どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年7月1日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん 冷しぶっかけ讃岐風うどん」(236円+税)の実食レビューです。
マルちゃんの冷やし和風カップめん、6年目の夏は “ご当地の涼味„ に着目。コシのある冷たい麺と煮干を効かせたサッパリつゆで香川の魅力を再現!! しかし、いざ調理してみた結果——。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
冷しぶっかけ讃岐風うどん
マルちゃんの冷やし和風カップめんとは、2019年(令和元年)7月1日に登場した「冷しぶっかけたぬきそば」を皮切りに、毎年恒例となっている「冷し」タイプの変わり種で、東洋水産のロングセラー「赤いきつね」や「緑のたぬき」にルーツを持つ、和風丼カップめんシリーズ(旧:マルちゃんの和風麺・色シリーズ)の派生品。
今回の新商品「冷しぶっかけ讃岐(さぬき)風うどん」は、コシのある冷たい麺に、煮干しを効かせたサッパリつゆを特徴とする “香川県のぶっかけうどん„ を題材にした一杯で、同時に “山形県の冷たい肉そば„ をイメージした「冷たいつゆの鶏だしそば」も展開。今年で発売6年目となるマルちゃんの冷やし和風カップめんシリーズですが、ご当地をコンセプトにしたフレーバーは前例がありません。
ちなみに「マルちゃんの冷やし和風カップめん」というアウトラインは、定期的に冷やし系を展開している「マルちゃん正麺」など、他のブランドと混同しないように私がカテゴライズしているだけなので、正式な呼び名ではないんですが、前述の「ぶっかけたぬきそば」に始まり、2020年「ぶっかけうどん」「ぶっかけたぬきそば(2代目)」、2021年「ぶっかけ肉うどん(レモン風味)」「ぶっかけ鴨だしそば」——
——2022年「ぶっかけ肉うどん(ぽん酢)」「スタミナ肉そぼろそば」、2023年「こく担々うどん」「キムチそば」と続いているため、今年でシリーズ第6弾。ぶっかけうどんの発祥は、1948年(昭和23年)の創業以来、現在は倉敷の名物として知られる「ふるいち」が有名なので、私は岡山県だと把握していたのですが、香川県善通寺市の「山下うどん」も元祖を標榜しているのですね。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れ「液体つゆ」と「あとのせかやく」の計2パックで、かまぼこは最初から容器の中に入っている状態。つゆの特徴について、パッケージでは “煮干し„ を訴求していましたが、東洋水産のニュースリリースには “生姜を加えた„ との訴求もあったので、そのアクセントも見どころ。
麺は油で揚げたフライうどんで、一見して明白に「赤いきつねうどん」よりも薄めに切り出されているのですが、湯戻し時間は5分と長めの設定。このシリーズは熱湯で麺を戻した後、湯切り口から麺の戻し湯を捨て、フタを剥がさずに冷水を注ぎ、麺を冷やす作業を必要とする仕様から、それに合わせたサイズに切り出されています。
ちなみにメーカー希望小売価格は236円(税別)なので、レギュラーサイズの「赤いきつねうどん」や「緑のたぬき天そば」などと同じ値段。販売ルートは “CVS、量販店、一般小売店 他„ となっているため、コンビニでも手に入りますが、スーパーやドラッグストアでのエンカウント率を踏まえると、コンビニを優先するメリットは少ないかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん 冷しぶっかけ讃岐風うどん 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:88g(めん66g) 商品コード:4901990378253(JAN) |
発売日:2024年07月01日(月) 実食日:2024年07月14日(日) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:スーパー 小売価格:236円(税別) 購入価格:149円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(液体つゆ・あとのせかやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、乾燥酵母、卵白)、添付調味料(しょうゆ、砂糖、煮干しエキス、水あめ、発酵調味料、食塩、香辛料、こんぶエキス、酵母エキス)、かやく(小えびてんぷら、オニオン揚玉、かまぼこ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、酒精、炭酸カルシウム、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、レシチン、増粘多糖類、カラメル色素、酸味料、クチナシ色素、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、カロチン色素、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・大豆を含む)※水切り後、麺やフタ裏面、カップ側面に白色の油脂が付着しますが、油揚げ麺に含まれている植物油脂が固化したもので、品質上問題ありません。 |
