どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年10月1日(火)新発売のカップ飯、日清食品「麺屋 一燈 濃厚魚介鶏白湯飯」の実食レビューです。
ローソン限定「麺屋一燈」シリーズ初のカップメシバージョンが “新レギュラー商品” として仲間入り!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、即席カップライスとしての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麺屋一燈 濃厚魚介鶏白湯飯
カップ麺を買いに立ち寄ったローソンの店内にて、ふと隣にあるカップライスのコーナーに目をやると、見慣れない新商品を発見。パッケージには「日清 麺屋一燈 濃厚魚介鶏白湯飯 特製鶏油付」とあったので、これまでの経緯から日清食品×麺屋一燈(めんや いっとう)×ローソン専売の共同開発商品であることは察しがついたのですが、ローソンのホームページに製品情報はありません。
まだ立ち寄った店舗では値札も出ていなかったんですけど、カップライスコーナーで “新商品” のポップとともに絶賛販売中。その横にある「カップヌードル ぶっこみ飯」の値段は230円(税込248円)だったのに対し、購入後のレシートを見ると「麺屋一燈 濃厚魚介鶏白湯飯」の金額は258円となっていたので、実売価格は「カレーメシ」や「ぶっこみ飯」よりも10円高い値段。
特定のスーパーやコンビニなどの販路限定品として開発された商品は、基本的にメーカーの公式ウェブサイト(製品情報及びプレスリリース)に掲載されることはありません。また、今回は「麺屋一燈」のホームページでも告知がなかったので、日清食品に詳細を確かめてみたところ、やはりローソン専用で販売するために作った即席カップライスで間違いないそうです。
「麺屋一燈 濃厚魚介鶏白湯飯(のうこうぎょかいとりぱいたんめし)」の開発経緯は、2018年10月2日に発売されたレギュラー商品のカップラーメン「麺屋一燈 ホタテ鶏油の濃厚魚介ラーメン」の売れ行きが好調で、「ぶっこみ飯」や「カレーメシ」「ウマーメシ」といった米飯商品の市場が拡大していることから、関連商品の開発が話にあがったとのこと。
また、2019年9月3日〜9月16日までの期間中、全国のローソンで開催されていた「麺屋一燈監修 辛燈やみつきパウダー」がもらえるキャンペーンの対象商品に「カレーメシ ビーフ」が指名されていたように、「麺屋一燈」の店主・坂本幸彦さんは “カレーメシが大好き” らしく、そんな経緯もあって今回のカップメシ化が実現したのだとか。
販売エリアは「ナチュラルローソン」及び「ローソンストア100」並びに「成城石井」などのグループ企業を除く全国のローソン店舗対象となっているのですが、今回は “新たな「通年商品(新レギュラー商品)」として開発した” そうなので、つまり数量・期間限定のスポット商品ではありません。
「麺屋一燈」の “濃厚魚介鶏白湯” ということで、既存のカップ麺「ホタテ鶏油の濃厚魚介ラーメン」をカップメシに落とし込んだような雰囲気となっている今回の新商品。カップラーメンの濃厚魚介鶏白湯スープは、濃厚な動物系の旨味もさることながら干し貝柱を彷彿とさせる芳ばしい乾物の旨味が個性的なので、そこも注目すべきポイントの一つ。
ただ、パッケージでは “魚介の旨味と濃口醤油がクセになる!” とカップ麺のスープでは香り付けに過ぎなかった濃口醤油の存在がアピールされていたり、側面には “あの「つけ麺」の濃厚スープとごはんが絡み合う贅沢な味わいを是非ともご賞味ください” とあるので、お店の「濃厚魚介ラーメン」ではなく「濃厚魚介つけ麺」のスープ+サイドメニューのライスが適切なイメージかもしれません。
開封
さて、別添の小袋はフタの上に貼り付けてある「特製鶏油」が1袋、ここに “ホタテ” の文字はありません。ちなみに2019年10月1日現在、実店舗の「濃厚魚介らーめん」に使用している “ホタテペーストは在庫が無くなり次第廃止” するらしく、今後はホタテの貝柱で取った出汁を使用するそうなので、現在の味が楽しめるのは数日くらい。
