どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年4月5日(火)新発売、日清食品のカップ麺「渡なべ監修 やみつきブラック」の実食レビューです。
ファミリーマート×ラーメンデータバンク共同開発カップ麺ついに最終章!? 取りを飾るのは業界最大手と「渡なべ」の最強タッグ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
渡なべ監修 やみつきブラック
渡なべ(わたなべ)とは、有限会社渡なべスタイルの代表であり、これまで数々のラーメン店をプロデュースしてきた敏腕ラーメンコンサルタント・渡辺樹庵(じゅあん)その人が立ち上げた渡なべスタイルの1号店で、2002年(平成14年)4月21日に高田馬場2丁目でオープン。濃厚な豚骨魚介系のスープを基本としながら、不定期で提供される “渡なべ流” の「限定らーめん」にも定評があります。
今回の新商品「渡なべ監修 やみつきブラック」は、過去に「渡なべ」の店舗で提供されていた限定メニューを再現したカップラーメンで、情報サイトの運営やグルメイベントを企画するラーメンデータバンクと共同開発。ファミリーマート×ラーメンデータバンク共同開発カップ麺の最後を飾る一杯ということで、この企画も締め括りとなりました。
ファミリーマート×ラーメンデータバンク共同開発カップ麺とは、国内大手カップ麺メーカー5社(エースコック・サンヨー食品・東洋水産・日清食品・明星食品)協力のもと、自称 “日本一ラーメンを食べた男” として知られるラーメン評論家・大崎裕史(おおさき ひろし)さん推薦による名店の味を再現する大掛かりな企画。
2021年9月28日発売の第1弾「利尻らーめん味楽本店監修 焼き醤油味らーめん」(サンヨー食品)を皮切りに、同年10月26日発売の第2弾「支那そばや監修 醤油らぁ麺」(明星食品)、2021年12月7日発売の第3弾「麺屋剛監修 剛麺 とんこつ味」(エースコック)、2022年2月1日発売の第4弾「さんくるげ 辛いらぁ麺」(東洋水産)と順番にリリースされ、いよいよ取りを務めるのは日清食品。
出典:HOME > キャンペーン > ラーメンデータバンクイチオシ > 渡なべ監修 やみつきブラック(ファミリーマート)
シリーズ第5弾となる「渡なべ監修 やみつきブラック」のモデルになった限定メニューについて、ファミリーマートの公式ウェブサイト内にある特設ページで大崎会長が “札幌ラーメンと富山ブラックという二つのご当地ラーメンを合体させたような-・” とコメントしており、ご当地ラーメンを渡なべ流にアレンジした限定メニューの中でも “一番印象に残っている” ほどの美味しさだったとか。
おそらくモデルになったのは「札幌ブラック」で、限定的とはいえ過去に何度も「渡なべ」で提供していた人気商品。スープは札幌といえばの味噌ではなく醤油味で、たっぷりの黒胡椒をトッピングした見た目は富山県富山市の「富山ブラック」を彷彿とさせるビジュアル。しかし、中華鍋で野菜を炒め、そこにスープを注ぎ入れる技法や熟成縮れ麺(たまご麺)を融合させているところが「札幌」たる所以。
それを “さらにカップ麺として美味しく作り上げるために再アレンジした” のが「やみつきブラック」ということで、店主の渡辺樹庵さん曰く “今回のカップ麺は、野菜を炒めた香りを加えたりして、商品名どおりに『やみつき』になる味わいを作り上げ、さらには『ブラック』という名前に負けないインパクトを重視しました” とのこと。
出典:HOME > キャンペーン > ラーメンデータバンクイチオシ > 渡なべ監修 やみつきブラック(ファミリーマート)
さらに “今までとは違った感じに仕上げたかったので日清食品さんには何度も味の調整をしていただき、イメージしていたデキになったと思います。店の味わいを再現しながらも、カップ麺として美味しく食べていただけるようにアレンジしたので、多くの人に食べて欲しいと思います” とのコメントもあったので、カップ麵としての美味しさについても重視しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製香味油」が1袋。渡なべのロゴを印刷した特注のデザインで、こだわりが伝わってきます。土台となるスープについては “ニンニク×焦がし醤油のWの旨み!” とアピールしているため、焦がしの芳ばしさと前述の野菜を炒めた香りの演出も注目したいポイント。
具材はキャベツ、味付肉そぼろ、たまねぎ、ネギの組み合わせで、黒い粉末スープの塊も印象的。原材料名に “植物炭末色素” の表示があるため、それで着色しているのでしょう。ちなみに外装フィルムを破いた瞬間からニンニクの主張が強く、それはフタを開けた途端にブワッと押し寄せてくるので、ニンニクのインパクトについては申し分なさそうな雰囲気。
今回もファミリーマート×ラーメンデータバンク共同開発カップ麺シリーズの例に漏れず、ニュースアプリ「SmartNews(スマートニュース)」の「ラーメンチャンネル」にて「渡なべ監修 やみつきブラック」が “50円(税込)で買えるクーポンが抽選で5,000名に当たる” キャンペーンなどを実施しているため、やや倍率は高めですが、狙ってみてください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:渡なべ監修 やみつきブラック 製造者:日清食品株式会社 製造所:F・静岡工場(静岡県焼津市相川17-2) 内容量:94g(めん70g) 商品コード:4902105272022(JAN) |
