どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年4月13日(月)新発売のセブン&アイ限定カップ麺、明星食品「セブンプレミアム 博多だるま監修 背脂とんこつ焼ラーメン」の実食レビューです。
福岡の銘店「博多だるま」が監修した “お店では食べられない” カップ麺だけの限定メニュー再び登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
博多だるま 背脂とんこつ焼ラーメン
「博多だるま」とは、1963年(昭和38年)に初代・河原登氏が開業した “だるまラーメン” を前身とする博多とんこつラーメンの名店で、創業の地は福岡県福岡市東区箱崎。道路拡張のため2000年に閉店しましたが、河原登氏の実子・河原秀登氏(「秀ちゃんラーメン」の店主)が二代目に就任。福岡市中央区渡辺通で現在の「博多だるま」をオープンし、現在に至ります。
セブン&アイグループのプライベートブランド「セブンプレミアム」より、初めて「博多だるま」のカップラーメンが発売されたのは、遡ること2007年7月24日の火曜日。明星食品とセブン-イレブン・ジャパンの共同開発ブランド「地域の名店シリーズ」第6弾の新商品として現れ、福岡県・佐賀県・長崎県・ 大分県・宮崎県・熊本県・山口県内のセブンイレブン限定で販売されていました。
その後も主な販路を西日本に限定しつつ、大判どんぶり型・ノンフライ麺で「博多だるま」の味を再現していたのですが、急遽なんの事前告知もなく「地域の名店シリーズ」は終売。2017年12月18日から「セブンプレミアム 銘店紀行(めいてんきこう)博多だるま」として、利便性の高さを追求した縦型ビッグ・ノンフライ麺の後継ブランドに刷新されます。
その縦型カップ麺「銘店紀行 博多だるま」は、2019年3月11日に二代目、2020年3月23日に三代目(特盛ネギ背脂とんこつ)にリニューアルしているのですが、どちらも「博多だるま」の実店舗で提供されている “ラーメン” を再現したもの。しかし、今回の新商品「博多だるま監修 背脂とんこつ焼ラーメン」は、同店の人気メニューを再現したものではありません。
およそ1年前の同時期にあたる2019年4月8日、セブン&アイグループと明星食品株式会社の共同開発商品として、博多だるま監修カップめん初となる湯切りタイプ「背脂豚骨まぜそば」を西日本(中京以西)限定で新発売。また同じ日に東日本(静岡以東)限定商品として、六角家(ろっかくや)初の湯切りタイプ「横浜ラーメン六角家監修 家系豚骨醤油まぜそば」も展開していました。
というわけで「博多だるま」の汁なしカップ麺 “第2弾” となる今回、製品スタイルは2019年発売品と同じ麺量130gの大盛りカップ焼きそばタイプなのですが、ジャンルは「まぜそば」から「焼きラーメン」にリニューアル。パッケージでは前回の「背脂豚骨まぜそば」になかった “ソースの香り” をアピールしているので、ちょっとしたマイナーチェンジの焼き直しではありません。
さらに同時発売品として、家系ラーメンの名門・六角家が監修した汁なしカップめん第2弾「横浜ラーメン六角家監修 家系油そば」も展開。前回の六角家監修商品は鶏油(ちーゆ)が強烈なタレに豆板醤の辛味をアクセントに効かせていたのですが、2020年は “激辛特製豆板醤” 使用ということで、こちらも第1弾との差別化が図られていました。
念のため明星食品にも確認をとったところ、2020年も引き続き「博多だるま監修 背脂とんこつ焼ラーメン」は中京以西の西日本限定商品として、また「六角家監修 家系まぜそば」も静岡以東の東日本限定商品として開発したらしく、それ以外の地域では基本的に売ってないとのこと。ひとまず両方とも手に入ったので、まずは西日本限定「博多だるま」の汁なしカップ麺からレビューします。
開封
前回の「背脂豚骨まぜそば」には液体ソース・調味油・かやくの3袋が別添されていましたが、今回の「博多だるま監修 背脂とんこつ焼ラーメン」には「液体ソース」「特製ソース」「かやく」の合計3袋を別添。同じ週に発売された同社のNB商品「明星 みかさ監修 塩焼そば」と同じように、別添のソースが “両方とも液体” というのが注目すべきポイント。
