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最強こってり爆誕!? 焼豚ラーメン【推し】シリーズ第5弾「こってり豚骨推し」に開発の本気を見た

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サンポー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年11月21日(月)新発売、サンポー食品のカップ麺「焼豚ラーメン こってり豚骨推し(二代目)」の実食レビューです。

濃厚豚骨マニアに捧げる渾身の推しラーメン!? 焼豚ラーメンの新たな魅力と可能性を発信する「推し」シリーズ第5弾は “香辛料・糖類不使用で豚骨の美味しさを追求した” 至高の一杯!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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焼豚ラーメン こってり豚骨推し 2022

焼豚(やきぶた)ラーメンとは、1978年(昭和53年)8月の発売以来、現在もサンポー食品が製造・販売を続けているカップラーメンで、九州を代表するソウルフードであり、同社の絶対的エースといっても過言ではないブランド。基本となる「九州とんこつ味」を筆頭に、それとは異なる特色を備えた「長浜とんこつ」や「熊本とんこつ」「博多辛ダレとんこつ」なども展開しているのですが‥‥

「こってり豚骨推し」は “九州とんこつ味” を超えるのか

今回の新商品「焼豚ラーメン こってり豚骨推し」は、焼豚ラーメンの新たな魅力や食べ方を発信する「推し」シリーズ第5弾のフレーバーで、ひたすら豚骨と向き合い、日夜研究を続けているサンポー食品の開発者が “さらに豚骨の美味しさを追求した至高の一杯” とのこと。1年前に登場した「推し」シリーズ第3弾(2021年10月11日発売品)と同じタイトルを冠しているため、進化の度合いが問われます。

あらためましてサンポー食品(SANPO FOODS Co.,Ltd.)とは、佐賀県三養基郡基山町に本社・工場を置き、即席めん(カップめん、棒状ラーメン)及び乾めんを製造している食品メーカーで、現在を遡ること100年以上、1921年(大正10年)1月に創業した「米穀卸大石商店」が前身。当初は文字通り米卸売を生業としていましたが、1949年(昭和24年)6月に麺事業の「株式会社旭製粉製麺所」を設立。

1959年(昭和34年)4月に棒ラーメンの元祖「三宝(みたから)ラーメン」を発売し、顧客の間では “発音しづらい” との理由から「さんぽう」の呼び名で親しまれ、それを受けた当時の旭製粉製麺所は、1965年(昭和40年)12月に社名を現在の「サンポー食品株式会社」に改称します(ちなみに現在の社是である「真心」「創造」「進化」は “三宝” に由来し、創業100周年を機に定められました)。

2021年にヤカンちゃんのデザインも刷新

そして、1978年(昭和53年)8月に「焼豚ラーメン」を発売して以降、現在は「九州三宝堂」(ご当地シリーズのリブランディング)や「名店シリーズ」「ばりよか」などの即席カップめん、棒状ラーメン、乾めんを通じ “九州の「うまい」をカタチに” しているのですが、商品の9割以上は豚骨といっても過言ではありません。まさに筋金入りの豚骨マニア‥‥いや、業界きっての豚骨フリークかもしれない。

そんなサンポー食品が自信を持って送り出した「焼豚ラーメン こってり豚骨推し(二代目)」に関するニュースリリースを見ると、そこには “まさに濃厚豚骨ラーメン好きに捧げる渾身の推しラーメンです。豚骨ラーメンの本場、九州の地で長年豚骨ラーメンに向き合ってきたサンポー食品がお届けする豚骨スープの奥深さをぜひご堪能ください” という力強い訴求があるため、おもわず期待が高まる展開。

ちなみにパッケージの「推しポイント」には “こってり濃厚 あふれる豚骨の旨味” という訴求があり、これについては前回発売品(「推し」シリーズ第3弾)から変わっていないのですが、手元の資料によると、豚骨の旨味がダイレクトに味わえるように “香辛料・糖類不使用” も「推しポイント」らしく、さらに “お店のように本格的な味わいの厳選した豚骨エキス使用” というのも見どころ。

