どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年8月3日(月)新発売のカップ麺、日清食品「カップヌードル 海苔うまシーフード ビッグ」の実食レビューです。
シーフードヌードルに海苔の佃煮!? テレビやSNSで話題のアレンジを公式が商品化!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードル 海苔うまシーフード
カップヌードル(CUPNOODLE)とは、言わずと知れた日清食品が誇る世界初のカップ麺で、1971年(昭和46年)9月18日から東京都新宿区の伊勢丹百貨店で販売開始。そのカップヌードルから老若男女を問わず、現在も不動の人気を確立している「シーフードヌードル」が発売されたのは、2020年8月現在から遡ること36年以上前の1984年(昭和59年)7月23日の話。
カップヌードル(現行商品)の歴史を遡ると、1973年(昭和48年)5月に「カップヌードル カレー」を発売、1982年(昭和57年)7月に「カップヌードル チリトマトヌードル」を発売しているため、時系列としてはチリトマトヌードルよりも後輩にあたる「シーフードヌードル」ですが、現在もカップヌードルの人気ランキングで常に一二を争うフレーバーです。
今回の新商品「カップヌードル 海苔うまシーフード ビッグ」は、定番の「シーフードヌードル」に “海苔の佃煮” を入れて食べる、SNSやテレビなどで話題の食べ方を本家・日清食品が再現した新作で、海苔の旨味と甘みを凝縮した “特製海苔うまペースト” を別添。そのペーストを入れると華やかな磯の香りと隠し味に加えた胡麻油の風味が広がるらしく、この夏限定の変わり種として開発されたもの。
調べてみたところ5年ほど前から日清食品の社員がオススメのレシピとして「シーフードヌードル」に海苔の佃煮を入れて食べるアレンジを何度か提唱していたらしく、TBS系列の『ジョブチューン~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』という番組でも2016年2月13日放送分で紹介。さらに最近だと2020年5月2日放送分でも同じレシピが紹介されていたので、タイミングとしては満を持しての商品化といったところでしょうか。
「シーフードヌードル」の変わり種といえば、2007年11月12月から販売されている冬の定番「ミルクシーフードヌードル」(2018年以降は「北海道ミルクシーフー道ヌードル」に刷新)をはじめ、2013年7月29日の発売から毎年恒例となっている夏の辛口「レッドシーフードヌードル」など、方向性は真逆にありながら「シーフードヌードル」の魅力を活かしたアレンジ商品を展開。
また昨年の夏は「シーフードヌードル」の発売35周年記念限定商品として、カップヌードルの「トムヤムクンヌードル」と夢の共演を果たしたブランド内コラボ商品「カップヌードル トムヤムシーフード味 ビッグ」を2019年7月15日に新発売。要約するとシーフードヌードルにトムヤムペーストを入れたような内容だったので、やや中途半端な印象もありましたが、このブログでは高評価を叩き出しています。
その「カップヌードル トムヤムシーフード味 ビッグ」をレビューした際、別添の “トムヤムペースト” を入れる前にスープの味を確認してみたところ、体感的に90%は本家の味わいを踏襲していたのですが、いつものスープよりも生姜が弱く、動物系と海鮮の旨味が濃厚で、ある意味ちょっと本家超えといっても過言ではない、とても秀逸なスープで驚きました。
さて、2020年夏の新作「カップヌードル 海苔うまシーフード ビッグ」のスープも海苔の佃煮にあわせて調整してあるのか、それとも定番のシーフードスープに海苔の佃煮を別添しているのか、通常の「カップヌードル シーフードヌードル ビッグ」との違いや共通点に注目しながらレビューします(※以下、製品情報の詳細と総評は「カップヌードル 海苔うまシーフード ビッグ」に基づいて記載)。
開封
まず大きな違いとして、定番の「シーフードヌードル」には小袋が別添されていないのに対し、新作の「海苔うまシーフード」には “特製海苔うまペースト” を別添。
海苔の佃煮を使用したカップ麺といえば、以前にサンヨー食品が「サッポロ一番 のりしょうゆ味スパゲッティ 桃屋 江戸むらさき ごはんですよ!使用」や「サッポロ一番 カップスター 桃屋の江戸むらさき ごはんですよ!使用 のりしょうゆ味うどん」を発売しているため、実は業界初の組み合わせではないのですが、日清食品の製造するカップ麺と佃煮のコラボは今回が初めて。
