どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年12月10日(月)新発売「ファイヤーホール4000」のカップ麺、サンヨー食品「サッポロ一番 ファイヤーホール4000 菰田欣也シェフ監修 四川汁なし担担麺」の実食レビューです。
辛い? 辛くない? 東京・五反田の有名店シェフが監修した本格志向の四川汁なし担担麺が登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
ファイヤーホール4000 四川汁なし担担麺
記事のタイトルが長いw と思われたかもしれませんが、「サッポロ一番 ファイヤーホール4000 菰田欣也シェフ監修 四川汁なし担担麺」というのが今回のカップ麺の正式なタイトルなんです。サンヨー食品さん、ちょいちょいこのパターン多い(笑)
「ファイヤーホール4000」とは、 “火鍋伝道師” こと営養薬膳師の菰田欣也(こもだ きんや)シェフが提案する新しいスタイルの「四川火鍋×宜賓燃麺」専門店で、お店は東京の五反田にあります。四川火鍋(しせんひなべ)については人気の鍋料理なので、特に解説不要かと思いますが、 “宜賓燃麺(宜賓燃面)” とはなんぞや‥? って感じですよね。
読み方は、宜賓燃麺(イービンランミェン)。中国四川省南部に位置する宜賓のご当地グルメで、四川伝統の燃える麺と言われている “汁なし担担麺” に似た食べ物なのですが、日本で提供している店は多くありません。トッピングは豚肉そぼろ、ナッツ、そして宜賓名物の漬物「芽菜(ヤーツァイ)」が味の決め手。
ファイヤーホール4000は昼と夜で顔が異なり、昼の部では “宜賓燃麺” をはじめとする「麺専門店」、夜の部では「四川火鍋専門店」になるのですが、宜賓燃麺は昼の部に「ピリ辛和え麺」という名前で提供されています。日本では一般的に聞きなれない料理なので、馴染みのある “四川汁なし担担麺” にアレンジしてカップ麺に落とし込んだのかもしれません。
ファイヤーホール4000のシェフ兼オーナーを務める菰田欣也氏は、四川料理のレジェンド・陳建一氏の愛弟子で、2001年にセルリアンタワー東急ホテル「szechwan restaurant(スーツァン・レストラン)陳 渋谷店」の料理長に就任。その後、2004年11月にはカップ麺のパッケージにもある “第5回 中国料理世界大会 個人熱菜部門” にて “日本人初の金賞を受賞” しています。
2008年には「szechwan restaurant陳 四川飯店グループ」の総料理長に就任、現在は「株式会社whole4000」のオーナーとしてイベントや料理番組、専門学校や料理教室の講師としても活躍されているのですが、そんな有名シェフが監修したカップ汁なし担担麺‥もうマズイわけがなかろうと。
しかもノンフライ麺に強いサンヨー食品が手がける「特製幅広麺」(特許出願中)を使用とのことで、期待が高まりますね。それでは、開封して中身をチェックしてみましょう。
開封
タテ型カップと違って “破いたら元に戻せない外装フィルムに必要な情報が記載されている” ので、いつも撮影漏れがないか、また製品情報の記入漏れがないかドキドキしつつ開封しております(笑)別添の小袋は「特製調味だれ」「特製スープ」「かやく」の合計3袋構成で‥‥
なんじゃこのノンフライ麺w いやいや、いまだかつてない超幅広ノンフライ麺です。 “きしめん” みたい。横幅1cm? それ以上かも‥ただ、湯戻し時間は熱湯3分で、そんなに厚みはありません(むしろペラッペラで少し不安なくらい)。
製造所は群馬県前橋市にある「太平食品工業株式会社」の本社工場となっているのですが、太平食品工業はサンヨー食品(サッポロ一番)のグループ会社です。カップ麺の希望小売価格は税別220円と安くありませんが、なんと近畿のローカルスーパーにて税込159円でした。
コンビニでしか売ってない限定品ではなく、ふつうにスーパーマーケットでも取り扱われているのですが、発売初日に税込159円は安すぎると思います。かなり有り難いのは有り難いんですけど、これでいいのかな値段設定‥w
製品情報・購入価格
