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おいしい? まずい? カップヌードルの「グリーンカレー」に覚えた違和感

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年10月7日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル スパイス香るクリーミーグリーンカレー」(236円+税)の実食レビューです。

エスニックシリーズの名作復活!? ココナツミルクとスイートバジル、さらにコブミカンの葉(バイマックルー)まで使用した「グリーンカレー」登場!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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カップヌードル スパイス香るクリーミーグリーンカレー

カップヌードルとは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、日本の即席カップめん市場において圧倒的な占有率を誇っているブランドで、国内でのマーケットシェアはもちろん、世界100ヶ国での販売をも可能にしたロングセラー。我々が見慣れたロゴは「CUPNOODLE」ですが、海外では複数形の “S„ を付けた「CUPNOODLES」の表記に切り替え、日本とは異なる味わいを展開しています。

世界のカップヌードルには “S„ が付く

しかし、日本国内で製造・販売されている「カップヌードル」でも “世界のおいしいを、お届け!„ をコンセプトに掲げた「世界のカップヌードル」シリーズだけは複数形の “S„ を付けているのがポイント。これはブランド表記まで現地の感覚に合わせ、末永く愛されるブランドになるようにと考えられた、グローカル(グローバル+ローカル)戦略と呼ばれる日清食品独自のブランディング。

そのルーツを遡ると、2014年(平成28年)4月14日発売のエスニックシリーズ第1弾「トムヤムクンヌードル」及び「ミーゴレン」に辿り着き、以降も「シンガポール風ラクサ」「シンガポールチリクラブ」「ブラックペッパークラブ」「インド風バターチキンカリー」「蘭州牛肉麺」など、個性的なフレーバーを世に送り出しているのですが、その中でも素晴らしかったのが「グリーンカレー」で、初登場は5年前。

初代「グリーンカレー」の販促ポップ

2019年(令和元年)9月23日、本場の味を徹底的に研究した結果、おいしさの決め手は “タイ産の生姜が香る爽やかな辛さ„ であることを導き出し、それを使用したエスニックシリーズ初の「グリーンカレー」を市場に投下。

「世界のカップヌードル」初代御三家

その1年後、2020年(令和2年)9月上旬より順次、かつてのエスニックシリーズは “世界各国の愛され料理„ にフォーカスした「世界のカップヌードル」にリニューアルするのですが、このブログで高評価を叩き出した「グリーンカレー」は「ピリッと生姜のグリーンカレー」に商品名を改め、販売が継続されました。その期間、わずか1年だけ‥‥。

3年ぶりに復活した「グリーンカレー」

終売の理由は公にされていませんが、しれっと姿を消したグリーンカレー。それから3年後、満を持して復活を遂げたのが本商品「カップヌードル スパイス香るクリーミーグリーンカレー」で、従来品はタイ産の生姜を訴求していたのに対し、最新版のパッケージでは “ココナッツミルクとスイートバジル„ をアピール。

さらに、グリーンカレーを表現する上で欠かせないコブミカンの葉(バイマックルー)を使用するなど、同じタイカレーが題材でも方向性を変えてきた日清食品。その変更が吉と出るか凶と出るか、従来品との違いに注目しながらレビューします。

開封

別添のペーストはオイルにリニューアル

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「グリーンカレー風オイル(GREEN CURRY FLAVORED OIL)」のみで、こちらのパッケージにも「CUPNOODLES」のロゴを印刷。従来品には、レモングラスとスパイスを効かせた「グリーンカレーペースト」を別添していたので、ペーストからオイルは大きな変化。

思いのほかグリーンじゃなかった

また従来品の具材は「蒸し鶏」「パプリカ」「ネギ」の組み合わせだったのに、最新版のラインナップは「白謎肉」「赤ピーマン」「ネギ」に刷新。ちなみにパプリカ(果肉が分厚い)と赤ピーマン(パプリカよりも果肉が薄い)は別物なんですけど、従来品のパプリカは大きめにカットされていたのに対し、今度の赤ピーマンは細切れで、蒸し鶏から白謎肉にシフトもパッと見は残念に思えるポイント。

メーカー希望小売価格は236円(税別)なので、いつもの「カップヌードル」と同じ値段。販売店はコンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストアなども対象になっているNB(ナショナルブランド)商品ですが、セブン-イレブンでの取り扱いは10月22日(火)より順次開始となっているようなので、普段からセブン-イレブンをご利用の方はご注意ください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:カップヌードル スパイス香るクリーミーグリーンカレー
製造者:日清食品株式会社
製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1)
内容量:80g(めん60g)
商品コード:4902105284001(JAN)
発売日:2024年10月07日(月)
実食日:2024年10月12日(土)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
小売価格:236円(税別)
購入価格:254円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型レギュラー
容器材質:紙
湯量目安:290ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(グリーンカレー風味オイル)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、香味調味料、ポーク調味料)、スープ(豚脂、糖類、でん粉、クリーミングパウダー、植物油脂、魚醤、チキン調味料、小麦粉、香辛料(しょうが、にんにく、唐辛子、コブミカンの葉、バジル)、ココナッツミルクパウダー、香味調味料、カレー粉)、かやく(味付鶏ミンチ、ねぎ、赤ピーマン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、香料、炭酸Ca、増粘多糖類、酸味料、かんすい、香辛料抽出物、クチナシ色素、カロテン色素、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、カラメル色素、フラボノイド色素、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

「カップヌードル カレー」の系統

麺は油で揚げたフライ麺で、原材料名の構成とサイズから察するに「カップヌードル カレー」の流れを汲んだテンプレート。直近にレビューしたカップヌードルを例に挙げると「暗殺者のパスタ風」や「トリュフ香る特上濃厚バターカレー」「オマール海老のビスク味」なんかにも使われていましたが、厳密にいうと定番の「カップヌードル カレー」とは異なります(詳しくは後述)。

