どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年4月17日(月)新発売、東洋水産(マルちゃん)のカップ麺「でかまる もやし中華そば コショー多め」の実食レビューです。
根強い人気を誇る町中華の定番「もやしそば」に “がっつりとコショーを効かせた” どこか懐かしい味わいをカップラーメンで再現!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
でかまる もやし中華そば コショー多め
でかまるとは、東洋水産(マルちゃん)が “うまい大盛” をコンセプトに展開している大盛りサイズの即席カップめんブランドで、1989年(平成元年)7月発売の「もやしみそラーメン」(現「でかまる バリシャキ!もやし味噌ラーメン」)及び「コーン塩バター味」を皮切りに発足。具材のボリュームにも力を入れることで、競合のエースコックが誇る「スーパーカップ」との差別化を図っています。
今回の新商品「マルちゃん でかまる もやし中華そば コショー多め」は、どこか懐かしい “町中華” の中でも象徴的なメニューとなっている「もやしそば」の味わいをイメージしたカップラーメンで、2021年6月14日発売の「でかまる もやし中華そば」をベースにしているのですが、タイトルにも入っているように “コショー多め” が新しい見どころ。
2021年6月14日発売の初代「でかまる もやし中華そば」は、どこか懐かしい町中華の醤油ラーメンを再現した一杯で、さすがに参考店・視察店までは開示していませんでしたが、モヤシソバといえば「一寸亭(ちょっとてい)」を筆頭に「一兆(いっちょう)」や「永楽(えいらく)」など、町中華の中でも代表的な一杯。
大盛り仕様(めん90g)の食べ応えも然る事乍ら、とろみの加減が絶妙でノスタルジックなスープも味わい深く、さらに「でかまる バリシャキ!もやし味噌ラーメン」で猛威を振るっている低温殺菌調理の “バリシャキもやし” を搭載と一切の隙を見せなかった東洋水産。
その続編として、2022年6月20日に塩豚骨味のタンメンをイメージした「でかまる バリシャキ!もやしタンメン」を発売していましたが、再び「もやし中華そば」に戻った今回。2021年6月発売品が手堅く美味しかったので、仕上がりが楽しみです。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「もやし調理品」に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の計3パック。パッケージのイメージ画像では仕上げにコショーをトッピングしているように見えますが、あらかじめスープの小袋に充填されているようで、あとがけ用の個包装になっていないのは寂しいポイント。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。調理前の見た目と原材料名の構成から察するに、2021年6月発売の初代「もやし中華そば」と同じ麺を使用している様子。かやくの味付挽肉は最初から容器の中に入っている状態で、これについても初代「もやし中華そば」と共通する部分になります。
メーカー希望小売価格は245円(税別)なので、定番の「でかまる バリシャキ!もやし味噌ラーメン」と同じ値段に設定されているのですが、2023年6月1日(木)出荷分から適用される価格改定により、それ以降は271円(税別)に値上げされる予定(痛い‥‥w)。つまり、コンビニで購入した場合の税込価格も292.68円が相場になるため、これまで以上に慎重な取捨選択が必要になるでしょう。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:でかまる もやし中華そば コショー多め 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関西工場(兵庫県神戸市西区見津が丘6-8) 内容量:159g(めん90g) 商品コード:4901990374316(JAN) |
発売日:2023年04月17日(月) 実食日:2023年04月19日(水) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:コンビニ(ミニストップ) 小売価格:245円(税別) 購入価格:264円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:510ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(粉末スープ・液体スープ・もやし調理品) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、卵黄、香辛料、粉末野菜、砂糖)、かやく(もやし、味付挽肉、にんじん)、添付調味料(しょうゆ、ポークエキス、食塩、植物油、でん粉、香辛料(こしょう、にんにく、しょうが)、豚脂、砂糖、粉末野菜、香味油脂、酵母エキス、たん白加水分解物、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、カラメル色素、酒精、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE、ローズマリー抽出物)、酸味料、かんすい、トレハロース、pH調整剤、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、甘味料(ソーマチン)、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
