差別化。今回のニュースリリースに切刃番手(幅30mmあたりの麺帯から何本の麺が切り出せるかを示すJIS規格に基づいた数字)は記載されていませんが、見た感じ前回と同じサイズなので、おそらく12番の切刃を使っていると思います。

シリーズ第1弾の “ヤサイ、アブラ、ニンニク” と比較して、小袋の構成が寂しいシリーズ第2弾の “キムチ” ですが、前回の希望小売価格は税別368円とカップ麺でも異例の値段設定だったのに対し、今回は税別230円ということで既存の「日清ラ王」と同じ値段。前回よりも圧倒的に購入しやすくなりましたが、ある意味あの強烈な値段設定もステータスだったので、これはこれで手放しに喜べないところ。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:日清豚ラ王 キムチ
製造者:日清食品株式会社 関東工場
製造所:茨城県取手市清水667-1(A)
内容量:107g(めん80g)
商品コード:4902105264171(JAN)
商品サイズ:縦180×横180×高さ70mm
発売日:2020年08月24日(月)
実食日:2020年08月25日(火)
発売地域:全国(全チャネル)
取得店舗:MEGAドン・キホーテ
商品購入価格:192円(税込)
希望小売価格:230円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:八角どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(粉末スープ・かやく・豚キムチオイル)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキンエキス)、スープ(豚脂、ポーク調味料、食塩、糖類、クリーミングパウダー、香辛料、チキン調味料、ごま、はくさい調味料、植物油脂、酵母エキス、香味油)、かやく(味付豚ミンチ、白菜キムチ、にら)/ 調味料(アミノ酸等)、加工でん粉、増粘多糖類、香料、カラメル色素、リン酸Ca、かんすい、酸味料、乳化剤、香辛料抽出物、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース)、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

先入れの小袋は「かやく」のみ、構成は “謎肉” と思しき肉ミンチをはじめ、ニラ、白菜キムチとスタミナ感あふれるラインナップ。実店舗で提供される二郎系・インスパイア系のラーメンは、うず高く盛られたヤサイを筆頭に、ブタとアブラの強烈なビジュアルが特徴となっているため、それと比較して頼りない見た目ではあるものの、強めに漂ってくる白菜キムチの香りが食欲をそそってくれる実食前。

あとは熱湯を注いで5分間、待っている間に豚キムチオイルの小袋をフタの上にのせて温め、時間になったら麺をほぐし、粉末スープを溶かしてから豚キムチオイルを加えるとスムーズです。粉末スープと豚キムチオイルを熱湯よりも先に入れてしまった場合、麺が適切に戻らなくなってしまうため、調理方法の手順に注意してください。

なおコンビニで購入した場合の税込価格は248円、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「ローソン」「ファミリーマート」「ミニストップ」での取り扱いを確認しました。容器側面の辛さレベルは5段階中 “2” となっていたので、念のため辛味の強さにも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(107g)あたり
カロリー:412kcal
たん白質:10.1g
脂  質:11.5g
炭水化物:67.0g
食塩相当量:8.2g
(めん・かやく:3.1g)
   (スープ:5.1g)
ビタミンB1:0.85mg
ビタミンB2:0.31mg
カルシウム:191mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:412kcal(めん・かやく:358kcal)(スープ:54kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

値段以上のクオリティ

7.0

二郎系・インスパイア系のラーメンには、日清製粉の強力粉・オーション(灰分0.52±0.04%の2等粉)で打った加水率の低い極太麺が採用される傾向にあり、ムンムンとした小麦臭さも魅力的なポイント。対する今回のノンフライ麺もカップラーメンとしては極太サイズに切り出され、低めの加水率から食べ始めは “ごわごわ・わしわし” とした独特の噛み応えに “ぶちんっ” と弾むような歯切れのよさが楽しめます。

