明星食品「明星 一平ちゃん夜店の焼うどん あんこ団子味」

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2018年9月3日（月）新発売のカップ麺、明星食品「明星 一平ちゃん夜店の焼うどん あんこ団子味」の実食レビューです。

この記事をアップする数時間前、同時発売品の「みたらし団子味」を食べてコテンパンに叩きのめされたところなんですけど‥

あんこソース付の焼うどん爆誕!!

「あんこ」といえば完全に和スイーツのイメージですが、実はカップ麺に「こしあん」が使用されるのは今回が初めてではありません。というのも、2017年5月に発売されて完売が相次ぎ、同年10月に再販されて通年商品に格上げされた「明星 のりたま 焼うどん だし醤油味」の原材料にも使われています。

しかし、それはスイーツでいうところの “あんこ” ではなく、カップ麺に使用されている「ふりかけ（丸美屋 のりたま）」の原料に “こしあん” が含まれているからなので（※その「こしあん」は通常の甘い餡子のことではありません）、いわゆる甘い「あんこ」を題材にしたカップ麺は史上初の試みかもしれません。

パッケージの左上では、可愛いウサギのシルエットが描かれた月のマークとススキ、そして月見団子によって秋の季節感を演出しています。「月の兎」は日本だけでなく、中国などのアジア各地で古くから残っている伝説で、日本ではウサギが餅つきをしている姿が定番とされていますが（餅搗き（もちづき）と望月を掛けたとも言われている）、中国では仙薬（不老不死の薬）を作るための材料を臼に入れ、それを手杵で打っている姿とされており、また別の伝説を紹介すると‥

また、アメリカ先住民の‥と、書き始めたら長くなるので切り上げますがw

たとえば某漫画で空を飛んでいるアンパンや愛知県の小倉トーストなど、甘い餡子でもスイーツ以外の用途（食事）に使われることは珍しくないので、もしかしたらもしかするかも‥と、淡い期待を胸に抱きながら、開封して中をチェックしてみましょう。

開封

小袋の構成は、「液体ソース」「あんこソース」「ふりかけ」の3袋。同時発売品の「みたらし団子味」では液体ソースの量を凌駕する特製みたらしソースの存在感に軽い戦慄を覚えましたが、こちら特製あんこソースは普段の特製マヨと同じくらいのサイズですね。キャベツなどの具材は入っていませんでしたが、ふりかけは別添されていました。

今回のテーマはメーカー直々に “和スイーツ感覚の斬新な焼うどん” と公言しているのですが、こちらは “甘じょっぱくて食べ飽きない” をキーワードに開発されたそうです。想像としては完全に地雷感マックスではあるものの、前日したようにアンパンや小倉トーストの快挙もありますので、思わぬドンデン返しに期待‥してもいいのだろうか（苦笑）

調理手順には小袋を温めるようにとの指示はありませんが、液体ソースの原材料に豚脂が含まれているので、それのみフタの上で温めたほうがいいかもしれません。

原材料名・アレルギー表示

実食開始

十五夜お月見のイベントに合わせた、 和スイーツのお団子の味わいをイメージした特別版の焼うどん

（明星食品「ニュースリリース」「製品情報」より引用）

めん

うどんらしくふっくらもっちりとして食べ応えがある麺です。

（明星食品「ニュースリリース」より引用）

ちょっとベタつきが気になる‥

たぶん同時発売品の「みたらし団子味」と同じ油揚げ麺だと思うのですが、ソースとの兼ね合いか表面のベチャッとした質感が気になりました。沸騰直後の熱湯を使用、きっかり5分守って湯切りを行い、部屋の室温など調理環境の差もなく、このシリーズの同時発売品で違う油揚げ麺を採用しているとは思えないので、おそらく液体ソースとの兼ね合いだと思います。

ただ、所々に「みたらし団子味」では気にならなかった戻りムラがあったので、けっこう印象は異なりました。しかし、盛大な油揚げ麺臭など共通するポイントも多く、その油揚げ麺特有の風味と油脂の重さが高い壁となって、そのまま大きく伸し掛かってくることに‥

ソース

濃口醤油、水あめ、みりんで甘く仕上げたタレに炊いた小豆、バターの風味を付けた和テイストの甘じょっぱいソースです。

（明星食品「ニュースリリース」より引用）

甘いマスクのヘビー級‥

思いのほか油脂の量が多くて驚いたのですが、植物油脂に乳等を主要原料とする食品を重ねてバター風味を演出しています。ただ、これが想像以上に重たい‥w

甘さは強く塩気を上回り、ほんのり小豆の香りもあって、たしかに甘塩っぱいバター風味ではあるものの、豚脂と植物油脂と油揚げ麺の野暮ったさが手を取り合って怒涛のトリプルパンチ。それに加えてバター風味なので、まぁクドいです。