ちなみに外装フィルムを破った先にある「FSCミックスパッケージ(FSC C081641)」と「バイオマス No.170037」のロゴマークは、2020年から明星食品が推進している環境に配慮した “FSC認証紙及びバイオマスインキへの切り替え” によるもので、たとえば2020年3月30日にリニューアルした「明星 ぶぶか 油そば」などの商品にも採用されています。
なお、同時発売品の「六角家監修 家系油そば」はイトーヨーカドーの公式ネット通販サイト・オムニ7でも取り扱われていたので、それを利用すれば東日本以外の地域でも手に入るのですが、なぜかオムニ7での取り扱いは六角家の家系油そばのみ。もしかすると追加される可能性が無きにしも非ずではあるものの、基本は西日本のセブン&アイグループ店舗にしか売ってないかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム 博多だるま監修 背脂とんこつ焼ラーメン 販売者:明星食品株式会社 製造者:東日本明星株式会社 埼玉工場 製造所:埼玉県比企郡嵐山町川島2360(R) 内容量:169g(めん130g) 商品コード:4902881484527(JAN) 商品サイズ:縦176mm×横176mm×高さ65mm |
発売日:2020年04月13日(月) 実食日:2020年04月17日(金) 発売地域:西日本(中京以西) 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 商品購入価格:246円(税込) 希望小売価格:228円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:770ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体ソース・特製ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん〔小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、ソース〕、ソース(香味油、しょうゆ、糖類、背脂、食塩、ソース、ポークエキス、植物油脂、たん白加水分解物、香辛料、デミグラスソース、ソース加工品、香味調味料、ビーフエキス、醸造酢)、かやく(キャベツ、チャーシュー、かまぼこ、ねぎ、紅しょうが)/ 加工デンプン、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、酒精、炭酸カルシウム、かんすい、増粘剤(加工デンプン)、香料、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、ムラサキイモ色素、ベニバナ黄色素、(一部に卵・乳成分・小麦・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む) |
実食開始
先入れの小袋は「かやく」のみで、中に入っているのはキャベツ、チャーシュー、かまぼこ、ねぎ、紅生姜と個性的なラインナップ。ピンクかまぼこといえば長崎ちゃんぽんで定番のトッピングですが、焼きラーメン発祥の店とされる福岡・天神の屋台「小金ちゃん」の焼きラーメンにもピンク色のカマボコが入っているので、それをオマージュしての採用かもしれません。
さて、あとは熱湯を注いで5分待機。湯切り後に「液体ソース」を絡めるのですが、ちょっと注意したいのが「特製ソース」の使い方。これは前述の明星×みかさ監修シリーズにもいえることで、液体ソースを満遍なく混ぜ合わせてから仕上げに特製ソースを投入し、それ以降は味の強弱と変化を楽しむために “あまり混ぜないで食べる” のがオススメ。
それから熱湯を注いだあと、小さな特製ソースの小袋は温めなくても問題ありませんが、大きな液体ソースの小袋には大量の動物油脂が入っていたので、液体ソースは熱湯を注いでからフタの上で温めてください。それでは、特製ソースによる味の変化や豚骨感に注目しつつ、「めん」「ソース」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(169g)あたり |
