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カップめん史上初!?【フォン・ド・ボー】が決め手の新ジャンル「濃厚ビーフカレー味ラーメン」登場!!

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エースコック

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2020年12月28日(月)新発売のカップ麺、エースコック「フォン・ド・ボーが決め手 濃厚ビーフカレー味ラーメン 大盛り」の実食レビューです。

本格欧風カレーを彷彿とさせる “フォン・ド・ボーが決め手” の濃厚スープに大盛りノンフライ麺を搭載した “おうちで味わえる” 本格志向の新ジャンル!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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フォン・ド・ボーが決め手 濃厚ビーフカレー味ラーメン

フォン・ド・ボー(fond de veau)とは、フランス料理の基本となるフォン(だし汁)の一種で、ボー(veau)はフランス語で仔牛を指す単語。つまり「フォン・ド・ボー」は直訳すると “仔牛のダシ” を意味しており、今回の新商品「フォン・ド・ボーが決め手 濃厚ビーフカレー味ラーメン 大盛り」は、じっくり煮込んだフォン・ド・ボーを実際に使用している “本格志向のカレーラーメン” として開発された変わり種。

カップ麺では珍しい “フォンドボー” の文字

フォンには白色系のフォン・ブラン(fond blanc)と褐色系のフォン・ブラン(fond brun)の2種類あり、どちらも日本ではカタカナで “ブラン” と表記されますが、blanc(ブラン)は「白」を、brun(ブラン)は「褐色」を意味するフランス語。さらに魚を使うフュメ・ド・ポワソン(fumet de poisson)や狩猟によって捕獲された野生の鳥獣を使うフォン・ド・ジビエ(fond de gibier)など、様々なフォンが存在します。

白色系のフォン(fond blanc)は、一般的に白いソースやクリーム煮などに使われるフォンで、材料を冷水で水洗いしながら血や汚れを取り除いた後 “生のまま水から煮込んだもの” を指し、たとえば煮込み料理やスープなど、幅広い用途に対応してくれる鶏のダシ=フォン・ド・ヴォライユ(fond de volaille)や魚のダシ=フュメ・ド・ポワソン(fumet de poisson)などが代表格。

褐色系のフォン・ブラン(fond brun)は、仔牛やシカ・ウサギ・イノシシなどの肉類をオーブンまたはフライパンで “褐色の焦げ目をつけてから煮込んだもの” を指し、その褐色系を代表するのが仔牛のダシ=フォン・ド・ヴォー(fond de veau)やジビエのダシ=フォン・ド・ジビエ(fond de gibier)で、茶色いソースや肉の煮込み料理などに使うのが一般的。

写真は仔牛のロースト

フォン・ド・ボーが褐色なのは、肉や魚などの食材に含まれるアミノ酸と糖が加熱によって結びつき、独特の芳ばしさ生み出す「メイラード反応」に由来するもので、フランス料理には欠かせない技法。

さらにフォン・ド・ボーを漉しながら煮詰めて作る暗褐色の濃厚なソースをグラス・ド・ヴィアンド(glace de viande)といい、近年はジュ(jus)を使った軽めのテイストが好まれる傾向にあるフレンチですが、古来より伝わる伝統的なフランス料理を作る際に重宝されています。

ときにメイラード反応といえば、ソース味のカップ焼そばを調理する際、少量のインスタントコーヒーを入れてアレンジすると “鉄板で炒めたような独特の芳ばしさを再現できる” ので、ぜひ試してみて‥‥じゃない、本題の新作「フォン・ド・ボーが決め手 濃厚ビーフカレー味ラーメン」に話を戻しましょう。

たとえばエスビー食品(S&B)の最高級欧風カレー「フォン・ド・ボー ディナーカレー」の存在をはじめ、フォン・ド・ボーとカレーの組み合わせは一般のスーパーでも知られるようになりましたが、それをカップラーメンに落とし込んだ変わり種は珍しく、しかもエースコックは1973年(昭和48年)に “業界初となるカレー味のカップ麺(カレーヌードル)を市場に投下した” カレー系のパイオニア。

けっこう辛い? 辛くない?

