どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年4月25日(月)新発売、明星食品のカップ麺「一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 からあげ 旨塩味」の実食レビューです。
唐揚げ入り‥‥じゃなくて「ほぼからあげ」入り!? 一平ちゃん夜店の焼そばシリーズ最新作は “見た目も食感もカラアゲな新具材” を搭載!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 からあげ 旨塩味
一平ちゃん(いっぺいちゃん)とは、東京都渋谷区に本社を置く明星食品のロングセラーブランドで、1993年(平成5年)1月18日に発売された標準どんぶり型のカップラーメンが最初の商品。その約2年後、1995年(平成7年)2月20日に湯切りタイプの「一平ちゃん夜店の焼そば」が現れ、当時は珍しかった「からしマヨネーズ」をソース焼きそばに先駆けて別添し、消費者の興味を惹き付けました。
標準どんぶり型のカップラーメンは売上の低迷を理由とし、ブランド20周年を迎えた2013年(平成25年)8月5日の最終リニューアルを以て製造を終了しましたが、湯切りタイプの「一平ちゃん夜店の焼そば」シリーズは伸長を続け、2022年から縦型ビッグの和風めんシリーズ「濃いぜ!一平ちゃんBIG」で新たな顧客を取り込むなど、以前にも増してブランド価値の強化に力を入れています。
今回の新商品「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 からあげ 旨塩味」は、見た目も食感も「ほぼからあげ」なのに、正体は “大豆たんぱく” という話題性の高い具材を搭載した新作で、いつもの「一平ちゃん夜店の焼そば」で定番の特製からしマヨネーズとは違う、からあげ具材と相性抜群なコク旨タイプの特製マヨネーズを別添。
ソースは豚や鶏の旨みをベースに、ガーリックや黒胡椒で味を調えた塩だれ風味の液体ソースということで、こってり感や味付けの方向性も間違いなさそうな雰囲気ですが、大豆たんぱくを使用した「ほぼからあげ」の再現度が気になるところ。最近はスーパーやドラッグストアなどで「大豆ミートの唐揚げ」を目にする機会も増えてきましたが、あまり味の面においてポジティブな印象がありません。
あらためまして「大豆たんぱく」とは、大豆を主原料とする植物性たん白の総称で、たん白質の含有率が最低でも50%を超えることが条件。そのため健康をサポートしてくれるプロテインパウダーなどの栄養補助食品を筆頭に、様々なダイエット食品にも積極的に使われているのですが、肉の代用品として “かさ増しできる” ことでも注目されているアイテムです。
特に即席カップめん業界では “かさ増しできる” ことを目的に使用されることが大半で、比較的にコストが高くなる本物の肉そぼろやチャーシューの使用量を減らすために、肉具材の一部を大豆たん白加工品と入れ替える、あるいは肉具材の代替品として100%大豆たん白加工品を採用した商品も珍しくありません。
日進月歩の即席カップめん業界なので、最近は違和感のない大豆たん白加工品も増えてきましたが、本物の肉に匹敵する旨味が感じられるレベルには到達しておらず、噛めばクニッとした大豆たんぱく特有の歯応えを残すタイプも多い現在。これはこれと割り切れば、あの弾力も何気に好きなんですけどw あくまで割り切ればの話。
ここまで大々的に「ほぼからあげ」を訴求されたとあっては、それ相応の姿勢で向かい合わなければいけない展開。また “ナゲットではなく唐揚げを謳っている” ため、よくある成型肉っぽい食感になっていないか、きちんと唐揚げらしい繊維質が再現できているのかどうか、そういった部分にも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体ソース」と「特製マヨ」の計2袋。ちょっと危険色な感じのカラーリングですがw それはさておき “ふりかけ” などの別添はなく、ほぼからあげなどの具材は最初から容器の中に入っている状態。
麺は油で揚げたフライ麺で、130gという調理前の麺重量は、カップ焼きそば基準で大盛りサイズ。いつもの「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛」に使われている丸断面の “ソースねり込み麺” と比較して、なんの変哲もない平打ち麺に見えますが、原材料名の構成を見る限り、今回の麺にもソースを練り込んでいる様子。
メーカー希望小売価格は若干ながら高めの設定で、通年販売されている「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛」は220円(税別)なのに対し、今回の商品は250円(税別)と大きな振り幅が生じています。私の行動圏内にあるローカルスーパーは比較的にカップ麺を安く売ってるほうだと思うのですが、それでも224円(税込)だったので、全国的にも販売価格は200円オーバーが相場かもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 からあげ 旨塩味 販売者:明星食品株式会社 製造所:R・東日本明星株式会社 埼玉工場 内容量:170g(めん130g) 商品コード:4902881453226(JAN) |
発売日:2022年04月25日(月) 実食日:2022年04月27日(水) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:224円(税込) 希望小売価格:250円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:770ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・特製マヨ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、ソース)、ソース(マヨネーズ、豚脂、しょうゆ、糖類、食塩、香味油、鶏・豚エキス、たん白加水分解物、チキンオイル、香味調味料、香辛料)、かやく(キャベツ、大豆たん白加工品からあげ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、香料、炭酸カルシウム、カラメル色素、酒精、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、カロチノイド色素、香辛料抽出物、膨張剤、炭酸マグネシウム、乳化剤、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む)※大豆たん白加工品からあげは、えびを含む製品と共通の製造設備で製造しています。 |
