どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年7月6日(月)新発売のカップ麺、日清食品「カップヌードル 抹茶 抹茶仕立ての鶏白湯」の実食レビューです。
カップヌードルを “抹茶” でアレンジ!? 3年半ぶりに「じゃぱん♥ぬーどるずトリオ」が復活!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードル 抹茶仕立ての鶏白湯
カップヌードル(CUPNOODLE)とは、日清食品が誇る “世界初のカップ麺” で、1971年(昭和46年)9月18日から東京・新宿の伊勢丹百貨店を皮切りに販売開始。けれども当時あまり店頭に並ぶことはなく、頭を抱えた日清食品はカップヌードル専任の営業課を組織し、消防署や警察署、自衛隊など、夜勤の多かった特殊ルートに営業をかけ、今では国内年間売上1,000億円を突破するNo.1ブランドに成長しました。
今回の新商品「カップヌードル 抹茶 抹茶仕立ての鶏白湯」は、日本文化の広まりや海外での日本人の活躍などで盛り上がりを見せている “じゃぱん” ブランドに着目し、日清食品の御三家「カップヌードル」「日清のどん兵衛」「日清焼そばU.F.O.」の3ブランドで和の世界観を表現した “じゃぱんぬーどるずトリオ” の新作で、カップヌードルからはクリーミーで濃厚な鶏白湯スープに上品な抹茶の風味を加えた珍しいフレーバーを展開。
日清食品の「じゃぱんぬーどるずトリオ」といえば、2017年1月23日にも発売されていたシリーズで、日本生まれの3ブランド「カップヌードル」「日清のどん兵衛」「日清焼そばU.F.O.」を “和” のテイストでアレンジ。伝統的な日本の風景や文化と現代のイメージを掛け合わせ、浮世絵風のタッチで描き上げたキャラクターをパッケージに配し、インバウンド市場での注目を狙っていました。
初代じゃぱんぬーどるずトリオは「カップヌードル 抹茶 抹茶仕立てのシーフード味」「日清のどん兵衛 すき焼き 肉汁の旨みたっぷりすき焼き風うどん」「日清焼そばU.F.O. 梅こぶ茶 梅こぶ茶の旨み広がる塩焼そば」の3フレーバーで、2020年版じゃぱんぬーどるずトリオは抹茶仕立てのカップヌードルのみスープを “鶏白湯” に変更しているのですが、日清のどん兵衛と日清焼そばU.F.O.のコンセプトは変わっていません。
2017年1月23日に発売された「カップヌードル 抹茶 抹茶仕立てのシーフード味」は、カップヌードル史上初となる茶そば風の麺を採用した変化球で、濃厚なシーフード味のスープに “抹茶” の風味を組み込んだ、まろやかで深い味わいが特徴の一杯として新発売。一見するとキワモノに思える組み合わせですが、意外にも違和感なく、むしろ茶そば風の抹茶練り込み麺に秘められたポテンシャルの高さを感じました。
同じく初代じゃぱんぬーどるずトリオの「どん兵衛 すき焼き 肉汁の旨みたっぷりすき焼き風うどん」は、海外でも人気のある “すき焼き” の味わいを甘めの割下に肉汁の旨みがたっぷりと溶け出したつゆで表現した商品で、牛肉のような食感と味わいが楽しめるフェイクミート・大豆ビーフ(大豆たん白加工品)のデビュー作。前述のように2020年発売品も完全に同じコンセプトなので、今年は二番煎じです。
そして初代じゃぱんぬーどるずトリオの「日清焼そばU.F.O. 梅こぶ茶 梅こぶ茶の旨み広がる塩焼そば」は、和の代表的な素材である梅と昆布を使用した “梅こぶ茶” の味を想起させる旨みと酸味が特徴的な塩焼そばで、イメージとしては間違いない組み合わせだったのですが、肝心の梅こぶ茶を凌駕する勢いで胡麻油の風味が強く、ちょっと想像とは違う仕上がりでした。
2020年版じゃぱんぬーどるずトリオの「日清焼そばU.F.O.」も梅こぶ茶がテーマなので、どん兵衛と同じく焼き直し。カップヌードルだけベースのスープがシーフードから鶏白湯に変わっているため、このページでは「カップヌードル 抹茶 抹茶仕立ての鶏白湯」を掘り下げていきます。それにしても、パッケージのJAPANデザインが粋ですね。
開封