(左)推しシリーズ第3弾 /(右)推しシリーズ第5弾

また定番の「焼豚ラーメン」と比較して “約2倍のポークオイル” を配合し、こってりクリーミーな味わいに仕上げているのだとか。このブログで2021年10月11日発売の「焼豚ラーメン こってり豚骨推し(初代)」は高く評価しているため、どれほどの進化が体感できるのか、前回発売品との比較はもちろん「焼豚ラーメン(九州とんこつ味)」との違いや共通点についても言及しながらレビューします。

開封

3種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と「粉末スープ」に、後入れ「調味油」の計3種。業界きっての多さといっても過言ではない粉末スープの使用量に、寒い日は調理前に凝固している豚脂たっぷりの調味油、ハート型の焼豚など、いずれもサンポー食品を象徴するアイテムで、なかでもハート型の焼豚は「焼豚ラーメン」だけに許されたトッピング。

ラードの香りもサンポー食品らしいと思える個性

麺はラード配合の食用油で揚げたフライ麺で、熱湯を注ぐ前からラードに由来する芳ばしさが印象的。なかには寿がきや食品の関東工場(以前にテーブルマークが保有していた加ト吉水産フーズ部群馬工場)に製造の一部を委託している、ノンフライ麺を使った商品も存在するのですが、サンポー食品といえば問答無用でフライ麺ですよ。

メーカー希望小売価格の設定は214円(税別)なので、いつもの「焼豚ラーメン」と同じ値段。コンビニだと九州エリアのセブンイレブンで取り扱われているですが、サンポー食品のカップ麺は九州を出た途端にエンカウント率が低下するため、売ってない地域も多いでしょう。ただ、イトーヨーカドーをはじめとするセブン&アイのGMSでは取り扱いが多いようなので、販売店の参考にしてください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:焼豚ラーメン こってり豚骨推し
製造者:サンポー食品株式会社
製造所:本社工場(佐賀県三養基郡基山町大字長野230)
内容量:91g(めん65g)
商品コード:4901773101481(JAN)
発売日:2022年11月21日(月)
実食日:2022年11月25日(金)
発売地域:全国
小売価格:214円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:340ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:3袋(焼豚・粉末スープ・調味油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、植物たん白)、スープ(ポークエキス、豚脂、食塩、ポテトパウダー、しょうゆ、ねぎチップ、たん白加水分解物、植物油脂)、かやく(焼豚)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(キサンタン)、炭酸カルシウム、セルロース、乳化剤、かんすい、pH調整剤、カラメル色素、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、(一部に小麦・乳成分・大豆・豚肉・ゼラチンを含む)※本品は、えびを使用した設備で製造しています。

実食開始

かやくの上に粉末スープを開けるのがポイント

別添の小袋は「かやく」と「粉末スープ」のみ先入れで、前述のようにサンポー食品のカップラーメンは粉末スープが多いことから、それを溶かしやすくするために、まずは「かやく」を麺の上に開け「粉末スープ」の順に入れるのがポイント。お湯を注ぐときも粉末スープの上に狙いを定め、ゆっくりと溶かしながら注いでください。

この時点で “こってり” は申し分ない

「調味油」は後入れなので、熱湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと3分。時間になったらフタを剥がし、フタの上で温めておいた「調味油」を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。見るからにトッピングはシンプルですが、湯気に乗ってくる豚骨は芳醇で、あらためて調味油の多さに驚愕。大盛りバケツ型に使うレベルというか、すくなくとも標準サイズ用ではないw

ちなみに昨年の「こってり豚骨推し」と比較して、カロリーは450kcalから445kcalに減り、脂質も23.9gから23.7gに減っているのですが、香りの重みは増した印象で、少なくとも定番の「九州とんこつ味」とは完全に別物。はたして昨年以上の出来栄えなのか、引き続き前回発売品からの進化に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(91g)あたり
カロリー:445kcal
たん白質:9.7g
脂  質:23.7g
炭水化物:48.2g
食塩相当量:5.1g
(めん・かやく:2.1g)
   (スープ:3.0g)
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.27mg
カルシウム:320mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

