どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年02月18日(月)新発売のカップ麺、日清食品「カップヌードル ラザニア風 チーズミートソース味 ビッグ」の実食レビューです。
カップヌードルがラザニアに大変身!? 肉×チーズ×トマトの裏切らない組み合わせ!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードル ラザニア風 チーズミートソース味
1991年に発足した「カップヌードル ビッグ」シリーズは、文字通りカップヌードルのビッグサイズ版として発売以来、数多くの変わり種がリリースされてきましたが、 “冬の人気メニューであるラザニアの味わいをカップヌードル流にアレンジした” というのが今回のテーマ。たしかに真夏のイメージもないけれど、ラザニアって冬の人気メニューだったんですね。
「ラザニア(ラザーニャ)」とは、イタリア・カンパニア州ナポリの名物料理で、名前の由来は古代ローマ人が使っていた料理用の浅い鍋「ラサヌム(lasanum)」。ラサヌムで作るパスタ料理から転じてラザニアとなったのですが、料理名そのものが「ラザニア」ではありません。
「ラザニア」とは中に入っている平たいパスタの名称で(つまり「スパゲッティ」とか「マカロニ」の要領)、深さのある耐熱容器にベシャメルソース、ミートソース、ラザニア、チーズをミルフィーユ状に重ね、オーブンで焼き上げた料理です。月曜日が嫌いなオスのタビーキャット、ガーフィールド* の大好物としても有名ですね(* ジム・デイビスにより1978年6月19日からアメリカの新聞で連載されているシニカルな漫画の主人公)。
基本はパスタとソース、チーズを何層かに重ねて焼いたオーブン料理になるのですが、ガーフィールドが生まれたアメリカではフランスで主流の平らなシート状ではなく、トタン屋根のように波打つラザニアが一般的で、ほうれん草を練り込んだ緑色のラザニアやパルミジャーノ・レッジャーノのみで作られるラザーニャ・アッラ・ボロネーゼなどもあります。
稀に「グラタン」と混同されることもあるのですが、グラタンはフランス・ドフィーネ地方発祥の「料理名」です(ラザニアも日本では料理名として認知されてはいるのですが)。ソースや具材などに使う材料に定義や決まりはなく、それらを耐熱皿に入れ、こんがりと表面を焼き上げた料理の総称がグラタン。
実は昨年、2018年9月20日(木)から同年9月24日(月)にイオンで開催されていたイオンワールドフェスタ・イタリアフェアに合わせ、日清食品から “ミートの旨みがとけこむラザニア風ヌードル” とパッケージでもアピールされていた「イタリアンヌードル トマトチーズ味」というレギュラーサイズの縦型カップ麺が開発・販売されていました。
で、それは言うほどラザニアっぽくなかったんですけど(苦笑)。今回は天下の「カップヌードル」からの新商品ですし、サブタイトルが「チーズミートソース味」なので、いわゆる典型的なラザニアをモチーフにしているようですね。
開封
いきなりですが香りのラザニア感がヤバいw 今回は別添の小袋が付いていないので、作り方は外装フィルムを剥がしたらフタを開けて熱湯を注ぐだけなんですけど、「カップヌードルカレー」よろしく外装フィルムを破いた瞬間から早くもミートソースっぽい香りが漂っていて、フタを開封した途端にグワッ! と押し寄せてきます。
それは洗練されたイタリア料理とは違う、どちらかというとアメリカ系の(※完全にイメージです)強烈にジャンクな香りで、油脂感の強いトマトベースのミートソースに濃厚なチーズの香りが重なっている、めちゃ濃い味のラザニアを彷彿とさせる香りに思わず唸ってしまいました。これはヤバい、かなり美味しそう。
それに謎肉っぽい味付豚ミンチとチェダーチーズ風キューブの量が多かったので、それぞれ取り出して個数をカウントしてみたのですが(その間も強烈にジャンクな香りが漂い続け筆者の空腹感を煽ってくるラザニア風カップヌードル‥‥)、味付豚ミンチは約20個、チェダーチーズ風キューブは12個と申し分ありません。
記事公開時点では発売日よりも早い先駆けレビューとなっているのですが、品揃えの素早い店舗だと土曜日〜日曜日には店頭に並んでいると思いますし、月曜日には販売チャネルを問わず全国のスーパーマーケットやドラッグストア、火曜日からは全国のコンビニでも販売が開始されます。メーカー希望小売価格は税別205円なので、コンビニで買うと税込216円が相場ですね。
製品情報・購入価格
