どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年8月1日(火)新発売、サンヨー食品のカップ麺「ハナムデジジップ監修 サムギョプサル風ラーメン」の実食レビューです。
ローソンで韓国グルメを楽しもう「韓国有名店コラボ」第4弾は “生サムギョプサル” の味わいをカップラーメンで再現!!
そもそも生ギョプサルって‥‥なに? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ハナムデジジップ監修 サムギョプサル風ラーメン
ローソンにおける「韓国有名店コラボ」とは、2023年(令和5年)4月4日発売の「ネネチキン監修 スノーウィングチキン味焼そば」(サンヨー食品)を第1弾とし、6月6日発売の第2弾「香港飯店0410監修 辛ちゃんぽん」(日清食品)及び7月4日発売の第3弾「韓美膳(ハンビジェ)スンドゥブチゲラーメン」(明星食品)と続いているコラボ企画で、文字通り主役は韓国の有名店。
今回の新商品「ハナムデジジップ監修 サムギョプサル風ラーメン」は、韓国No.1のサムギョプサル専門店「ハナム デジジップ」で提供されている「生サムギョプサル」の味わいを再現したカップラーメンで、ローソン×韓国有名店コラボの第4弾。流れ的に次の新作はエースコック or 東洋水産の担当かと思いきや、販売者は “サッポロ一番” で知られるサンヨー食品で、この企画では2度目の登場です。
ハナム デジジップ / ハナム テジチプ(英:HANAM PIG、韓:하남돼지집)とは、韓国グルメの代表格といっても過言ではない、サムギョプサル[英:Korean Pork Belly BBQ(Samgyeopsal-gui)、韓:삼겹살구이]を看板メニューとする専門店で、本場・韓国では170店舗以上を展開し、業界店舗数No.1を誇る人気店としての揺るぎない地位を獲得。
2021年(令和3年)3月19日には、東京都新宿区・新大久保のイケメン通りに日本1号店がオープンし、韓流マニアの間で話題沸騰。提供の仕方も独特で、韓国料理店のサムギョプサルといえば生の豚肉を客席にサーブするスタイルがスタンダードなのに対し、ハナムデジジップでは “約2cmの厚さにカットされた豚肉の表面を500度の直火で下焼きしてからサーブする” 独自のスタイルで人気を博しています。
つまり、ハナムデジジップ監修のカップラーメンは “500度の直火で下焼きした芳ばしさの演出” が重要になってくるのですが、ローソンの公式ウェブサイト内にある商品・おトク情報には “韓国でサムギョプサルが人気の料理店「ハナムデジジップ」監修のカップ麺です。人気メニュー「生サムギョプサル」の味わいを再現しました。” と記載されています。ええ、気になるのは「生サムギョプサル」の文字。
なんかこう、漠然と生ハム的なメニューを想像していたのですが、あらためて “生サムギョプサルとは” どのように定義付けられているのかを調べてみたところ、生ハム的なことではなく “1度も冷凍していない、生の豚バラ肉を使ったサムギョプサル” を指す単語であることが分かりました。これを機に私は初めて知ったんですけど、サムギョプサル界隈では常識らしい‥‥。
即席カップめんは常温での長期保存を実現し、なおかつ熱湯を注ぐだけの調理を前提とした加工食品なので、生の豚肉が無加工の状態で入ることは絶対にあり得ません。いや、それも遠い未来で実現しちゃうかもしれませんけど、ひとまず「ハナムデジジップ監修 サムギョプサル風ラーメン」の具材に味付豚肉は使用している様子。
ただ、パッケージには「지금부터가 진짜 삼겹살이다 (今からが本物のサムギョプサルだ)」と力強いメッセージを記載しつつ、具材としてのサムギョプサルが入っているわけではないようなので、味付豚肉のランクと “500度の直火で下焼きした芳ばしさの演出” が問われるところ。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、サンヨー食品の縦型カップで定番となっている「仕上げの小袋」1パックのみ。デザインや名称だけで中身を判別するのは不可能に近いので、使ってみてからのお楽しみ的なワクワク感はありますけど、ひとまず触ってみた感じ液体であることは確実です。
かやくは「味付豚肉」「白菜キムチ」「ねぎ」とシンプルな組み合わせで、ハムナデジジップ店舗の画像を検索すると、下火焼きした豚肉とキムチを同時に焼いている写真が多数ヒットすることから、なるほどイメージとしては悪くありません。ただ、どっちかといえばサムギョプサルよりも豚キムチ的なイメージのほうが先行しますけどw
ちなみにローソン標準価格は257円(税込278円)なので、2023年8月現在のNB(ナショナルブランド)商品における縦型ビッグのメーカー希望小売価格・271円(税別)を加味すると手に取りやすい値段。スーパーやドラッグストアなどには売ってない、ローソン専用の留型なので、基本的には257円(税込278円)固定になりますが、きちんと強みは発揮しています。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ハナムデジジップ監修 サムギョプサル風ラーメン 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 本社工場 内容量:96g(めん70g) 商品コード:4901734051220(JAN) |