たぶん定番の油揚げ麺

5.0

サンポー食品の油揚げ麺には、いくつかのパターンが存在し、定番の「焼豚ラーメン(九州とんこつ味)」に使われているのは22番の切刃(溝巾1.4mm)で切り出した中細麺。公式のニュースリリースや手元の資料にも “ラー麦使用” の訴求はないため、原材料名とサイズ感から察するに、定番の「焼豚ラーメン」と同じ麺を使っている、という認識で問題ありません。

とろみ成分の関係でフライングしないほうが吉

たとえば粉末スープのpH(水素イオン濃度)に反応したり、とろみ成分の量だったり、そういった要因で食感が変わることもありますが、食べ始めのコリッとした心地好い食感に、加水率が低めの歯切れ感、調理後も芳ばしいラードなど、いつもの「焼豚ラーメン」に通じる魅力を漏れなく踏襲しているため、ファンの期待を裏切らない、ふるさとのような安心感が楽しめます。

逆に初めての方でも油揚げ麺に抵抗さえなければ楽しめると思いますし、ラードの芳ばしさも後述するスープにバシッとハマッている、むしろノンフライ麺だったら成立しないよね? くらい相性がいいので、サンポー食品らしさがフルスロットルでプラスに働いていました。

スープ

開発の本気は伊達じゃない

6.5

思い返せば昨年の「こってり豚骨推し」も糖類・香辛料不使用だったので、そのコンセプトは変わっておらず、ポテトパウダーでザラついた舌触りを演出していたり、増粘剤(キサンタン)で粘度を高めていたり、濃厚さの指標は豚骨の甘さに向いていたり、けっこう共通点は多かったのですが、原材料からホエイパウダー(乳製品)を省いているのは大きな違い。

たとえば原材料名の「ねぎチップ」を「ねぎ」に書き換え、前述の「ホエイパウダー(乳製品)」を抜き出すと、実は昨年と一言一句まったく同じ並びになるのですが、一般的にネガティブとされる癖を抑えつつ、昨年よりも骨っぽさは強くなり、なるほど舌に残る旨みも増しています。

こってり〜

そして「調味油」の量は定番の「焼豚ラーメン」と比較して1.5倍ないし2倍ほど入っている、というのも昨年からの共通点なのですが、たぶん使ってるオイルちょっと変えてますよね? あるいは粉末スープとの兼ね合いか、今年も豚骨臭や獣臭は抑えてありますけど、豚脂に由来する芳ばしさが強くなっているような、それが粉末スープの骨っぽい部分と結び付き、全体の濃度が飛躍的にブースト。

やや粉末スープの粘度が高いこともあり、とにかく “こってり” としたテイストなのですが、おかげで「こってり豚骨推し」という商品名に嘘偽りのない重厚な仕上がりで、昨年よりもワンランク上の味わいにブラッシュアップしていました。

かやく

焼豚ラーメンのアイデンティティ

5.0

ハート型の焼豚はサイズこそ薄いものの、面積は広く、ちょっと濃いめの味付けで食べ応えあり。また「焼豚ラーメン」を象徴するアイデンティティのようなアイテムなので、さすがの存在感。ネギは粉末スープの小袋に同梱されているため、スープとの一体感が高く、妙にスープとの相性がよかったこともあり、少量でも印象に残りました。

総評

6.0

焼豚ラーメンの「推し」シリーズ第5弾にして2度目の「こってり豚骨推し」でしたが、なんのこれしき二匹目のドジョウを狙ったような浅い企画ではありません。たしかにシリーズ第3弾との共通点は多かったものの、それと比較して豚骨の太さと豚脂の香りが強くなり、余韻も長く続くなど、たしかな進化を体感しました。

前述のように九州を出ると途端にエンカウント率が低下するので、地域によっては入手困難な商品になりますが、もとよりサンポー食品のカップラーメンが好きな方はもちろん、豚骨の甘さと豚脂に比重を置いた “こってり” に興味をそそられた方は、初見でも積極的に試してみてください【author・taka :a(大石敬之)】

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