実食開始
具材は大豆たん白加工品からあげ(ほぼからあげ)とキャベツのみで、構成としてはシンプルですが、ほぼからあげはゴロゴロと入っています。ちょっと見た目は怪しいけどw 麺は大盛りなのに具材は貧弱‥‥みたいな商品も珍しくないため、このボリューム感は嬉しいポイント。
作り方は途中まで通常の「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛」と共通で、熱湯3分後に湯切りを済ませた後、別添の「液体ソース」を馴染ませて「特製マヨ」をトッピングしたら出来上がり。ふりかけ・スパイスが入っていないのは寂しい部分になりますが、なるほどガーリックを効かせた塩だれ系の香りとマヨネーズのアクセントが食欲を刺激。
写真ではマヨネーズの下にありますが、ほとんど麺が見えないほど具材の量が多く、調理後のイメージは悪くありません。はたして「ほぼからあげ」は本当に “それっぽい” 感じなのか、引き続き「めん」「ソース・特製マヨ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(170g)あたり |
カロリー:781kcal たん白質:15.3g 脂 質:37.0g 炭水化物:96.6g 食塩相当量:6.8g ビタミンB1:0.36mg ビタミンB2:0.36mg カルシウム:209mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
いつもとは違うコシと粘りで食べ応えアップ
「一平ちゃん夜店の焼そば」シリーズの油揚げ麺といえば、断面の丸いスナック的な食感の中細麺が定番で、おやつ感覚でサクッと食べられるようなイメージが強いのに対し、それと比較して今回の油揚げ麺は完全に別物。大盛り130gという麺の量も然る事乍ら、そもそものベクトルが異なる仕上がりで、もっちりとした粘りの強い弾力の持ち主。
ブランドのイメージ的に “一平ちゃんらしからぬ” というか、そういう固定観念がゼロといえば嘘になりますけど、2017年6月12日に発売された「一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 たこ焼味」を皮切りに、いつもの中細麺とは違うタイプの油揚げ麺が導入され始め、以降は「太麺甘濃ソース」や「焦がしにんにくたまり醤油味」などの太麺・中太麺を使う製品が定期的にリリースされるようになりました。
今回の油揚げ麺は汁なしカップ麺の基準で見ると細い部類に入るため、いつもより若干ながら幅のある平打ち麺といった印象ですが、特筆するほどの厚みはないのに反発性は高く、経時に伴う劣化も緩やか。いつもの中細麺じゃないとイヤだ! という方にはオススメできないけれど、ひとつの油揚げ麺としてのクオリティは高いです。
ソース・特製マヨ
こってりジャンク
パッケージや商品名にも「旨塩味」とありますが、醤油で香り付けを施しているため、純然たる塩だれ味ではありません。しかし、濃口醤油が全面に主張してくるようなタイプではなく、あくまでも醤油はサポートに徹しているような印象で、体感的には動物系のコクとニンニクを強めに効かせた旨塩味。
写真で見てもオイルの量が多いように、こってりとした仕上がりで、豚脂(ラード)を軸に据えながら、香味油やチキンオイルをブレンドして複合的な芳ばしさを出した奥深いオイル感。いわゆる「油そば」ほどギトギトではないけれど、あっさり・さっぱり系の塩ダレではありません。
そんな液体ソースのジャンクさを底上げしてくれるのが特製マヨの存在で、奇を衒った要素のない、それでいて卵黄のコクが印象的なプレーンタイプ。たとえば粉末レモンで酸味を強めたり、黒胡椒やガーリックでパンチをプラスしたり、そういった演出があっても面白かったと思いますけど、シンプルにプレーンタイプのマヨネーズだからこそソースが引き立っているようにも感じたので、結果オーライです。
かやく
シンプルだけど不足なし
前述のように大豆たん白加工品からあげ(ほぼからあげ)をメイン具材とし、サポートはキャベツのみとシンプルな構成ですが、集めるとキャベツだけで表面の8割以上が埋まるくらい多かったのは予想外。こってりソース&ジャンクな特製マヨの波状攻撃が続く中、みずみずしいキャベツの存在がオアシスで、ジャンクな味付けでも最後まで飽きません。
でもって本命の「ほぼからあげ」は、必然的に熱湯の洗礼を避けられないので、どう頑張っても揚げたての臨場感は楽しめません。しかし、意外にも “ふやけた唐揚げとしての再現度” は想像以上に高く‥‥って、なんか文字にしたらネガティブに見えますけどw
噛んだときにジュワッと水分が滲み出てくる感じがジューシーで、歯触りとか弾力も鶏肉の “それっぽい” 質感から、なるほどナゲットじゃなくて唐揚げだなと素直に納得。湯切りタイプのカップ麺だからこその限界は感じますが、大豆たん白加工品であることに対してのネガティブな要素は皆無に等しく、衣の味付けも絶妙で、特製マヨとの相性も最高でした。明星食品、あっぱれです。
総評
大豆たんぱくを主原料として唐揚げを再現した「ほぼからあげ」と聞いて、正直なところ最初は期待していなかったのですが、なんのなんの。事前に説明があれば大豆たん白加工品と分かる質感ですが、結果それを知っていても違和感ない食感で、肉の旨味については液体ソースのコクが補完。
思っていたよりもメイン具材は「ほぼからあげ」で、全体的に見ても統一感がある、しっかりと作り込まれた良品でした。値段が値段なので、その分を総評から差し引いていますが、値段相応の価値は充分にあると思います。【author・taka :a(大石敬之)】