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困惑必至の謎すぎるカップヌードル「ペルー式チキンのクリーム煮込み味」の正体を突き止めた結果——

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2025年10月27日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル ペルー式チキンのクリーム煮込み味」(236円+税)の実食レビューです。

アヒ・デ・ガジーナって何味??? 世界で最も美食を楽しめる国の名物料理をアレンジした “世界のカプヌ„ を解明してみた結果——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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カップヌードル ペルー式チキンのクリーム煮込み味

カップヌードル(CUPNOODLE)とは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、日本の即席カップめん市場において圧倒的な占有率を誇っているブランドで、言わずと知れた日清食品のロングセラー。その累計販売食数は発売50年目に500億食を超え、数えきれないほどのフレーバーを展開し、現在は世界100ヶ国で愛されている、即席カップめん業界の絶対王者。

日本で海外の味が楽しめる「世界のカップヌードル」

その巨大ブランドが “世界のおいしいを、お届け!„ をコンセプトに、世界各国の料理を素材やレシピにこだわって再現しているのが「世界のカップヌードル」シリーズで、ブランドロゴの末尾に海外仕様の “S„ を付けているところも本格さを表しているポイント。2025年10月現在は「トムヤムクン」と「シンガポール風ラクサ」を定番フレーバーに据え、いつものカップヌードルとは違った味わいで人気を博しているのですが‥‥

このページでレビューする「カップヌードル ペルー式チキンのクリーム煮込み味」は、世界一の美食国とされるペルーの名物料理「アヒ・デ・ガジーナ」の味わいを「カップヌードル」流にアレンジした一杯で、公式曰く “鶏の旨味に黄色唐辛子、ミルク、香味野菜などを合わせて煮込み、オリーブをアクセントにした„ とのこと。っていうかペルーって世界一の美食国だったの!?

「ナスカの地上絵」発見

ペルーといえば、アンデス山脈の尾根上に位置し “空中都市„ や “天空の都市„ とも呼ばれている古代インカ帝国の都市遺跡「マチュ・ピチュ(Machu Picchu)」に、700以上の幾何学模様やハチドリ・コンドルなどの絵柄で知られる「ナスカの地上絵(Nazca Lines)」など、古代文明をはじめとする神秘的な印象は強くありましたが、世界一の美食国でもあったとは‥‥恐るべし。

世界一美食の国といわれるペルー

念のため世界一のソースを調べてみたところ、世界で最も権威あるトラベル・アワードのひとつに数えられ “旅行業界のオスカー„ とも呼ばれている同業界のアカデミー賞『WORLD TRAVEL AWARDS(ワールド・トラベル・アワード)』における「World’s Leading Culinary Destination(世界で最も美食を楽しめる国)」部門『最優秀賞』を12年連続で獲得していたので、それが “世界一美食の国„ たる所以。

ただ、筆者の引き出しにペルーの料理といわれてパッと思い付くメニューがなかったので、そちらも軽めに調べてみたところ「セビーチェ」「ロモ・サルタード」「パパ・レジェーナ」「ソパ・デ・ベルドゥーラ」「ピカロネス」などがヒット‥‥したところで「セビーチェ」以外にピンとくる料理はなかったんですけど、今回のテーマとなっている「アヒ・デ・ガジーナ」を代表的な名物料理として挙げているサイトは多数ありました。

あらためまして「アヒ・デ・ガジーナ(Ají de Gallina)」とは、茹でて細く裂いた鶏むね肉に、アヒ・アマリージョ(ペルー料理で頻繁に使用される黄色い唐辛子)のペーストや牛乳に浸したパン、タマネギ、ニンニク、チーズ、クルミ、ピーカンナッツ、香辛料などを加えて煮込んだ料理で、ブラックオリーブ、ゆでたまご、ジャガイモ、白米と一緒に提供されるのが定番のスタイル。

カプヌは “チキンのクリーム煮込み味„ と表現

ちなみにアヒ(Ají)はスペイン語で唐辛子を、ガジーナ(Gallina)は雌鶏(めんどり)を意味する単語。英語圏では「Peru’s Creamy, Spicy Chicken Stew(ペルー風のクリーミーでスパイシーなチキンシチュー)」などと訳されているようですが、日本人の感覚的にはカレーに近い料理‥‥いや、カプヌの場合そのイメージで挑むと危ないやも。

