どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年11月26日(月)新発売のカップ麺、明星食品「明星 極のチャルメラ バリカタ麺 辛ダレ濃厚豚骨」の実食レビューです。
チャルメラブランド極シリーズに新アイテム登場! 硬め・極細・ストレート‥ここに “極” まる豚骨専用バリカタ麺を実装したプレミアムタイプの「チャルメラ」がリリースされました。
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
極のチャルメラ バリカタ麺 辛ダレ濃厚豚骨
明星食品の「チャルメラ」といえば、袋麺でもおなじみオーソドックスな “あの” チャルメラなんですけど、今回の新商品は “それ” と違います。タイトルに「極(きわみ)」とあるように、明星食品が本気になったチャルメラなのです。でも、パッケージに「おじさん」や「黒猫」の姿は見えません‥
以前、「ゲゲゲの鬼太郎」とコラボした時にも「おじさん」や「黒猫」がパッケージに登場していたのですが、いつも「極の〜」シリーズでは “名前だけ” チャルメラなんですよね。ここはひとつラーメンの道を極めてしまった屋台のおじさんとかが描かれていたらシュールで面白そうなのに、そういった遊び心はなく、ひたすら硬派な印象。
タイトルに「バリカタ麺」と書かれているように、もともと明星食品には「バリカタ」や「ラーメンの底力」という、熱湯60秒の博多とんこつ系ノンフライ麺を駆使したブランドは存在していたのですが、近年のリリース状況を見る限り、どうも「チャルメラ」ブランドに吸収合併されたみたいですね。
たとえば原材料にチャルメラの個性を打ち出すアイデンティティの一つ、「貝エキス(ホタテの旨み)」が意識されているのであれば “なるほどチャルメラだな” と思えなくもないのですが、ザッと原材料名を確認したところ、特に意識されている気配はありません。
とりあえず名目的には、2016年1月に発売された「明星 ノンフライチャルメラ 豚骨 5食パック」という袋麺からの派生製品になるようなので(袋麺のノンフライチャルメラには原材料に「ホタテエキス」が使用されているのですが)、そう考えたら納得できなくもないでしょうか——
もうひとつ気になるのが、パッケージにある「※小さなお子様や辛味が苦手な方は十分ご注意ください。」という激辛カップ麺と同じ警告文が記載されていること。果たして、そんなに辛いカップ麺なのでしょうか‥
開封
別添の小袋は、「液体スープ」「かやく入り粉末スープ」「かやく」の合計3袋構成。スープ類の小袋は液体・粉末ともに “後入れ” なので、お湯を注ぐ前に入れないよう注意してください。(※お湯を注ぐ前に入れてしまうとノンフライ麺が予定通り戻らなくなる恐れがあります)
今年の夏に「明星 極のチャルメラ バリカタ麺 辛豚骨まぜそば」という汁なしの辛とんこつ系がリリースされており、「バリカタ」シリーズ時代にも何度か “辛みそ仕立ての” 辛とんこつ系がリリースされているのですが、「極のチャルメラ」になってから汁ありの辛い系とんこつラーメンは初めてですね。
さて、これが今回のカップ麺で最大の「極」ポイントです。明星食品が誇る日本の全メーカーでトップクラスと言っても過言ではない、「スーパーノンフライ製法」を駆使した博多とんこつ系の本格バリカタ麺。ただ、スープが疎かだと麺のポテンシャルが活かしきれないのは明白なので、全体のバランスにも注目しなければいけません。
製品情報・購入価格
製品名:明星 極のチャルメラ バリカタ麺 辛ダレ濃厚豚骨 販売者:明星食品 製造所:埼玉工場(製造所固有記号 R) 内容量:93g(めん70g) 発売日:2018年11月26日(月) 実食日:2018年11月27日(月) JANコード:4902881428125 希望小売価格:230円(税抜) 発売地域:全国(全チャネル販売) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯60秒 小袋構成:3袋(液体スープ・かやく入り粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 めん(小麦粉、植物油脂、でん粉、食塩、乳たん白、粉末油脂)、スープ(香味調味料、ポークエキス、食塩、糖類、香辛料、粉末油脂、豚脂、香味油、乳等を主要原料とする食品、酵母エキス、植物油脂、酵母粉末)、かやく(チャーシュー、ニラ、キクラゲ)/ 調味料(アミノ酸等)、加工デンプン、かんすい、増粘多糖類、炭酸カルシウム、香料、卵殻カルシウム、微粒二酸化ケイ素、カラメル色素、乳化剤、カロチノイド色素、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造施設では、かにを含む製品を生産しています。 |
実食開始
「かやく」の小袋にはチャーシュー、ニラ、キクラゲが入っているのですが、チャーシューいい感じにサシが入ってますね。この価格帯で肉がパサパサだったら悲しいので、ホッとするビジュアルです。さて、ここからはスピード勝負‥このバリカタ麺は “フライング厳禁” なので、くれぐれもご注意ください。
きちんと60秒待ったら各スープを入れる前に麺をほぐすのですが、難なくほぐれます。後入れのスープ類は、かやく入り粉末スープから馴染ませるとスムーズですよ。
