どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年11月27日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル エビまみれ」と「カップヌードル」の実食・比較レビューです。
多くのファンが夢見たエビ特化型カプヌついに実現!? カップヌードルの “具材まみれ” シリーズ第2弾はエビマシマシの謎海老祭!! というわけで、通常品との違いを比較してみた結果——。
実際に食べ比べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードル エビまみれ
カップヌードルの “具材まみれ” シリーズとは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、50年以上経過した現在も愛され続けている世界初のカップめん「カップヌードル(CUPNOODLE)」を筆頭に、同ブランドの各フレーバーにおける人気具材を増量させた “具材特化型” の企画で、2023年10月30日発売の「カップヌードル 謎肉まみれ」及び「同 シーフードヌードル イカまみれ」が第1弾。
今回の新商品「カップヌードル エビまみれ」は、カップヌードルの “具材まみれ” シリーズ第2弾に該当する「エビ特化型カプヌ」で、謎海老(なぞえび)ことプーバランの増量比率は通常品の約2倍。さらに同日、謎肉(なぞにく)の量を通常品の約4倍に増やした「カップヌードル カレー 謎肉まみれ」も展開し、いつもとは異なる魅力を訴求してきました。
あらためまして「カップヌードル」とは、つるみのある独特のフライ麺に、メンマパウダーの隠し味をもって普遍的な中華そばのDNAを組み込みながら、唯一無二の洋風しょうゆ味に仕立てられたオリジナルスープがファンを増産。その味わいに大きく貢献している謎肉(味付豚ミンチ)を筆頭に、ミンチポーク、エビ、スクランブルエッグ、ネギを取り合わせた具材の構成まで、どれを取っても無駄なく完成された一杯です。
また近年、たまごは子宝を願う縁起物、ネギは独特の香りが厄を払ってくれるとされる縁起物、エビは長寿の象徴なので縁起物、謎肉は「無ぞに苦」とも言い換えられるので苦が無くなるから縁起物、麺は食べると細く長く生きられるので縁起物、商品名に「勝つ(カッ)」が入っているので縁起物、パッケージの金・紅・白は誰がどう見ても縁起物——
——などと、力業の謎理論で「おせち」需要も開拓しているのですが、今回の新作「カップヌードル エビまみれ」は “エビ特化型カプヌだから謎肉なし!” ということで、謎肉(無ぞに苦)のステータスは備わっておりません。しかし、謎肉特化型カプヌは具材まみれシリーズ第1弾で実現済みですし、なんだったら同時発売品の「カップヌードル カレー 謎肉まみれ」も謎肉特化型。
それ以前にも「謎肉祭(なぞにくまつり)」と題し、謎肉に特化した「カップヌードル」の変わり種を何度もリリースしているため、具材特化型の御家芸みたいになっていたのですが、ファンの間では “謎肉祭” もとい “謎海老祭” を求める声がチラホラと。その要望は、少なくとも7年以上前からTwitter(現・X)に投稿されているため、まさに今回の「エビまみれ」は満を持しての商品化です。
パッケージに “※イラストはもちろんイメージで実際とは異なります。” との記載があるように、イラストの数だけエビが入っているわけではないけれど、続けて “いつも以上にたくさんのエビがスープでいい仕事をしています。” との記載があるため、スープにおけるエビの活躍度も見どころ。
前述のように “エビの増量と引き換えに謎肉は入っていない” ようですが、それに伴う変化は如何程か、なかでもスープの仕上がりを中心に、いつもの謎肉入り「カップヌードル」と「エビまみれ」の違いに注目しながらレビューします。
開封
さて、まずは「カップヌードル」の開封直後。たとえばエビの数を例に挙げると、あるときには2尾しか入っていなかったり(その分だけ謎肉やスクランブルエッグが多かったり)、あるときには6尾も入っていたり(その代わり謎肉は2個しか入っていなかったり)、けっこう個体差が生じているのですが、だいたい平均は5尾前後のイメージ。
続けて「エビまみれ」を開封してみたところ‥‥多いなエビw えっと、日清食品のプレスリリースには “通常品の約2倍量” と記載されているのですが、大小あわせて15尾も入っていたので、今回の倍率は通常品の3倍と “エビ特化型カプヌ” のプライドを感じるファーストインプレッション。ちなみに肉具材も入っているのですが、これ謎肉(味付豚ミンチ)ではなくミンチポーク(味付豚肉)です。