さて、抹茶入りの “ふりかけ” でも別添されていると嬉しかったのですが、今回のカップ麺に小袋の別添はなく、フタを半分まで開けたら熱湯を注ぐだけの簡単調理。その利便性は嬉しい反面、やや寂しくもあります。また小さく「抹茶香料使用」とあるように、どうやら今回の抹茶は香料がメインになっているようで、よく見ると原材料名に抹茶の表記はありません。
開封すると緑がかった粉末スープから抹茶を思わせる香りが漂ってくるものの、やや独特の生臭さを放つ実食前。具材のラインナップは “白い謎肉” こと味付鶏ミンチをはじめ、ニンジン、ネギ、コーンと賑やかな構成。白い謎肉はカップヌードルらしさを表現しつつ、鶏白湯のイメージにもマッチしているのですが、せっかくなので「珍種謎肉」よろしく抹茶を練り込んでほしかったところ——そういえば懐かしいですね珍種謎肉。
メーカー希望小売価格は通年商品の「カップヌードル」と同じ税別193円で、販売ルートを問わない全チャネルのNB商品として全国展開。実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「セブンイレブン」「ファミリーマート」「ローソン」「ミニストップ」での取り扱いを確認しているため、おそらく売ってない店舗のほうが少ないのではないかと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル 抹茶 抹茶仕立ての鶏白湯 製造者:日清食品株式会社 関東工場 製造所:茨城県取手市清水667-1(A) 内容量:78g(めん60g) 商品コード:4902105263532(JAN) 商品サイズ:縦96mm×横96mm×高さ107mm |
発売日:2020年07月06日(月) 実食日:2020年07月10日(金) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 商品購入価格:198円(税込) 希望小売価格:193円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:310ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料)、スープ(チキン調味料、クリーミングパウダー、植物油脂、糖類、でん粉、小麦粉、食塩)、かやく(味付鶏ミンチ、にんじん、ねぎ、コーン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、クチナシ色素、増粘多糖類、フラボノイド色素、香料、カロテン色素、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は熱湯3分の油揚げ麺で、2017年1月に発売された「カップヌードル 抹茶 抹茶仕立てのシーフード味」には麺に抹茶が練り込まれていたと書きましたが、2020年版じゃぱんぬーどるずトリオのカップヌードルは見るからに何の変哲もない油揚げ麺です。今回もクオリティは間違いないと思いますけど、もうちょい捻ってほしかった——というのが正直なところ。
小袋は別添されていないため、熱湯を注いだら3分待機。調理直後の仕上がりはカップヌードルらしく具沢山かつスープの見た目も抹茶っぽい色合いで、ふわっと抹茶の香りも漂ってくるのですが、緑色の麺を採用していた2017年発売品ほどのインパクトは得られず、スープにも抹茶を使用していないのは寂しいところ——とはいえ香料の効果も蔑ろにできないですし、調理前に感じた生臭さも調理後は気になりませんでした。
なお粉末スープにトロミ成分が含まれていたので、溶け残りがないよう念入りに混ぜ合わせてください(特に麺の上部で固まっている粉末スープに注意)。それでは、抹茶の風味を加えた鶏白湯はどんな味なのか——その相性もさることながら、鶏白湯の濃度にも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(78g)あたり |
カロリー:376kcal たん白質:8.1g 脂 質:17.5g 炭水化物:46.4g 食塩相当量:4.5g (めん・かやく:2.1g) (スープ:2.4g) ビタミンB1:0.91mg ビタミンB2:0.21mg カルシウム:131mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:376kcal(めん・かやく:323kcal)(スープ:53kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