わずか60秒とはいえ、とりあえず液体スープはフタの上で温めたんですけど‥これ、強烈ですよ。豚骨臭とか獣臭とか豚脂のニオイではなく、蝦醤(シャージャン:小えび等を塩漬けにして発酵させたペースト)に近い発酵感というか、だいぶクセのある香りで驚きました。
さて、完成です。それにしても香りが完全に一般的な豚骨ラーメンと違うベクトルを歩んでいるので、私は好きなタイプでしたが、けっこう人を選ぶかもしれません。それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
1食(93g)当たり
カロリー:361kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:361kcal(めん・かやく:279kcal)(スープ:82kcal) |
めん
豚骨ラーメン店の粉っぽい麺質を表現した、硬め・極細・ストレートで歯切れの良い、熱湯60秒で出来上がるバリカタ極細麺です。
(出典:明星食品「ニュースリリース」)
博多とんこつ系のバリカタ極細麺を再現するにあたって、中心部に芯を残す歯応えはもちろん、表面は少しザラついた舌触りのほうがリアルだと常々思っていたのですが、明星食品そこだけがあと一歩だったんです。しかし、今回は違いました。
これは前述した「極のチャルメラ バリカタ麺 辛豚骨まぜそば」でも感じていたのですが、表面のザラついた粉っぽさまで意識されるようになったんですよね。ちょっと縮れが強くなったような気もしますけど、ほぼストレートですし、とんこつラーメンに合う極細バリカタ低加水麺らしい硬めの食感や小麦の香りなど、従来の魅力が損なわれることはありません。
粉っぽさを強めたことで少し吸水スピードがアップしたような気もしたのですが、これについてはリアルで自然な速度だと思いました。本物の生麺と比較した場合、どうしてもノンフライ麺の限界を感じてしまうかもしれません。でも、かんすい臭くないですし、きちんと小麦のアルファ化(α化)も済んでいるので、生麺だからこその不安を感じている方には朗報です。
スープ
乳化感の強いポークエキスをたっぷりと配合した濃厚でまろやかな豚骨スープに辛味とニンニクを効かせパンチのある味わいに仕上げました。
(出典:明星食品「ニュースリリース」)
調理中の撮影時、麺の食感を確かめるついでに粉末スープだけの状態で味見してみたんですけど、乳等を主要原料とする食品の風味が強く、豚骨は軽め。しかし、液体スープを投入した途端に存在感を放っていた蝦醤っぽい醤系独特の風味が強く、これ最近どっかで‥と、思ってヒットした記憶は、イオンの「トップバリュ ミーゴレン」でした。
寸分違わぬ配合で同じ! ではないと思いますけど、あの “むわっ‥” とくる独特のクセに似た香りと味だったんです。ポークエキスによって確かに豚骨ではあるものの、それは濃厚と少し違っていて、骨っぽさとか豚骨臭とかは感じられなかったのですが、蝦醤に通じる独特の発酵感はインパクトがありますね。
とりあえず豆板醤を使った「辛みそ」とか「ラー油」を使ったシンプルな辛ダレを想像していると、かなりギャップを感じると思います。ちょっと粘度が不自然に高かったことと、注意事項が必要なほど辛いスープではないと思うのですが、表面に浮かぶオイルに辛味成分が添加されているので、思わず油断して勢いよく麺をすすったらむせるかもしれません。←※むせたw
かやく
チャーシュー、キクラゲ、ニラを組み合わせました。
(出典:明星食品「ニュースリリース」)
チャーシューは食塩のキレと醤油、その奥に甘味が潜む濃いめの甘塩っぱいテイストで、肉の旨味よりも味付けで食わせるタイプ。もうちょっと優しい味でもよかったと思うのですが、スープに負けない存在感という意味では食べ応えがあってよかったです。
キクラゲは細切りながらに量が多く、きちんと60秒(+調理時間)で戻るのも嬉しいですね。コリコリとした歯応えは気分転換に効果的で、中華系の面持ちだった辛ダレとの相性も良好でした。ニラは軸の部分も多めに入っていてパンチがあり、キクラゲと同じようにくスープとの相性がよく、上の画像に写っているのは「かやく」の分だけなので、この1.5倍くらいは入ってますよ。
あとゴマが欲しかったかなぁ‥でも、ゴマなら自分でトッピングしてアレンジできますもんね。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(5)
(標準は★3です)
パッケージに注意事項が必要なほど辛くはなかったし、スープの粘度が高すぎて、それが少し不自然だったりもしたんですけど、いやぁ‥液体スープの中に入っていた成分のクセが強すぎて(いい意味で)かなりインパクトがありました。
過去にリリースされていたバリカタシリーズの辛い豚骨味は、基本的に豆板醤などの「辛みそ」でアクセントをつけるスタイルだったので、しっかり差別化も図られています。それに、食後ちょっと指先に独特のニオイが残るくらい強烈だったのでw 中華料理の発酵調味料とかが苦手だったら厳しいかもしれません。
まったく豚骨自体は荒々しいタイプではなかったんですけど、かなり液体スープの個性が強くてインパクトはバッチリ、具材の二ラもベストマッチ。ノンフライ麺も現状これといって文句の付け所が見当たりませんし、これならコンビニで買っても損はないと思います。ただし、 “辛みそ” や “ラー油” など、定番の辛ダレや硬派な豚骨ラーメンをイメージしている方は、くれぐれも注意してください。