ちなみに「エビまみれ」のメーカー希望小売価格は236円(税別)なので、いつもの「カップヌードル」と同じ値段。スーパーやドラッグストアも販売店に含まれているはずなのに、なぜか私の住んでいる地域ではコンビニにしか売ってない状況だったので(たぶん運が悪かっただけw)、2個で100円引きのキャンペーンを実施していたファミリーマートを利用しました。ありがとう、ファミマ。※割引キャンペーンは12月11日(月)まで
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル エビまみれ 製造者:日清食品株式会社 製造所:関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:68g(めん60g) 商品コード:4902105282076(JAN) |
発売日:2023年11月27日(月) 実食日:2023年12月02日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 小売価格:236円(税別) 購入価格:254円(税込)※割引適用前 |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:300ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、チキンエキス、ポークエキス、しょうゆ、ポーク調味料、香味調味料、香辛料)、かやく(味付えび、味付豚肉、味付卵、ねぎ)、スープ(糖類、粉末しょうゆ、食塩、香辛料、たん白加水分解物、香味調味料、ポーク調味料、メンマパウダー)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、カラメル色素、増粘多糖類、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、香料、乳化剤、ビタミンB2、ビタミンB1、酸味料、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
栄養成分表示[1食(78g)あたり]カロリー 351kcal(めん・かやく 327kcal / スープ 24kcal)、たんぱく質 10.5g、脂質 14.6g、炭水化物 44.5g、食塩相当量 4.9g(めん・かやく 2.4g / スープ 2.5g)、ビタミンB1 0.19mg、ビタミンB2 0.32mg、カルシウム 105mg[製造所:+S 関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1)] |
まずは「カップヌードル」の調理直後、もはや多くを語る必要もない安定のビジュアルですが、具材のバランスについては前述のようにガチャ要素あり。ただ、冒頭でも触れた謎肉の役割だったり、ミンチポークの役割だったり、エビの役割だったり、スクランブルの役割だったり、ネギの役割だったり、それぞれに意味のあるラインナップ。
栄養成分表示[1食(68g)あたり]カロリー 312kcal(めん・かやく 291kcal / スープ 21kcal)、たんぱく質 9.7g、脂質 12.7g、炭水化物 39.6g、食塩相当量 4.3g(めん・かやく 1.9g / スープ 2.4g)、ビタミンB1 0.18mg、ビタミンB2 0.25mg、カルシウム 102mg[製造所:+S 関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1)] |
続けて「エビまみれ」の調理直後‥‥なんのエラーですかねコレはw とりあえずチラホラとミンチポークの存在は確認できるものの、スープの味にも強く影響する謎肉は完全に排除された状態で、全体のイニシアチブを握っているのは完全にエビ。またスクランブルエッグやネギの量も少なくなっていましたけど、これだけ極端な仕上がりとは、アッパレ。
おかげでエビの増量を期待していたファンの方にとっては嬉しい事この上ない商品に思える一方、その犠牲となった謎肉が不在でも「カップヌードル」として成立しているのかどうか、引き続き通常品との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。以下、総評は「カップヌードル エビまみれ」の感想に基づきます。 |
めん
原材料名:油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、チキンエキス、ポークエキス、しょうゆ、ポーク調味料、たん白加水分解物、香辛料) |
実は違うフライ麺を使ってます
たとえば「シーフードヌードル」や「カレー」「チリトマトヌードル」など、オリジナル以外のフレーバーでは湯戻し前の麺重量を “60g” としているのに対し、すべての始まりとなる「カップヌードル」だけはレギュラーサイズでも “65g” と若干ながら多めに設定されているのですが、なんといっても世界初のカップめん、特別待遇も無理はないでしょう。