さて、調理の際に注意したいのが小袋を入れる順番。初代「もやし中華そば」と同様に「もやし調理品」は先入れで、添付調味料の「粉末スープ」と「液体スープ」は両方とも後入れとなっています。こういった場合、添付調味料を先に入れると麺が適切に戻らない危険性があるので、調理の際は注意してください。
というわけで、もやし調理品を入れてから熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと3分。時間になったら「粉末スープ」と「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。パッケージと比較してコショーのインパクトは控えめですが、香りの存在感は明確で、それと同時に動物系の厚みも印象的な調理直後。
ちなみに今回もスープに粘度を高める成分が含まれていたので、溶け残りがないよう念入りに混ぜ合わせてください。それでは、引き続き町中華の臨場感とコショー多めのインパクトに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(159g)あたり |
カロリー:528kcal たん白質:11.9g 脂 質:25.0g 炭水化物:63.8g 食塩相当量:7.2g (めん・かやく:2.4g) (スープ:4.8g) ビタミンB1:0.38mg ビタミンB2:0.41mg カルシウム:223mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:528kcal(めん・かやく:456kcal)(スープ:72kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
たぶん新開発ではないと思うんだけど‥‥
原材料名の「小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、卵黄、香辛料、粉末野菜、砂糖」という構成は、2年前の初代「もやし中華そば」や絶賛販売中の「バリシャキ!もやし味噌ラーメン」とも共通する並びで、おそらく同じ油揚げ麺だと思うのですが、こんなに美味しかったっけ‥‥。
カップラーメンに使われている麺の食感は、スープのpH(水素イオン指数)にも左右されるため、その違いも関係しているのだとは思いますが、なめらかな口当たりは摩擦抵抗ゼロといっても過言ではなく、もちろん喉越しについても申し分なし。さらに反発性も独特で、途中まではクッションのように優しく歯を包み、ある一定のところに達すると内側から弾けるように切れる、そのギャップも印象的。
たとえば熱湯3分ジャストで麺から食べ始めると、部分的に硬いところが残っているのですが、粉末スープを入れて完全に溶かし、それから液体スープを入れて混ぜ合わせ‥‥などと調理している間に食べごろを迎えます。揚げ油に由来する芳ばしい風味も並行しますけど、それもノスタルジックなイメージに一役買っているポイントで、まさにベストと思える取り合わせでした。
スープ
おうちで手軽に町中華の臨場感が楽しめるレベル
念のため「粉末スープ」の味を確認してみたところ、あくまで土台を支えることに徹したフレームワークとなっていたのですが、やや粗挽きの黒胡椒(ブラックペッパー)に、中毒性を高めてくれる生姜やニンニクのアクセント。中毒性といえば砂糖の甘さも重要なポジションに位置しており、まさに文字通り丁寧に土台を支えています。そして、後入れの「液体スープ」を馴染ませてビックリ‥‥
まず驚いたのが動物系のコクで、白湯(ぱいたん)ほど濁っているわけではないけれど、それに近い豚骨の旨みを感じる骨太なテイストに、液体しょうゆ特有のフレッシュなキレを重ねて本格さを表現しつつ、うま味調味料のピリピリとした刺激が町中華の雰囲気を底上げ。さらに「何年ほど使い込んだ中華鍋で作ったんだろう‥‥」みたいな、それっぽい調理感まで楽しめます。
ほんのちょっと焦がした感じのホロ苦さだったり、チャーシューのタレに通じるようなコクだったり、もちろん初代との共通点も感じたのですが、さらに本格的な味わいにブラッシュアップされていた二代目。ぶっちゃけ “コショー多め” については物足りなかったんですけど(※コショーバカ)、あえてのホワイトペッパーではない、ブラックペッパーが軸の清涼感は本格さを高めると同時に個性的でした。
かやく
なめらかな麺とバリシャキもやしの対比が楽しい
味付挽肉はカップラーメンど真ん中のジャンクな肉具材なので、本格的な挽肉とは一線を画す風味と食感になりますが、スープとの相性に問題はなく、ごろごろと大きめのサイズ感も評価すべきポイント。量も少なくなかったので、それについての物足りなさを感じることもありません。
もやし調理品は「バリシャキ!もやし味噌ラーメン」と共通なので、多くを語る必要はないかと思いますけど、乾燥もやしでは打ち出せないシャッキシャキの食感も然る事乍ら、ナムルっぽい酸味だったり、ごま油の風味だったり、そういったアクセントが前述のスープにシンデレラフィット。全体の本格さがグッと跳ね上がるので、抵抗さえなければ低温殺菌調理品の水分は捨てないでください。
総評
2年前の「もやし中華そば」をベースにしていますが、ただ単純にコショーのアクセントが強くなっただけではありません。なめらかな質感の麺に、町中華らしさを彷彿とさせながらも豚骨のコクがブラッシュアップされていたスープ、さらにバリシャキもやしで食べ応えも申し分ない、正当な進化を遂げていました。もうちょっとコショーは多めでもよかったけど、それについては自分で調節できますからね。
昭和生まれにとっては懐かしく、Z世代にとってはエモい、町中華の魅力が手軽に楽しめる名作だったので、強く推したい一杯です。ちなみに実食中は容器の底にコショーが溜まりがちだったので、ときどき混ぜながらお召し上がりください【author・taka :a(大石敬之)】