どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年月1日13(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん 縦型ビッグ あつあつ牛すきうどん」の実食レビューです。
すきやきをイメージしたマルちゃん秋冬限定カップ麺「あつあつ牛すきうどん」がシリーズ初のタテ型ビッグで登場!!
どんぶり型との違いは何? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
あつあつ牛すきうどん 2020 縦型ビッグ
「あつあつ牛すきうどん」とは、赤いきつねうどん・緑のたぬき天そばをはじめとするマルちゃん和風丼カップ麺・色シリーズの一員で、2016年11月7日に初登場。毎年恒例となっている「あつあつ豚汁うどん」の流れを汲む新フレーバーとして現れ、初版は「おそば屋さんの鴨だしそば」と抱き合わせでリリースされました。
それ以降、毎年9月恒例の準定番商品に位置付けされ、2017年は9月18日に「あつあつ豚汁うどん」と同時に発売、2018年も9月10日に「あつあつ豚汁うどん」と同時にリリース。そして前回・2019年は9月2日に「あつあつ豚汁うどん」とセットで発売されていたのですが、いずれも標準どんぶり型かつ2品同時発売がデフォ。
しかし、2020年はイレギュラーに1月発売で、なんとシリーズ初の大盛り縦型ビッグ‥‥たぶん9月に標準どんぶり型も出るとは思いますけど、それはさておき東洋水産のニュースリリースには “この度、需要が増えている縦型ビッグの形態で初めて発売” と記載されていたので、つまりはコンビニでの需要が増えているとも受け取れる発言。
もちろんコンビニでの需要だけが増加したことを意味しているわけではないと思いますが、基本的に各メーカーがカップ麺を開発する際に想定している販売ルートと形態には規則性があって、たとえば標準どんぶり型は “スーパー向けの商品” として開発、大盛サイズの縦型ビッグは “コンビニ(CVS)向けの商品” として開発されています。
もちろん標準どんぶり型の商品がコンビニに並ぶこともありますし、今回の「縦型ビッグ あつあつ牛すきうどん」の販売ルートもコンビニ限定というわけではなく、量販店や一般小売店でも販売されているのですが、だいたいの基準として縦型ビッグはコンビニ向けで、味も濃いめにしていると以前に中の人から聞きました。
ちなみに「あつあつ豚汁うどん」も定期的にコンビニ用の「でか盛」や「縦型ビッグ」が発売されていますし、「あつあつ牛すきうどん」が出る前に準定番化しかけていた「あつあつけんちん風うどん」も「あったか けんちん風うどん」という商品名で縦型に焼き直されているため、ある意味これも必然的な流れかもしれません。
ということは次に出るのは「マルちゃん あつあつ牛すきうどん でか盛」か‥‥? と、それはさておき2020年1月現在、メーカー希望小売価格は標準どんぶり型が税別193円なのに対し、縦型ビッグは税別220円と若干ながら高めの設定となっていて、コンビニで購入した場合の税込価格は232円が相場。
パッケージのイメージカラーは両形態ともに紫で、調理後のイメージ写真や “すき焼きをイメージした濃厚感のある甘辛つゆ” という解説も共通するポイント。おおむね大きなギャップはなさそうですが、どんぶり型との違いに注目しながらレビューしたいと思います。
開封
どんぶり型に別添されていた小袋の数は2つ(液体スープ・かやく)だったのに対し、今回の縦型ビッグに別添されている小袋は「液体スープ」が1袋。ちなみに前述の「あつあつ豚汁うどん」及び「あつあつけんちん風うどん」の2種類が縦型化された際、縦型ではバラかやくからFD(フリーズドライ)ブロックに変わっていたのですが——
残念、通常のバラかやくでした。しかし、前回の2019年発売品と比較して具材の構成は同じなのですが、ちょっと近年稀に見るサイズの巨大な斜め切りのネギが入っていて、すきやきのネギっぽい雰囲気かなりアップ。牛肉の色が変わってますけど、ちゃんと本物の牛肉なのがいいですね(日清食品だったら高確率で大豆ビーフw)。
というわけで現段階、どんぶり型ときっちり棲み分けを図ってきた縦型あつあつ牛すきうどん。やはり楽しみにしていた方が多かったのか、すこぶるエンカウント率も高く、コンビニ大手4社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)すべての企業で取り扱いを確認しました。※ただし店舗によっては関係で売ってないかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん 縦型ビッグ あつあつ牛すきうどん 製造者:東洋水産株式会社 製造所:株式会社酒悦 房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34) 内容量:99(めん70g) 商品コード:4901990365116(JAN) 商品サイズ:縦108mm×横108mm×高さ122mm |
発売日:2020年01月13日(月) 実食日:2020年01月18日(金) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:232円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:プラ+紙 湯量目安:470ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、乾燥酵母、植物性たん白、卵白)、添付調味料(糖類、しょうゆ、食塩、ラード、たん白加水分解物、香味油脂、ポークエキス、植物油、こんぶエキス)、かやく(味付牛肉、味付油揚げ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、トレハロース、リン酸塩(Na)、炭酸カルシウム、レシチン、酒精、酸化防止剤(ビタミンE)、増粘剤(グァーガム)、香料、甘味料(カンゾウ)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・牛肉・大豆・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
どんぶり型・縦型ビッグどちらも熱湯5分の油揚げ麺が採用されているのですが、構造の違うタテ型でも戻りやすいように、基本的な仕様は変えてあります。また、どんぶり型のスープ(つゆ)は液体スープのみで仕上げていたところ、縦型ビッグでは粉末スープ+液体スープのWスープ構成なので、そこも形態別の違い。
もう一つ大きな違いは製造所で、今回の縦型ビッグは東洋水産のグループ企業・株式会社酒悦(しゅえつ)の房総工場で製造されているのに対し、どんぶり型は兵庫県神戸市にある東洋水産の自社工場・関西工場(兵庫県神戸市西区見津が丘6-8)で製造されていました。とはいえ東洋水産の縦型ビッグは基本的に酒悦の房総工場が担当しているため、不自然な流れではありません。
調理方法に別添の小袋をフタの上で温めてください等の注意書きは記載されていませんが、お湯を注いでから5分後に投入する “後入れ” なので、先に入れないよう注意してください。それでは、引き続き丼型との違いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(99g)あたり |
カロリー:432kcal たん白質:9.1g 脂 質:19.1g 炭水化物:55.8g 食塩相当量:5.9g (めん・かやく:1.6g) (スープ:4.3g) ビタミンB1:5.27mg ビタミンB2:0.37mg カルシウム:149mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:432kcal(めん・かやく:343kcal)(スープ:89kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
上等!