お湯を入れたら緑になったww

別添の小袋は後入れなので、それを引っ剥がしてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「グリーンカレー風オイル」を温めながら待つこと3分。なんで後から温めるのに、わざわざ引っ剥がさにゃならんのかと。これには理由がありまして、お湯を注ぐ際にヤケドしないように(フタが勝手に閉まって熱湯が跳ねないように)との配慮から “まずは小袋を取る„ ことが推奨されています。

さて、想像以上にクセ強な香りが漂ってくる調理直後。ちなみにグリーンカレーは日本の家庭的なカレーよりも辛いことで知られますが、パッケージの辛さレベルは5段階基準で真ん中よりも下の「2」となっているため、辛味の強さやスイートバジル、バイマックルーの存在感などにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(80g)あたり
カロリー:400kcal
たん白質:8.0g
脂  質:20.6g
炭水化物:45.7g
食塩相当量:4.5g
(めん・かやく:2.4g)
   (スープ:2.1g)
ビタミンB1:0.17mg
ビタミンB2:0.26mg
カルシウム:94mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:400kcal(めん・かやく:332kcal)(スープ:68kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

シーフードヌードル系のほうが安定したかも

2.0

通常の「カップヌードル」に使われている油揚げ麺は、約2mm幅に切り出されているのに対し、スープの味が濃い「カレー」や「チリトマト」「味噌」「担担」などには約3mm幅の太麺を合わせているのが特徴で、今回の「グリーンカレー」は後者。定番の「カレー」とは微妙に原材料名の構成が違うため、まったく同じではないのですが‥‥

約3mm幅の太麺でも「チリトマト」の油揚げ麺ほど白っぽい色ではないこと、また原材料名の構成的にも「カレー」の流れを汲んだテンプレートで、先ほど引き合いに出した「担担」とは完全に一致。この件については以前、日清食品の担当部署に問い合わせてみた結果、変わり種には定番品の「カレー」と異なる油揚げ麺を使っている、といった旨の回答だったんですけど、体感的には変わりません。

今回のスープもグリーンとはいえカレーなので、相性は申し分ないだろうと実食前は高を括っていたのですが、問題は後述する豚脂との兼ね合い。エスニック系ではないカレー味であれば、それほど気にならなかったのでしょうけれど、揚げ油に由来する芳ばしさにバフが‥‥いや結果的にデバフか? なんせ、これに関してはスープに問題あり。

スープ

謎に豚脂がオラついてくる

2.0

まずは別添のオイルを入れずに確認してみたところ、なにこれ大丈夫‥‥? などと心配になるくらい豚脂(ラード)の主張が激しくて、バイマックルーやスイートバジルは完全に埋没している状態。クリーミングパウダーとココナッツミルクパウダーの存在感も強いため、この時点でタイトルの「クリーミー」はクリアしていますけど、後にも先にも豚脂の生臭さが付き纏ってくる、なかなかどうして不安な味わい。

とはいえ「グリーンカレー風味オイル」を加える前提の設計ですから、すぐに投入してみたところ、グリーンカレーらしい香りがプラスされて一安心。それに引き立てられたのか生姜(※ガランガルとは違う系統)の香味も強くなり、ココナツミルクや人工甘味料の甘さと対比を描くピリ辛以上〜辛口未満の辛さも加わって、なるほど “それっぽい味„ には仕上がるのですが、豚脂の次に予想外だったのがパクチーの存在感。

もともとパクチー苦手民だった筆者も現在は克服済みですし、これはこれで面白いアクセントに思えたのですが、公式が訴求しているスイートバジルとコブミカンの葉はパクチーが強すぎて引き続き埋没。またココナッツミルクのコクだったり、青唐辛子の清涼感だったり、それらの個性よりも豚脂の生臭さが目立っていたので、最後まで違和感が拭えませんでした。

かやく

×世界の ○日本の

2.0

鶏肉をベースにした白い謎肉(なぞにく)は、先ほど例に引いた「チリトマト」と共通の具材で、好き嫌いは好みの問題になりますけど、数年前の蒸し鶏を思うと劣化。ネギについては「ピリッと生姜のグリーンカレー」と共通のアイテムになりますが、その前にリリースされた初代「グリーンカレー」ではパクチーだったんですよ。

つまり、その変遷を辿るとオイルのパクチーも理解できない要素ではないけれど、今回ほど不自然に強烈ではなかったし、比較的に大きかったパプリカも小さな赤ピーマンにグレードダウン。ブランドの平均を思うと具沢山な内容とも評価できなかったので、キノコ、ナス、タケノコなど、使い回しの白謎肉とは異なる目玉が欲しかったです。

総評

2.0

実食後にX(Twitter)での評判をチェックしてみたところ、火を見るよりも明らかなレベルで絶賛の声が多かったので、大多数の意見からは外れる評価になっていると思いますが、5年前の傑作とは完全に別物。グリーンカレーらしい香りと強めのパクチーにはオリジナリティと目新しさを感じたものの、もはや生臭い水準に位置していた豚脂の風味に関しては、グリーンカレーにとって必要な要素と思えません。

この次に出る「豚骨ジェノバ」のように “進化系グリーンカレー„ みたいなコンセプトであれば、百歩譲って分からんでもない味ではあるけれど、スイートバジルとコブミカンの葉が埋没していたのも気になった点。繰り返すように絶賛の声は多いので、気になっている方は私の評価などガン無視で試していただきたいのですが、豚脂とパクチーが苦手な方はスルー推奨です。【author・taka :a(大石敬之)】

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