どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年6月6日(月)新発売、セブンプレミアムのカップ麺「蒙古タンメン中本 辛旨魚介味噌まぜそば」の実食レビューです。
ラーメン界のカリスマが “本気” で考えた秘蔵のメニューを再現!? 辛旨ラーメン日本一でおなじみ「蒙古タンメン中本」会心のオリジナルまぜそば堂々降臨!!
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
蒙古タンメン中本 辛旨魚介味噌まぜそば
蒙古タンメン中本(もうこたんめんなかもと)とは、東京都板橋区に本店を置き “辛うまラーメン日本一” を標榜している大人気ラーメンチェーンで、先代の故・中本正氏が1968年(昭和43年)9月12日に創業した「中国料理 中本」が前身。現在は株式会社誠フードサービスの代表取締役を務める白根誠(しらね まこと)社長が二代目として事業を継承し、先代の味を守りながらも進化を続けています。
今回の新商品「蒙古タンメン中本 辛旨魚介味噌まぜそば」は、セブン&アイが展開している「蒙古タンメン中本」シリーズ初となる “えび魚粉入りの汁なしカップ麺” で、ラーメン界のカリスマ・白根店主考案のレシピを即席カップめん業界最大手の日清食品が商品化。かれこれ13年以上もコラボを続けているセブン&アイ×蒙古タンメン中本×日清食品ですが、まぜそばを冠した商品は前例がありません。
古くは2005年(平成17年)12月1日登場の「ビルマそば(新宿店)」をはじめ「テナム(上板橋本店)」「中本チャンプ勇(目黒店)」「蒲田チャンプ(蒲田店)」「ハマそば(高円寺店)」「中本風まぜそば(御徒町店)」「川島風ひであき(船橋店)」「柏の和えそば(柏店)」「カリー混ぜメン(直営全店)」「市川君のそば。(いちかわ きみのそば / 市川店)」等々‥‥
各店を代表するスタッフが考案した、月々の限定にも「油そば」「まぜそば」のカテゴリーに属する汁なしメニューは既存し、なかでも台湾まぜそば(愛知県名古屋市)にインスパイアされた「川島風ひであき」には “サンマの魚粉” をトッピングしていましたが、過去に実店舗で “えび魚粉入り” の「魚介味噌まぜそば」が提供された記録は残っていません。
蒙古タンメン中本(白根店主)監修による汁なしカップ麺といえば、2018年10月22日発売のカップ焼きそば「蒙古タンメン中本 辛旨焼そば」を皮切りに、2019年5月7日と2020年5月4日にも同じスペックの「辛旨焼そば」を発売していたのですが、2021年5月1日に激辛バージョンの「北極焼そば」が現れ、ネット上でも大きく話題になったのは記憶に新しいところ。
かくして2022年は原点回帰の「辛旨焼そば」あるいは「北極焼そば」の再販かと思いきや、まさかの「魚介味噌まぜそば」という変わり種のリリースに驚いた方も多かったでしょう。中本×海老といえば、2022年2月21日に「蒙古タンメン中本 海老味噌」を発売しており、えび調味油・えび粉末・えび醤などを使用していたので、初の組み合わせというわけではないのですが‥‥白根さんのマイブーム?
2022年6月12日現在、すでに発売から数日経過していますが、TwitterをはじめとするSNSでは依然として話題沸騰中。おおむねポジティブなツイートが多かったのですが、某サイトの評判・口コミを見るとネガティブなコメントもチラホラと目に入り、なかには転載できないほど辛辣な感想もあったので、辛さ以外にも人を選ぶ要素がある様子。
ちなみにシュリンク包装の上面に辛さレベルなどの表記はないのですが、裏面に小さく “※辛味が強いので注意してお召し上がりください” という注意事項を記載。はたして「蒙古タンメン中本」らしく問答無用で辛いのか、それとも拍子抜けするほど辛くないのか、えび魚粉の効き目はもちろん、辛味の強さにも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体だれ」と「えび魚粉」の計2種で、蒙古タンメン中本のロゴなどは印刷されていませんが、えび魚粉の小袋は特注のデザイン。たとえば “またおま系” の浸透により、魚粉を別添した商品も珍しくなくなってきましたが、えび魚粉は珍しいイロモノ。
麺は食用油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。汁なしカップ麺での麺重量は90gが標準となっているところ、今回の「辛旨魚介味噌まぜそば」は130gの大盛り仕様。ちなみにセブンイレブン店舗に掲示されていたポップには “極太麺に絡む! 辛味噌だれ&濃厚な魚介の旨み” と書いてありましたが、並はずれて太いわけではありません。
地域によっては売ってない店舗もあるかと思いますが、販売店はコンビニのセブンイレブンを筆頭に、イトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマート、イトーヨーカドーのネット通販サイト(オムニ7)も1食単位で販売していたので、比較的に入手は容易かと。しかし、すでに製造を終了している数量限定商品なので、早めの確保が安心です。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:蒙古タンメン中本 辛旨魚介味噌まぜそば 製造者:日清食品株式会社 製造所:滋賀工場(滋賀県栗東市下鈎140-1) 内容量:176g(めん130g) 商品コード:4902105272145(JAN) |
