どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年3月25日(月)新発売のカップ麺、日清食品「チキンラーメンの油そば」のアレンジ実食レビューです。
たまごを乗せてさらにドロ旨い?! 簡単ちょい足しアレンジを検証!
卵黄だけ? それとも白身ありの全卵? 卵のせアレンジの感想とオススメの食べ方を紹介します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
チキンラーメンの油そば 卵のせアレンジ
1948年(昭和23年)9月‥安藤 百福(呉 百福)氏が大阪府泉大津市汐見町に資本金500万円の株式会社「中交総社」(朝ドラ『まんぷく』に登場する「たちばな塩業」の実在モデル)を設立し、翌1949年(昭和24年)9月に商号を「サンシー殖産株式会社」へと変更するのですが、この会社が「日清食品」の前身。
“世界初のインスタントラーメン” とされる「チキンラーメン」ですが、初めて発売されたのは昭和33年(1958年)8月25日。同年12月に「サンシー殖産株式会社」は「日清食品株式会社」に商号を変更し、日本の人々に愛され続けているロングセラーブランドの「チキンラーメン」は2019年に発売61年目を迎えます。
そんな「チキンラーメン」の新たな挑戦として発足したのが湯切りで作る新ジャンルのチキンラーメン「汁なしチキンラーメン」シリーズで、その記念すべき第1弾として発売されたのが今回の新商品「チキンラーメンの油そば」。ひとつ前の記事で詳しくレビューしているのですが、いつもより太めの麺に硬派な醤油ダレを合わせている、実にオーソドックスな仕上がりでした。
新商品で重視されるインパクトや奇抜さよりもロングセラーブランドらしい安定感を最重要視しているような仕上がりから、新シリーズ第1弾でも目新しさは感じられず、なんとも優等生な仕上がりだったんですけど、辛さ8倍の「アクマのキムラーMADMAX(マッドマックス)」のように激辛がテーマの新商品ではありませんし、大人から子どもまでファンの多い「チキンラーメン」なので、まったく印象は悪くなかったです。
また、通常の汁なしカップ麺は一部のブランド(2018年8月にリニューアルした「日清ソース焼そばカップ チキンスープ付き」など)を除いて湯切りの際に戻し湯を捨てるのが一般的ですが、お湯で麺を戻す工程でスープに味が付くチキンラーメンの構造(下味)を利用し、戻し湯を「チキンスープ」として無駄なく活用できる工夫も施されていたんですよね。
たとえば今回のカップ麺「チキンラーメンの油そば」を購入すると、本商品1食につき0.34円が国連WFP(国際連合世界食糧計画)に寄付されるシステムになっているのですが、数年前から日本の食品ロス問題が騒がれている昨今、本来であれば捨てられるはずの戻し湯を活用することは、ある意味「CSR活動」の精神に通じるポイントと言えるかもしれません。
ただ、何気に全体の食塩相当量は5.7gと高いので、健康のためにスープは飲み干さずに残していただきたいのですが、それはさておき本題に入りましょう。カップ麺のパッケージに「たまごを乗せてさらにドロ旨い!」と書いてあるように、調理後のカップ麺に生卵のトッピングを推奨しているのが今回のアレンジなんですけど、気になったのがパッケージのイラストです。
アレンジに必要なもの
カップ麺のアレンジに必要なのは、2019年3月25日(月)新発売のカップ麺「チキンラーメンの油そば」と「生卵」のみ。ただ、パッケージに描かれているイラストが白身まで含む “全卵” なんです。スープありのチキンラーメンに生卵を落とす時は全卵が一般的だと思うんですけど、汁なしカップ麺に生卵をトッピングする場合、基本的に使用するのは卵黄のみですからね。
アレンジなしでレビューした際、たしかにパッケージでも「濃厚醤油だれ」とアピールされているように薄味ではなかったんですけど、さすがに白身まで丸ごと入れたらドロ旨いを通り越して味がボヤけてしまうのではないだろうか‥という濃度でした。というわけで今回のアレンジでは全卵を入れたほうがドロ旨いのか、それとも卵黄だけ入れるのが適切なのか検証します。
