どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2025年12月9日(火)新発売、セブンプレミアムゴールドのカップ麺「飯田商店×Ramen FeeL 夢の師弟コラボラーメン」(358円+税)の実食レビューです。
繊細な「鶏だし塩らぁ麺」が濃厚な「鶏白湯塩らぁ麺」に変化!? 一杯で2つの味が楽しめる “カップラーメン限定の師弟コラボ„ ついに実現!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
飯田商店×Ramen FeeL 夢の師弟コラボラーメン
セブンプレミアム ゴールド(SEVEN&i PREMIUM GOLD)とは、セブン&アイグループが展開しているPB(プライベートブランド)の中でも最上級に位置しているカテゴリーで、2010年(平成22年)9月28日に首都圏等のセブン-イレブン約3,800店舗(当時)を中心に展開されたチルド商品「ハンバーグステーキ」「ビーフシチュー」「ビーフカレー」「チキンカレー」計4品を皮切りに発足。

その2年後、2012年(平成24年)11月13日に日清名店仕込みシリーズの「札幌すみれ みそ」及び「一風堂 赤丸新味」(2000年4月18日発売品)並びに「山頭火 とんこつ塩」(2001年5月15日発売品)がセブンゴールドに栄転し、現在は初代御三家に並び「飯田商店」と「中華蕎麦とみ田」の店主らが通年販売の即席カップめんを監修しているのですが、その歴史に新たなページを刻んだのが本商品。
このページでレビューする「飯田商店×Ramen FeeL 夢の師弟コラボラーメン」は、全国的な知名度を誇る「飯田商店」の店主・飯田将太(いいだ しょうた)氏と、その一番弟子「Ramen FeeL」の店主・渡邊大介(わたなべ だいすけ)氏が共同で開発に取り組んだW監修商品で、セブンプレミアムゴールド(以下「7PG」という)のアイテムに「Ramen Feel」が名を連ねたのはブランド史上初めての展開。
飯田商店(いいだしょうてん)とは、2010年(平成22年)3月16日の創業以来、神奈川県足柄下郡湯河原町に本店を構える「らぁ麺」と「つけ麺」の専門店で、その実力は日本有数の温泉地である湯河原を “ラーメンの聖地„ と言わしめたほど。同店初となる7PGのカップ麺「しょうゆらぁ麺」が発売されたのは2022年(令和4年)5月20日と比較的に最近ですが、この業界では11年以上前から東洋水産の即席カップめんを監修しているベテランです。

Ramen FeeL(らーめんふぃーる)とは、東京都心部から約1時間の場所に位置する青梅市・日向和田で人気を博している「らぁ麺」と「つけ麺」の専門店で、渡邊店主は “飯田商店が初めて独立を許した一番弟子„ として知られる人物。2021年(令和3年)2月28日にオープンするや否や、同年10月20日発行の『第22回 業界最高権威 TRYラーメン大賞 2021-2022』(講談社)にて “新人大賞部門 総合1位„ を勝ち取った実力派。
そして偶然か必然か、7PG初となる「飯田商店 しょうゆらぁ麺」新発売の4日前、2022年5月16日に東洋水産が『TRYラーメン大賞 2021-22』新人大賞部門 “総合1位„ を記念したカップラーメン「Ramen Feel 塩ラーメン」を自社のNB(ナショナルブランド)商品として市場に投下。
その後、2023年9月19日に発売された「Ramen Feel 塩らぁ麺」以降、2018年(平成30年)にセブン&アイグループ限定商品と化した「飯田商店」監修の即席カップめんと同じく「Ramen FeeL」監修のカップラーメンもセブン-イレブンの留型に切り替わり、直近だと今年11月10日に縦型ビッグの「Ramen Feel 塩らぁ麺」再販しているのですが‥‥

前述のように「Ramen Feel」が7PGの即席カップめんに携わったのも、師である飯田店主とのW監修も今回が初めての試み。最大の見どころは “一杯で2つの味が楽しめる特別仕様„ ということで、味の変化についてはもちろん、味変前の状態でも物足りなさを感じさせない作りなのか、そこから味変しても味が濃くなりすぎないかなど、そういった部分に注目しながらレビューします。
開封

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」2パックに、後入れ「液体スープ」と「粉末スープ」の組み合わせで、いずれもマルちゃんのカップラーメンに別添されている汎用のデザインですが、この後入れ粉末スープが「鶏だし塩らぁ麺」から「鶏白湯塩らぁ麺」に味変するためのギミック。

