どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年6月28日(月)新発売、エースコックのカップ麺「EDGE 鬼アブラ こってり肉だれ風油そば」の実食レビューです。
動物原料不使用なのに圧倒的濃厚感!? 肉がなくても罪な美味しさ「驚き&やりすぎ」EDGEシリーズ最新作は “次世代型やりすぎ系” のカップ油そばを展開!!
おいしい? まずい‥‥? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
EDGE 鬼アブラ こってり肉だれ風油そば
EDGE(エッジ)とは、大阪府吹田市に本社を置くエースコックきってのイロモノで、2014年(平成26年)1月13日発売の「EDGE 鬼マヨ焼そば(カップ焼そばにマヨネーズ入れすぎた件)」を皮切りに発足。SNSや動画投稿サイトで承認欲求を満たすために、あえて不要不急のモノをウケ狙いで購入する消費行動「ネタ消費」に着目したブランドで、エースコックの狙い通り発売当初から注目を集めました。
今回の新商品「EDGE 鬼アブラ こってり肉だれ風油そば」は、2021年1月25日に発売された「EDGE 鬼背脂 濃厚こってり油そば」の流れを汲む新作で、また “鬼こってり系” の油そばか‥‥などと思っていたのですが、なんのなんの。今度は動物原料不使用の汁なしカップ麺で、なおかつ圧倒的濃厚感を実現した “次世代型やりすぎ系” のカップ油そばがテーマ。
2021年1月に発売された「EDGE 鬼背脂 濃厚こってり油そば」は、複数種の背脂原料を使用し、見た目・風味にもこだわった調味たれ+別添の調味油でアブラ感を増した商品で、数年前に発売されたカップラーメン「EDGE 鬼背脂とんこつ醤油ラーメン」(初代:2014年12月8日発売、二代目:2015年12月7日発売)ほどではなかったものの、しっかりギトギトの動物系。
たとえば危険生物とされる蜂(はち)や虎を象徴する色で、立入禁止のバリケード(KEEP OUT)や踏切の遮断機などにも使われている警告色(黄×黒)を採用した背景に、大きく「濃厚背脂めしあがれ -アブラを食べる油そば-」と書かれたパッケージのインパクトは凄まじく、そのため “もうすこし振り切ってもよかったかな” という思いが残りました。
しかし、今度の新作は「動物原料不使用」がテーマ。前述の「EDGE 鬼背脂とんこつ醤油ラーメン」は二代目を発売するとき “アブラを20%増量していた” ので、またそのパターンで来るかと思いきや、パッケージには「さらば、お肉よ。」と涙を流すコブタのイラストが描かれ、動物原料不使用であることを分かりやすくアピール。
念のためパッケージ側面の「本品に含まれるアレルギー物質(表示が義務付け及び推奨されているもの)」も確認したところ、アレルゲンは「小麦・ごま・大豆」のみ表示。ちなみにエースコックのニュースリリースには “定番の味もおいしく楽しいエンタメフードに劇的に変化させることで、興奮度MAXの非日常系カップめんを目指しました” と、商品の魅力が紹介されています。
エンタメ色の強い非日常系の汁なしカップ麺といえば、天下のペヤング(まるか食品)が得意とするジャンルではあるものの、近年は大食い系のYouTuberに向けた商品やアクの強すぎる変わり種が目立っている状態。対してエースコックの「EDGE」は “比較的まとも” なのに “ぶっ飛んでる” イメージがあるので、特に今回はこういう引き出しもあると膝を打ちました。
ちなみにハラル(halal)対応商品ではないようですが、何度も書いているように “動物原料不使用” なのと “お肉風味がバッチリの追い油付き” というのも気になるポイント。パッケージ側面にも “肉がなくても罪な美味しさ” と大きく書いてあるので、看板に偽り無しなのかどうか、お手並み拝見と参りましょう。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「調味たれ」「調味油」「後入れかやく」の合計3種類。この構成は「EDGE 鬼背脂 濃厚こってり油そば」と共通なので、今回も具材のボリューム感には期待できそうにない雰囲気。ただ、ほんとうに “肉がなくても罪な美味しさ” なのかどうかが重要視すべきポイント。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分と長めの設定。容器のサイズは大盛りバケツ型よりも大きな寸胴型ですが、麺の量は90gと一般的な汁なしカップ麺(レギュラーサイズ)と共通なので、容器のわりに麺の量が多いわけではありません。
メーカー希望小売価格は260円(税別)なので、たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は278円と高めの値段。話題性の高い商品ということもあり、それが目的で買うのであれば許容範囲内かと思いますが、はたして値段相応の価値があるのかどうか——。ちなみにスーパーやドラッグストアなども販売店に含まれるため、そちらであればコンビニで買うよりも安く手に入ります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:EDGE 鬼アブラ こってり肉だれ風油そば 製造者:エースコック株式会社 製造所:W・関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816-175) 内容量:123g(めん90g) 商品コード:4901071207908(JAN) |