話を戻しまして製品スタイルは日清食品の「ぶっこみ飯(めし)」や「カレーメシ」「ウマーメシ」と同じ湯かけ調理タイプの即席カップライス(カップごはん)で、湯戻し時間は熱湯5分。以前は “ファーストフード和食” がコンセプトの「日本めし」という創作雑炊スタイルのカップライスも定番ラインナップにあったのですが、いつのまにか廃盤に——
日清食品のカップメシ系は具材に貧弱なイメージが強いけど、「日本めし」は具沢山。最終作の「鶏つくね豚汁めし」には大きな鶏つくねが入ってたっけ‥‥などと思い出しつつ、開封したら “その鶏つくね”(たぶん)と再開!「濃厚魚介鶏白湯飯」の具材は鶏つくねとネギのみというシンプルな構成ですが、大きな鶏つくねが8個も入っていて驚きました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:麺屋 一燈 濃厚魚介鶏白湯飯 製造者:日清食品株式会社 製造所:静岡工場(F)静岡県焼津市相川17-2 内容量:102g 商品コード:4902105946572(JANコード) 商品サイズ:縦109mm×横109mm×高さ100mm 発売日:2019年10月01日(火) |
麺の種類:-(ライス) スタイル:即席カップライス 容器材質:紙 湯量目安:250ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製鶏油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】ライス(米(国産)、乳化油脂、食塩)、スープ(チキン調味料、豚脂、砂糖、食塩、でん粉、鶏脂、粉末しょうゆ、魚粉、クリーミングパウダー、小麦粉、香辛料、魚介調味油、オニオンパウダー、香味調味料、魚介調味料)、味付鶏つくね、ねぎ / 調味料(アミノ酸等)、トレハロース、香料、乳化剤、リン酸塩(Na)、カラメル色素、酸味料、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Ca、シリコーン、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・を含む) |
実食開始
熱湯を注いでから5分後、まだ上記の写真のようにシャバシャバですが、混ぜるとトロミが強くなって、最終的にリゾットくらいの状態に仕上がります。どのくらい混ぜればいいのかというと、だいたい「3分くらい混ぜ続ける」のが理想。長いと思われるかもしれませんが、後述するライスの戻り具合もありますし、だいたい混ぜ時間は3分前後がベストです。
ちなみに製造所は静岡県焼津市にある日清食品の静岡工場(製造所固有記号「F」)で、この工場では前述した「カレーメシ」や「ウマーメシ」、「ぶっこみ飯」シリーズの他、数量限定の「カップヌードル 謎肉丼」やセブンプレミアムの「蒙古タンメン中本 辛旨飯」など、カップメシ全般この工場が基本。今は亡き(もしくは休止中?)の「日本めし」も、静岡工場で製造されていました。
さて、しっかり3分混ぜ終わると、写真のようにポテッとした状態に。さらに肉具材をサルベージしてみた結果、8個と思われた鶏つみれは “合計9個” も入っていました。それでは、カップラーメンのスープと比較した場合の違いや共通点にも注目しつつ、「ライス」「スープ」「具材」の特徴を解説し、即席カップライスとしての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(102g)当たり
カロリー:409kcal |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
ライス
カレーメシのライスは69g、ウマーメシは75gとシリーズによって量にバラつきがあるんですけど、「濃厚魚介鶏白湯飯」のライス量は記載されていません。ただ、シリーズによって量にバラつきこそあるものの、おそらく日清のカップメシ共通のパフライス(乾燥ご飯)で、毎度お馴染み熱湯5分ジャストで開封、からの3分ほど念入りに混ぜても中心部に芯が残ります。