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、セブン-イレブンやセブンプレミアムの公式サイト、またパッケージにも製法までは記載されていませんが、該当のプレスリリースには「生麺ゆでてうまいまま製法」の文字。これは「マルちゃん正麺(せいめん)カップ」のために開発された特許製法(特許5719064号)なのですが、それ以外のブランドにも積極的に採用しています。
——で、実食前に触れておかなければいけないのが販売価格。2025年12月現在、7PGに位置付けられている「飯田商店」監修の定番商品「わんたん入りしょうゆらぁ麺」の販売価格は1食あたり328円(税込354.24円)なのですが、今回の「飯田商店×Ramen FeeL」は1食あたり358円(税込386.64円)となっているため、税込32円の価格差は見逃せません。
製品詳細情報・購入価格等
| 製品名:セブンプレミアム ゴールド 飯田商店×Ramen FeeL 夢の師弟コラボラーメン 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:131g(めん75g) 商品コード:4901990382625(JAN) |
| 発売日:2025年12月09日(火) 実食日:2025年12月23日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:358円(税別) 購入価格:386円(税込) |
| 麺の種類:ノンフライ麺(生麺ゆでてうまいまま製法) スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:460ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(液体スープ・後入れ粉末スープ・かやく2袋) |
原材料名とアレルギー表示
| 【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、大豆食物繊維、植物油脂、乳糖)、添付調味料(チキンエキス、植物油、鶏脂、デキストリン、食塩、豚脂、ゼラチン、砂糖、乳等を主要原料とする食品、こんぶエキス、香辛料、たん白加水分解物、香味油脂、粉末野菜)、かやく(味付鶏肉だんご、焼豚、味付チキンダイス、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、かんすい、炭酸カルシウム、レシチン、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、増粘多糖類、酸味料、カラメル色素、香辛料抽出物、香料、ビタミンB2、ベニコウジ色素、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン含む) |
実食開始

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、青い小袋には焼豚・メンマ・ネギ(FD)を、橙の小袋には味付鶏肉だんご・味付チキンダイスを充填。肉具材だけで3種類も入っているため、そこには特別感を覚えるけれど、いずれも新開発ではありません。ただ、焼豚・鶏だんご・メンマ・ネギは「飯田商店」監修シリーズ(鶏だんごは「まぜそば」系)の流れを汲み、チキンダイスは「Ramen Feel」監修によるカップラーメンで定番の具材。

あとは内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「液体スープ」を加え、よくかき混ぜたら “第一幕„ のスタートです。ちなみに「後入れ粉末スープ」は “半分ほど召し上がったら、お好みで„ とのことなので、調理方法に従います。
というわけで、後入れスープによる味の変化はもちろん、それを入れる前のスープやコストパフォーマンスについても注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
| 栄養成分表示:1食(131g)あたり |
| カロリー:464kcal たん白質:14.8g 脂 質:14.8g 炭水化物:69.3g (糖 質:66.5g) (食物繊維:2.8g) 食塩相当量:7.1g (めん・かやく:2.5g) (スープ:4.6g) ビタミンB1:0.27mg ビタミンB2:0.34mg カルシウム:185mg |
| 参考値(調理直後に分別した値) 熱量:464kcal(めん・かやく:355kcal)(スープ:109kcal) |
| ※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん


比較的に加水率が低いパターンを採用
いくつかのバリエーションを展開している「生麺ゆでてうまいまま製法」の中でも比較的に加水率が低く、白っぽい見た目も繊細さに寄与。しかし、熱湯5分きちんと守っても食べ始めはカタめの食感で、部分的な戻りムラこそ気にならないものの、やや前半のスープに勝ちすぎているような印象が無きにしも非ず。

また後述する “第一幕„ のスープが文字通り繊細だったこともあり、遠慮なく滲み出る小麦の風味がスープの繊細な部分をマスキングしているような側面も——などと、そのように感じた節もありますが、味変用の「後入れ粉末スープ」を加える折り返し地点から程よい主張に落ち着いてくるので、そこから麺のポテンシャルが最大限に引き出されます。
——と、ここまでは撮影なしで実食した際の感想で、個人的には熱湯5分→液体スープ投入→かき混ぜ→さらに5〜7分ほど放置(撮影時に発生したタイムラグ)がベストに思えた次第。いずれにせよ味変前のスープに及ぼされるマスキング作用は諦めるしかない項目になりますが、今回のスープは味変前も味変後にも柔麺のほうが合うと感じたので、わざと長めに待つのも一興ですよ。
スープ