実食開始
さて、念のため作り方をば。前述のように熱湯で麺を戻した後、冷水で冷やさなければいけないのですが、容器側面の調理方法には “カップに冷水を入れ、湯切り口から水をすてる。これを3回行う„ と記載されています。ぶっちゃけザルを使ったほうが楽に冷やせるのですが、ザルに麺の油脂が付着し、それを洗う手間が増えるので、どっちの面倒を取るか。
また調理の際は水道水ではなく「冷水」が推奨されているため、真冬なら水道水でも問題ないでしょうけれど、この時期は事前に水を冷蔵庫で冷やしておく必要あり。そんなこんなで手間隙かかる商品なのですが、手のかかるマルちゃんほど可愛いという言葉もありますし、ちょっと変わったアトラクション感覚で調理していただけたらなと。
ちなみに同時発売品の「冷たいつゆの鶏だしそば」は “仕上げに液体スープを冷水で希釈しなければいけない„ のですが、こちらは麺を冷やした後、ぶっかけスタイルで出来上がり。それでは、液体つゆの煮干し風味はもちろん、あとのせかやくや生姜のアクセントにも注目しつつ「めん」「つゆ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(88g)あたり |
カロリー:361kcal たん白質:6.4g 脂 質:15.6g 炭水化物:48.8g 食塩相当量:3.8g ビタミンB1:0.24mg ビタミンB2:0.30mg カルシウム:150mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
昨年からの改善は体感できたが‥‥
原材料名の「小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、乾燥酵母、卵白」という構成は、定番の「赤いきつねうどん」と完全に一致する内容で、昨年の「冷しこく担々うどん」も例に漏れず。ただ、昨年から大きく変わったのは口当たり。
昨年の「冷しこく担々うどん」に使われていたフライうどんは、白く凝固した油脂のザラつきが酷く、それに不快感を覚えたのに対し、今年は容器の内側にも凝固した油脂が残らないレベル。加えて縮れも弱くなるなど、まるで別物を食べているような感覚です。しかし、昨年と比較して麺の量が3gも減っているため、汁なしカップ麺としては頼りないボリューム感。
またタイトルには「讃岐風」とありますが、讃岐うどんを彷彿とさせる粘りは備わっておらず、むしろグルテンの主張は控えめ。それと冷蔵庫でキンキンに冷やした水を使用する場合、熱湯5分だと部分的にサクッとした食感が残るので、真夏の水道水で横着すれば問題ないかもしれないけれど、がっつり冷やす所存の方は湯戻し時間を30秒〜1分ほど長めに取ったほうが安全です。
つゆ
とろみ強くない!?
ぶっかけうどんのイメージ的に、サラッとした液体つゆを予想していたのですが、うどんとの絡みを優先したのか異様に粘度が高く、真夏には野暮ったいテクスチャー。みたらし団子のタレほどではないけれど、その手前くらいには高粘度だったので、どうしちゃったのかなと。讃岐ではトロミの強いダシを使うのか? などと調べてみましたが、再現度を高めるために粘度を上げているわけではない様子。
原材料名の筆頭には「しょうゆ」が位置しているのですが、しょうゆ特有のキレは弱く、どちらかといえば「砂糖」と「水あめ」が強めのバランスで、もったりしたテイスト。煮干しエキスは体感的にも明確ですが、生姜の香味は控えめで、これはこれと割り切れば面白い方向性ではあるけれど、夏向きのサッパリではありませんでした。
かやく
あとのせかやくナイス!!
かまぼこは「赤いきつね」や「緑のたぬき」にも入っている例のアレなので、新開発ではないけれど、和風の空気感を演出することにおいては効果的。それよりも秀逸だったのが「あとのせかやく」で、オニオン揚げ玉の芳ばしい甘さと小えび天ぷらのアクセントが素晴らしく、これが総評の星ひとつ稼いだといっても過言ではありません。
総評
昨年の「冷しこく担々うどん」と比較して、うどんの質感には大幅な改善が見られましたが、それでもキンキンに冷やす場合は少しだけ長めに待つのが吉。ぶっかけのサッパリとしたイメージに反する「液体つゆ」には驚きが隠せませんでしたけどw その重たいテクスチャーに「あとのせかやく」がバシッとハマっていたので、総評は及第点としました。
いわゆる「ぶっかけ」のイメージだったり、讃岐うどん特有のコシだったり、それらに期待しているとズッコケる確率大ですが、汁なしカップ麺の基準(めん90g)を大幅に下回る内容量なので、比較的に軽い気持ちで手を出せるところはメリット。それから味の系統的に生卵ひとつで大化けするタイプだったので、栄養バランス的にもオススメです。生卵ちょい足しアレンジ。【author・taka :a(大石敬之)】