いつもの麺だけど相性バッチリ
カップヌードルはスープのフレーバーにあわせて麺を使い分けており、今回の “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料” という構成は、既存の「カップヌードル シーフードヌードル」及び「同 スモーキーブラックペッパーしお(SiO)」と同じ配合で、おそらく共通の麺を使用しているのだと思います。
通常のカップヌードル(レギュラー)に使われている麺を標準とするならば、もっとも主張の強い麺は「カップヌードル カレー」や「同 チリトマトヌードル」に使われている約3mm幅の太麺で、今回のシーフードヌードル用はカップヌードルの中でも味付けを控えた主張の弱いタイプ。今回は香りモノのスープなので、この麺を採用したのにも肯けました。
のんびり食べていると後半は粉末スープの兼ね合いで緑色に変わってきますが、この麺そのものは平凡で、特殊な印象は受けません。しかし、カップヌードルのアイデンティティを表現しつつ、まろやかな抹茶鶏白湯との相性も良好で、思いのほか違和感なくフィット。もしかすると個体差かもしれませんが、普段よりも油揚げ麺の芳ばしさが控えめだったので、それも勝因だったのだと思います。
スープ
ちょっと待って抹茶w
スープの原材料は “チキン調味料、クリーミングパウダー、植物油脂、糖類、でん粉、小麦粉、食塩” と驚くほどにシンプルなのですが、なんとビックリめっちゃ抹茶w たとえば原材料名に「香辛料」と記載してあった場合、そこに抹茶加工品が要約されていることもあるのですが、今回それっぽい表記は見当たりません。やだ、ちょっと怖い——
と、恐怖心はさておき嗅覚と味覚は密接な関係にあるため、香りが味に及ぼす影響は凄まじいのですが、それにしても抹茶、めっちゃ抹茶。小麦粉のザラついた舌触りと後味の粉っぽさも功を奏し、まるで鶏白湯スープに抹茶の粉末を溶かしているかの如く、ちょっと想像以上に抹茶らしさがハッキリと前面にあって驚きました。
もちろん抹茶の個性的な風味だけでなく、土台を支えている鶏の旨味にも余念はありません。後入れのオイルなどは別添されていないため、鶏油(チーユ)の芳ばしさこそ得られませんが、鶏のネガティブな癖を抑えつつ、まったりとした乳化感の強い鶏の旨味と甘味が鶏白湯らしさを表現。それが意外にも違和感なく抹茶にハマッていたので、なんというか想像していた以上に美味しかったです悔しいw
具材
不足感なし
具材の味付鶏ミンチ、にんじん、ねぎ、コーンは新開発の具材ではなく、いずれも既存の商品に使われていた汎用のトッピングなので、目新しさはありません。しかし、コリコリとした歯応えのニンジンと甘みの強いコーンは抹茶仕立ての鶏白湯に映え、主張の激し過ぎない斜め切りのネギも好印象。
味付鶏ミンチは「チリトマトヌードル」にも入っている “白い謎肉” で、カップヌードル(レギュラー)の茶色い謎肉よりもジャンクさは控えめですが、いい意味で加工肉特有の背徳感を演出。前述の珍種謎肉よろしく抹茶が練り込まれていたら言うことなしだったんですけど、単純に印象は悪くありませんでした。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
本来であれば東京2020オリンピックで沸いていたであろう現在、残念ながら2020年夏の開催日程から1年延期となりましたが、それを差し引いても思いのほか強かった抹茶の風味に違和感のない鶏白湯とのマリアージュは記憶に残る仕上がりだったので、もし抹茶と鶏白湯が苦手でなければ試す価値あり。実食前は正直ぜんぜん気乗りしなかったんですけど、すみません美味しかったですw
麺もしくは白い謎肉に抹茶加工品が練り込まれていたら——という不満が無きにしも非ずでしたが、ただのトリッキーなキワモノではなく、スープにおける個性は特筆すべきレベルだったので、総評は上出来の星5としました。もっと抹茶の風味を感じたい方は、ちょい足しアレンジで “追い抹茶” も検討してみてください。