カロリー:750kcal たん白質:10.3g 脂 質:32.4g 炭水化物:105.7g (糖 質:102.8g) (食物繊維:2.9g) 食塩相当量:7.6g ビタミンB1:0.44mg ビタミンB2:0.35mg カルシウム:204mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
歯切れの良さと粘り気を両立
博多だるまの実店舗で使われている麺は、博多とんこつラーメンにピッタリな粉っぽい質感の低加水麺で、形状は丸刃でカットされた細めのストレート。対する今回の「背脂とんこつ焼ラーメン」に使われている麺も丸刃でカットされているのですが、けっこう縮れが強く、湯戻し時間も熱湯5分と長めの設定で、とんこつラーメンらしいタイプではありません。
しかし、後述する液体ソースと特製ソースが強烈だったので、もしも加水率の低い極細ストレート麺を合わせていた場合、確実に麺が埋没していたのは火を見るよりも明らか。熱湯5分しっかり待ってから湯切りすると、やや表面はソフトな食感で、しかしながら噛むと内側から弾けるような歯切れの良さが楽しめる、なかなか他ではみない個性的な質感です。
すこし時間が経って麺の温度が低下してくると、もっちりした粘り気が目立ち始めるのは面白く、時間の経過による食感の変化も注目したいポイント。それなりに油揚げ麺特有の風味も主張してくるのですが、まったくネイティブに作用してくることはなく、むしろ独特のコクと甘味が今回のソースとマッチしていたし、麺量130gで食べ応えもバッチリでした。
ソース
特製ソースは “混ぜない” のがオススメ
前回の「背脂豚骨まぜそば」と同じく液体ソースを開封した瞬間から強烈な獣臭が漂い、豚脂(ラード)を中心とした動物油脂の量も多かったので、万人にオススメできるようなソースではありません。ええ、ぶっちゃけ臭いw(いい意味で)さらに醤油ダレも力強く、わずかに豚骨特有の酸味も並行するため、けっこう玄人好みの味付けなのですが、ここまで振り切ってくれたら好印象。
前回の「背脂豚骨まぜそば」には豚脂ベースの黒マー油(焦がしニンニク油)が別添されていたのですが、今回の特製ソースはウスターソースをベースにした味付けで、前述の「みかさ」と同じように野菜を炒めたような芳ばしい風味をプラス。さらに面白かったのがデミグラスソースのコクと焦がし風味で、ちょっとホロ苦いアクセントが個性的。
とんこつベースの焼きラーメンにデミグラスソースなんて、今までに聞いたことのない組み合わせだったのですが、意外にも違和感がありません。一見するとウスターソースに炒め野菜の芳ばしさ、加えて洋風なデミグラスソースとカオスな状態ではあるものの、実際まったく喧嘩していないことに驚きました。やはり、特製ソースは混ぜないでピンポイントに使うのがオススメです。
具材
もっとも効果的なのは紅生姜かも‥‥
汎用のキャベツは極端に量が少ないわけではないのですが、特に多いわけでもなく、チャーシューはチップ状のハムみたいな肉具材。ネギは大きめにカットされた斜め切りでしたが、こちらも量が多いとはいえず、サイズのわりに意識しなければ気になりません。しかし、そこそこ酸味の強い紅生姜のアクセントが効果的で、独特の清涼感が濃いめのソースにベストマッチ。
汁なしカップ麺では珍しい長崎ちゃんぽん系のピンクかまぼこは、おそらく前述の小金ちゃんインスパイアで、しっかりと個性を演出。最近この手のカマボコは風化したような味が気になっていたのですが、今回そういったネガティブな要素はなく、素直に面白いチョイスだと感じました(でも単純に満足度でいえばキクラゲのほうがよかったかも‥‥w)。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
2019年に発売された博多だるま監修の湯切りタイプ第1弾「背脂豚骨まぜそば」と比較して、麺の質感や獣臭が強烈な液体ソースの構成は踏襲していたのですが、調味油(焦がしニンニク油)から特製ソース(ウスターソース×炒め野菜の風味×デミグラスソース)への変化は大きく、他に類を見ない独創的な汁なしカップ麺に仕上がっていました。
西日本限定かつクセの強いカップ麺なので、無条件にオススメできるタイプではないのですが、こってり系の汁なしカップ麺が好きなら一見の価値あり。とんこつ焼きラーメン×デミグラスソースのポテンシャルが体験できるだけでも得るものはあるので、上記の感想を読んでハマれそうなら試してみてください。