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【実食】泡盛を使用したカップ麺「全国グルメ旅×わかめラーメン 沖縄 島そば」レビュー

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エースコック

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年4月22日(月)新発売、エースコックのカップ麺「全国グルメ旅×わかめラーメン 沖縄 島そば」(236円+税)の実食レビューです。

本製品には泡盛を使用して‥‥います!? 島そばらしい幅広めんとコーレーグース風調味料で沖縄(ウチナー)旅気分!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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全国グルメ旅×わかめラーメン 沖縄 島そば

全国グルメ旅×わかめラーメンとは、1983年(昭和58年)6月の発売以来、おいしい&ヘルシーで親しまれている「わかめラーメン」の変わり種で、自宅にいながら “全国グルメ旅が楽しめる„ をコンセプトに新開発。ゴールデンウィークを目前に控え、旅行意欲が高まっているタイミングに、人気観光スポットの「北海道」と「沖縄」をテーマにした新フレーバーを展開してきました。

わかめラーメンの沖縄そばインスパイア

今回の新商品「全国グルメ旅×わかめラーメン 沖縄 島そば」は、沖縄の島そばを彷彿とさせる幅広めんに、別添のコーレーグース風調味料で現地の魅力を再現した一杯で、沖縄そばにアーサ(ヒトエグサ)のトッピングは想像に難くないけれど、わかめが主役とはイメージ的にも珍しい組み合わせ。ちなみに「沖縄そば」と一口に言っても、地域ごとに特徴が異なることをご存知でしょうか。

いわゆる「沖縄そば」として全国的に認知されているのは、もっともポピュラーなスタイルで、琉球王国(1429年 – 1879年)の宮廷料理にルーツを持つ沖縄の国民食。名称に「そば」を含んでいても、そば粉は使用しておらず、その形状と色合いから「うどん」のようにも見えますが、製麺時に梘水(かんすい)を使用しているため、食品の分類上は “中華麺„ にカテゴライズされています。

しかし、まだ梘水の入手が困難だった戦前は、ガジュマルなどの木を燃やした灰を水に入れ、その上澄み液(灰水)をアルカリ剤にしていた歴史があり、今でも昔ながらの製法で作られる沖縄そば(沖縄すば)は「木灰(もっかい)そば」と呼ばれているのですが、現地でも食べらる店舗は限られます。そして、沖縄そばを象徴するトッピングといえば、即席カップめん業界でも紅生姜が定番化していますが——

※画像は「きしもと食堂」1905年(明治38年)創業

老舗の沖縄そば店や伝統を重んじている専門店では、紅生姜よりも針生姜を使用する店舗が多く、また市街地の中心部を離れると、島こしょう(ヒバーチ、ヒハツ)が決め手の「八重山そば(石垣そば)」、かつての風習から具材を麺の下に隠すスタイルが生まれた「宮古そば」、豪快な手打ち太ちぢれ麺が特徴的な大東諸島で食されている「大東そば」など、地域によって呼び名や個性が変わる奥深い世界。

このページでレビューする「全国グルメ旅×わかめラーメン 沖縄 島そば」は、タイトルに「島そば」を含んでいるため、沖縄の市街地で提供されているオーソドックスな「沖縄そば」ではなく、島ごとに独自の進化を遂げたスタイルをイメージしているのでは‥‥などと、けっこう深読みしていたのですが、パッケージを見ると写ってますね、イメージ画像に紅生姜。

というわけで、もっともオーソドックスな「沖縄そば」をイメージしているのだと思われますが、前述のようにアーサではなく “わかめ„ のトッピングは珍しい組み合わせ。さらに、島唐辛子を泡盛に漬け込だ、沖縄の地元食材を彷彿とさせる「コーレーグース風調味料」を別添しているため、そこも見どころ。

「北海道 蟹だししょうゆ」も同時発売

ちなみに “北海道産花咲ガニだし„ を使用していた同時発売品「全国グルメ旅×わかめラーメン 北海道 蟹だししょうゆ」は、ひとつ前のページでレビュー済み。評価や感想などの詳細が気になる方は、以下の関連ページをご参考ください。