発売日:2021年06月28日(月) 実食日:2021年06月29日(火) 発売地域:全国 希望小売価格:260円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:寸胴型・湯切りタイプ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:680ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(調味たれ・調味油・後入れかやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、砂糖)、たれ(植物油脂、大豆加工品、しょうゆ、香味油、食塩、香辛料)、かやく(揚げ玉、ごま、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、炭酸Ca、香料、カラメル色素、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・ごま・大豆を含む) |
実食開始
別添の小袋は “すべて後入れ” なので、3つの小袋を取り出した後、内側の線まで熱湯を注ぎ、待つこと5分——。動物油脂は使われていませんが、パッケージの作り方に書いてある通り、別添の「調味たれ」と「調味油」はフタの上にのせて温めながら待機します。
あとは5分後に湯切りして、調味たれ・調味油を絡めたら、仕上げに後入れかやくをトッピングして出来上がり。なまじ容器のサイズが大きいため、麺の量が少なめに見えるところが玉に瑕ではあるものの、なかなか香りはワイルドで、これで動物原料不使用の意外性は評価すべきポイント。
ただ、調味たれの小袋を開封するときに切り口が小さいと中に入っていた大豆加工品が出にくかったので、ちょっと切り口を大きめにしておいたほうがいいかもしれません。それでは、引き続き “動物原料不使用でも油そばとして成立しているのかどうか” に注目しつつ「めん」「たれ・調味油」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(123g)あたり |
カロリー:617kcal たん白質:9.8g 脂 質:35.4g 炭水化物:64.9g 食塩相当量:5.9g ビタミンB1:0.49mg ビタミンB2:0.51mg カルシウム:331mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
食べ応えはあるけど値段相応かといわれたら‥‥
形状は丸刃で切り出された太めの油揚げ麺で、縮れは緩やか。エースコックの湯切りタイプには角刃の太麺もありますが、それよりも口当たりがよく、適度な存在感を放ちながらもタレに寄り寄ってくれるような親和性の高さも魅力的なポイント。
食べ始めは適度な弾力を感じますが、後半にかけて油揚げ麺特有のフカフカとした軽さが出てくるので、ノンフライ麺のような高級感はありません。しかし、そもそものテーマがジャンクなのと、やや軽さが出てくるとはいえ食べ応えがあることに変わりはなく、値段を度外視すれば質の悪い麺でもありません。
今回の商品は “動物原料不使用なのに” という大きな引きを備えている反面、コンビニで税込278円は大盛りサイズ、もしくはノンフライ麺でも差し支えないような値段。とはいえ原材料名を確認すると、前回の汁なし「濃厚たらこ味焼そば」や「鬼背脂 濃厚こってり油そば」とも違うため、テコ入れなしの使い回しでないことには好感が抱けました。
たれ・調味油
けっこう塩気が強いのとプラスチック感(?)が気になる
たれの原材料は「植物油脂、大豆加工品、しょうゆ、香味油、食塩、香辛料」と実にシンプルで、なるほど動物原料は使用しておらず、実際の味わいもシンプルで分かりやすいのですが、如何せん塩っぱいw 体感的に醤油のコクよりも食塩のエッジが強く、なかでも大豆加工品が塩っぱさの元凶で、これ数粒で白ご飯いけそうなくらい。
そこに「調味油」を加えると調味たれには含まれない香りが付き、全体のギトギト感もアップするのですが、ちょっとプラスチック的といったらアレですけど、人工的で粉っぽい風味が気になります。香料の問題かな?
エースコックのニュースリリースには “調理感のある肉の様な風味が加わり-・” とありましたが、調理感とも肉のような風味とも違う、むしろ味の輪郭がボヤけるような変化を感じたので、先に調味油の味を確かめてから、自分の好みと衝突しなければ入れる‥‥みたいにワンクッション置いたほうが安全かもしれません。
かやく
ネギが邪魔かも
かやくといっても “ふりかけ” なので、ほぼほぼ具材らしい具材は入っていませんが、サクサクとした揚げ玉の食感に、煎り胡麻と唐辛子の芳ばしい風味がアクセントに嬉しく、でもネギは歯触りが悪かったかなぁ‥‥。なんかこう、湿気た感じでw あと、すこし揚げ玉が酸化したような風味だったので、気になる方は気になるかもしれません。
肉はもちろんキャベツなども入っていないため、値段的に物足りなさはあるけれど、クニッとした食感の大豆加工品も具材の一部と思えば及第点でしょうか。
総評
結論としてマズイわけではないのですが、値段を思うと手放しに美味しいともいえず、今回のカップ麺に税込278円を出すなら別の選択肢もあるかなと。たとえば正式な手順を踏んでハラル認証を取得した商品であれば、また違った評価になったかもしれません。
ただ、2020年5月4日に発売されて話題になった “豚不使用” の豚骨カップ麺「スーパーカップ1.5倍 ポークゼロ こってり濃厚とんこつ味ラーメン」しかり、とても面白い取り組みだったので、このような「EDGE」の打ち出し方もあるのだなと勉強になりました。まだまだ伸び代のあるカテゴリーだと思うので、引き続き新作の開発にも期待しています【author・taka :a(大石敬之)】