どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2020年11月30日(月)新発売のカップ麺、サンヨー食品「博多もつ鍋 蟻月 白のもつ鍋風 〆のラーメン(濃厚ニンニクみそ仕立て)」の実食レビューです。
業界に衝撃を与えた専門店レベルの一杯「博多もつ鍋 蟻月」監修のカップラーメンついに “ノンフライ麺” を搭載!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
蟻月 白のもつ鍋風 〆のラーメン再現
蟻月(ありづき)とは、こだわり抜いた博多の逸品「もつ鍋」と蟻月自慢の新名物「もつ焼き」を看板メニューとする鍋居酒屋で、2003年12月にオープンした東京・恵比寿の1号店(現「博多もつ鍋 蟻月 恵比寿店」)を皮切りに、2020年12月現在の店舗数* は海外も含めて合計9店舗。
福岡県福岡市中央区に本社を置く株式会社プレステージフード(代表取締役:田中克尚社長)を運営母体とし、芸能界で活躍する著名人も足繁く通っていることで知られ、あまりの予約数から電話が繋がらないことも多く、2年前には “もっとも予約が取れないモツ鍋屋” として話題になりました。
*東京に5店舗(渋谷スクランブルスクエア店 / 恵比寿店 / HANARE / 東京スカイツリータウン・ソラマチ店 / 池袋東武店)、北海道に1店舗(札幌店)、福岡に1店舗(蟻月EXPRESS アイランドアイ店)並びに海外初出店の「ハンサーホテルバンコク店(ARIZUKI Hansar Hotel Bangkok)」とシンガポールに「蟻月EXPRESS City Square Mall店」を展開。
今回のカップ麺「博多もつ鍋 蟻月 白のもつ鍋風 〆のラーメン」は、蟻月の看板鍋「白のもつ鍋(みそ味)」に麺を入れて食べる “〆(しめ)のラーメン” をイメージしたセブン&アイグループとサンヨー食品(サッポロ一番)の共同開発商品で、全国のセブン&アイグループ各社(セブンイレブン、イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマートなど)を対象にリリースされた最新作。
蟻月監修のカップラーメンといえば、2019年1月21日にセブン&アイグループ限定商品として、縦型ビッグ容器に油揚げ麺を採用した「蟻月 博多もつ鍋風ラーメン 濃厚にんにく白みそ仕立て」を発売しており、同年11月25日にも同じ商品名で再販(リニューアル)しているのですが、大判どんぶり型の容器にノンフライ麺を搭載してきたのは “コラボ第3弾” にして今回が初の試み。
蟻月の実店舗で提供されている “もつ鍋” は、ニンニクを効かせた白みそ仕立ての看板鍋「白のもつ鍋(みそ味)」をはじめ、九州産の甘い醤油を使用した「赤のもつ鍋(しょうゆ味)」に、店舗スタッフ人気No.1を誇る「銀のもつ鍋(塩・黒こしょう味)」のほか、ニンニクを使用していない「金のもつ鍋(昆布だし)」や唐辛子の辛味を効かせた「炎のもつ鍋(辛みそ味)」など、基本は5種類の味を用意。
なかでも特に人気の高い「白のもつ鍋」は、九州産の白味噌を数種類ブレンドし、にんにくをガツンと効かせたパンチの強いスープが特徴で、いずれの鍋にも安全性の高い国産牛の小腸(マルチョウ)だけを使用。あえて他の臓物を混ぜないことでモツ本来の甘みを引き出しているらしく、それを再現した従来のカップ麺も素晴らしい出来栄えで、このブログでは高評価を叩き出しています。
その流れを汲んだ今回のカップ麺「博多もつ鍋 蟻月 白のもつ鍋風 〆のラーメン」は、イトーヨーカドーのネット通販サイト「オムニ7」も販売店の対象になっており、このページでレビューする手元の商品はオムニ7を利用して購入したのですが、2020年12月6日現在、該当の販売ページを開くと “ご指定の商品はお取り扱いしておりません” に飛ばされる(オムニ7では売り切れていた)ので、人気の高さがうかがえるところ——
2019年1月21日発売品及び同年11月25日発売品はレビュー済みなので、感想や評価などの詳細が気になる方は、関連ページ「サッポロ一番 蟻月 博多もつ鍋風ラーメン 濃厚にんにく白みそ仕立て(第1弾)」及び「蟻月 白のもつ鍋風ラーメン(第2弾)」も併せてご覧ください。
※店舗情報追記:大阪府大阪市北区(北新地)の「蟻月 堂島店」は、株式会社GERA(GERA CO.,Ltd.)が運営する蟻月の後身「鍋守 堂島店」にリニューアル。大阪府大阪市中央区の「蟻月 心斎橋店」も「鍋守 心斎橋店」に変わりましたが、2020年12月現在は閉店。同じく大阪の心斎橋(長堀橋付近)にあった「博多もつ鍋 蟻月 別邸」も閉店しており、福岡県福岡市中央区にある「蟻月 西中洲店」も閉店とのこと。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」が2袋に、後入れの「特製スープ」と「液体スープ」で合計4袋。従来の縦型カップを採用した商品は、お店レベルの本格的なスープを軸に “本物の味付豚腸” を使用していたのもポイントで、かやくの小袋は両方とも中身が見えない仕様となっているのですが、容器側面の原材料名(かやくの欄)には “味付豚腸” の文字。