さすがに「日本うまいもん 吉田のうどん」に使われている油揚げ麺ほどゴリゴリの剛麺ではないものの、こっくりと甘い今回の濃い味スープに負けない力強さを備え、特に食べ始めはコシのある歯応えが楽しめます。しかし、そんなコシの強さを打ち出しつつ、ほとんど戻りムラが気にならないのもポイント。
たとえば日清食品の「どん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」など、同じスタイルのライバルに該当する縦型どん兵衛は、いつまで経っても麺の戻りムラが致命的なのに対し、マルちゃんは剛の麺でもストレスフリー。油で揚げた麺なので、それなりに特有の風味も上がってくるのですが、今回の場合それ以上にスープが強く、ほとんど気になりません。
ペラペラで頼りなかった2019年発売品(どんぶり型)の油揚げ麺と比較して、原材料名から “でん粉” がカットされていたのですが、明らかに縦型ビッグのほうがハイレベル。麺の量は調理前で70g(どんぶり型は66g)と大幅に違うわけではないものの、しっかり食べ応えもアップしていました。
スープ
あいかわらず強烈に甘濃いww
液体スープを入れる前から醤油のアタックが強そうな見た目で、実際に醤油の味も濃いめですが、体感的な塩分濃度や食塩のエッジは見た目ほど凶暴ではありません。むしろ凶暴なのは甘みw というのは2019年どんぶり型と同じ印象。糖類の他に甘味料も添加されているのですが、天然甘味料の甘草(カンゾウ)なので、慣れたら癖になるような甘さ。
続いて液体スープは温めずに入れてみたところ、季節的に中で動物油脂が凝固していたので、お湯を注いでから待っている間にフタの上で温めておくのが吉。動物油脂の主成分は牛脂ではなく豚脂(ラード)というのも歴代あつあつ牛すきうどんと共通のポイントで、ほぼ味としては例年通りになるのですが、口径の違いで微妙に印象も変わってきます。
というのも縦型は丼型よりも口径が狭いので、食べ始めのコッテリ感が強く、したがってファーストインプレッションのインパクトも丼型より上。それと同時に動物油脂の減りも早いのですが、どっしりと土台の味は濃厚なので、結果的に物足りなさは感じません。
液体スープの中には液体しょうゆ等も含まれていますが、最終的に塩っぱくて飲めないようなスープになることもなく(※ただし “かなり味は濃いめ” )、ちょっと焦がしたような芳ばしい風味が添加してあるのもポイント。そこに牛肉の旨味が重なって、きちんと「牛すきやき」っぽさが表現できていました。
具材
これだけ入っていれば上出来!
おそらく刻み揚げは「あつあつ牛すき」シリーズを通して共通の具材と思われ、前回の2019年発売品は斜め切りだったFD系の葱をエアドライ(熱風乾燥)の小口葱に変更し、刻み揚げを増量していました。そして2020年1月は、ほぼ牛肉の量と刻み揚げの量を踏襲しながら斜め切りの葱(シリーズの中でも最大サイズ)にバージョンアップ。
前回比ちょっとだけ牛肉の量が少ないのですが、縦型ビッグにおける近年の平均を思えば特別に少ないわけでもなく、最近は本物の牛肉を使ってくれる企業が少なくなってきたので、素直に嬉しいポイント。やや加工肉特有の風味が気になるところではあるものの、豚肉でも鶏肉でもない、きちんと「牛すき」を確立する上で重要な存在です。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
パッケージの見た目通り、従来の標準どんぶり型を縦型ビッグに落とし込んだ商品というイメージで問題ありません。しかし、2019年版の「マルちゃん あつあつ牛すきうどん」と比較して、麺のコシは圧倒的に強く、おかげで甘みの強いスープとのバランスが向上するなど、同じ題材・同じような味付でも総合力は上がっていました。
従来の「あつあつ牛すきうどん」は好みに合わなかった、そもそも甘濃い和風つゆは苦手——という方にはオススメしにくいのですが、その逆なら好みドンピシャの可能性大。もし甘さに不安がある方は「一味唐辛子」を、濃さに不安がある方は「卵黄」でアレンジしてみてください。逆に濃厚さを求めている方は、スーパーで貰える牛脂ちょい足しがオススメ。