製品名:カップヌードル ラザニア風 チーズミートソース味 ビッグ 製造者:日清食品 製造所:関東工場(製造所固有記号 A) 内容量:108g(めん80g) 発売日:2019年02月18日(月) JANコード:4902105246917 希望小売価格:205円(税別) 発売地域:全国(全チャネル販売) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:タテ型ビッグ(大盛) 容器材質:紙 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:- |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、ポークエキス)、スープ(豚脂、糖類、小麦粉、食塩、でん粉、香辛料、クリーミングパウダー、玉ねぎ、乳等を主要原料とする食品、トマトパウダー、脱脂粉乳、チーズパウダー、ポーク調味料)、かやく(味付豚ミンチ、チーズ風油脂加工品、人参)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、増粘多糖類、酸味料、香料、炭酸Ca、かんすい、カロチノイド色素、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース)、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む) |
【アレルゲン情報】小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・牛肉・大豆・ごま・りんご・ゼラチン(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載) |
実食開始
上記の画像はカップ内側の線まで熱湯を注ぎ、3分待ってから開封した直後の写真になるのですが、粉末スープの量が多いため、ほとんど熱湯が最初の位置から減っていません。箸を入れたら適切な位置までスープの表面は下がりますが、もし熱湯を注いでから移動される場合、くれぐれもヤケドしないように注意してください。
たとえばコンビニのポットで熱湯を入れてから車内に移動する、台所または給湯室で熱湯を入れてからテーブルに移動するなど、容器の内側にある線からカップの上まで約2cmあるかないかので、ちょっとした振動にも注意が必要です。万が一にでも人にぶつかったり、その相手が小さなお子さんだったら、単なる自身の火傷だけでは済みませんからね。
さて、3分経ったら掻き混ぜて完成! なんですけど、まず確実に具材のチーズは溶けます。それにスープの原材料には小麦粉が使用されているので、とけ残りがないように容器の底から念入りに混ぜてください。混ぜれば混ぜるほど粘度が高くなってくるのですが、とりあえず面倒でも最短1分間は混ぜ続けたほうがいいでしょう。
それにしても熱湯を注ぐ前から漂い続けているチーズとミートソースっぽい匂いから、今のところ香りのラザニア感は100点といっても過言ではないかもしれません。かなりジャンクな路線を邁進中ではあるものの、香りだけでなく味の再現度にも注目しながら「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、最後の「総評」で総合力を判定します。
1食(108g)当たり
カロリー:520kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:520kcal(めん・かやく:436kcal)(スープ:84kcal) |
めん
カップヌードルならではの、しなやかでコシとつるみのある麺。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
最近の変わり種カップヌードルは、原材料が「小麦粉、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、たん白加水分解物、ポーク調味料」となっていて、既存品の何れにも当てはまらない期間限定の(特にカレー味の変わり種では)オリジナルの油揚げ麺が採用されていたのですが、今回の原材料は「チリトマトヌードル」と同じです。
その内容は「小麦粉、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、ポークエキス」という、ある意味しょうゆや香辛料を練り込んだ「シーフードヌードル」よりも下味は控えめな設定となっているのですが、通常の「カップヌードル」よりも麺の幅が広く、それこそ「カップヌードルカレー」に匹敵する幅の広さと厚みが他のフレーバーとは違う個性となっています。