おそらく味付豚腸は従来のカップ麺と同じ具材と予想できますが、麺は熱風で乾燥させたノンフライ麺を採用しているため、そこが従来品と比較して大きな違い。調理前の見た目から、おそらく他の商品にも使われているノンフライ麺なので、新開発の麺ではないかもしれないけれど、油揚げ麺からノンフライ麺に進化したのは大きな変化。
そのため販売価格は前回の縦型ビッグが218円(セブンイレブンで購入した場合の税込価格は235円)に設定されていたのに対し、今回は258円(税込278円)ということで、しっかり値段も底上げされているのですが、それだけに本格的な仕上がりに期待できそうな今回。オムニ7では売り切れてしまったと書きましたが、全国のセブン&アイグループ店舗が対象なので、特にセブンイレブンでの取り扱いは多いかと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:博多もつ鍋 蟻月 白のもつ鍋風 〆のラーメン 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 本社工場 内容量:128g(めん70g) 商品コード:4901734041610(JAN) |
発売日:2020年11月30日(月) 実食日:2020年12月05日(土) 発売地域:全国 取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7) 商品購入価格:278円(税込) 標準小売価格:258円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(特製スープ・液体スープ・かやく2袋) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、植物油脂、食塩、大豆食物繊維)、スープ(みそ、香辛料、植物油脂、砂糖、牛脂、野菜エキス、食塩、豚脂、ビーフエキス、ポークエキス、でん粉、乳等を主要原料とする食品、加工大豆粉、ごま、しょうゆ、みりん、酵母エキス、たん白加水分解物、昆布エキス、かつお節エキス、粉末香味油)、かやく(キャベツ、味付豚腸、ニラ、ごぼう、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、増粘剤(加工でん粉、キサンタン)、乳化剤、クチナシ色素、カラメル色素、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部に小麦・乳成分・牛肉・ごま・大豆・豚肉を含む) |
実食開始
小袋は2種類の「かやく」のみ先入れで、カップ麺としては珍しい味付豚腸もさることながら、紫色の小袋(上記画像の向かって左側)には “フリーズドライ=凍結乾燥” と思われるキャベツ、ニラ、ゴボウを別添。緑色の小袋(上記画像の向かって右側)には “エアドライ=熱風乾燥” と思われるキャベツ、味付豚腸、輪切り唐辛子を別添しているため、製法の違う2種類のキャベツを使っているのも見どころ。
あとは熱湯を注いで5分間、待っている間に液体スープの小袋をフタの上にのせて温めたあと、時間になったら “ノンフライ麺をほぐした後に” 添付調味料を加えるのですが、後入れの小袋は “特製スープ(粉末スープ)を完全に溶かしてから液体スープを馴染ませる” のがオススメ。後入れの小袋を先に入れてしまった場合、ノンフライ麺が適切に戻らないので、かならずスープ類の後入れを徹底してください。
なお販売者はサンヨー食品株式会社なのに対し、製造所は太平食品工業株式会社の関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)となっているのですが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” とい う認識で問題ありません。それでは、引き続き前回からのブラッシュアップに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(128g)あたり |
カロリー:480kcal たん白質:10.9g 脂 質:17.4g 炭水化物:70.0g 食塩相当量:6.1g (めん・かやく:2.0g) (スープ:4.1g) ビタミンB1:0.33mg ビタミンB2:0.58mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:480kcal(めん・かやく:315kcal)(スープ:165kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
今回のスープには油揚げ麺のほうが合うかも?