とはいえ電子レンジ調理から湯かけ調理に変わった直後(2016年8月29日「カレーメシ ビーフ」リニューアル当時)と比較して戻りやすくなったような気がしないでもありませんし、アルデンテ食感も慣れたらクセになるというか、うん。どれだけ待っても炊き立て “ふっくら” にはなりませんが、ある意味ちょっとリゾットぽい食感とラーメン風スープとの相性は悪くありません。
ちなみに使用している米は国産で、乾燥させる前に米をバラバラにしてから高温・高速の熱風で膨化させる「膨化乾燥技術」と日清食品が即席麺の製造で培ってきた乾燥技術を応用し、お米の水分を瞬時に飛ばすことで形の整ったカップメシのパフライスが生まれます。電子レンジ加熱時代から食感は衰えてしまったけれど、おかげで簡便性は飛躍的に向上しました。
スープ
やや小麦粉由来のトロミが施された土台のスープは魚介が強めに効いていて、それが暴れ倒すようなゴリゴリの魚介系ではないけれど、けっこう魚粉の含有量は多く、鰹(かつお)や鯖(さば)などによる節系の膨よかな旨味はサポート要員に過ぎません。それよりも煮干しが優勢で、シャープな旨味がスッ‥と縦に香るのはカップラーメンと共通のポイント。
それからパッケージでは濃口醤油をアピールしていましたが、醤油のコクよりも食塩のキレが先行するため、濃口醤油よりも色が薄くて塩分濃度が高い薄口(淡口)醤油のイメージが強く、粉末スープだけでは動物系の要素も必要最低限の下支え。
別添の特製鶏油(ちーゆ)は純粋な鶏の脂ではなく、むしろ直接舐めてみたら味蕾の表面を人工的な油膜が覆ってくるというか、どうも野暮ったい——けど、直接舐めたりしなければ大丈夫。全体に攪拌(かくはん)しても純粋な鶏油とはベクトルが異なるものの、鶏油っぽい芳ばしさが強く漂って、煮干しのシャープな旨味を包みます。
それが勿体無いと感じた反面、同時に麺屋一燈×日清食品らしい乾物の旨味が並行するため、カップメシ流にアレンジしながらカップラーメンのスープに通じる面持ちが無きにしも非ず。パフライス特有の風味とも喧嘩せずにマッチしていたのですが、肝心の鶏白湯が薄かったので、そこに濃厚の指針は向いていませんでした。
具材
前述したように具材は「鶏つみれ」と「ねぎ」だけなので、バリエーションに富んだラインナップとは言えませんが、ボリュームは申し分ありません。ひょっこり底から出てきたプラスアルファで鶏つみれの数は合計9個、いずれもサイズは1cm〜(※ひとつだけ小さめ)とカップメシにしては大きなサイズですし、味付けもスパイシーで力強く、サイズも味も存在感は申し分ありません。
いろいろ細々と入っているのも見た目に賑やかで楽しいのですが、今回のように単発の威力がデカい具材をドーン! ドーン! と入れてもらえたほうが得られる満足感も大きいですし、いたって無難なネギも主張し過ぎない適度な歯触りのアクセントが効果的で、まさにシンプルイズベストでした。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
ライスは安定のパフライス、具材も大きな鶏つみれがゴロゴロと高い満足感が得られたし、スッと通る煮干しや乾物の旨味も意識されていましたが、コンビニ限定かつ税込258円の商品。何と言っても最大のライバルは、ローソンのレギュラー商品として同社が製造している「麺屋一燈」のカップラーメンで、もうちょっとスープの豚骨と鶏白湯の濃度も感じたかったのが正直なところ。
しかも「麺屋一燈 ホタテ鶏油の濃厚魚介ラーメン」も “カップメシと同じ値段で販売されている” ため、これなら麺を食べ終えてから残ったスープに白ご飯を入れたほうがコスパも味の満足度も圧倒的に高いと言わざるを得ません。同じ味の路線を歩むなら既存のカップ麺に負けない濃度が必要なので、このまま鶏白湯を鍛え上げるのか味を変えて差別化を図るのか、今後の展開に期待したいと思います。