いずれにせよ筆者は「アヒ・デ・ガジーナ」の経験値が皆無なので、それでも “本場のおいしい„ が伝わってくるのかどうか、仕上がりが楽しみです。

開封

別添の小袋はなし

今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、フタを半分まで剥がし、熱湯を注いでフタをするだけの簡単調理。ただ、容器側面の調理方法に “フタをして3分後よくまぜてOK„ の記載があるので、とろみ成分の溶け残りに注意しなければいけません。

かやくは白謎肉、たまご、ニンジン

かやくは白謎肉(しろなぞにく)こと味付鶏ミンチに、スクランブルエッグ、ニンジンの組み合わせで、白謎肉はガジーナ(雌鶏)を意識したチョイス。スクランブルエッグも付け合わせの「ゆでたまご」を彷彿とさせるため、なるほどイメージを膨らませてきます。ニンジンは‥‥とりあえず彩り要因ですかね。

メーカー希望小売価格は236円(税別)なので、いつもの「カップヌードル」と同じ値段。販売店はコンビニ、スーパーマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストアなど、幅広いルートを確保しているため、エンカウント率は高いと思います。筆者はドンキで買いました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:カップヌードル ペルー式チキンのクリーム煮込み味
製造者:日清食品株式会社
製造所:+A 関東工場(茨城県取手市清水667-1)
内容量:81g(めん60g)
商品コード:4902105289624(JAN)
発売日:2025年10月27日(月)
実食日:2025年11月02日(日)
発売地域:全国
取得店舗:MEGAドン・キホーテ
小売価格:236円(税別)
購入価格:215円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型レギュラー
容器材質:紙
湯量目安:300ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:別添なし

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、香味調味料、ポーク調味料)、スープ(豚脂、クリーミングパウダー、小麦粉、でん粉、糖類、チキン調味料、魚醤、ポテトパウダー、ガーリック調味料、香辛料、酵母エキス、食塩)、かやく(味付鶏ミンチ、味付卵、にんじん)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、乳化剤、増粘多糖類、炭酸Ca、カロチノイド色素、かんすい、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

ちょっと太めの麺を採用

麺は約3mm幅に切り出されている太めの油揚げ麺で、湯戻し時間は標準の3分。サイズはもちろん、原材料名の並びも同ブランドの「魚豚(ぎょとん)」や「魔改造カップヌードル カレー」などと一致することから、おそらく同じ油揚げ麺を使用しているのだと思います。

色合いはパンプキンポタージュみたい

あとは内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。時間になったらフタを剥がし、容器の底から丁寧に混ぜたら完成です。見た目はカボチャのポタージュっぽいというか、想像以上に黄色みを帯びていた調理直後。香りは‥‥なんだろう、クリーミーさと香辛料の掛け合いが独特で、これまでに嗅いだことのないファーストインプレッション。

ちなみに該当のニュースリリースを見ると、黄色唐辛子について “強い辛みと芳醇な香りが特徴„ と記載されていたのですが、パッケージに辛さレベルの記載はありません。つまり辛くないのだとは思いますけど、念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(81g)あたり
カロリー:402kcal
たん白質:8.4g
脂  質:20.6g
炭水化物:45.8g
食塩相当量:4.6g
(めん・かやく:2.4g)
   (スープ:2.2g)
ビタミンB1:0.19mg
ビタミンB2:0.20mg
カルシウム:99mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:402kcal(めん・かやく:340kcal)(スープ:62kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

スープの味わいに負けない、つるみのある少し太めのしなやかな麺。

出典:https://www.nissin.com/jp/company/news/13506/

いつもの油揚げ麺

3.0

このブランドに使用される油揚げ麺は、大きく分けて約2mm幅の標準サイズと約3mm幅の太麺があり、今回は後者。また前述のように「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、香味調味料、ポーク調味料」という原材料名の並びは「魚豚」や「魔改造カレー」などと一致するため、それらと同じテンプレです。