幅が広いといっても1mmくらいの差なので、わずかな違いに思えるかもしれませんが、その差がデカい。今回のスープは極端に濃厚な味だったので、もしも「カップヌードル(レギュラーの洋風しょうゆ味)」や「シーフードヌードル」に使用されているタイプを合わせていたら、スープが濃すぎる、または麺の存在感が埋没するなど、アンバンランスな結果に終わっていたかもしれません。
スープ
トマトをベースに肉の旨みをきかせた、クリーミーでコク深いスープ。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
いやもう今回は完全に人を選ぶレベルというか、若者向けかつジャンクフード大好きなユーザーに捧ぐ系の濃度だったので、たぶんダメな人はゼッタイにダメだと思います。ただ、香りから感じていたように実際の味わいもラザニアっぽさが強く、極端にジャンクなテイストではあるものの、かなり雰囲気の再現度は高いですよ。
ベースを豚脂で固めているのがカップヌードルらしいアレンジになるのですが、それによって重心の低いコクを打ち出し、ベシャメルソースのような洗練されたワードが思い浮かぶタイプではないものの、小麦粉とクリーミングパウダー、乳等を主要原料とする食品、脱脂粉乳などの兼ね合いがベシャメルソース(ホワイトソース)っぽさを表現。
さらに酸味の効いたトマトの風味と旨味も明白で、先ほど挙げたクリーミングパウダー、乳等を主要原料とする食品、脱脂粉乳をチーズパウダーがサポートすることでチーズ感もバッチリ。その強烈に濃厚なテイストから高粘度スープにも不審な印象を抱かせず、スープに仕込んであった小さな玉ねぎのフレッシュな食感とバジルのアクセントが濃い味でも単調に思わせない、まさにカップヌードル流ラザニア風ミートソース味ど真ん中なテイストでした。素晴らしい。
かやく
味付豚ミンチ、チェダーチーズ風キューブ、ニンジン。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
味付豚ミンチは実際のラザニアに使用されるミートソースの挽肉よりもサイズが大きく、明らかにカップヌードルの具材になるのですが、謎肉ライクな肉具材なので、これについては無条件で好印象という方も多いでしょう。パッケージをよく見ると、「ラザニア」の背景に謎肉がデザインされていますね。特に今回はスープもジャンクだったので、かなり違和感なくマッチしていたし、謎肉の旨味がスープに滲み出ることで「肉の旨み」の演出にも一役買っていました。
チェダーチーズ風キューブは「チーズ風油脂加工品」というチーズを模した廉価版だったので、残念ながらイミテーション(紛い物)。これは2017年10月16日(月)発売の「ミルクシーフードヌードル」より突如として現れたのですが、現行品だと「カップヌードル 欧風チーズカレー」に入っている「チーズ加工品」とは別物です。しかし、スープのコクをマイルドにブーストさせる効果は伊達じゃありません。
実は今回もう一つ購入していて、試しにチェダーチーズ風キューブをすべて取り除いてから調理してみたところ、思いのほかスープの濃度に大幅な差が生じたんです。それに全体を混ぜる前にチェダーチーズ風キューブ単体の味を確認してみると、改良されたのか以前よりもチーズっぽい風味。私はチーズ風油脂加工品を目の敵にしていたのですが、ちょっと印象が変わりました。人参もコリコリとした歯応えが食感のアクセントに効果的で、具材についても申し分なかったです。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6+)
洗練されたイタリア料理のレストランで提供されているタイプのラザニアではなく、それこそガーフィールドの世界に出てきそうなイメージのジャンクで強烈なファストフード仕様にアレンジされていたのですが、しっかりラザニアを表現しつつ極端すぎるほど極端に突き抜けた仕上がりが素晴らしくて、ほぼ文句の付け所が見当たりませんでした。
もちろんラザニア(パスタ)ではなくヌードルなんですけど、まさにラザニア風チーズミートソース味のカップヌードルを絵に描いたような仕上がりで、ネガティブに捉えられそうな要素を強いて挙げるとするならば、人によっては味が濃すぎる、ジャンクすぎるといった感想が出てきそうなことくらい。
なので薄味派の方やジャンク系のカップ麺を食べ慣れていない方にはオススメできない新商品になるのですが、逆に日本国内のバーガーチェーン店などで提供されているような肉×チーズ×トマトのジャンクなチーズミートソース味が好きなら確実に満足できるはずなので、ぜひお試しください。かなり極端な一杯ですが、それだけに分かりやすく、個人的にも大満足な逸品でした。