今回のパッケージには「スパイシーな中辛テイスト」とあり、ニュースリリースでは “本格欧風カレーのような濃厚スープと大盛りのめんで満足感のある一杯” とアピールしているエースコック。カレーの辛さもさることながら、メイラード反応を彷彿とさせる独特の芳ばしさや牛の旨みなど、フォン・ド・ボーらしさの打ち出し方に注目です。

開封

別添の小袋は3種類

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」と「かやく」に、後入れの「ふりかけ」で合計3袋。パッケージには “フォン・ド・ボー入りふりかけ付き” とあったので、ふりかけに粉末化したフォン・ド・ボーを使用している様子。原材料名にも “フォンドボー調味料” とあるため、なんちゃってフォン・ド・ボーではありません。

麺は加水率が高そうなノンフライ麺を搭載

麺は油で揚げていないノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。たとえばレギュラーサイズのカップ麺は平均50g〜60gの麺を搭載しているのに対し、今回の麺重量は78gと中途半端な量ですが、きちんと大盛りなのが嬉しいポイント。エースコックが製造する細めの多加水ノンフライ麺は基礎クオリティが高く、今回の麺も見た感じ加水率が高そうなので、これについては安心して楽しめそうな予感。

メーカー希望小売価格は250円(税別)に設定されているため、カップ麺としては高価格帯の商品に位置しており、コンビニで購入した場合の税込価格も267円(2020年12月現在)と高めの値段。販売店は全国のスーパーマーケットやドラッグストアなども対象なので、コンビニでしか売ってない商品ではないのですが、2020年12月29日(火)以降、沖縄を除くセブンイレブンで販売開始となっています。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:フォン・ド・ボーが決め手 濃厚ビーフカレー味ラーメン 大盛り
製造者:エースコック株式会社
製造所:関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816-175)
内容量:97g(めん78g)
商品コード:4901071211806(JAN)
商品サイズ:165×165×75mm
発売日:2020年12月28日(月)
実食日:2020年12月28日(月)
発売地域:全国(スーパー・コンビニ等)
希望小売価格:250円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(粉末スープ・かやく・ふりかけ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、たん白加水分解物、大豆食物繊維、卵白粉)、スープ(ビーフ調味料、野菜パウダー、カレー粉、ポーク調味料、食塩、乳化油脂、香味調味料、たん白加水分解物、フォンドボー調味料、香辛料、粉末ソース)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、ポテト、玉ねぎ、ねぎ、人参)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、香料、炭酸Ca、乳化剤、カラメル色素、かんすい、重曹、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、酸味料、カロチノイド色素、甘味料(カンゾウ、スクラロース、アセスルファムK)、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

粉末スープ・かやくは熱湯を注ぐ前に入れる

先入れの「かやく」には、鶏・豚味付肉そぼろ、ポテト、玉ねぎ、ねぎ、人参が入り、ちょっと味付肉そぼろは怪しい見た目。さらに今回はノンフライ麺を採用しているのにもかかわらず「粉末スープ」も先入れなので、麺の戻りムラが気になるところ。ひとまず粉末スープの小袋には “よく溶かしてください” とあるので、ゆっくりと粉末スープを溶かしながら熱湯を注ぎます。

けっこうフォンドボーっぽいかもしれないw

あとはフタをして5分後に麺をほぐし、粉末スープを溶かしたら、後入れの「ふりかけ」をトッピングして出来上がり。粉末スープは思いのほかカレーの香りが力強く、ふりかけはメイラード反応を彷彿とさせる独特の芳ばしい香りを放ち、さしずめイメージとしては “粉末スープ=スパイシーなカレー粉×ふりかけ=粉末化したビーフシチューのルゥ” といったところ。

なお懸念していたノンフライ麺のほぐれにくさは気にならなかったのですが、粉末スープにトロミ成分が含まれていたので、くれぐれも溶け残りに注意してください。それでは、引き続きフォン・ド・ボーの再現度と本格的な味わいに注目しつつ「めん」「スープ・ふりかけ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(97g)あたり
カロリー:333kcal
たん白質:9.0g
脂  質:2.8g
炭水化物:68.0g
食塩相当量:6.0g
(めん・かやく:2.1g)
   (スープ:3.9g)
カルシウム:342mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:333kcal(めん・かやく:282kcal)(スープ:51kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ハイクオリティな細めの多加水麺を使用