具材は両方とも同じ構成なのですが、原材料名を見比べてみると通常版は「いか、キャベツ、味付卵、魚肉練り製品、ねぎ」となっているのに対し、海苔うまシーフードでは「キャベツ、味付卵、いか、魚肉練り製品、ねぎ」と並びが異なります。原材料名の並びは “使用した重量の割合が高い順” と決まっているため、いかの量が通常商品よりも少ないことを意味しているのですが、そもそも量が倍ちかく違っていた今回。
メーカー希望小売価格は両方とも同じ税別220円ですし、別添の小袋を思えば納得できなくはないものの、かなり具材のボリュームに差が出た両者。ちなみに2020年8月7日現在、コンビニで購入した場合の税込価格は232円が標準で、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)すべての企業での取り扱いを確認しました(※地域によっては売ってないかもしれません)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル 海苔うまシーフード ビッグ 製造者:日清食品株式会社 関西工場 製造所:滋賀県栗東市下鈎21-1(S) 内容量:96g(めん80g) 商品コード:4902105263655(JAN) |
発売日:2020年08月03日(月) 実食日:2020年08月07日(金) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:232円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(特製海苔うまペースト) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料)、スープ(ポーク調味料、チキン調味料、のりつくだ煮、糖類、香辛料、粉末しょうゆ、乳等を主要原料とする食品、しょうゆ、還元水あめ、食塩、にんじん調味料、たん白加水分解物、あさり調味料、野菜調味油、魚醤、ポーク調味油)、かやく(キャベツ、味付卵、いか、魚肉練り製品、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸Ca、かんすい、香辛料抽出物、増粘剤(増粘多糖類、加工でん粉)、酒精、カロチノイド色素、カラメル色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、ベニコウジ色素、乳化剤、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にかに・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
お湯の目安量は両方とも400mlで、湯戻し時間も同じ熱湯3分となっているのですが、とうぜんカロリーなどの栄養成分表示は異なる値。カロリーは通常の「シーフードヌードル」よりも「海苔うまシーフード」のほうが30kcal低く、おおむね他の栄養成分もオリジナルより低い数値。対して脂質とビタミンB1の値だけ微妙に高いのですが、ほぼほぼ誤差の範囲内といっていいでしょう。
「海苔うまシーフード」の作り方は、途中まで通常の「シーフードヌードル」と共通で、違うのは後入れの “特製海苔うまペースト” をトッピングするか否か。上記の画像は新作「海苔うまシーフード」の調理直後、やはり具材の量はオリジナルのシーフードヌードルよりも控えめで、大盛りサイズのカップヌードルに対して小袋の中身も少なく感じたのですが、はやくも主張を始めてくる海苔の佃煮と胡麻油の香り——
今回は通常版の画像も交えながら、新作との違いや共通点、特徴などを解説していきますが、以下の栄養成分表示や各項目の評価及び最後の総評は「海苔うまシーフード」に基づきますので、ご参考になさってください。それでは、引き続き両者の違いと海苔の佃煮×シーフードヌードルの相性に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(96g)あたり |
カロリー:434kcal たん白質:10.5g 脂 質:18.0g 炭水化物:57.4g 食塩相当量:5.9g (めん・かやく:2.6g) (スープ:3.3g) ビタミンB1:1.34mg ビタミンB2:0.28mg カルシウム:124mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:434kcal(めん・かやく:391kcal)(スープ:43kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
いつもの麺と同じ
