本日の一杯は、2020年10月27日(火)新発売のカップ麺、ファミリーマートコレクション「鶏白湯ラーメン」と「豚骨醤油ラーメン」の実食レビューです。
マルちゃん共同開発 “満足の一杯” ファミリーマート限定カップ麺に初の「鶏白湯」登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ファミコレ 鶏白湯ラーメン・豚骨醤油ラーメン
ファミコレとは、ファミリーマートが展開しているPB(プライベートブランド)ファミリーマートコレクション(FamilyMart Collection)の略称で、2012年10月下旬に複数あった既存のブランドを統一するかたちで発足。
コストパフォーマンスの高い “レギュラーライン” を中心に、素材や製法のグレードを上げた品質重視の “プラチナライン” も展開しています。
今回の新商品「鶏白湯ラーメン」及び「豚骨醤油ラーメン」は、ファミコレの “レギュラーライン” にカテゴライズされているカップラーメンで、東洋水産とファミリーマートの共同開発商品。ノンフライ麺と濃厚なスープにこだわったブランド「満足の一杯」の最新作として、全国のファミリーマートを対象にリリースされました。
「満足の一杯」とは、ファミリーマート史上初となるノンフライ麺を搭載した標準どんぶり型のカップラーメンで、ファミコレにおける縦型カップ麺は日清食品と共同開発しているのですが、2019年10月29日に突如として現れた「醤油とんこつラーメン *1」と「札幌味噌ラーメン *1」を皮切りに、2020年4月21日発売の「濃厚タンメン」でラインナップを強化。
2020年6月2日にサンヨー食品(サッポロ一番)と共同開発した「四川風汁なし担々麺」という湯切りタイプの変わり種(標準どんぶり型)を発売しているのですが、そのパッケージに “満足の一杯” とは書かれておらず、油揚げ麺を採用した商品だったので、今のところ「満足の一杯」は一貫して東洋水産(マルちゃん)が担当している状態。
2020年9月8日に発売された「旨辛札幌味噌ラーメン *2」が “満足の一杯” 第4弾の新作で、それに続く第5弾・第6弾の商品が今回のカップ麺なのですが、前述のようにシリーズ第1弾として「醤油とんこつラーメン」は発売済み。つまり今回の「豚骨醤油ラーメン」はリニューアル、もう片方の「鶏白湯ラーメン」はシリーズ初展開のフレーバー。
ファミリーマートの公式ウェブサイトによると「豚骨醤油ラーメン」は “スープの濃厚感” をブラッシュアップしているらしく、シリーズ初の「鶏白湯ラーメン」も濃厚感のある鶏白湯スープが特徴とのこと。このシリーズは東洋水産のノンフライ麺ブランド「麺づくり」のファミリーマート限定版といった立ち位置なのですが、既存の「麺づくり」に鶏白湯は存在しないため、今のところカニバリの不安はありません。
日清食品と共同開発した既存の縦型カップ麺「コク旨中華そば」「コク旨熟成味噌ラーメン」「海鮮ちゃんぽん」「濃厚旨辛担々麺」「京風きつねうどん」「小海老天ぷらそば」計6品は通年販売のレギュラー商品となっているのに対し、東洋水産と共同開発した「満足の一杯」は基本的に数量限定商品として販売されていたのですが——
2020年10月31日現在、ファミリーマートの公式ウェブサイトに掲載されている「醤油とんこつラーメン」及び「鶏白湯ラーメン」の商品情報に “数量限定” の文字はありません。
たまたま表示し忘れただけなのか、それとも販売状況によって「満足の一杯」も定番化されるのか——とりあえず販売期間については扨措き、このページでは新作の「鶏白湯ラーメン」はもちろん、リニューアル前の “醤油とんこつラーメン” と比較しながら「豚骨醤油ラーメン」もレビューしていきます。
開封
「鶏白湯ラーメン」に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れの「粉末スープ」と「液体スープ」で合計3袋。麺は加水率の高そうな熱湯5分の平打ち麺を採用しているので、おそらく今回も “麺づくり” の流れを汲んだノンフライ麺とみて間違いないでしょう。
「豚骨醤油ラーメン」に別添されている小袋も先入れの「かやく」に、後入れの「粉末スープ」と「液体スープ」の合計3袋で、ノンフライ麺(調理前)の見た目は変わりません。2019年10月発売の “醤油とんこつラーメン” と比較して小袋の構成は同じなのですが、大量に入っていたメンマがチンゲン菜に変わり、ねぎがカットされています。
ファミリーマート通常価格は、両商品ともに165円(税込178円)で、歴代の商品と同じ値段。日清食品と共同開発している既存の6品は132円(税込142円)、2020年9月29日発売の「旨み芳醇函館塩 *3」と「コク旨博多豚骨 *3」のみ138円(税込149円)となっているため、いずれにしても “満足の一杯” は若干ながら高めに設定されているのですが、コンビニ限定かつノンフライめん使用で税込178円は良心的。
※2020年10月31日現在の販売価格を記載
*1 ファミコレ初のノンフライ麺「醤油とんこつ」「札幌味噌」格安カップラーメン新展開!!
