どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年11月19日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん やみつき屋 激辛 辛味噌キムチ」の実食レビューです。
「やみつき屋」の定番、「辛味噌キムチ」が激辛にアレンジされて新登場! でも、ほんとに激辛‥?
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
やみつき屋 “激辛” 辛味噌キムチ
“マルちゃん” こと東洋水産の「やみつき屋」は、今回のように縦型ビッグだったり、どんぶり型だったり‥油揚げ麺だったりノンフライ麺だったり、カップラーメンだったり汁なし担担麺だったりw 基本、あまり統一性のないシリーズなんですけど、一貫して「味濃いめ」をキーワードに「やみつきになるラーメン」をコンセプトとしているブランドです。
今回の「辛味噌キムチ」というテーマは、シリーズの中でも毎年恒例となっていて、当ブログでは2014年・2015年の評価を及第点の★3、その印象から2016年はスルーして2017年では★5(いずれも移転前のブログで評価)、そして今年の夏(2018年7月16日)に発売された辛味噌キムチは、このブログで上出来の★5と評価し、当時★6をつけようか少し悩みました。
カップ麺業界きってのフリーズドライ白菜キムチを駆使し、そのキムチを主軸としたカップ麺としての総合力が高く、味噌・胡麻・豚の調律が取れた濃厚なスープもおいしくて‥ただ、刺激に関しては例年通り “ピリ辛以下” 。具材のキムチこそ記憶に残る存在ではあるものの、それ以外については強い個性の持ち主ではないのです。
しかし、今回のテーマは公式の「激辛」アレンジ。それはそれは食べるのを楽しみにしていたのですが、もともとピリ辛に毛も生えるか生えないかレベルなので、実際そこまで刺激については期待していません。でも、だいぶ辛そうな雰囲気でハッキリ「激辛」とパッケージでもアピールしていますし、後ろでは炎が燃えたぎっています。カラいというかアツそうw
先ほども触れたように2017年発売品を含め以前のレビュー記事は移転前のブログになるのですが、2018年7月発売品のレビューは当ブログ内に記事をアップしているので、それを “通常版” とし、どのくらい辛くなっているのか、また具材は減っていないかなど、違いを比較するかたちでレビューします。
まだ2018年7月発売品の製造分が賞味期限内なので、もしかするとドンキホーテなどのディスカウントストアやドラッグストア、量販店などのワゴンセールに紛れ込んでいるかもしれません。デザインの基礎は同じなのですが、今回の新商品には「激辛」の文字があるので、すぐに見分けがつくでしょう。
開封
なんだか今回は異様にフリーズドライ(FD)の白菜キムチが赤く見えるのですが、とりあえず別添の小袋は入っていないので、調味オイルでスープが真っ赤! には期待できません。しかし、わざわざ小袋を開封して入れなければいけない手間は省けるため、フタを開けたら熱湯を注いで待つだけというのは利点ですよね。
▼2018年7月発売品
比較すると角度の関係でFD白菜キムチが小さく見えるかもしれませんが、当時と同じような角度とシチュエーションで撮影すると‥
▼今回の激辛バージョン
ちょっとだけサイズダウンしてるかも? それより胡麻が減ったような‥ただ、パッケージのイメージ写真のスープはキムチ鍋っぽくて辛そうな見た目ではありませんが、光度の加減で差が生じているとはいえ粉末スープの色は明らかに赤くなっていました。そしてニオイがスゴいw かなりジャンクで、おいしそうな香り‥だけど、唐辛子特有の芳ばしい香りや本能的にヤバそうな匂いではありません。
販売ルートは「CVS(コンビニエンスストア)」「量販店」「一般小売店 他」となっているのですが、コンビニで購入すると(地域によって販売価格に差は生じるかもしれませんが)税込225円になります。通常版の「辛味噌キムチ」はメーカー希望小売価格が税別205円(当時、ローソンで税込216円)だったので、ちょっと値段は上がっていました。ちなみに製造所が「酒悦」となっているのですが、東洋水産のグループ会社です。
製品情報・購入価格