味としては製品説明通りですし、これがベーカリーであれば通じるテイストになるかもしれませんが、存在感の強い油揚げ麺を採用したカップ焼うどんには厳しい組み合わせでした。

特製あんこソース

こしあん、砂糖、水あめ、食塩を配合した、小豆の優しくてやわらかい甘さを感じる一平ちゃん特製のあんこソースです。

（明星食品「ニュースリリース」より引用）

あんこの個性が増して強烈な甘さが‥

製品説明には “小豆の優しくてやわらかい甘さ” と書かれていますが、その指標は水あめと砂糖が優勢で、特に水あめの主張を強く感じます。一応、こしあんが原材料に使用されていますが、水あめの主張が強いので、なんかこう‥駄菓子の小豆ソース？（※イメージです）かなり人工的。

それが油揚げ麺 with 油脂のクドさが否めない液体ソースに重なるので、優しいどころか暴力的な甘さです。塩気が奥に追いやられるほど甘さとクドさが強すぎて、ちょっと収拾がつかなくなってしまいました‥そこで、ふりかけに救いを求めるも‥

ふりかけ

和風感とあんこらしさを際立たせる、小豆パウダー、ゴマ (白と黒) を組み合わせました。

（明星食品「ニュースリリース」より引用）

ふりかけは救世主になれなかった

胡麻のアクセントと甘さの相性は、大学芋の黒胡麻よろしく単純によろしいです。ただ、油揚げ麺とバター風味に加えて特製あんこソースのジェットストリームアタックが強烈すぎて、もう胡麻がなんとかできるような状況ではありません。

いや、救いですよ。それはもう一生懸命、なんとか届くようにと力の限り救いの手を差し伸べてくれます。しかし、その手を容赦なく払い除ける油揚げ麺・豚脂・バター風味・あんこソースたちの前に甲斐甲斐しい胡麻は‥

あえなく撃沈w

そんな胡麻の足を引っ張るかの如くディフェンスしてきた小豆粉末と糖類のブロック性能も高く、何かを食べている途中に感動以外で箸が動かなくなったのは、カップ麺界の伝説となっている「一平ちゃん夜店の焼そば チョコソース」以来かもしれません。

総評

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆（0）
（標準は★3です）

なんとか気力で胃に押し込みましたが、液体ソースだけの状態でも厳しく、特製あんこソースを重ねた時点で完全にノックアウト‥ “食事” としても “スイーツ” としても許容することができず、そもそも食べ物として認識することが困難な仕上がりから、思わず心の中で（明星食品よくぞ思い切ってくれた‥!!）と讃えてしまいました。

ふりかけの胡麻が唯一このカップ麺で好印象に映ったポイントでしたが、油揚げ麺の油臭と油脂感に加えて豚脂、バター風味の重厚感が重なることで残念ながら力及ばず‥脂質に関しては油そばよりもマシだったんですけど、問題なのは強烈な甘さです。

甘塩っぱいの塩を軽く塗り潰し、甘味を帯びた湯気は麺を啜り上げる度に肺まで侵食してくる攻撃力の高さ。味覚だけでなく、他の感覚や臓器にまで伸し掛かってくるクドさと甘さの共演には耐えられませんでした（耐えたけど）。

明星食品「明星 一平ちゃん夜店の焼うどん みたらし団子味」

明星「一平ちゃん夜店の焼うどん 十五夜お月見みたらし団子味」の実食レビューです。和スイーツとカップ麺が合体してしまったキワモノ路線の変わり種を"みたらし団子味"の再現度に注目しながら解説します。2018/09/03新発売

cupmen-review.com

2018.09.02

同時発売品の「みたらし団子味」もレビューしているのですが、ある種の注意喚起として参考にしていただけると幸いです。なぜかコメント欄には評価を見たのにもかかわらず、「よし！これは買う。買うぞ〜」「ちょっと食べてみたいと思ってしまった。見つけたら買おう」などというコメントが投稿されているのですが、怖いもの見たさで手にするなら止めません。

しかし、おそらく大半の方が「あ、やっぱりね‥」という感想に終わってしまうように思います。完全に自己責任でネタとして割り切って食べるのであればアリかもしれませんが、特に今回の「あんこ団子味」は生半可な気持ちで手を出すと後悔することになる確率が高いです。ちなみに「あんこ」は人工的ながらも確かに存在していましたが、「団子」は分かりませんでした。

もちろん味の好みは人それぞれなので、このカップ麺が美味しかったという意見を否定するつもりはいささかもありませんが、当ブログ初の★0をマークした一杯となりました‥などとネガティブなレビューになってしまいましたが、これを世に解き放ってくれた明星食品の英断には拍手を送りたいです。