発売日:2022年06月06日(月) 実食日:2022年06月12日(日) 発売地域:全国 取得店舗:オムニ7 商品購入価格:246円(税込) 希望小売価格:228円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:700ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(液体だれ・えび魚粉) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、香辛料、大豆食物繊維)、たれ(みそ、糖類、しょうゆ、香辛料、ポークエキス、豚脂、植物油脂、食塩、にぼし調味油、魚粉)、かやく(キャベツ、味付豚ミンチ、きくらげ、にんじん)、ふりかけ(魚粉、えび調味料)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、酒精、炭酸Ca、かんすい、増粘剤(アラビアガム)、カロチノイド色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、チャ抽出物、pH調整剤、炭酸Mg、乳化剤、ビタミンB2、ビタミンB1、くん液、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は2つとも後入れで、具材のキャベツ、味付豚ミンチ、キクラゲ、人参は最初から容器の中に入っている状態。こうやって見ると少なめに思えるかもしれませんが、カップ焼きそばタイプで大盛り(めん130g)の商品は具材の量がショボくなるケースも珍しくないため、これだけ入っていたら充分といってもいいレベル。
作り方は一般的なカップ焼きそばと共通で、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「液体だれ」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら湯切り口から(火傷に注意しつつ)お湯を捨て、液体だれを馴染ませた後、仕上げに「えび魚粉」をトッピングしたら出来上がり。
蛍光カラーの辛いマヨネーズを別添していた従来品よりも大人しそうな雰囲気ではあるものの、なかなかに香りは強烈で、えび魚粉の “生臭い” 感じが人を選ぶかもしれません。ただ、裏を返せば魚好きに刺さる香り。はたして中本との相性は‥‥引き続き「めん」「たれ」「かやく・ふりかけ」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(176g)あたり |
カロリー:744kcal たん白質:15.4g 脂 質:29.0g 炭水化物:107.4g (糖 質:103.3g) (食物繊維:4.1g) 食塩相当量:7.1g ビタミンB1:0.58mg ビタミンB2:0.90mg カルシウム:242mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「焼そば」では平打ちのストレート麺だったが‥‥
商品のパッケージには記載されていませんが、7&i HLDGS.のPB商品開発コミュニティサイト「セブンプレミアム向上委員会」には “過去最太の食べ応えのある極太ストレート” との記載があり、日清食品史上過去もっとも太いのか、それともセブンプレミアム史上過去もっとも太いのか、あるいは「蒙古タンメン中本」シリーズ史上過去もっとも太いのか疑問に思うなど。
さすがに湯戻し7分の「明星 ぶぶか油そば ガチ太」(2022年5月9日発売品)ほど極端な太さではないけれど、たしかに従来の「辛旨焼そば」や「北極焼そば」での平打ちストレート麺よりも厚みのある形状で、なおかつ縮れを施しているのも大きな違い。スパッとした歯切れよさは鳴りを潜め、やや強付きを持たせるなど、従来品と比較して別物に変わっていました。
これはこれと割り切れば悪くないですし、後述する「液体だれ」との親和性も低くはなかったものの、熱湯5分ジャストで湯切りした場合、ちょっと柔らかめに仕上がります。基礎クオリティが低いわけではないのですが、これまでと同じように「辛旨焼そば」や「北極焼そば」と共通の油揚げ麺でもよかったんじゃないですかね。
たれ
ハイブリッド式からサラブレッド的な味噌だれに
「辛旨焼そば」や「北極焼そば」では、日清焼そばU.F.O.の流れを汲む液体ソースに、蒙古タンメン中本の粉末スープ(辛旨味噌、北極ラーメン)をフレーク状にして合わせている、そんなハイブリッド式の味わいを特徴としていましたが、今回の液体だれにソース味の要素はなく、端的に例えると “辛い焼肉の味噌だれ” みたいな。
「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」に通じるコク深い味噌を軸に、醤油とニンニクを適度に重ね、にぼし調味油や魚粉で「えび魚粉」を際立たせようとしているのですが、これまでの味付けと比較して没個性的な側面が無きにしも非ず。辛味は「辛旨味噌」と同等のレベルには到達しているものの、だいぶ糖類の甘さが強いので、そこが人を選ぶ要因になるかもしれません。
かやく・ふりかけ
かやく(固形具材)は値段相応の満足感
キャベツ、キクラゲ、人参は、おそらく「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」と共通で、そこに謎肉(なぞにく)こと「カップヌードル」の味付豚ミンチを組み合わせたような構成。昨年の「北極焼そば」にはフェイクミート(大豆たん白を主原料とする加工品)を使っていたので、謎肉ライクなダイスミンチの採用は素直に喜ばしいポイント。
でもって別添の「えび魚粉」なんですけど、文字通り100%海老の粉ではなく、粒子の細かい魚粉に少量の海老粉をプラスした代物。前述のように “なぜか独特の生臭さ” を伴うため、小袋を開封してからニオイを確かめた後、好みに合いそうなら少しずつトッピングするのがベストだと思います。
総評
極論になりますが、単純に「おいしい」が「まずい」に割ると前者です。ただ、唯一無二の個性となっていた “ハイブリッド式の味付けではない” ことに加え、昨年の激辛マヨファイヤー的なインパクトもなく、結果的に無難な印象も。まぜそばに魚粉の組み合わせも鉄板なので、液体だれに海老のエキスや蝦醤を使うなど、数ヶ月前に出た「海老味噌」を実直に汁なしアレンジしてほしかったのが正直な意見。
しかし、2022年6月1日から即席めん業界全体(まるか食品を除く)に適用されている価格改定後のリリースにもかかわらず、販売価格は昨年の「北極焼そば」と同じ228円(税込246円)なので、それについては企業努力を感じるポイント。もしかすると世間の値上げに対抗するために、仕様の変更を余儀なくされたのかもしれません。【author・taka :a(大石敬之)】