製品名:マルちゃん やみつき屋 激辛 辛味噌キムチ 販売者:東洋水産 製造所:酒悦 房総工場 内容量:91g(めん70g) 発売日:2018年11月19日(月) JANコード:4901990361866 希望小売価格:210円(税抜) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) |
麺の種類:油揚げ麺 容器種別:縦型ビッグ 容器材質:紙+プラ 必要湯量:430ml 目安 調理時間:熱湯4分 小袋構成:- |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、粉末野菜、チキンエキス、香辛料、卵白)、添付調味料(みそ、香辛料、乳糖、ごま、食塩、豚脂、ポークエキス、発酵調味料、香味油脂、たん白加水分解物)、かやく(白菜キムチ、味付鶏挽肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、かんすい、着色料(カラメル、パプリカ色素、クチナシ、パプリカ粉末、紅麹)、香辛料抽出物、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む) |
【アレルギー表示】 小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチン |
実食開始
今回のカップ麺は開封して熱湯を注ぐだけとはいえ、その熱湯を注ぐ時は最大限の注意を払ってください。というのも麺の構造と粉末スープの兼ね合いから “スムーズに熱湯が容器の底に到達しない” のです。よし! 内側の線まで入ったぞと思ったらマグマが煮えたぎるかの如くボコボコボコ! と下から空気が上がってきて、その後しゅぅ〜っ‥と上記の写真のように表面が干上がります。再び熱湯を注ぎ直すと2回目もボコボコボコ! またかw と、繰り返すこと4回‥
それでも調理後は内側の線より下がっているため、たぶん1回目で入りきったとフタを閉じてしまった場合、麺は戻らない味は濃すぎると散々な結果を招く恐れがあります。これについては前回から訴えていた改善点だったのですが、今回も同じような状態でした。ゆ〜っくり注いでも下から空気が上がり続けて判断しづらいので、お湯を内側の線まで入れる・止める・少し待つ‥内側の線まで入れる・止める・少し待つ‥の動作を落ち着くまで繰り返しましょう。
それでは、実食開始。先ほど刺激に関しては正直そこまで期待していないと書きましたが、東洋水産のニュースリリースには「突き抜けた辛さ!」と書かれているので、最低限 “辛口以上” であることを祈りつつ、「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、辛さレベルとカップ麺としての総合力を判定します。
1食(91g)当たり
カロリー:397kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) エネルギー:397kcal(めん・かやく:318kcal)(スープ:79kcal) |
めん
なめらかでコシのある、太めの角麺。
(東洋水産「ニュースリリース」より引用)
2018年7月の辛味噌キムチと比較して、原材料名及び麺の重量も70gと同じなのですが、ちょっと弾力が衰えました。そんなに厚みがないわりにギュッ、と詰まったような密度の高い “むっちり” とした弾力が印象的な油揚げ麺だったのですが、比較して薄くなったような気がします。
それに、よほど時間をかけて食べなければ最後まで粘り気のある弾力を楽しめたのですが、今回は中盤くらいから軽めの食感に変わってきたので、やや食べ応えは落ちているかもしれません。しかし、それは頭ごなしにネガティブなのではなく、きちんとメリットも感じられます。というのも‥
今回のスープは通常版と比較して辛さが増しているため、麺の存在感が少し弱くなったことでスープの威力が増しているように思えたんです。単純にスープとの相性でいえば、もう少し厚みが欲しいところではあったものの、そんなに油揚げ麺特有のニオイも強くありませんし、スープに埋没するほど頼りないわけでもなく、辛さを引き立てるという点においては優秀だと感じました。
もちろん油揚げ麺臭が皆無とは言えませんが、辛いスープと油揚げ麺は相性がいいので、普段「本気盛」のイメージで敬遠されている方でも比較的にハードルは低いと思います。
スープ