製品名:サッポロ一番 ファイヤーホール4000 菰田欣也シェフ監修 四川汁なし担担麺 販売者:サンヨー食品 製造所:太平食品工業 本社工場 内容量:109g(めん70g) 発売日:2018年12月10日(月) JANコード:4901734036067 希望小売価格:220円(税抜) 発売地域:全国(全チャネル販売) |
麺の種類:ノンフライ麺 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:600ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(特製調味だれ・特製スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物油脂、粉末卵、大豆食物繊維)、スープ(植物油脂、豚脂、ねりごま、糖類、しょうゆ、香辛料、食塩、ポークエキス、デキストリン、みそ、酵母エキス、たん白加水分解物、発酵調味料)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ、唐辛子)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、乳化剤、カラメル色素、パプリカ色素、かんすい、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルギー表示】 えび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン |
実食開始
さて、さきほど “破いたら元に戻せない外装フィルムに必要な情報が記載されている” と書きましたが、 “添付調味料を入れる順番に気を付けて” ください。というのも、外装フィルムを破いたフタの調理方法には「フタを全部はがし、添付の調味料等をかけてよく混ぜ合わせて出来上がり」としか説明されていないのですが‥‥
外装フィルムには「フタを全部はがし、特製調味だれ、特製スープの順に」とプリントしてあるんですよね。つまり液体、粉末の順に入れなければいけないので、調理の際は留意してください。サンヨー食品の汁なしカップ麺、このパターンよくあります。ちなみに撮影のために特製スープを途中で投入しているのですが、ものすごく混ぜにくかったのでw しっかり特製調味だれを馴染ませてから特製スープを開封し、再度よく混ぜましょう。
さて、完成です。麺の仕様でタレの量がギリギリだったので、きちんと手順を守っても少し混ぜにくいかもしれません(特に粉末投入後)。ちょっと具材が寂しいけれど、花椒な香りが鮮烈です。それでは、実際に食べてみましょう。独特なノンフライ麺の仕上がりはもちろん、刺激の強さや担担麺といえばの芝麻醤(ねりごま)に注目しつつ、「めん」「たれ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
1食(109g)当たり
カロリー:488kcal |
めん
当社独自の新規技術(特許出願中)による、超幅広のノンフライ麺です。見た目のボリューム感がとても強く、ちぢれをつけることでたれとの絡みがよく、食べ応えのある麺に仕上げました。
(出典:サンヨー食品「製品情報」)
小麦の粘り×幅広麺という形状から麺と麺がくっついて、最初ちょっと混ぜにくかったのですが、それさえ乗り越えたらハードルはありません。あまり‥というか、かなり湯戻し前は薄かったので、もしかすると幅が広いだけでピロピロした頼りない食感なのではなかろうかと不安に思っていたのですが、なんのなんの‥お店の再現性は高いと言えませんが、ばっちり記憶に残りますよ。
もっちりとした加水率の高い多加水麺タイプで、ちょっとパスタチックな雰囲気。箸で引っ張ったくらいでは簡単に切れないので、しっかり前歯で噛み切る必要があります。さらに湯戻し前と比較して1.5倍弱ほど幅が広くなった形状とランダムな縮れがタレをもれなく絡め取るため、すこぶる一体感が高いです。(おかげでタレは残らなかった‥涙)
このオリジナリティあふれる独創的な超幅広ノンフライ麺は、 “手打ち風めん” や “刀削風麺” 、また「麺創研 紅」のカップラーメンに使用されていた “特製乱切りめん” など、これまでサンヨー食品が培ってきたノウハウとチャレンジ精神があったからこその賜物ですね。うんうん、早く特許取っちゃいましょ。麺量は70gと汁なし系にしては少なめですが、物足りなさは感じませんでした。
