どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年7月22日(月)新発売、日清食品のカップ麺「フレンチカップヌードル チキンのシュプレームソース味トリュフ風味」(259円+税)の実食レビューです。
フランスが誇る至高のソースを再現!? 特製トリュフ風味オイルを加えて仕上げる「カプヌ史上最高級スープ」に刮目!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
フレンチカップヌードル チキンのシュプレームソース味トリュフ風味
フレンチカップヌードルとは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、数え切れないほどのフレーバーを世に送り出し続けてきた「カップヌードル」ブランド(※)史上最高級スープをコンセプトにした新作で、フランス料理を題材にした「オマール海老のビスク味」「チキンのシュプレームソース味トリュフ風味」「真鯛と帆立のプロヴァンス風ブイヤベース味」計3品を一挙に展開。
※景品・地域限定商品を除く
このページでレビューする「フレンチカップヌードル チキンのシュプレームソース味トリュフ風味」は、鶏の旨みを効かせた濃厚かつクリーミーな味わいに、別添の「特製トリュフ風味オイル」を加えて仕上げるシュプレームソース味の‥‥っていうかシュプレームソースってナニ? という疑問から先に解消しておきましょう。
シュプレームソース(ソース・シュプレーム、sauce spureme)とは、スライスしたマッシュルームをフォン・ド・ヴォライユ(鶏の出汁、fond de volaille)で煮詰め、丁寧に漉した後、ヴルーテ(アルマンド、ベシャメル、エスパニョールと並びフランス料理の4大ソースに数えられるビロードのように滑らかなソース。veloute)に加えて卵黄や生クリームなどを合わせた——えっと、最高のソースです。←
実際に “シュプレーム„ は「最高」や「至高」を意味するフランス語なので、ソース・シュプレームは文字通り最高のソース。カプヌ史上最高級スープを標榜している本商品にも誂え向きなソースで、なおかつ高級食材のトリュフまで盛り込んでいるのですが、とりあえずA5ランクの和牛に大千の生ウニと3特のイクラのせときました的な商品になっていないかどうか、日清食品の手腕が問われるところ。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「特製トリュフ風味オイル」1パックのみで、本物のトリュフは高級食材として知られますが、トリュフ香料となれば話は別。
直近だと「日清のどん兵衛 TKU(たまごかけうどん)」に「トリュフ香る牡蠣だし醤油だれ」を別添していたり、もうすこし遡ると昨年9月に話題をさらった「特上カップヌードル」にも「特製トリュフ風味オイル」を‥‥っていうか、後者の小袋と同じトリュフのイラストを使ってますね。
かやくは白謎肉(味付鶏ミンチ)を筆頭に、マッシュルーム、ニンジン、インゲンの組み合わせで、白謎肉とインゲンは「チリトマトヌードル」にも使われている具材。マッシュルームとニンジンは「欧風チーズカレー」からの使い回しになりますが、白謎肉とマッシュルームはソース・シュプレームのイメージを盛り上げてくれる嬉しいチョイス。
ちなみにメーカー希望小売価格は259円(税別)ということで、いつものカップヌードル(236円+税)よりも高めの値段。コンビニで購入した場合の税込価格は、1食あたり279.72円‥‥あ、300円いかないのね? などと、すっかり金銭感覚を破壊されちゃってる私。とはいえ即席カップめん業界における23円の差額は、我々消費者が思っている以上に大きいので、それ相応の高級感が求められます。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:フレンチカップヌードル チキンのシュプレームソース味トリュフ風味 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:84g(めん60g) 商品コード:4902105283851(JAN) |
発売日:2024年07月22日(月) 実食日:2024年07月27日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 小売価格:259円(税別) 購入価格:279円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:310ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(特製トリュフ風味オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料、香味調味料)、スープ(豚脂、乳等を主要原料とする食品、小麦粉、植物油脂、糖類、でん粉、クリーミングパウダー、プロセスチーズ、チキン調味料、きのこ調味料、オニオンパウダー、食塩、酵母エキス、レモン調味料、チーズパウダー、香辛料)、かやく(味付鶏ミンチ、にんじん、マッシュルーム、いんげん)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、香料、炭酸Ca、かんすい、カラメル色素、カロチノイド色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、くん液、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、同時発売品の「オマール海老のビスク味」には「カップヌードル カレー」にルーツを持つ太麺(約3mm幅)を合わせていましたが、こちら「チキンのシュプレームソース味トリュフ風味」には「シーフードヌードル」の系譜に連なる細身の麺(約2mm幅)を合わせているため、よりスープのインパクトが楽しめそうな予感。
