セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ラーメン＠セブンイレブン（2018）

どうも、taka :aです。

激辛カップ麺ファンの皆様、蒙古タンメン中本ファンの皆様、斯く言う私も鼻息荒く、この日が来るのを今か今かと待ち望んでいたのですが、今年もセブンイレブンやってくれました！

あの “激辛” もとい “極辛” の「北極」が2018年も満を持しての登場です‥

夏季限定の極辛カップ麺！

本日の一杯は、2018年7月10日（火）発売、セブンプレミアム「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」のレビューです。製造は毎度お馴染みの日清食品で、「セブンプレミアム向上委員会」では2018年7月9日発売となっているのですが、この記事では「セブンイレブン」の公式ページに掲載されている発売日に合わせました。

2018年6月18日に創業50周年を迎えた「蒙古タンメン中本」ですが、多数メディアへの露出も多く、またセブンイレブンの顔として絶賛発売中「蒙古タンメン中本 旨辛味噌」の知名度も相俟って、普段あまりラーメンやカップ麺を食べない方でも、お店の名前やカップ麺の存在を知っている方は多いのではないでしょうか。

実店舗のメニュー中、最も辛いと言われているのが「北極ラーメン」で、今回そのメニューを再現したカップラーメンになります。過去には海外ドラマの「シカゴ・ファイア」とコラボした「誠ファイア（2016年8月限定）」や、インターネット放送とのコラボで考案され、うっかり白根社長の口が滑って実現したという「誠スペシャル（2015年11月限定）」など、「北極ラーメン」を超える限定メニューもあったようです。

しかしながら定番メニューでは、「冷し味噌ラーメン」が最も辛いとの呼び声も高いのですが、カップ麺での再現は現段階の技術だと少し非現実的なので（氷を入れたら冷やすこと自体は可能ですが）、今のところカップ麺での再現メニューでは「北極」が最強のランクで間違いないと思います。（2018/07/10現在）

「激辛カップ麺」と呼ばれるカップ麺は汁あり・汁なしともに数多く発売されてきましたが、その中でも「蒙古タンメン中本」の夏季限定メニュー、「北極」の刺激レベルは最強ランクに属しており、その強烈な刺激と旨味に悶絶ないし魅了された方は多いことでしょう。

残念ながら私は2017年発売品を捕獲することができず、最後の実食が2016年（通算3回目のリリース）だったので、前年度との比較はできませんが、2016年よりレギュラーサイズの容器からタテ型ビッグの容器へと内容量が増え、今年も少し大盛りカップでの発売となります。

私は本店の「北極」未体験なので、再現性の高さについてはコメントできませんが、同じく本店は未経験だけどセブンイレブンのカップ麺は食べたことがある方は多いのではないでしょうか。本店は未経験でもカップ麺には精通しているので、その視点からレビューします。

「辛さの中に旨みあり」をコンセプトにした激辛ラーメンの名店「蒙古タンメン中本」の中でも一番辛い「北極ラーメン」を再現。

（セブンプレミアム向上委員会「商品・口コミ」より引用）

めん

ガーリックを練りこんだコシの強い中太ストレート麺は、スープとの相性抜群！

（セブンプレミアム向上委員会「商品・口コミ」より引用）

ジャンクなのに洗練された上品な麺

かなりスープの刺激が強いのと後述する具材のフライドガーリックが並行しているため、麺に練り込まれたガーリックのニュアンスまで正確に感じ取るのは容易ではないかもしれませんが、2016年発売品では気になっていた油揚げ麺特有の風味が少し穏やかになり、スープとの一体感が増しています。一見すると刺激に紛れて分かりにくいかもしれませんが、じっくりと噛むと下味が感じられ、油揚げ麺特有の風味もポジティブに思わせてくれたのも大きな利点ですね。

油揚げ麺特有の風味は皆無と言えませんが、激辛カップ麺と油揚げ麺の芳ばしさはジャンクさの相乗効果を奏でるのに絶妙な相性を誇っていて、さらに練り込まれたガーリックの香味が互いのギアとなり、カップ麺でしか味わえない背徳感が魅力的な独特の世界に誘います。