たれ
ポークのうまみに、ねりごまのコク、花椒のさわやかな香りとしびれる辛みに、唐辛子の辛みを合わせ、スパイシーで濃厚な味わいに仕上げたしょうゆベースの担担麺だれです。
(出典:サンヨー食品「製品情報」)
特製調味だれは芝麻醤(ねりごま)を主体にラー油をたっぷり合わせたような内容で、これ残ったら “追い飯” してやろうウヒヒと企んでいたのですが、前述したように残りませんでした。で、実際に芝麻醤どっしり系の濃厚なタレに仕上がっており、酢醤油ベースの「成都式」ではなく、「重慶式」(濃厚系)のイメージですね。でも、味は濃いのに塩気は強くありません。
お店の燃麺2種と火鍋湯麺は「通常」「中辛」「激辛」(極端だな‥)の3段階から辛さレベルを指定できるのですが、とりあえずカップ麺の辛さ(唐辛子)は激辛ではなかったです。市販品としては中辛(苦手なら辛口)くらいの刺激になるのですが、それより思いのほか花椒のシビレが強く、これについてはサプライズでした。
激痺クラスではありませんが、特製スープ(粉末)を開封した瞬間から花椒の鮮烈な芳香が漂い、実際に食べると鼻を抜ける清涼感が心地よく、パッケージに「辛い食べ物が苦手な方は――」という決まり文句があってもいいくらいの硬派な刺激。しかし、それを記載するとイッキに期待値がアップするので、あえて警告文を添えないことで期待を煽らず、「でもタイトルは『四川』だから “それなりに” 辛いよ?」といったところでしょうか。
唐辛子が苦手、花椒が苦手なら厳しいかもしれませんが、麻辣(マーラー*)のレベルは市販のカップ麺として四川を名乗るに相応しく、それでいて “よほど苦手じゃなければ大丈夫” という絶妙なバランス。残念ながら芽菜のアクセントなどはありませんでしたが、どっしり芝麻醤が濃厚な四川風の担担だれとして実に本格的な内容です。
*「麻辣」は花椒の痺れ “麻味” と唐辛子の辛さ “辣味” を合わせた四川料理では特に欠かせない刺激要素
かやく
肉そぼろのうまみが食欲をそそり、ねぎのさわやかな風味と唐辛子の辛みがおいしさをいっそう引き立てます。
(出典:サンヨー食品「製品情報」)
希望小売価格220円の具材としては手放しに充実した内容とは言えませんが、そこそこサイズの味付肉そぼろは旨味が濃く、どちらかというとジャンクなタイプではあったんですけど、力強い旨味が濃厚かつ刺激的なタレに埋没することなく自己主張。超幅広ノンフライ麺が自然に肉そぼろをリフトしてくれるので、ちょいちょいガツンと旨味を押し上げてくれます。
ネギはシャキシャキとした歯触りが食感のアクセントに効果的で、これが多すぎると歯触りが邪魔になることもあるのですが、過不足のない適切な量。わりと多めに入っていた輪切り唐辛子が好印象だったことと、今回は濃厚なタレとノンフライ麺にインパクトがあったので、具材の量については実際そんなに気になりませんでした。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
(超幅広ノンフライ麺の個性が記憶に残る本格派!)
コンビニ定価購入だと税込235円になると思うので、価値観によっては手放しで高コスパとは言えないかもしれませんが、コンビニ限定ではありませんし、たとえコンビニで購入したとしても損ではありません。もし私の購入価格と同じように税込159円とかだったら、かなりコスパ高すぎす。
値段的に具材のボリュームと麺量がネックではあるものの、実際そんなに気にならなかったし、芝麻醤×豚脂の重厚感に唐辛子×花椒の刺激が絶妙なバランスとなっている、実に硬派で独創的な四川式の汁なし担担麺でした。お店の「ピリ辛和え麺(宜賓燃麺)」とは違ったんですけど、さすが四川料理界の重鎮が監修しているだけのことはありますね。素晴らしかったです。
さて、今回のカップ麺にオススメの “ちょい足し” アレンジアイテムは「ナッツ」。濃厚に食べたい方は、「カシューナッツ」がオススメ(砕きやすいし)。ちょっと機能性をプラスしたい方は、体内からナトリウムの排出を促してくれる「ピスタチオ」(カリウムが豊富)をトッピングしてみてください。ナッツを砕いてのせるだけで、かなり本格さと満足感がアップしますよ。(12月11日追記:当初は★5+と評価していましたが、★6に改めました)