*2「旨辛札幌味噌ラーメン」東洋水産と共同開発したカップ麺 “満足の一杯” 第4弾も高コスパ!!
*3 高コスパ!! ファミコレ「旨み芳醇函館塩」「コク旨博多豚骨」人気ご当地ラーメンを格安カップ麺で再現!!
製品詳細情報・購入価格等
製品名:鶏白湯ラーメン / 豚骨醤油ラーメン 発売元:株式会社ファミリーマート 販売者:東洋水産株式会社(東京都港区) 製造所:ユタカフーズ株式会社(愛知県知多郡) 内容量:100g(めん65g)/ 102g(めん65g) 商品コード:4901990367219 / 4901990367202(JAN) |
発売日:2020年10月27日(火) 実食日:2020年10月31日(土) 発売地域:全国(ファミリーマート限定) 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:178円(税込) ファミリーマート通常価格:165円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(粉末スープ・液体スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【鶏白湯ラーメン】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、卵白)、添付調味料(チキンエキス、植物油、しょうゆ、砂糖、ポークエキス、でん粉、豚脂、食塩、香味油脂、粉末野菜、香辛料、発酵調味料、たん白加水分解物)、かやく(味付鶏挽肉、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、酒精、炭酸カルシウム、かんすい、レシチン、増粘多糖類、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、クチナシ色素、pH調整剤、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【豚骨醤油ラーメン】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、卵白)、添付調味料(しょうゆ、ポークエキス、植物油、豚脂、たん白加水分解物、チキンエキス、デキストリン、香味油脂、ゼラチン、でん粉、食塩、砂糖、香辛料)、かやく(チンゲン菜、焼豚)/ 加工でん粉、トレハロース、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、酒精、かんすい、炭酸カルシウム、レシチン、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、クチナシ色素、増粘多糖類、pH調整剤、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、ベニコウジ色素、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
「鶏白湯ラーメン」の湯戻し時間は熱湯5分、カロリー(熱量)は343kcalと高くはないものの、食塩相当量は5.6gとカップラーメンらしく高めの値。具材は味付鶏挽肉、メンマ、ねぎの3種類。いずれも東洋水産のオープン価格ブランド(「ごつ盛り」等)で見慣れたトッピングで、量は多くないものの、スープに合わせて鶏挽肉を使っているのは好印象。
「豚骨醤油ラーメン」の湯戻し時間も熱湯5分、カロリーは354kcalかつ食塩相当量は5.9gとなっているため、同時発売の鶏白湯ラーメンよりも高めの値。具材は丸いチャーシューにチンゲン菜とシンプルな構成で、いろんな意味で衝撃的だったリニューアル前よりも優等生な見た目に仕上がったのですが、多めに入っているチンゲン菜が好印象。
ちなみに総カロリーは「豚骨醤油ラーメン」のほうが高いと書きましたが、スープだけのカロリーは「鶏白湯ラーメン」のほうが高いので、実際のテイストも鶏白湯のほうが濃厚かもしれません。はたして “どっちが美味しい” のか‥‥引き続きコストパフォーマンスにも注目しながら「めん」「スープ」「具材」の特徴を順番に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:鶏白湯ラーメン / 豚骨醤油ラーメン |