通常、油揚げ麺というは若干ながら辛味をマスクする性質も備えているのですが、今回のように非常識な刺激のスープを前にしては完全に平伏している状態なので、そのような心配は皆無です。ただただ純粋に、油揚げ麺の芳ばしさが楽しめるでしょう。それでいて麺単体としてのクオリティも高く、日清食品が得意とするストレート麺で、スパッと嚙み切れる加水率の低い歯切れの良さがポイントになっています。麺の表面は滑らかで喉越しが良く、スルスルと入ってくるのですが、スープを弾くような嫌いは見せず、前述したようにスープとの相性は良好。

しかしながら麺の経時劣化耐性は並なので、まだコシが感じられる間の前半に食べ切るためには、それなりの対唐辛子能力が必要かもしれません。

スープ（極辛オイル）

「スープ」大量の唐辛子とすりごまを加え、辛さと深みのある味わいに仕上げました。
「極辛オイル」別添のオイルを加えれば、さらなる辛味を味わえます。

（セブン-イレブン「商品のご案内」より引用）

安心してください、激辛です

あくまで市販品を基準にしますが、正真正銘の激辛スープです。激辛フリークや本家中本で鍛錬されている方にとっては入門編になるかもしれませんが、近くて便利なセブンイレブンで手軽に買えるカップ麺としては非常識なレベルで、その威力は突き抜けています。しかし、「辛さの中に旨みあり」のコンセプト通り、ただ突き抜けて辛いだけのスープではありません。

太い味噌の旨味をベースにガーリックのパンチを強めに重ね、何と言っても擂り胡麻の厚みと芳ばしい風味が大きな特徴と言えます。原材料には小麦粉も含まれているのですが、かなり擂り胡麻の含有量が多く、小麦粉とは違う胡麻のザラついた舌触りを感じるほど大量に入っていました。とろみの強いスープですが、確固たる旨味と擂り胡麻の含有量によって粘度の高さも不自然ではありません。強烈な刺激で圧倒するだけでなく、胡麻の芳ばしさと味噌のコク、さらに豚を中心とした動物系の旨味が相俟って、実に隙のない味わいです。

辣味のタイプは瞬発力があり、のっけから舌を突き刺してくるに攻め込んでくるのですが、引き際も悪くw さらにジリジリと尾を引く刺激を余韻に残す本格派。極辛オイルの刺激は人工的な抽出型になるのですが、ちゃんと粗挽き唐辛子なども多めに入っているので、カプサイシンの刺激だけでなく赤唐辛子特有の芳ばしい香りも意識されているのが嬉しいですね。

そして、もうひとつ欠かせない重要なポイントは甘味。この甘味がコクを深め、じんわりと余韻に響くのですが、辣味をマスクするように全体を覆うのではなく、辣味と交差するようにジワジワと込み上げてくるような旨味を演出します。これによって中毒性が高まり、この思わず後引くような魔性の味わいに魅了された方は少なくないでしょう。つい辛さばかりが先行してしまうかもしれませんが、ちょっと意識してスープの中にある甘味も探してみてください。

より刺激を感じたい方は極辛オイルを入れる前に底から念入りにかき混ぜ、投入後は “スープの表面にオイルを浮かべたまま混ぜずに食べる” という食べ方もありますが、その戦法でいくと後半のインパクトが弱くなるのがネックとなってしまいます。しっかり混ぜても余裕を持って辛いので、バランスよく最後まで刺激を楽しむためにも極辛オイルは全体に馴染ませるのが得策かもしれません。極辛オイルには辛味成分だけでなく、風味をアップする香味油等も含まれているので、やはり躊躇することなく全投入がオススメです。（※個人差あります）