【実食】花咲がに使用、全国グルメ旅×わかめラーメン「北海道 蟹だししょうゆ」レビュー

開封

液体スープがコーレーグース風調味料と思われ

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく入り粉末スープ」に、後入れ「液体スープ」の組み合わせで、おそらくコーレーグース風調味料は後者。先ほど軽く触れたように、コーレーグース(コーレーグス)は辛味の強い島唐辛子を泡盛に漬け込んで作る調味料で、容器の側面には “※本製品には泡盛を使用しています„ との記載があります。

まじか

エースコックのニュースリリースやパッケージにも「コーレーグース調味料」ではなく「コーレーグース調味料」と記載されているので、その理由を考えてみた結果、たとえば洋酒入りチョコよろしく “お酒が入っていますので、運転時などは-・„ とか “アルコール分 n%„ などの表示は見当たらない、つまり泡盛を使っているけどアルコール分は飛ばしている、というのが○○風たる所以なのかなと。

数年前、沖縄そばに多量のコーレーグースを使用し、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで現行犯逮捕された、みたいなニュースを目にしたことがあるんですけど、いったい何本入れたんだ‥‥? などと、余談はさておきメーカー希望小売価格は236円(税別)なので、いつもの「わかめラーメン ごま・しょうゆ」と同じ値段。スーパーやドラッグストアであれば、高くても税込200円以下が相場になると思います。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:全国グルメ旅×わかめラーメン 沖縄 島そば
製造者:エースコック株式会社
製造所:兵庫工場(兵庫県たつの市神岡町東觜崎308)
内容量:70g(めん60g)
商品コード:4901071404161(JAN)
発売日:2024年04月22日(月)
実食日:2024年04月24日(水)
発売地域:全国
小売価格:236円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:2袋(かやく入り粉末スープ・液体スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白)、かやく入りスープ(食塩、わかめ、魚介パウダー、砂糖、たん白加水分解物、粉末しょうゆ、香辛料、ポークエキス、紅しょうが、香味油)、スープ(食塩、泡盛)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、酒精、香料、微粒二酸化ケイ素、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、増粘剤(キサンタンガム)、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、酸味料、(一部に小麦・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

第一印象は完全に和風カップめん

別添の小袋は「かやく入り粉末スープ」のみ先入れで、かなり魚粉の主張が激しく、白っぽい麺の見た目も影響し、これカップうどんだっけ? みたいなファーストインプレッション。それから「わかめラーメン」といえば、ときに奇抜な変わり種でも熱湯3分を基本としているところ、今回は熱湯5分となっているため、調理の際は留意してください。

追いワカメなしでコレ

「液体スープ」は後入れなので、かやく入り粉末スープを空けてから(スープに充分熱湯をかけ、よく溶かしながら)お湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「液体スープ」を入れ、よくかきまぜてお召しあがりください——と、調理方法に記載されているのですが、コーレーグース風調味料の効果を確かめるべく、液体スープは途中で加えてみることに。

熱湯5分の太麺と魚粉の強さは「わかめラーメン」らしからぬポイントになりますが、あいかわらずの圧巻わかめにブランドのアイデンティティが滲み出ている調理直後。はたして沖縄の島そばを彷彿とさせる旅気分が味わえるのか、それとコーレーグース風調味料の効果や辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(70g)あたり
カロリー:286kcal
たん白質:6.0g
脂  質:10.6g
炭水化物:42.9g
(糖  質:40.5g)
(食物繊維:2.4g)
食塩相当量:5.5g
(めん・かやく:1.6g)
   (スープ:3.9g)
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.30mg
カルシウム:235mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:286kcal(めん・かやく:264kcal)(スープ:22kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

想像していたよりも優しい口当たり

4.0

沖縄そばには梘水を使用しているため “中華麺„ に分類されると前述しましたが、一般的な中華麺に使われる梘水のボーメ(糖液の濃度)は平均5〜6度となっているのに対し、沖縄そばの定義では2度~4度と低く、熟成時間も30分以内と短め。また主原料となる小麦粉は、たんぱく質11%以上・灰分値0.42%以下と厳密に定められているので、ボソボソとした固有の食感が特徴となっています。