味噌とキムチの旨味をベースに、唐辛子や花椒などの香辛料で辛味を利かせた激辛味噌味のスープ。粗挽き唐辛子・いりごま入り。
(東洋水産「ニュースリリース」より引用)
とまでは言いませんがw 辛さは激辛が好きならサクサク進めるフツーに辛口(ぜんぜん激辛未満)、辛い食べ物が好きなら辛口ちょい上(どっちにしろ激辛ではない)、辛い食べ物が苦手なら近付かないようにしましょう、くらいなので、騒ぐほどの辛さではありません。ただ、味はバッチリおいしいです‥
【通常】みそ、ごま、食塩、香辛料、豚脂、砂糖、ポークエキス、発酵調味料、たん白加水分解物、香味油脂 |
【激辛】みそ、香辛料、乳糖、ごま、食塩、豚脂、ポークエキス、発酵調味料、香味油脂、たん白加水分解物 |
上記の表は添付調味料(スープ)の原材料になるのですが、ほぼほぼ構成は同じです。香辛料(唐辛子)の含有量が増え、新たに香味油脂を追加。砂糖が乳糖(ラクトース)に変わって含有量が増えているのですが、ラクトースの甘味度はショ糖(砂糖)を100として約20位なので、甘すぎることなくスープに自然な奥行きを与えてくれています。これいいなぁ‥
ベースは赤味噌のカドを抑えつつ、全体がボヤけないように輪郭を残している濃いめの味噌に豚脂とポークエキスを重ね、ずっしりとした重心の低いテイストに仕上がっているのですが、唐辛子との力関係は良好で、濃い味でも大味ではありません。残念ながら花椒は今回もオマケ程度だったので、刺激のダブルパンチに期待していると肩透かしを食うことになります。とりあえず “パッケージでは大々的にアピールしていない” ため、見逃しましょう。
唐辛子の刺激についても常識的な品種(ハバネロ以下)を少し多めに加えているような程度ですし(※でも辛口です)、そのせいか主役級の存在感だったゴマの量が一目瞭然に減っていたのですが、それでもプチッと芳ばしい風味と食感が心地よく、また具材のキムチもスープに対して働きかけています。
かやく
FD キムチ、味付鶏挽肉、ねぎ。
(東洋水産「ニュースリリース」より引用)
まずキムチの量ですが、体感的には少ないと思いませんでした。白菜キムチは2種類入っていて、写真の向かって左側にあるクタッ‥としたキムチが最初にブロック状だったフリーズドライのキムチ、右側の白っぽい厚みのあるキムチが通常乾燥のキムチ。で、実際に “具材としての存在感が大きい” のは、フリーズドライじゃなくて “通常乾燥のキムチ” なんです。
けっこう歯応えがありますし、サイズも大きくて風味もトップクラス。しかし、風味についてはフリーズドライの面目躍如です。食感こそクタクタで頼りないものの、だからこそ麺と一緒に絡めて食べる楽しみがあって、この一体感については分厚いキムチだと真似できません。それに程よい酸味が浅漬け和風キムチとは違う古漬け系の本格さを表現し、スープとの兼ね合いもあって以前よりキムチも辛くなったように感じました。
しかし、スープも含めて色についてはパプリカ色素やパプリカ粉末が使用されているため、100%唐辛子ではありません。ねぎは飾り、味付鶏挽肉も援護射撃的な存在感になるのですが、小さな味付鶏挽肉は意識しなくても麺やスープと一緒に飛び込んでくるので、旨味のブースト要員として効果的でした。この手法は、東洋水産が頻繁に用いてくるものです。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(5)
(標準は★3です)
今回のカップ麺、東洋水産「マルちゃん やみつき屋 激辛 辛味噌キムチ」は、正直なところ麺の頼りなさが否めず、この辛さでは激辛カップ麺として認定することはできないのですが、普段から刺激が控えめな “辛味噌キムチシリーズ的には” 激辛でも差し支えないでしょう。前述したように辛さレベルは激辛好きだと不満、でも苦手な人は避けましょう‥なので、それについての期待値は各位調節してください。
あと、「やみつき屋 辛味噌キムチ」の特徴である「ごま」の量も減っていたので、主観的な満足度は★4なんですけど、おいしいかマズイかで単純に評価したら美味しいです。今回の麺なら「本気盛」が少し苦手な方でも比較的に食べやすいと思いますし、あいかわらず “具材のキムチを楽しむカップラーメン” としてのバランスは整っていたので、総評は★5としました。
地味に値上がりしてるけどw やみつき屋の辛味噌キムチにもう少し刺激があったらなぁ‥と感じていた方にとっては朗報です。