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ヒガシマルの “うすくちしょうゆ” 使用「カップスター 関西だししょうゆ味」が正直、残念すぎた件

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年1月15日(月)新発売、サンヨー食品のカップ麺「サッポロ一番 カップスター ヒガシマル醤油うすくちしょうゆ使用 関西だししょうゆ味」の実食レビューです。

今度はヒガシマルとタイアップ!? エリアコラボ第4弾は淡口しょうゆ発祥の地・兵庫県たつの市!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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カップスター ヒガシマル醤油うすくちしょうゆ使用

カップスター(CupStar)とは、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品のタテ型カップめんで、1975年(昭和50年)1月18日から販売を続けているロングセラー。現在は “どこか懐かしさを感じる日本らしい風味” を活かした「JAPANスタンダード」をコンセプトに、定番フレーバーではホッとする王道の味わいを大切にしているのですが‥‥

エリアコラボ第4弾は兵庫県たつの市

今回の新商品「サッポロ一番 カップスター ヒガシマル醤油うすくちしょうゆ使用 関西だししょうゆ味」は、兵庫県たつの市に本社を置く「ヒガシマル醤油」とのタイアップ作で、カップスターの “エリアコラボ第4弾” に該当する一杯。どうせなら「うどんスープ」を使ってほしかった‥‥などと思ってしまった私は兵庫県民なんですけど、そもそもエリアコラボとは何ぞや? という疑問について。

販売者であるサンヨー食品の公式ウェブサイトでは確認できないのですが、卸売業者や小売店などに配信されている商談用の資料を調べてみると、2023年7月10日に発売された「サッポロ一番 カップスター みうら食品監修 山形 鳥中華味」の段階で “エリアコラボ第2弾” と記載されています。

その後、2023年9月25日に発売された「サッポロ一番 カップスター ばかうけごま揚しょうゆ風味 / ばかうけ青のりしょうゆ風味」で “エリアコラボ第3弾” となり、今回の「サッポロ一番 カップスター ヒガシマル醤油うすくちしょうゆ使用 関西だししょうゆ味」が “エリアコラボ第4弾” に位置付けられているのですが、その皮切りまで遡ろうと試みたところ、第1弾の記載が見当たりません。

大阪 → 山形 → 新潟 → 兵庫?

上記の理由から “エリアコラボ第1弾” は推測になりますが、おそらく2023年1月16日発売の「サッポロ一番 カップスター 満月ポン風 おしょうゆ味」ではないかと。題材になった「満月ポン」は、近畿エリアで高いカバー率を誇っている、大阪下町生まれのロングセラーなので、エリアコラボというコンセプトにも合致します。

また第1弾は大阪府(松岡製菓)の駄菓子、第2弾は山形県(みうら食品)の干し中華めん、第3弾は新潟県(栗山米菓)の米菓、第4弾は兵庫県(ヒガシマル醤油)の醤油とモチーフはバラバラですが、すべてレギュラーサイズの容器を使用していることに加え “いずれも企業間コラボである” というのも共通するポイント。

あらためまして「ヒガシマル醤油」とは、淡口しょうゆ発祥の地・兵庫県たつの市を拠点に、関西で圧倒的なシェア率を誇っている醤油・調味料メーカーで、創業440年以上の老舗企業。個性的な『うどんかぞえうた』のCMで知られる「うどんスープ」に、いろいろな場面で重宝する「めんスープ」や「白だし」ほか「揚げずにからあげ」や「ちょっとどんぶり」など、様々な商品を展開しているのですが‥‥

カップスターには「うすくちしょうゆ」の粉末を使用

サンヨー食品と共同開発した「サッポロ一番 カップスター ヒガシマル醤油うすくちしょうゆ使用 関西だししょうゆ味」には、ヒガシマル醤油の「うすくちしょうゆ」を粉末化して使用とのこと。それがダイレクトに伝わってくる仕上がりには期待できないかもしれませんが、関西を代表する我らがヒガシマル醤油とのコラボ商品、それ相応の個性に期待しながらの実食です。

開封

まずは、フタを矢印まであけてフリフリ!

今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、フタを開けたら熱湯を注ぐだけでOK! なのですが、まずは “フタを矢印まであけて左右にフリフリ! 具材を広げます。” これをやらねばいけません。ちなみに余談なんですけど、うどんスープのCMで流れる『うどんかぞえうた』関西と関東で歌詞が違うの知ってました?(2番目に「たぬき」が出てくるのは東日本向け、最後に「鍋焼き」が出てくるのは西日本向け)。

肉そぼろミスマッチじゃない? 大丈夫?

かやくは味付たまご、鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎの組み合わせで、なんとなくイメージ的に花型のカマボコとか欲しかったなと。っていうか「うすくちしょうゆ」使用の “関西だし風しょうゆ味” なのに、見るからにジャンクな肉そぼろ入れちゃって大丈夫? などと不安になったんですけど、実際のところ大丈夫なのかな‥‥。

ちなみに2024年1月現在、レギュラーサイズのカップ麺におけるメーカー希望小売価格は236円(税別)を基準にしているメーカーが大半で、サンヨー食品も例に漏れずなのですが、今回は214円(税別)と安価な設定。これは2023年6月1日に実施された価格改定以前の基準に該当するため、スーパーやドラッグストアなどであれば、税込120円前後ないし、それ以下で手に入るかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:サッポロ一番 カップスター ヒガシマル醤油うすくちしょうゆ使用 関西だししょうゆ味
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業株式会社 関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)
内容量:64g(めん50g)
商品コード:4901734052685(JAN)
発売日:2024年01月15日(月)
実食日:2024年01月18日(木)
発売地域:全国
取得店舗:ウエルシア薬局
小売価格:214円(税別)
購入価格:127.44円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型レギュラー
容器材質:紙
湯量目安:320ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:別添なし