ちなみにアイキャッチ画像(最初の写真)に白い卵と茶色い卵、2種類の卵を写していますが、白い卵と茶色い卵の中身は基本的に「同じ」です。よく “茶色い卵のほうが美味しい” などと言われることもありますが、茶色い卵を産む鶏の品種は “大食い” なので餌代がかかる、つまり市場に出回る時に値段が高くなる傾向がある=高級だから栄養価が高い! という思い込みが生んだ幻想。
もちろん栽培方法やブランドによって一概には言い切れませんが、一般的な市販の卵であれば栄養価や味に大きな違いはありません。ただ、今回のように生食する場合あまりにも安い卵を使うのは不安ですけどね‥w
製品詳細情報・購入価格等
製品名:チキンラーメンの油そば 製造者:日清食品株式会社 製造所:静岡工場(製造所固有記号 A) 内容量:102g(めん80g) 商品コード:4902105244937(JANコード) 規格サイズ:縦148mm×横148mm×高さ75mm 発売日:2019年03月25日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(味付中華麺) スタイル:汁なし用どんぶり型レギュラーサイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:380ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(濃厚醤油だれ・のり) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、しょうゆ、食塩、チキンエキス、糖類、たん白加水分解物、香辛料、デキストリン、香味調味料、オニオンパウダー)、たれ(しょうゆ、鶏脂、植物油脂、野菜調味油、糖類、醸造酢、食塩)、かやく(魚肉練り製品、ねぎ、のり)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、香料、かんすい、カラメル色素、グリセリン、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉を含む) |
【アレルゲン情報】小麦・乳成分・鶏肉・大豆・ごま(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載) |
アレンジ・実食開始
今回のアレンジは調理後のカップ麺に「生卵をトッピングするだけ」なので、容器側面に記載されている調理方法(作り方)に従って調理します。これといって特に気を付けるべきポイントはありませんが、別添されている「濃厚醤油だれ」はフタの上で温めることと、うっかり普段の流れでスープになる戻し湯を流しに捨てないことくらいでしょうか(※うっかりレビューの時に捨てかけたw)。
前述したように麺は普段のチキンラーメンよりも太く、タレは油そばらしいオイル感に輪郭のある酢の酸味が心地よくて、ほんのり葱油(ねぎあぶら)の香りが個性を演出していたのですが、おおむね「日清焼そばU.F.O.」の油そば系統に使われているタレの組み立て方と同じでした。ラー油の辛さはピリ辛以下だったので、おそらく辛い食べ物が苦手な方でも抵抗なく楽しめると思います。
‥あ、これといって特に気を付けるべきポイントはないと書きましたが、冷蔵庫から出したての生卵をトッピングすると著しく全体の温度が低下するので、食事の30分ほど前に冷蔵庫から取り出して常温に戻しておきましょう。それでは、「全卵」「卵黄のみ」の2パターンと最初は予定していなかった「おまけの別パターン」も入れて合計3種類の卵を使ったアレンジを検証します。
栄養成分表示:1食(102g)当たり ※卵なしの値
熱 量:486kcal(カロリー) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
チキンラーメンの油そば・全卵アレンジ
たしかに「ドロ旨い」のドロ(高粘度)な感じは出てるんですけど、おいしいかイマイチかでいうと前者ではありません。単純に生卵1個プラスで栄養価と食べ応えはアップしますが、絶妙だった酢のアクセントがボヤけ、ごまラー油っぽい芳ばしさも圧倒的に弱くなりますし、葱油のアクセントに関しては完全に鳴りを潜めてしまいました(※生の卵白に含まれる「アビジン」はビタミンB群に分類される水溶性ビタミンの一種「ビオチン」と結合して体内への吸収を妨げると言われていますが、よほど生の卵白を継続的に過剰摂取しない限り問題ありません)。