発売日:2023年08月01日(火) 実食日:2023年08月02日(水) 発売地域:全国(ローソンストア100を除く) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 小売価格:257円(税別) 購入価格:278円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:プラ(PP) 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(仕上げの小袋) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、粉末卵)、スープ(糖類、食塩、みそ、豚脂、植物油脂、コチュジャン調味料、香辛料、ポーク調味料、酵母エキス)、かやく(味付豚肉、白菜キムチ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸カルシウム、増粘剤(増粘多糖類、加工でん粉)、カラメル色素、トレハロース、甘味料(カンゾウ)、かんすい、酸味料、レシチン、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、パプリカ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、くん液、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。たとえばサンヨー食品の公式ウェブサイトに “当社独自製法” の訴求があった場合、それは比較的にハイクオリティな麺であることの裏付けになるのですが、ローソンの公式ウェブサイトに麺の特別性を訴える文面はありません。見るからにスナック的な雰囲気ではあるものの、はたして仕上がりや如何に——。
別添の小袋は後入れなので、それを取ってから熱湯を注ぎ、フタの上で「仕上げの小袋」を温めながら待つこと3分。時間になったら「仕上げの小袋」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。けっこう多めに入っていたキムチ、味付豚肉の存在感も然る事乍ら、別添のオイルから漂ってくる、肉を炙ったような香りが食欲を刺激。
ちなみに製造所は太平食品工業の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、引き続きサムギョプサルらしさに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(96g)あたり |
カロリー:441kcal たん白質:8.2g 脂 質:20.3g 炭水化物:56.3g 食塩相当量:6.5g (めん・かやく:1.9g) (スープ:4.6g) ビタミンB1:0.67mg ビタミンB2:0.35mg カルシウム:156mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:441kcal(めん・かやく:342kcal)(スープ:99kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
あー、これか‥‥。
ぶっちゃけ “この油揚げ麺に対してポジティブな印象が抱けない” というバイアスが私の中にあるので、それも踏まえた上での感想になりますが、とにもかくにも悪い意味でスナック的。有名店の自家製麺を再現しているわけではないので、これはこれはと割り切れば、頭ごなしにイマイチとはいえないけれど、お世辞にも高品質とはいえません。
形状は丸刃で切り出された縮れ麺で、最初は適度な歯応えを感じるものの、ただ適切に戻っていないだけ、みたいな次元。それでいてコシや粘りは皆無に等しく、部分的な戻りムラも後半まで続くため、安っぽいといわざるを得ません。それもカップラーメンならではの魅力といえますけど、このテンプレを定期的に使い回すつもりなら、もうちょいクオリティなんとかなりませんかね。
揚げ油に由来する特有の芳ばしさも強く、それについては後述するスープに違和感なくハマっていたのですが、たとえば韓国の即席麺をイメージし、粘りのある弾力を強調するなど、韓国有名店コラボの最新作に相応しい工夫を凝らしてほしかったです。
スープ
甘いスープが苦手な人は要注意
まずは「仕上げの小袋」を入れる前に味を確認してみたところ、この時点でサムギョプサルを彷彿とさせる芳ばしさは目立っておらず、それよりも糖類の甘さが気になるテイスト。味付けは食塩と日本の味噌をベースに、蕃椒醤(コチュジャン)調味料で韓国風の要素をプラスしているのですが、そこまで印象に残る味ではありません。しかし‥‥
くん液(スモークフレーバー)による演出も目立っていますが、別添「仕上げの小袋」を馴染ませた途端、炭火で肉を炙ったような風味が加勢に入り、なるほど “それっぽい” 雰囲気がイッキに加速。さすがに生サムギョプサルの臨場感を忠実に再現しているわけではないけれど、漠然と焼肉を彷彿とさせる程度のパワーは充分に備わっていました。
かやく
白菜キムチたっぷり(肉は‥‥まぁまぁ)
メインの味付豚肉は、そこそこ厚みのあるサイズ感で、しっかりとした噛み応えが印象に残ったのですが、同時に雑味というか臭みが気になるところ。調理前は脂身が多く見えたので、けっこう期待していたんですけど、実食中は脂身の魅力よりも強めの繊維質が目立ちます。ただ、それよりも目立っていたのは白菜キムチの存在感。
キムチの辛味は控えめで、ちょっと酸味が強く、後者については甘いスープと対比を描くアクセントに効果的。ネギは熱風乾燥の青葱なので、別に入ってなくても‥‥などと思ったんですけど、キムチよかったです。サムギョプサル風ラーメンなんですけどねw
総評
いつまでも戻り切らない油揚げ麺と粉末スープにはポジティブな印象が抱けなかったのですが、炭火焼き風の芳ばしいオイルと多めのキムチは嬉しいポイントで、ひとまず及第点が妥当かな‥‥と。そう思いました、一瞬。けれども思い返してみれば “サムギョプサル風” を謳っているわりに肝心のサムギョプサル感は弱かったので、不完全燃焼というか生焼けというか、厳しめに評価せざるを得ない結果に。
オイルの芳ばしさについては “サムギョプサル風” に通じるポイントになりますけど、豚の三枚肉を彷彿とさせるようなインパクトだったり、長く記憶に残る個性だったり、そういった要素には期待しないほうが安全です。あとスープの甘さが強く、食べ終わった後も舌に纏わり付いてくるタイプだったので、苦手な方は注意してください【author・taka :a(大石敬之)】