カロリー:343kcal / 354kcal たん白質:9.5g / 10.4g 脂 質:8.8g / 9.8g 炭水化物:57.9g / 57.2g (糖 質:55.2g / 54.9g) (食物繊維:2.7g / 2.3g) 食塩相当量:5.6g / 5.9g (めん・かやく:2.3g / 2.1g) (スープ:3.3g / 3.8g) ビタミンB1:0.24mg / 0.24mg ビタミンB2:0.29mg / 0.26mg カルシウム:199mg / 155mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:343kcal / 354kcal(めん・かやく:253kcal / 275kcal)(スープ:90kcal / 79kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく共通のノンフライ麺
「鶏白湯ラーメン」に使われているノンフライ麺は、角刃で切り出された平打ちの縮れ麺で、サイズは中太。加水率は高めの設定でありながら、歯切れの良さを両立しているコシの強い食感で、つるつるとした口当たりなのですが、適度な縮れによってスープとの絡みは悪くありません。
原材料は “小麦粉、食塩、卵白” とシンプルな構成で、特別な味付けなどは施されていない、小麦の風味が豊かに香る「麺づくり」の流れを汲んだもの。
おそらく「豚骨醤油ラーメン」に使われている麺も共通で、わざわざ使い分けているわけではないのですが、前述のように基礎クオリティは低くありません。存在感の強い麺なので、もしスープの味が弱いと麺が孤立するおそれもありますが、スープさえ濃ければ意外と万能です。
ただし、かならず熱湯5分しっかり守るのがポイント。それでも部分的に硬い部分が残ってしまうので、時間になったら麺をほぐし、粉末スープ・液体スープの順に馴染ませてから、さらに1分ほど休ませるのがオススメ。もしかすると「満足の一杯」に使われているノンフライ麺は、第1弾から今回まで同じかも。
スープ
スープは鶏白湯に軍配
「鶏白湯ラーメン」のスープには豚脂を使用しているため、鶏100%の鶏白湯ではないですし、やや人工的なトロミが気になるところではあるものの、ひとくち飲んで驚いたのが骨っぽい旨味。その明確な鶏骨のコクを軸にしつつ、タレに醤油を使用しているのですが、醤油の風味が表立って主張してくることはありません。
スープの食塩相当量は3.3gと特別に低い値ではないのですが、とにかくクリーミーな味わいで、鼻を抜ける鶏油の余韻に浸っていると、ふんわり後味に残る骨っぽい旨味が印象的。キレのある鶏白湯が好きな方にはマイルドすぎるかもしれないけれど、徹底的にクリーミーさを追求したスタンスは値段以上の味を実現しています。
そして、シリーズ第1弾「醤油とんこつラーメン」のスープは “かなりジャンクな化調系とんこつ醤油味” だったのに対し、リニューアル後の「豚骨醤油ラーメン」は肉の旨味を強化。骨っぽさでいえば「鶏白湯ラーメン」が一枚上手なのですが、どちらも一般的にネガティブとされる癖は控えめで、見た目の通り濃口醤油をタレに使用。
前回は印象的だった鶏油の香りは目立っていないため、そこが寂しいところではあるものの、ガーリックと黒胡椒のアクセントによって濃い目の味でも単調な印象は受けず、以前よりも動物系の旨味が強くなったように感じました。
具材
具材は豚骨醤油ラーメンのチンゲン菜が好印象
「鶏白湯ラーメン」の味付鶏挽肉は、前述のように「ごつ盛り」などの廉価版にも使われているジャンクでインスタント感の強い具材なので、可能であれば東洋水産が誇るクオリティの高い鶏肉団子を使用してほしかったところではあるものの、立ち位置はファミリーマート限定の安売り用。
メンマはコリコリとした歯触りが強く、意識して食べると濃厚な鶏白湯スープの箸休めになり、麺とスープの出来を思えば悪くありません。
「豚骨醤油ラーメン」のチャーシューはプリッとした歯触りで、弾力も風味もカップラーメンらしく、本格さは望めないのですが、多めのチンゲン菜は独特の甘みが印象的。葉の部分は強く主張してきませんが、茎の部分はシャキシャキと歯触りがよく、具材の満足度は「豚骨醤油ラーメン」に軍配でした。
総評
鶏白湯:★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
豚骨醤油:★★★★☆☆☆☆☆☆(★4+)
ファミリーマートの新商品「鶏白湯ラーメン」と「豚骨醤油ラーメン」を食べてみた結果、個人的にオススメしたいのは前者の “鶏白湯” で、特に注目したいのは骨っぽい旨味が印象的だったスープの味。とにかくクリーミーに仕上がっているため、好みによってはピンボケしていると感じるかもしれないけれど、徹底的にマイルドな味わいは一見の価値あり。
もちろん「豚骨醤油ラーメン」の味が悪いわけではなく、このページでは「鶏白湯ラーメン」を高く評価していますが、どちらもコストパフォーマンスに優れた良品なので、気になっている方は最寄りのファミリーマートをチェックしてみてください(author・taka :a)