中途半端に混ぜると白身の大部分が残るので、たとえば「卵かけ御飯」とか「釜玉うどん」とか、個人的に生の白身の風味や食感に抵抗はないんですけど、今回の場合は特に必要性も見出せません。かといって「まぜそば」よろしくガッツリまぜた場合、酢の酸味や鶏油の芳ばしさ、ラー油、ごま油、葱油などの繊細で複雑なフレームワークがボヤけてしまうので、起伏に乏しい味になってしまいます。
それに全体の構図がボヤけるだけでなく、体感的には醤油の塩気だけが卵の中からストレートに伝わってくるようなバランスになっていたので、せっかく硬派なタレだったのに単調なイメージが先行して勿体無いと感じてしまいました。まずいわけではないけれど、全卵まるごと投入は自信を持ってオススメできません。
ちなみに私はキャラクターナルトに漠然とした恐怖心を抱いているため、写真では枚数を減らしているのですが、アレンジなしでレビューしたときは6枚、今回のカップ麺には9枚も入っていました。9枚は多いですね怖いw
チキンラーメンの油そば・卵黄アレンジ
全卵だと白身のボリュームにタレが追い付いていないように感じたのですが、卵黄のみだとタレに対して適切なバランスで、葱油の香りは弱くなってしまうけど、酸味が完全に鳴りを潜めることもなく、醤油だけがストレートに掻い潜ってくるような構図にはなりません。ただ、がっつり全体に絡めると卵黄が負けます。
卵黄の大きさにもよりますが、そもそも卵黄1個では全体に行き渡らないので、軽く崩してスポット的に絡めながら卵黄のコクをピンポイントに楽しむのがいいかもしれません。1/3くらいチキンラーメンの油そばをプレーンの状態で楽しんでから卵黄投入でインターバル、でもって最後は酢を1周ちょっと加えてスッキリ完食、みたいな。
ベースのタレが硬派なので、追いラー油とか酢の追加アレンジは間違いありませんし、魚粉、ニラ、キムチ、納豆、バター、マヨネーズ、白髪葱×食べるラー油(オススメ)などなど、けっこうフレキシブルに対応してくれると思うので、幅広いアレンジが楽しめそうですね。ちなみにキャラクターナルトが怖いと書きましたが、今回のナルト3枚は故意に減らしているのではなく、最初から3枚しか入っていませんでした。3枚〜9枚‥ちょっと個体差が激しいですね。
チキンラーメンの油そば・つけたま
全卵・卵黄のみと和える系のアレンジを試しましたが、ちょっと変化球「つけたま」も検証。必要なものは「生卵」と「魚粉」で、両方とも別の器に入れておき、よくかき混ぜてから「すきやき」よろしくチキンラーメンの油そばをつけながら頂きます(お好みで香り付けに極少量の「めんつゆ」や細かく刻んだ「小葱」とかを入れてもよい)。
酸味のアクセントや葱油のニュアンスは和らいでしまいますが、油っぽさが控えめになって食べやすくなりますし、和えるわけではないのでピンポイントに気分転換できるのが利点。魚粉で味の幅も広がりますが、これについては直接トッピングしてもよいでしょう。もし卵液が余ったら、だし醤油を少し入れて小ライスで卵かけ御飯(笑)。
ちなみにアレンジなしのレビュー+アレンジ3パターンで計4食、ひよこナルトの数は6枚、9枚、3枚、5枚とバラバラでした。おそらく5〜6枚が平均的な枚数になると思うんですけど、3枚しか入っていない場合と9枚も入っていた場合、けっこうイメージ変わると思います。
まとめ
「全卵」「卵黄のみ」「つけたま」と3パターンのアレンジを試してみましたが、とりあえず個人的に “全卵はなし” でした。さらに酢を入れて酸味をブーストしたり、魚粉をトッピングしてパンチを加えるなど、プラスアルファすれば違ってくるかもしれませんが、全卵だけだと全体の味がボヤけてしまうので、卵を入れるなら卵黄のみが適切だと思います。
ただ、今回のカップ麺は鶏油や葱油、胡麻ラー油の芳ばしさ、そして絶妙な酢の酸味が魅力だと感じたので、それらを抑制することのないアレンジが望ましいかもしれません。タレが硬派で完成系にあったので、ちょい足しアレンジもシンプルに、お酢ちょっと入れてサッパリさせるくらいがオリジナルの魅力を損なわないベストアレンジかもしれませんね。