かやく

豚肉、もやし、ごま、フライドガーリック、赤唐辛子、ねぎ

（セブンプレミアム向上委員会「商品・口コミ」より引用）

どの具材も効果的！（※ねぎは飾りです）

通常版の「旨辛味噌」にはキャベツ、豆腐、味付豚肉、人参、キクラゲなどの具材が豊富に入っているのですが、こちらは具材らしい具材といえば豚肉、もやしくらいです。ただ、実際の「北極ラーメン」も具材はシンプルみたいですね。もちろんカップ麺では具材のボリュームこそ通常版の中本に負けますが、これほど乾燥もやしが入っているタテ型カップ麺も珍しいですよ。「でかまる バリシャキ！もやし味噌ラーメン」などの特化型を除いての話ですが、通常は乾燥もやしだとサブ的な扱いなので、これだけ入っていたらメインを張れる具材と言えるでしょう。しかもサイズは太めで、シャキシャキとした歯触りがアクセントが嬉しかったです。

豚肉は量が少なく、しっかり混ぜた後は自力で捜索しなければいけませんが、それほど大変な作業ではありません。それに、東洋水産の味付豚肉には敵いませんが、いつものハムっぽいチップ状の肉具材ではなく、拾って食べると豚肉らしい自然な質感と風味に好感が抱けました。

しかしながらスープの項目でも触れたように擂り胡麻と赤唐辛子がスープに対して効果的に作用し、大量のフライドガーリックも印象に残る項目ですね。スープで強めに感じたガーリックのパンチは、このフライドガーリックから多大な恩恵を受けていたように思います。熱湯5分でサクサクとした歯触りこそ失ってしまう反面、フライドガーリック特有の芳ばしさとホロ苦さは一定量残しつつ、湯戻しの過程でリアルなニンニク感を取り戻し、ガーリックパウダーなどの粉末では打ち出せない具材としてのニンニクを楽しめるのもポイントですね。

総評

★★★★★★★☆☆☆（7）
（標準は★3です）

あいかわらず凶悪な辛さを誇ったカップ麺で、けっして敷居の低い一杯とは言えませんが、他に類を見ない唯一無二の世界観は今年も健在。「辛さの中に旨みあり」のコンセプトが確かに打ち出されている、手放しに大満足な仕上がりでした。しかしながら「辛さの中に旨みあり」を得るためには “辛さの先を見ないといけない” ので、ある程度の経験値と唐辛子に対する一定の辣味耐性が必要になります。辛い食べ物が苦手な方は間違っても購入されないかとは思いますが、通常の中本カップ麺と比較しても段違いの辛さなので、場合によってはヤケドじゃ済まないかもしれません。くれぐれも辛い食べ物が苦手な方は、うっかり手を伸ばさないように気をつけましょう。これまでの「北極」が好きだった方は、安心して手に取ってください。

突き抜けた辛さを打ち出しつつ、大量の擂り胡麻、味噌、ガーリックによって独特の世界観を構築し、何と言っても絶妙な甘味が中毒性を飛躍的にブーストします。本文中でも触れましたが、スープを味わう時には少し意識して擂り胡麻の芳ばしささと甘味を探してみてください。そんな擂り胡麻の影響かと思うのですが、熱湯を注ぐ時は容器の底まで瞬時に熱湯が落ちないので、ゆっくり落ち着いて注ぐように留意しましょう。

今年は本店が創業50周年を迎えた年なので、もうイッパツなにかしら強烈な再現カップ麺が出るかもしれません。私は最寄りのセブンイレブンまで軽く車で往復3時間弱かかるので、そうそう毎日は通えませんが、そこまでして買いに行った甲斐がありました。週一が限界ですけどw 引き続きセブンイレブンの動向からは目を離さないようにします。

辛い食べ物が苦手な人には冗談抜きでオススメできませんし、正直なところ旨辛のバランスでいえば定番の「蒙古タンメン中本 旨辛味噌」が上かもしれません。それに、本店のメニューを愛しているファンからは賛否両論あるかもしれませんが、夏季限定のインパクトをバシッと打ち出し、ひとつの激辛カップ麺としての総合力も高く、今年も大満足の秀作でした。