「博多もつ鍋 蟻月」が自店の看板鍋「白のもつ鍋」にオススメしている締めの麺は、もちもちとした食感の “ちゃんぽん麺” なのに対し、ちゃんぽんらしさは意識されていませんが、程よく粘りのある弾力と歯切れのよさを両立。食べ始めは硬めの歯応えで、徐々に粘りは落ち、後半は歯切れのよさが目立ちます。
どことなくパスタっぽい風味が特徴的な扁平の平打ち麺で、アルデンテよろしく中心部に芯を残す歯応えがパスタっぽさを強めているのですが、原材料には梘水(かんすい)を使用。つまりジャンルとしては中華麺に該当するのですが、それとパスタの中間にあるようなイメージで、油揚げ麺とは真逆を歩む洗練された仕上がり。
第1弾の縦型ビッグにはザラつきのある中太サイズの油揚げ麺を採用、第2弾の縦型ビッグには滑らかな舌触りの油揚げ麺を採用しており、特に後者の麺はサッポロ一番「和ラー」の油揚げ麺に近く、大幅な進化を遂げていたのですが、急にスタイルを変えてきた今回。正直なところ後述するスープには油揚げ麺のほうが合うと感じたのですが、ひとつのノンフライ麺としてのレベルは低くありません。
スープ
お店の味が自宅で楽しめるレベル
特製スープ(粉末スープ)の中身は、化学調味料の旨みを軸に、すりごまとガーリックパウダーを加えたような構成で、人工的なトロミ成分を使っていないのが好印象。あくまで特製スープは下支えに過ぎず、味付けのメインは液体スープが担っているのですが、特製スープだけの状態でも強く主張してくるガーリックパウダーが効果的。
液体スープの小袋には、塩気よりも旨みで食わせるタイプの白味噌を軸に、野菜エキス、ビーフエキス、ポークエキスなどを重ね、植物油脂に牛脂と豚脂をブレンドした多めのオイルも効果的。なかでも牛脂とビーフエキスの旨味が “もつ鍋” らしさを強め、なおかつ特製スープのガーリックパウダーとは違う、生おろしニンニクを強烈に効かせているのもポイント。
さらに砂糖とは違う味醂(みりん)の優しい甘みをはじめ、しょうゆ、昆布エキス、かつお節エキスなど、パンチの効いた味付けでありながら、けっして大味ではない、むしろ “このまま鍋スープとして販売できる” 反則レベル。かなり中毒性も高いので、残ったスープに白ご飯どぼん必須の案件です。
具材
鍋らしく具沢山
ちょっと調理後の見た目では分かりにくいのですが、上記画像のニラを挟んで左手前にあるのが “紫色の小袋に入っていた” 凍結乾燥と思しきキャベツ、反対の右奥にあるのが “緑色の小袋に入っていた” 熱風乾燥と思しきキャベツで、後者は慣れ親しみのある汎用の具材。対して前者は熱風乾燥のキャベツよりも柔らかく、みずみずしい食感で、茹でキャベツ特有の風味も自然に伝わってくるのがポイント。
どちらのキャベツも量が多く、それに加えてニラも多めに入り、歯よりも風味の強い軸の部分が多いのも好印象。ごぼうについては特筆すべき量ではないものの、根菜ならではの芳ばしい風味が嬉しく、蟻月のカップ麺にとって欠かせない存在。
実店舗に使われている国産の牛モツは、脂身たっぷりの小腸なのに対し、カップ麺の具材には脂の抜けた豚の腸を使っているのですが、それっぽいホルモン特有の臭みがリアリティを表現。なかなかショッキングな見た目の具材ですけどw グニッとした歯応えが個性的で、あいかわらずの存在感でした。
総評
★★★★★★★☆☆☆(★7)
スープの方向性は前回の縦型ビッグ(2019年11月発売品)から変わっていなかったので、個人的にはノンフライ麺よりも油揚げ麺のほうが合うと感じたのですが、とにもかくにもスープの美味しさが反則レベル。麺にも白ご飯にも合う中毒性の高いテイストで、もはや市販の鍋スープと遜色ない‥‥いや、そのなかでも上位に食い込む味といっても過言ではありません。
コラボ第1弾から第2弾のリニューアルで味付豚腸の量が減り、今回の第3弾も思ったより量は入っていなかったものの、個性を表現するには充分な存在感で、コストパフォーマンス的にも悪くない、記憶に残る良品に仕上がっていました。販売店は全国のセブン&アイグループ店舗を対象としていますが、数量限定のスポット商品なので、気になっている方は早めに最寄りの店舗をチェックしてください(author・taka :a)