なるほど大幅に味は変わるけど‥‥
後入れ粉末スープを加える前の味わいは繊細な方向ではあるものの、しっかり強めの昆布が印象的。さらに鶏だしの打ち出し方も上品で、香味野菜や香辛料のアクセントも優しく、塩味についてもサポートに徹した作りから、あっさり系のスープが好きな方や普段あまりカップラーメンを食べない方でも親しみやすいタイプになります。つまり、裏を返すと生粋のカップめんフリークや濃い味が基本の方には物足りない濃度になりますが‥‥

味変用の後入れ粉末スープを加えた途端、透明度の高い清湯(ちんたん)から乳化感のある白湯(ぱいたん)に激変する、そんな鶏のトランスフォームはもちろん、黒胡椒をはじめとするスパイス感もイッキにブースト。さらに前述の昆布を凌駕するほど柚子の清涼感が強かったので、なるほど “一杯で2つの味が楽しめる„ という訴求にも素直に頷ける激変具合。しかも適切な塩分設計から、塩カドを極端に強く感じることもありません。
なお味変時にはスープの温度が低下しているため、白湯系のエキスがダマにならないか危惧していたのですが、意外とストレスなく馴染んでくれたのも好印象だったポイント。ただ、プレスリリースには “繊細な「鶏だし塩らぁ麺」と、濃厚な「鶏白湯塩らぁ麺」の2種類„ と記載されていたけれど、柚子の効果とサラッとしたブリックスが相乗し、最後まで爽やかに流れていたので、ぽってり濃厚な鶏白湯ではありませんでした。
かやく


「かけらぁ麺」のほうがインパクトあったかも
焼豚・メンマ・ネギは7PGの現行品「飯田商店 わんたん入り しょうゆらぁ麺」と共通の具材で、軽めの食感が特徴のチキンダイスも「Ramen Feel 塩らぁ麺」に使用しているアイテム。また鶏だんごについても東洋水産の即席カップめんで頻繁に見かけるため新鮮味はないけれど、飯田商店×RamenFeelのコンセプトを思うと適切に思えるチョイス。なかでも生姜の風味を効かせた鶏だんご、めちゃくちゃ満足度が高いんですよね。
しかも肉具材が3種類も! というステータスの反面、今回の見どころはスープの作り込み。あえて具材を省いたファミリーマートの「Lab Q かけ醤油らぁ麺」や「麺屋極鶏 鶏だく かけ極濃鶏白湯」「NIBOSHIMANIA かけ濃厚煮干そば」ほか、直近だとNBの「NAKAMURA かけそば塩」も展開している東洋水産なので、かやくを省いて徹底的にスープを極めて販売価格を抑えてくれたほうが手に取りやすかったのに‥‥とも感じました。
総評
7PGから展開されている他のカップラーメンを引き合いに出すと、現行の「すみれ 札幌濃厚みそ」「一風堂 赤丸新味 博多とんこつ」「山頭火 旭川とんこつ塩」「中華蕎麦とみ田 濃厚豚骨らぁめん」「飯田商店 ワンタン入りしょうゆらぁ麺」は5品すべて1食あたり354円(税別)なので、同じカテゴリーの中で “もっとも高価なポジション„ に位置している「飯田商店×Ramen Feel」のカップラーメン。
「鶏だし塩らぁ麺」から「鶏白湯塩らぁ麺」に変わるアイディアは楽しかったので、かやくの項目でも触れたように、あえて具材を省いて徹底的にスープを極めて販売価格は300円(税込)までに抑えたほうがインパクトあったんじゃないのかなと。そんなこんなで総評から星ひとつ差し引いたのですが、買って損をするような商品ではありません。

——で、ちょっと気になったのがセブンプレミアムの公式サイトに記載されている “2025年12月08日〜順次リニューアル„ の文字。今回の師弟コラボラーメンは「飯田商店 ワンタン入りしょうゆらぁ麺」のリニューアル版なのか、それとも縦型ビッグの「Ramen Feel 塩らぁ麺」が正式に7PG入りを果たしたことを意味しているのか、単なる誤字か‥‥調査が終わり次第こちらに追記します。【author・taka :a(大石敬之)】


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