麺の原材料名を見比べてみると、通常の「シーフードヌードル」に使われている小麦粉の横に “国内製造” の文字はなく、対して「海苔うまシーフード」の原材料名には “小麦粉(国内製造)” と記載されているのですが、使用している小麦粉そのものは変わりません。どちらの小麦粉も国内製造(最終加工地は日本)ですが、主な原産国(原材料の産地)はオーストラリア、日本、アメリカ、カナダの四ヶ国。
カップヌードルの麺は、スープの味付けにあわせてサイズや原材料の配合を変更しており、定番カップヌードルの中でも「シーフードヌードル」の麺は主張が弱く、もっとも控えめな味付け。稀に揚げ過ぎて芳ばしい麺に当たることもあるのですが、基本は “いつもの「シーフードヌードル」に使われている麺” なので、もちろん海鮮の旨味が効いた「海苔うまシーフード」のスープにも違和感なくフィット。
定番の「シーフードヌードル」は麺量85gとなっているのに対し、期間限定の「海苔うまシーフード」は麺量80gと若干ながら少なめに調節してあるのですが、80gの麺量は2020年8月現在における縦型ビッグの標準的な値。カップヌードルBIGの変わり種も例外ではなく、基本的に麺量80gに固定されているため、今回が特別に少ないわけではありません。
スープ
味変効果は抜群
本家のスープと原材料名を比較してみると、オリジナルのスープには含まれない「のりつくだ煮」や「還元水あめ」の追記をはじめ、チキンエキスが “チキン調味料” に変わっていたり、魚介エキスが “あさり調味料” に変わっていたり、野菜調味料が “にんじん調味料” と “野菜調味油” に分かれていたりと違いが見られたのですが、十中八九ほとんど同じ味。
後述する具材の量が違うため、それに伴う差は多少なりとも生じているのですが、生姜の強さや魚介の風味、動物系のコク、香辛料の効き目など、オリジナルのスープと「海苔うまシーフード」のスープを交互に飲み比べても大差なし。違いといえば熱湯の量や食べ進めるスピード(麺の吸水量)による濃淡くらいだったので、土台は同じスープという認識で問題ありません。というわけで、海苔うまペーストの感想をば——
小袋に残っていた「特製海苔うまペースト」を直接そのまま舐めてみたところ、かなり塩分濃度が高く、それこそ実際の佃煮(つくだに)よろしくアツアツの白ご飯にのせて食べられるような味わい。それを全体に攪拌(かくはん)すると、岩海苔の佃煮を彷彿とさせる磯の香りが広がって、もちろんスープと足並みを揃えているのですが、想像以上に雰囲気は激変。
土台が大盛りサイズなので、もうすこし「特製海苔うまペースト」の量が多くても——などと思った反面、それだけに全体の塩気が大幅に強くなってしまうことはなく、オリジナルのシーフードスープにはない海苔の風味が個性を表現。さらに胡麻油の隠し味も相俟って、同じ海鮮系でも本家とは違ったベクトルのテイストに変貌していました。
具材
質は同じでも量の違いは歴然
上記の画像に写っているのは、本家「シーフードヌードル」の具材すべて。大きなイカを筆頭に、カニ風味カマボコのサイズも1cm以上と大きく、膨張率の高いキャベツとスクランブルエッグも相俟って、麺が見えないほどのボリュームを打ち出しているのは「カップヌードル」のステータス。しかし、下記の画像に写っている「海苔うまシーフード」の具材は、本家と比較して半分ほどの具材しか入っていません。
それに量が少ないだけでなく、全体的にイカやカニ風味カマボコのサイズも小さめで、もれなくキャベツやスクランブルエッグを集めても麺を完全に隠すことができないのはブランド的に寂しいポイント。今回はスープのクオリティを維持しつつ、個性的な「海苔うまペースト」を別添しているため、その差し引きと思えば納得できなくもないトレードオフではあるものの、本家には到底及ばないボリュームでした。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
なるほど定番の「シーフードヌードル」に “海苔の佃煮” ちょい足しアレンジど真ん中のテイストだったので、もちろん “おいしい” か “まずい” かでいえば前者なのですが、夏の「レッドシーフードヌードル」や冬の「ミルクシーフードヌードル」ほどのインパクトはなく、奇抜な印象に反して実際の味わいは違和感なくフィット。
麺は既存の汎用ヌードルで、基盤のスープは「シーフードヌードル」を完璧に踏襲。海苔の佃煮(海苔うまペースト)を加えた瞬間、かなり雰囲気は激変したのですが、まさに “海苔の佃煮を入れたシーフードヌードル” だったので、それ以上でも以下でもありません。とはいえシーフードヌードル×海苔の佃煮を全国的に広める媒体としては申し分なく、実際に美味しかったので、悪くない商品だと思います。