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、野菜エキス、しょうゆ)、スープ(糖類、食塩、しょうゆ、ポーク調味料、かつお節調味料、チキン調味料、たん白加水分解物、香辛料、こんぶ粉末、魚粉、酵母エキス)、かやく(味付卵、鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、香料、カラメル色素、クチナシ色素、微粒二酸化ケイ素、かんすい、レシチン、甘味料(カンゾウ)、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、ビタミンB2、カロチン色素、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

あえての中華麺なのか、それとも——

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は3分と標準的。カップスターは「きつねうどん」や「カレーうどん」「海老天そば」を通年で展開しているため、和風麺を選択することも可能なブランドですが、かんすいを使用した中華麺を合わせています。この時点で揚げ油に由来するニオイが強めに漂ってくるので、うすくちしょうゆの存在感に不安を覚えつつ、再度 “左右にフリフリ” してから熱湯を注ぎ‥‥

こんな見た目ですけど、香りは和風

フタをして3分後、よく混ぜ合わせたら出来上がり。——こ、これぞまさしく、かのヒガシマル醤油が誇る “うすくちしょうゆ” の香り‥‥!! みたいに臨場感あふれる湯気が漂ってくるわけではないけれど、たしかに醤油のタイプは濃口ではなく淡口(うすくち)で、和風だしの香りが心地好いファーストインプレッション。ただ、同時に油揚げ麺ならではのニオイも強いので、そこが不安要素。

ちなみに製造所は太平食品工業の関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)となっているのですが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、単純に “サッポロ一番の工場” という認識で問題ありません。それでは、引き続きヒガシマル醤油コラボならではの魅力に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(64g)あたり
カロリー:284kcal
たん白質:6.1g
脂  質:11.1g
炭水化物:39.9g
食塩相当量:4.5g
(めん・かやく:1.2g)
   (スープ:3.3g)
ビタミンB1:0.32mg
ビタミンB2:0.33mg
カルシウム:109mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:284kcal(めん・かやく:237kcal)(スープ:47kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

うどんじゃダメだったの?

2.0

原材料名の “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、野菜エキス、しょうゆ” という構成は、カップスターで定番の「醤油」や「旨塩」「味噌」「豚骨」いずれの油揚げ麺にも該当しないため、それらを使い回しているわけではないのですが、ときどきサンヨー食品が本気になった商品に使ってくる、ノンフライ麺に見紛うほどの品質ではありません。むしろ、きわめて凡庸なタイプ。

聞こえよくいえばノスタルジック

食べ始めは中心部にかけてコシを感じる歯触りで、いきなりサクッと主張してくるような戻りムラが気になることもなく、前述のようにメーカー希望小売価格も相場より低めの設定ですし、スナック的でありながらも低クオリティではないと感じたのですが、ぶっちゃけ「うどん」のほうがよかったんじゃない? みたいな。

そう感じたことには2つの理由があり、ひとつは後述するスープの趣が「和」に振り切っていたので、単純に「うどん」で食べたかったなと。もうひとつの理由は、厳密にいうと系統は異なりますけど、中華麺+和風スープの組み合わせは「サッポロ一番 カップスター みうら食品監修 山形 鳥中華味」と被るため、無理に合わせる必要はなかったのではないかと。また揚げ油の風味が遠慮なくスープに干渉してくるので、そこも残念でした。

スープ

味の系統は真っ直ぐに関西風

2.0

ポーク調味料やチキン調味料なども使用していますが、ラーメン用のスープというよりも “関西風うどん用” みたいな味の組み方で、たとえば動物油脂が中心のオイルを別添するとか、もうちょっと胡椒のアクセントを強めるとか、そういった工夫もなく。つまり中華麺との橋渡しになるような歯車が欠けていたので、前述の麺が浮いているように感じてしまったのですが、なるほど醤油の系統は淡口で繊細。

昆布をメインに鰹の旨みを効かせ、ヒガシマル醤油の「うすくちしょうゆ」を使用した、関西だし風しょうゆ味の “つゆ” です。みたいな感じで捉えると納得の味わいなんですけど、それだけに中華麺との取り合わせがチグハグで、油揚げ麺から滲み出てくる雑味についても「うどん」なら比較的にマシだったんじゃないかと。ただ、味の系統は “関西だし風しょうゆ味” ど真ん中だったので、そこに裏切りはありませんでした。

かやく

なんで肉そぼろやねん

2.0

ほんのり甘いスクランブルエッグは、和の趣が強いスープと相性良好で、青ネギも然り。ただし肉そぼろテメーはダメだw せめて薄切りの豚肉とかなら違和感なくハマッたと思いますけど、食感や風味もジャンクなカップラーメン用の肉そぼろだったので、それよりも花型かまぼことか、お麩とか、そっちを合わせるべきだったんじゃないですかね。この肉そぼろは好きだけど、ベストな取り合わせではなかったです。

総評

2.0

カルビーに怒られそうなネーミングについてはさておき、だし文化の関西をイメージした味付けで、それについては文字通りだったんですけど、これに中華麺と肉そぼろを組み合わせたセンスが理解できないというか、うどんじゃダメだったの? っていう。

「鳥中華」のように個性を出したかったのか、それとも無難な商品にしたくなかったのか、こうなった理由については定かでないけれど、ここまで冒険する意味が分からなかったので、及第点は付けられませんでした。うーん、中華麺とスープの橋渡しにラードや胡椒を足したらマシになるかも‥‥? あるいは刻み海苔と揚げ玉を追加するとか、ちょっと工夫したほうがいいかもしれません【author・taka :a(大石敬之)】

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