幅だけでなく厚みがあり、縮れは強く、極太低加水麺ならではのワイルドな仕上がりが雰囲気を底上げ。さすがにオーション特有のニオイまでは再現できていませんが、食べ始めの歯応えと啜り上げたときに感じる踊るような口当たりが印象的。おそらく前回の豚ラ王 “ヤサイ、アブラ、ニンニク” に搭載されていた、日清ラ王史上もっとも太い麺と同じとみて間違いないでしょう。

前回のメーカー希望小売価格は税別368円、今回は税別230円ということで138円もの価格差が生じているのですが、麺の量もクオリティの高さも同じもの。そのためノンフライ麺だけ評価した場合、コストパフォーマンスは前回よりも圧倒的に優れています。それについては素直に評価できるのですが、スープと具材のクオリティは前回ほどではありません。

スープ

美味しいけど安っぽい

3.0

二郎系のスープといえば、濃口醤油のエッジが効いた醤油豚骨味が主流となっているのに対し、今回のスープは粉末なので、液体しょうゆ特有のコクもアブラの背徳感も楽しめません。しかしながらスープの食塩相当量は5.1gと高く、実際の味わいも然り。すっきりとしたテイストですが、けっこう食塩のキレが強いため、ややコク不足でも薄味の印象はありません。

またキムチ系のシーズニングを使用しているのか、粉末スープを加えた瞬間からキムチの香りが強烈に漂い、それはアッという間に部屋の中に充満するレベル。かなりスナック的な風味なので、まったく本物っぽい香りではないですし、ノンフライ麺よりも油揚げ麺のほうが合うと感じたのですが、とりあえずキムチらしさはバッチリ(※食後しばらく部屋の中がキムチ臭くなるので覚悟してください)

さらに別添の豚キムチオイルを加えると、キムチ風味がブーストするだけでなく、背徳感あふれる豚脂の芳ばしい風味が漂い、キムチの臨場感も高まって、もやし調味油が臨場感を演出。なるほど「辛さレベル2」ということで、辛さはピリ辛の枠を出なかったものの、カップ麺でしか味わえないジャンクなテイストが魅力的でした(とはいえ値段に伴っているかといえばNO)

具材

おいしいけど本格さは皆無

3.0

サイコロ状にカットされた肉ミンチは、やはり同社の「カップヌードル」を代表する謎肉(なぞにく)と食感も風味も瓜二つだったので、まったく二郎系っぽい具材ではないものの、スナック的なスープと相性はバッチリ。めちゃくちゃ大量に入っているわけではないのですが、そこそこ量は多く、これもスープと同様にカップ麺でしか味わえない背徳感。

白菜キムチは冬の人気商品「日清のどん兵衛 キムチチゲうどん」やドンキホーテ限定「真の殿堂MEGA 情熱のキムチ豚骨」に入っている乾燥具材と同じような印象で、辛さは控えめなのですが、そこそこカップ麺の具材としては厚みがあり、適度な酸味が好印象。ニラも風味の強い軸の部分が混ざっており、全体のパンチを加速してくれてはいたものの、税別230円という値段を思えば及第点でしょうか。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)

第1弾はゴリゴリの二郎系ラーメンを意識していたので、その続編だった今回も同じ流れを汲んでいるのかと思いきや、共通点は極太サイズの低加水麺のみ。そもそもパッケージなどに “いっさい二郎系とは書いていない” ため、その視点から評価するのは門違いの話なのでしょう。しかし、商品名が「豚ラ王」なのを忘れてはいけません。

前回はアブラ増し袋と厚切焼豚でブタを明白にしていたのに対し、なんとか「豚キムチオイル」の豚脂でブタのメンツを保っていた程度。単純に味としては悪くなかったのですが、麺の他は中途半端に思えたので、前回と同じく税別368円の本気モードで勝負する、または思い切って辛味を強めに効かせる、大量の具材もしくはアブラでインパクトを与えるなど、第3弾は「豚ラ王」にしかできない振り切った仕上がりに期待したいです。

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