発売日:2022年04月05日(火) 実食日:2022年04月05日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:228円(税込) ファミリーマート通常価格:212円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製香味油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、チキンエキス、植物油脂、大豆食物繊維)、スープ(豚脂、食塩、粉末しょうゆ、でん粉、植物油脂、小麦粉、香辛料(にんにく、胡椒)、酵母エキス、糖類、たまねぎ、香味油、チキン調味料、ポーク調味料)、かやく(キャベツ、味付肉そぼろ、たまねぎ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、かんすい、香料、炭酸Ca、増粘多糖類、酸味料、トレハロース、マリーゴールド色素、植物炭末色素、香辛料抽出物、セルロース、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、フラボノイド色素、クチナシ色素、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。原材料に卵粉などは使用していませんが、黄色味が強く、縮れのある形状から、漠然と札幌の熟成ちぢれ麺を彷彿とさせるビジュアル。わざわざ容器の半分から下の位置に固定してあるのは、戻りムラを生じさせないための工夫と思われます。
別添の特製香味油は後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら特製香味油を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。なるほど「やみつきブラック」という商品名にも納得の黒さで、引き続き香りにおけるニンニクのインパクトも申し分なく、炒め野菜の香りも印象的。
ファミリーマート×ラーメンデータバンク共同開発カップ麺ということで、ほかのコンビニでは手に入らない商品になりますが、エンカウント率は低くないでしょう。それでは、引き続き「めん」「スープ」「具材」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(94g)あたり |
カロリー:359kcal たん白質:8.2g 脂 質:8.0g 炭水化物:63.5g 食塩相当量:7.8g (めん・かやく:2.9g) (スープ:4.9g) ビタミンB1:0.34mg ビタミンB2:0.39mg カルシウム:182mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:359kcal(めん・かやく:284kcal)(スープ:75kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
なるほど富山よりも札幌を意識した質感
スープとの一体感を高めるためにチキンエキスを配合し、大豆食物繊維でコシを強化している-・というのは日清食品のノンフライ麺に共通するポイントで、前述のように卵粉などは練り込まれていませんが、イメージとしては富山ブラックよりも札幌の濃厚な味噌ラーメンで定番のタイプ。
そのビジュアルも然る事乍ら、実際の食感としても札幌の熟成ちぢれ麺を思わせる力強さと深さがあり、密度の高い弾力が食べ応え底上げしてくれます。そこまでサイズが太いわけではないのですが、どんな理由があってもフライングは厳禁で、熱湯5分ちゃんと守るのがノンフライ麺のポテンシャルを引き出すために大切なポイント。いや、むしろ長めに待つくらいのスタンスで問題ありません。
この時期は気温が低い地域も多いと思うので、たとえば室温が低かった場合、熱湯5分でも部分的な戻りムラが気になると思います。そう簡単に伸びる麺ではありませんから、5分後に特製香味油を加え、粉末スープを完全に溶かした後、さらに2〜3分くらい休ませるのがオススメの食べ方。小麦の風味や弾力もナチュラルになるので、ちょっと意識してみてください。
スープ
個性を抑制された優等生かと思いきや‥‥
醤油は粉末なので、液体ならではのコクやキレには至っておらず、黒胡椒の効かせ方も常識的。ただ、それが物足りないわけではありません。味のバランスを慎重に計算しつつ、植物炭末色素でインパクトを強めたことが功を奏し、漆黒の見た目でもショッパさは控えめなテイスト。
土台は食べやすい富山ブラック的な感じに仕上がっているのですが、そこに切り込むニンニク(ガーリックパウダー)については明白で、喫食のタイミングに注意が必要なレベルには到達しています。
ここに札幌らしいアクセントを付けてくれるのが「特製香味油」で、ラードを中華鍋で熱し、野菜を炒めたような芳ばしさが加わることで、ありそうでなかった組み合わせを実現。食べ始めは「もっと黒胡椒をバチッと増やしたほうがインパクトあったのに‥‥」などと感じたのですが、この量だからこそ食べ飽きない、万人受けするギリギリのラインを狙いながらも “やみつき感” が表現できているのだなと。
いつもよりスープを飲み過ぎてしまったのに、あと一口だけ‥‥と、後ろ髪を引かれる味だったので、なるほど「やみつきブラック」は伊達じゃありませんでした。
具材
ちょっと量は少ないけど問題ない
具材の量は全体的に控えめですが、みずみずしいキャベツがオアシスで、逆にスパイシーな味付肉そぼろはスープの力強さを押し上げる存在。さほどネギは目立っておらず、しかしながらタマネギは特有の香味がスープと相性抜群で、もはやキャベツと味付肉そぼろを減らしてタマネギを増量してほしいと感じたくらい。
コシの強いノンフライ麺とスープの個性で充分に元は取れた感じだったこともあり、量の多さ・少なさについては気にならなかったです。
総評
最初は “札幌×富山ブラックのわりに、けっこう大人しいんだな” と思ったのですが、食べ終わってから抱いた感想は「また食べたい」だったので、なるほど緻密に計算された濃度だったんだなと素直に納得。味が濃すぎたり、それでインパクトが強すぎたり、そういうカップラーメンは “とりあえず1回でいいかな” と感じることも多いので、あらためて勉強になりました。
ひとつ難点を挙げると、強靭なノンフライ麺に戻りムラが発生する場合があるため、ひとまず熱湯5分は守ること。時間に余裕のある方は、2〜3分ほど追加で休ませて、麺のポテンシャルを最大限に引き出してください【author・taka :a(大石敬之)】