5.0

エースコックのニュースリリースには “しなやかな弾力とコシを併せもった丸刃のめんです。滑らかで臨場感あふれるめんを大盛り仕様で仕上げました” とあり、なるほど「しなやか」な質感と強めの「コシ」が楽しめる細めの多加水ノンフライ麺で、しっとりとした口当たりも魅力。熱湯3分でも問題なさそうな細さに切り出されていますが、きちんと熱湯5分で食べ頃を迎えます。

懸念していた戻りムラも皆無

原材料名の構成(小麦粉、食塩、たん白加水分解物、大豆食物繊維、卵白粉)は、2020年6月23日発売のローソン限定商品「麺屋武蔵×新宿中村屋 麻辣(マーラー)カリー麺」や同年9月7日発売の「THE中華 練りごまを利かせた濃厚旨辛担担麺」に使われていたノンフライ麺と共通で、タイプとしては「麺屋武蔵×新宿中村屋」のノンフライ麺に酷似している、すくなくとも延長線上にあるのは間違いありません。

調理前の麺重量は、エースコックを代表する大盛りカップ麺のパイオニア「スーパーカップ1.5倍(めん90g)」や「スーパーカップMAX(めん100g)」よりも少ない78gなので、数値だけみると少なく感じるのですが、膨張率の関係か頼りないイメージはなく、麺量以上の食べ応えが得られました。

スープ・ふりかけ

カップ麺では新ジャンル

5.0

タイトルが「ビーフカレー」となっているように、粉末スープの方向性はビーフ調味料を軸にしつつ、野菜パウダーでコクを出し、まだフォン・ド・ボーらしさは目立っていませんが、カレーの存在感は明白で、何気に “けっこう辛い” のがサプライズ。さすがに激辛ではないですし、ジャワカレーの辛口よりも下ですが、じわじわと後半にかけて辛さが蓄積されていく、意外と硬派に中辛だったのは嬉しい誤算。

とろみと塩気が強かったので、やや喉が乾くスープになりますが、おかげで細めのノンフライ麺とスープの一体感は高く、ふつうに粉末スープだけの状態でも食べられる作り込み。

ビーフシチューのルゥを砕きました的な

そこにフォン・ド・ボー入りの「ふりかけ」を加えると、香りからも感じたように “ビーフシチューっぽさがプラスされる” ので、フォン・ド・ボーはフレンチなのに欧風カレーっぽいイメージが先行するのですが、メイラード反応を彷彿とさせる焦げ感が面白く、一般的なカレー味のカップ麺とは一線を画す味わいに。

スープの食塩相当量は3.9gとカップラーメンにしては常識的な数値ですが、体感それ以上にガツンとくる濃いめのテイストだったので、麺を食べ終わった後に白ごはんをぶっこみたくなりました。

具材

具材は値段に見合った内容ではない

3.0

具材として採用されたポテト(フライドポテト)はシャリッとした歯触りで、人参はクタクタ。どちらも小さめにカットされているので、あまり食べ応えのあるトッピングとはいえません。しかしながら玉ねぎは今回のスープと親和性が高く、それ特有の甘みが粉末スープとふりかけに含まれる香味野菜の旨みにリンクして、寄り添うようにフィット。

残念ながらスポンジ野郎まだまだ現役

鶏・豚味付肉そぼろ(程良く味付けした肉そぼろ)は “残念ながらハズレ” だったので、味気ない味付けとスポンジよろしくスッカスカの食感はいただけません。おそらく大盛りノンフライ麺とフォン・ド・ボー使用にコストを費やした結果の皺寄せと思われますが、値段に伴った内容とはいえないため、もとより具材のボリューム感には期待しないほうがいいでしょう。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)

具材については残念といわざるを得ない内容だったので、それについては妥協すべきポイントになりますが、クオリティの高いノンフライ麺を大盛りで食べらるのは嬉しく、なによりカレー×ビーフシチューっぽいスープが個性的。

税別250円のカップ麺なので、牛脂を溶かし込んだような風味も感じたかったところではあるものの、メイラード反応を彷彿とさせるホロ苦いテイストは効果的でした。今後、なにかの調味料を主役にした「○○が決め手」シリーズとして続編が開発されるのか、それとも一発屋で終わるのか、いずれにしても面白いテーマなので、第2弾の開発にも期待しています(author・taka :a)

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