安心と信頼のカプヌ品質

今年8月下旬に “10年ぶりの大リニューアル„ を決行した新・カップヌードルBIGシリーズの登場以降、定番の「カップヌードル カレー ビッグ」を例に挙げると “レギュラーサイズのボリューム違いではなく「カップヌードル 味噌 ミニ」と同じ原材料名の油揚げ麺に切り替わる„ など、これまで以上に原材料名の配合が細分化されているのですが、体感的に劇的な差が生じているわけではありません。

ちなみに今回の原材料名は、レギュラーサイズの「カップヌードル 味噌」と同じなので、安心と信頼のカプヌ品質ではあるものの、ちょっと気になったのが後述するスープとのバランス。完全に孤立しているわけではないけれど、あきらかにスープよりも麺の自己主張が強く、このブランドにしては珍しく揚げ油に由来するニオイも鼻に付いたので、約2mm幅のほうがバランスよかったかもしれません。

スープ

チキンのうまみを濃縮したクリーミーなスープ。ニンニクやパプリカなどを加えることで、濃厚かつパンチのある味わいに仕上げました。黄色唐辛子とオリーブの芳醇な風味がアクセントを加えます。

出典:https://www.nissin.com/jp/company/news/13506/

これまでに経験したことがない味

3.0

日清食品のニュースリリース(上記)に “クリーミーな„ という表現があるように、クリーミングパウダーや小麦粉、さらにポテトパウダーの効果も相俟って、それについては明確に伝わってきます。しかし、その前に記載されている “チキンのうまみを濃縮した„ については豚脂のほうが優勢で、アヒ・デ・ガジーナの主軸を担っているチキンの個性は埋没気味。ただ、面白かったのが “黄色唐辛子„ の存在感。

赤唐辛子の芳ばしさや青唐辛子の清涼感、さらに激辛で有名な日本の黄唐辛子とも違う、独特の香りが「アヒ・アマリージョ」を彷彿とさせる設計。それは香料に由来するため強い辛味を感じることはないけれど、他の香辛料に由来する複雑なアクセントやオリーブの風味も絡んでくる、いわゆるカレーでもシチューでもない、これまでに体感したことのないテイストには新鮮味を覚えました。

しかし、それらの個性を束ねる指揮者は存在しないというか、いずれも好き勝手な方向に歩き回っているような印象が無きにしも非ず。どうにも味のピントが合わない上に前述した油揚げ麺臭も蛇足的に働くなど、食べ始めから余韻に至るまで困惑が否めませんでした。別にマズいわけじゃないですよ。理解するのが難しいだけで。

かやく

“白謎肉” (味付鶏ミンチ)、たまご、ニンジン。

出典:https://www.nissin.com/jp/company/news/13506/

もうちょっと工夫してほしかったかも

3.0

2025年11月現在、茶色い謎肉の原材料名は「味付豚ミンチ」と「大豆たん白入り豚ミンチ加工品」の2パターンを確認済みですが、今回の白謎肉は定番フレーバーの「ねぎ塩」や「シンガポール風ラクサ」などに入っている例の「味付鶏ミンチ」と同じ代物で、今のところ「大豆たん白入り鶏ミンチ加工品」の表記は未確認。

白謎肉の品質について多く語る必要はないかと思いますが、題材となっている「アヒ・デ・ガジーナ」には裂いた鶏肉が入っているので、白謎肉よりも蒸し鶏(最近ぜんぜん見ないけど‥‥)を使ってもらいたかったところ。たまごは「カップヌードル」にも入っている、ほんのり甘いスクランブルエッグで、スープとの相性は悪くありませんでした。ニンジンも味的には悪くなかったけど、ポテトのほうが雰囲気あったんじゃないですかね。

総評

3.0

赤唐辛子でも青唐辛子でもない “黄色い唐辛子の香り„ には強い個性があり、けっきょく何味なのか理解しがたいテイストにも新鮮味を覚えたけれど、そもそもの要因として「アヒ・デ・ガジーナ」の再現度が低いのか、それともカップヌードルとの相性が悪いのか、全体的にピンボケしていたのは残念だったポイント。

ただ、途中で例に引いた「シンガポール風ラクサ」よりも難解で複雑なスープは「カップヌードル」ブランドらしく挑戦的な味わいですし、ハマる人にはハマる系のポジションに位置しているため、一度は試してみても損はないかと思います。【author・taka :a(大石敬之)】

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