別添の「特製トリュフ風味オイル」は後入れなので、それを取ってから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと3分。時間になったらフタを開け「特製トリュフ風味オイル」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。特上カップヌードルのトリュフが強烈だったので、それくらいを覚悟していたのですが、あらあら想像していたよりも常識的。
たしかにトリュフ特有のクセは漂ってくるけれど、スープのクリーミーな世界観とマッシュルームの香りに溶け込んでいくような、トリュフ系のカップ麺においては非常に珍しいファーストインプレッション。引き続きソース・シュプレームを彷彿とさせる個性はもちろん、コスパ的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(84g)あたり |
カロリー:423kcal たん白質:9.3g 脂 質:22.1g 炭水化物:46.6g 食塩相当量:4.6g (めん・かやく:2.2g) (スープ:2.4g) ビタミンB1:0.70mg ビタミンB2:0.28mg カルシウム:102mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:423kcal(めん・かやく:327kcal)(スープ:96kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
あえて自己主張の弱い麺をチョイス
「シーフードヌードル」に使われている油揚げ麺の原材料名は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料」となっているのに対し、こちらは末尾に「香味調味料」を追記しているため、厳密にいうと完全に一致するわけではありません。とはいえ体感的には「シーフードヌードル」と同じなので、メリットも同じ。
たとえば “サイリウム種皮粉末„ を練り込んでいる「カップヌードルPRO 高たんぱく&低糖質」や「カップヌードル 塩分控えめPRO 1日分のカルシウム&ビタミンD」など、なかには特殊な麺を使用した商品もありますが、いくつか存在するパターンの中でも「シーフードヌードル」系統の油揚げ麺は最も主張が弱く、スープの個性を引き立ててくれる慎ましさが持ち味。
同時発売品の「オマール海老のビスク味」には、スープの個性に負けないようにとの配慮か約3mm幅の太麺を合わせていたので、しっかりと自己主張を放っていましたが、こちらは後述する高粘度スープに埋没している状態。おかげで麺はスープを運ぶ媒体に徹している、カプヌ史上最高級スープのコンセプト的にも適切と思える取り合わせでした。
スープ
キノコの旨みとレモンのアクセントが印象的
「特製トリュフ風味オイル」を加える前は、人を選ぶ要素が少ないポタージュ系の洋風スープで、乳等を主要原料とする食品と小麦粉は「ソース・シュプレーム」を作る際に必要なバターと小麦粉を意識したフレームワーク。加えてチキン調味料はフォン・ド・ヴォライユを、きのこ調味料はマッシュルームを想起させる原材料で、チーズは日清食品のオリジナル要素になりますが、コクの底上げに大きく寄与。
さらに “レモンの酸味を効かせている„ ところも注目すべきポイントで、いわゆるポタージュ系のスープには珍しいアクセントになりますが、レモン汁も「ソース・シュプレーム」のレシピに欠かせないアイテム。さすがにビロードとは異なるベクトルを歩んではいるけれど、ぽってりとした口当たりはヴルーテを想起させる、想像以上に「ソース・シュプレーム」をイメージした作りにビックリ。
続けて「特製トリュフ風味オイル」を加えると、黒トリュフ系の香りが全体に行き渡るので、それが苦手な方には厳しい個性になりますが、調理直後に感じたファーストインプレッションの通り、とにもかくにもトリュフのインパクトを全面に押し出すのではなく、ふんわりととスープに寄り添うような効かせ方。
そんなトリュフの個性が加わった後も、先に触れた個性が埋没することはなく、なんとも上品な纏め方に開発の手腕を感じました。これ、だいぶガチめに作り込んでますよ。
かやく
こうでなくっちゃ
白い謎肉は「チリトマトヌードル」を筆頭に「シンガポール風ラクサ」や「和風魚介ぶしカレー」にも使われている味付鶏ミンチで、2023年2月27日に大幅なリニューアルを決行した「SiO」あらため「ねぎ塩」に使われている “炙り白謎肉„ のような個性は備わっていないけれど、豚肉ベースの謎肉よりも香りが弱く、ソース・シュプレームをイメージしたスープのニュアンスを壊しません。
さらに、マッシュルームは題材のイメージに強く結びつくアイテムで、きのこ調味料や「特製トリュフ風味オイル」と共鳴し合っているような、一体感と増幅の相乗効果が感じられる具材。インゲンも洋風のスープと相性ばっちりで、ニンジンのコリコリとした食感も箸休めに嬉しく、いっさい不満を感じませんでした。
総評
フレンチの世界では基本に近いソースでも、パッと味の特徴がイメージしづらい「ソース・シュプレーム」を題材にしていますが、クリーミーな味わいにレモンのアクセントだったり、それと調和の取れたトリュフの効かせ方だったり、過去にリリースされたポタージュ系のカップヌードルとは一線を画す個性派で、事前に元ネタを知らなかったとしても、23円の差額は気にならないんじゃないでしょうか。
油揚げ麺と具材はカップヌードルらしさ全開ですけど、それも含めて “ちょっと贅沢„ な気分が味わえたので、総評は上出来の★5としました。ポタージュ系のクリーミーなスープは苦手、トリュフの香りは、ちょっと‥‥であれば避けるべき商品になりますけど、そうでないなら試すべき価値のある一杯です。【author・taka :a(大石敬之)】