原材料名:油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、チキンエキス、ポークエキス、しょうゆ、ポーク調味料、香味調味料、香辛料) |
片や「エビまみれ」の麺重量は “60g” なので、オリジナル以外のフレーバーが基準としている値に忠実なのですが、通常品の原材料名では「たん白加水分解物」と表示されているところが「香味調味料」に変わっています。これについては食品表示法(発売時期の違いなど)の関係で、根本的には同じフライ麺だろうと解釈していたのですけど‥‥
ハッキリさせたくて日清食品に尋ねてみたところ “定番商品とスポット商品では異なる配合の麺を使用している” といった旨の回答だったので、厳密には同じフライ麺ではないようです。ただ、鼻の穴かっぽじって注意深く比較しない限り、そこまで大きな差はありません。それよりも注目したいのは製造工場の違いによる仕上がりの差なので、詳しくは以下のページを参考になさってください。
関連:断トツ1位? 期待はずれ? カップヌードルの「特上カレー」と “通常品の違い” を比較して分かったこと
スープ
原材料名:スープ(糖類、粉末しょうゆ、食塩、香辛料、たん白加水分解物、香味調味料、ポーク調味料、メンマパウダー) |
たしかにエビの風味は強くなったけど “代償” は大きい
オリジナルの原材料名は “糖類、粉末しょうゆ、食塩、香辛料、たん白加水分解物、香味調味料、ポーク調味料、メンマパウダー” とシンプルな内容で、前述のようにメンマパウダーの隠し味も重要な要素を担っているのですが、具材のエビから滲み出る乾物の旨み、謎肉から滲み出るジャンクさ、そしてスクランブルエッグの甘みなど、複雑な要素が絡み合って「カップヌードル」のスープを構築しています。
片や「エビまみれ」の原材料名もオリジナルと同じ表示なのですが、こちらには具材としての謎肉が入っていないため、それ特有のジャンクな旨みがスープに滲み出てくる可能性は(万が一の不具合でもない限り)ゼロに等しく、代打となるような成分も仕込まれていません。
原材料名:スープ(糖類、粉末しょうゆ、食塩、香辛料、たん白加水分解物、香味調味料、ポーク調味料、メンマパウダー) |
謎肉特化型カプヌだからエビなし! をコンセプトにした “具材まみれ” シリーズ第1弾「謎肉まみれ」では、うっかりエビの旨みを探してしまったんですけど、やっぱり「カップヌードル」の黄金バランスを構成する上では両方とも大切なんだなと再認識。
ぶっちゃけ想像していたよりも派手な変化ではなかったんですけど、大量のエビに由来する乾物の旨みはオリジナルよりも明らかに強く、たしかな違いは伝わってきました。それにしても謎肉を抜いた「カップヌードル」のスープって、こってり感とか厚みとか、随分と軽くなるんですね。
かやく
原材料名:かやく(味付豚ミンチ、味付卵、味付えび、味付豚肉、ねぎ) |
謎肉いらん! エビよこせ!! 派には朗報
オリジナルに搭載されている、謎肉(味付豚ミンチ)、スクランブルエッグ(味付卵)、プーバラン(味付えび)、ミンチポーク(味付豚肉)、ネギの詳しい解説は不要かと思いますが、いずれも前述のように「カップヌードル」を構成する上で重要なアイテム。
原材料名:かやく(味付えび、味付豚肉、味付卵、ねぎ) |
なかでもスープに多大な貢献を示している謎肉が入っていない「エビまみれ」のスープには物足りなさを感じてしまったのですが、大小あわせて15尾のエビは圧巻の一言。実は筆者、子どもの頃からエビめっちゃ大好き人間なんですけど、いざエビ特化型カプヌを前にすると “多けりゃいいってもんじゃないな” と思ったり、でも “コンセプト的にはバッチリだよな” と思ったり。
このあたりは好みや価値観に左右されるところもあるかとは思いますが、個人的に「カップヌードル」は好きだけど謎肉は苦手なんだよね‥‥という方の意見をチラホラと聞くことがあるので、だとすればドンピシャにハマる、または謎肉の魅力に気が付けるキッカケになるかもしれません。
総評
というわけで、なまじ「カップヌードル」の完成度が高いことも敗因に挙げられますが、夢のエビ特化型が実現したのは嬉しかった反面、総合的に見ると “具材まみれ” シリーズ第1弾の「謎肉まみれ」や「イカまみれ」ほど目覚ましい相乗効果は感じられなかったので、たとえばスープにエビ粉末を仕込むとか、別添のエビ油で特別感を演出するとか、もうひと工夫ほしかったなと。
通常品と比較して約2倍ないし3倍も入っていたエビの量からは、さすが「エビまみれ」と高く評価できるインパクトを感じたものの、後半にかけてフタを開けたときの出オチ感が否めなくなるかもしれません。などと好き勝手に書いてますけど、謎肉がイマイチ好きになれなくて、カップヌードルのエビは大好き! であれば、わざわざ探してでも試す価値あり。数量限定なので、早めの確保をオススメします【author・taka :a(大石敬之)】