こう見えて、なめらかです

もちろん、あれこれ独自に配合した、オリジナルの沖縄そばを提供している専門店もありますけど、さておき今回の油揚げ麺にも梘水を使用しているため、うどんっぽい見た目でも分類上は中華麺。表面は滑らかで、沖縄そば固有の無骨さとは異なるけれど、カップうどんのソレとも違う、梘水を使用したからこその弾力性が和風麺との区別化に貢献。

はたして沖縄そばの臨場感が楽しめるのかと聞かれたら、もうちょっと加水率を下げ、強付きを持たせたほうがイメージ的に‥‥などと答えますけど、後述するスープとの相性は悪くありません。また「わかめラーメン」に使われる油揚げ麺としては個性的で、そういえば “エースコックの揚げ油に由来するニオイが気にならなかった„ というのも食後にハッとさせられたポイントです。

スープ

カツオすげぇ

5.0

原材料名の並びを見ても食塩・わかめに次いで「魚介パウダー」の記載があるように、その主張は特筆すべきほどに強く、どのくらい強いかって、食後は容器の内側に魚粉のエンジェルリングが残るレベル(個人差はあると思いますが)。そのためイニシアチブは完全に魚粉が握っているような状態で、わかめから滲み出てくる磯の風味もあり、味の系統的には和風にカテゴライズされるでしょう。

しかし、その脇を固めるポークエキスの下支えと、ほんのり紅生姜の酸味が相俟って、沖縄そばの雰囲気が皆無というわけではありません。さらにトリップ気分を高めてくれるであろう別添の「液体スープ(コーレーグース風調味料)」は、スープに入れてしまうと見た目に分からなくなると判断し、いったん別皿に入れてみたところ‥‥

狭い部屋だとニオイが充満するため注意

上記の画像でも気泡が残っているように、コーレーグース風調味料はサラサラとしたテクスチャーではなく、やや粘度が高められた液体で、直接ちょびっと舐めてみたところ、アルコール特有の風味は目立ちません。反対に唐辛子特有の辛味は明白ですが、本物のコーレーグースほど攻撃的な刺激ではなかったので、全体に馴染ませても辛さレベルはピリ辛ちょい上といったところ。

それと同時に(どの原材料に由来しているのかは不明ですけど)適度に熟れた果実のような、あるいは熟したパプリカを彷彿とさせるフルーティーな甘さも印象的。なるほど “コーレーグース風„ ではあるけれど、入れた途端にガラッと空気が変わるので、途中で使用した場合の味変効果は申し分ありませんでした。

かやく

ミネラル! 食物繊維! ビタミンK!

5.0

スープの項目でも触れたように、細かく刻まれた紅生姜が入っていたので、生タイプほどの存在感ではないけれど、ちょいちょい飛び込んでくる酸味が心地好いアクセントに。それと粗挽き唐辛子も入っていたのですが、これ単体の辛味は弱く、刺激よりも芳ばしさをプラスする役割を担っていました。そして主役の「わかめ」は‥‥ほんと、ボリュームすごいな。

おそらく定番の「ごま・しょうゆ」と同じ代物で、ちょっとアオサを紛れ込ませているとか、そういったアクションもなく。ただ、これぞ「わかめラーメン」らしい潔さとインパクトは高く評価したいポイントになりますし、粉末スープとの相性もよく、コーレーグース風調味料を入れてからもサッパリと。凄まじい存在感を放ちながら、ワンマンに振る舞うことはなく、最初から最後まで全体に馴染んでいました。

総評

4.0

わかめラーメン×沖縄そばの組み合わせが個性的すぎて、いまいち仕上がりが想像できないまま、とりあえず食ってみるか‥‥くらいのテンションだったんですけど、いやはや “こうなるのか„ と妙に納得。ぶっちゃけ「わかめラーメン」らしさは “わかめだけ„ なので、それなりに割り切る必要はありますけど、おかげで変わり種としての個性は申し分ありません。

カップ沖縄そばの二大巨頭に位置する東洋水産や明星食品、また独自製法の麺に強いサンヨー食品が手掛ける油揚げ麺と比較して、やや臨場感に欠ける印象が否めなかった節もありますが、沖縄っぽさの演出はコーレーグース風調味料で独自性を持たせるなど、よくできた良品でした。本文中でも触れたように、液体スープを入れると味が激変するので、半ばの気分転換に使うのがオススメです【author・taka :a(大石敬之)】

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