「わかめ あさりタンメン」わかめラーメン初となる近年注目の旬素材 “あさり” 入り!

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エースコック

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年4月22日(月)新発売のカップ麺、エースコック「わかめ あさりタンメン」の実食レビューです。

「わかめラーメン」シリーズ初となる春が旬の具材を起用した変わり種 “あさり入り” タンメン新登場!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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わかめ あさりタンメン

パッケージでは「わかめ あさり入りタンメン」となっているのですが、エースコックが正式に発表している商品名は「わかめ あさりタンメン」。エースコックのニュースリリースには「発売地区:全国(スーパー・コンビニ等)」と記載されていますが、コンビニよりもスーパー向けのカップラーメンです。

パッケージに「SINCE 1983」とあるように、商品名は「タンメン」でも1983年6月に生まれたエースコックのロングセラーブランド「わかめラーメン」からの変わり種で、ブランドのアイデンティティである海の野菜「わかめ」と相性抜群な近年注目されている旬の素材「あさり」を使用した新商品——なんですけど、実は同ブランドにアサリが採用されるのは今回が初の試み。



たしか2016年5月上旬、イトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマートなど、セブン系列のスーパーマーケット限定で「わかめラーメン あさりだし塩」というタテ型レギュラーサイズの変わり種わかめラーメンが販売されていたのですが、あくまでアサリの指標は出汁(だし)となっていて、「あさり」の名を冠してはいたものの具材にアサリの身は入っていませんでした。

今回は桜色のパッケージにアサリのイラストと調理後のイメージ写真がプリントされた季節感のある春らしいデザインとなっているのですが、レギュラー商品ではなく期間限定のスポット商品で、しかも従来使用していたアサリよりも身が大きい “新開発” のアサリを使用しているそうです。はて、 “従来使用していたアサリ” とは――

あまりエースコックのアサリ具材に馴染みがなかったので調べてみたところ、 “あったか~いお弁当” を販売している「全国チェーン 本家かまどや」の「カップみそ汁 あさり」に入っているアサリ、また2013年6月24日に発売されたカップスープ「おいしくハーブセラピー あさりとキャベツのボンゴレ風スープ」に入っていたアサリが従来使用していたアサリに該当するとのこと。

また、関東でチェーン展開している株式会社マルエツのPB(プライベートブランド)商品に「おいしいヌードル」というカップ麺のシリーズがあって、その製造を担当しているがエースコックなんですけど、「おいしいヌードル あさり入りしお味」という限定発売カップ麺に入っていたアサリの身も該当するそうです。ただ、他にアサリの身が入った該当カップ麺はなかったので、もしかするとPB商品ではないエースコック製のアサリ入りカップ麺は今回が初めてかもしれません。



ところでエースコック株式会社とサンヨー食品株式会社(サッポロ一番)は親子関係にあって、実は1981年7月の業務提携からサンヨー食品のグループ企業に入っているのですが、ちょうど今回のカップ麺と同じ日にセブン&アイグループとサンヨー食品の共同開発商品「セブンプレミアム わかめたくさんあさりだし塩ラーメン」がリリースされたばかりなんです。

販路はセブンイレブン限定、さらにタテ型レギュラーサイズのコンビニPBカップ麺なので、今回の「わかめ あさりタンメン」と製品スタイルは異なりますが、テーマは同じく「わかめ」と「あさり」で「塩ラーメン」の系譜にある期間限定商品——ちょっと偶然にしては出来過ぎたタイミングですよね。

開封

カップの個装サイズは縦140mm×横140mm×高さ77mmなので、「わかめラーメン」シリーズの定番レギュラーサイズ・どんぶり型と同じ容器が採用されています。容器の中に入っている小袋は先入れの「かやく入り粉末スープ」が1袋と簡素な構成で、かやくパックや液体スープ、調味油などは別添されていません。



麺は縮れのある油揚げ麺で、調理時間は熱湯3分。調理前の段階から油揚げ麺特有の香りが立っているのですが、見た感じ定番商品の「わかめラーメン ごま・しょうゆ」と同じような雰囲気の麺ですし、その漂ってくる特有の香りも同じベクトルです。けっこう苦手な方も多いようですが、わかめと一緒に食べたら抑制されるので、それもブランドの強みかもしれません。

カップ底面下段右端に表示されている製造所固有記号は「T」となっていて、エースコックが製造している製品の「T」は兵庫県たつの市にある自社工場(兵庫県たつの市神岡町東觜崎308)を意味しているのですが、定番商品の「わかめラーメン しじみ・しょうゆ」や「ごま・みそ」などと同じ製造所で今回の「あさりタンメン」も生産されています。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:わかめ あさりタンメン
製造者:エースコック株式会社
製造所:自社工場・兵庫県たつの市(製造所固有記号 T)
内容量:74g(めん64g)
商品コード:4901071215958(JANコード)
  〃  :14901071215955(ITFコード)
個装サイズ:縦140mm×横140mm×高さ77mm

発売日:2019年04月22日(月)
実食日:2019年04月24日(水)
発売地域:全国(スーパー・コンビニ等)
取得店舗:ネット通販サイト(イトーヨーカドー・オムニ7)
商品購入価格:138円(税込)
希望小売価格:128円(税別)

麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用)
スタイル:どんぶり型レギュラー・標準サイズ
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(かやく入り粉末スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、かやく入りスープ(わかめ、食塩、チキン調味料、砂糖、あさり、アサリエキス、ごま、香辛料、コーン、香味調味料、オニオンパウダー)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、炭酸カルシウム、かんすい、重曹、微粒二酸化ケイ素、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごまを含む)
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごま(表示が義務付け及び推奨されているもの)※本製品で使用しているあさりには、かにが共生していることがあります。

実食開始

先入れの「かやく入り粉末スープ」を開封すると、アイデンティティのワカメや定番品にも入っているコーン、そして新開発とされるアサリが粉末スープの中に埋もれています。この時点では乾燥具材なので、そこまで大きなアサリには見えませんが、別の素材で模したイミテーションではありません。これで本物じゃなかったら職人技の再現度ですけどw



かやく入り粉末スープの小袋には “スープに充分熱湯をかけて よく溶かしてください” と書いてあるので、しっかり狙って注がなければいけませんが、「わかめラーメン」らしく3分後には熱湯に復元されたワカメによって麺が見えなくなるほどのボリュームです。でもタンメンって野菜のイメージが強いというか、あまりタンメンらしい見た目ではないんですけどね(笑)

そして、もうひとつ気を付けておきたいポイントになるのですが、今回のスープけっこう “とろみ” が強いです。あんかけレベルではないものの、けっして軽いトロミではなかったので、粉末スープがダマにならないよう念入りにかき混ぜてください。それでは、タンメンらしさ(?)を探しつつ、「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(74g)当たり

熱  量:312kcal(カロリー)
たん白質:7.1g
脂  質:11.0g
炭水化物:47.5g
(食物繊維:44.8g)
(糖  質:2.7g)
食塩相当量:4.6g
(めん・かやく:1.7g)
   (スープ:2.9g)
ビタミンB1:0.37mg
ビタミンB2:0.43mg
カルシウム:278mg

参考値(調理直後に分別した値)
熱量:312kcal(めん・かやく:289kcal)(スープ:23kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

滑らかでコシのあるめんです。

(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > 商品情報 > わかめ あさりタンメン」)

スープが変わると麺の印象も大きく変わる

極めてオーソドックスなタイプの中庸的な油揚げ麺で、サイズは中細から中くらい。軽く縮れが施されているのですが、そこまで強烈な縮れ麺ではありません。油揚げ麺特有の芳ばしさも強く、今回は塩ベースのシンプルなタンメンスープということもあって、その風味は明白な主張を見せていたのですが、スープの方向性から麺の風味には同社の「ワンタンメン」に通じる趣を感じます。

麺の量は64gと新作カップ麺にしては中途半端な数値(だいたい基本的に下1ケタは0)となっているのですが、めん64gは定番商品の「わかめラーメン ごま・しょうゆ」と同じグラム数で、「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ」という原材料も一致。やや色が薄いように思いますが、麺自体は同じものを使用しているようですね。



しかし、スープが「ごま・しょうゆ」とも「ごま・みそ」とも違う塩ベースで、なおかつ定番商品では意識されていないトロミが施されていることから、体感的にはオリジナルと異なる印象を受けました。麺だけ食べると優しいスープに油揚げ麺の風味が目立っていましたが、わかめと一緒に食べたら穏やかになりますし、エースコックの「わかめラーメン」や「ワンタンメン」の麺が嫌いでなければ問題ないでしょう。

スープ

チキンをベースに香味野菜の旨みをバランスよく利かせたタンメンスープです。あさりエキスを加えることで、風味豊かな一杯に仕上げました。

(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > 商品情報 > わかめ あさりタンメン」)

タンメンはタンメンでも‥‥

かやく入り粉末スープなので原材料名は具材と粉末スープが一緒くたになっているのですが、具材を抜き出したスープの原料は「食塩、チキン調味料、砂糖、アサリエキス、香辛料、香味調味料、オニオンパウダー」と原材料名が複雑になりがちなエースコックにしては簡素なフレームワークで構成されていて、「タンメン」の指標はスープにあります。

関西には「タンメン」という食文化が根付いていないのですが、調べてみると「とろみタンメン」の作り方も多数ヒットしました。それと関係しているのかどうかは定かではないものの、先ほど麺の解説で同社の「ワンタンメン」を例に挙げましたが、カップ麺の「ワンタンメンどんぶり」が「タンメン味」となっているように、ややルーツを感じる構成と言えるかもしれません。

あさりエキスは隠し味に過ぎませんでしたが、おそらく関東圏で食されている一般的なタンメンのスープとは異なっていて、しかしながらエースコック(ワンタンメン)流のタンメン味に近く、それと比較して優しいオニオンベースの香味野菜が効いた塩味のタンメン風スープに仕上がっています。ただ、そこに磯の香りが重なった結果、とろみは蛇足的に思えました。

かやく

どっさりのわかめ、風味の良いあさり、ごま、コーンを加えて仕上げました。

(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > 商品情報 > わかめ あさりタンメン」)

さすが天下一わかめ! あさりは普通(笑)

定番の「ごま・しょうゆ」と比較してメンマとアサリが入れ替わっているような構図になっているのですが、エースコックに調査を依頼したところ、アサリは従来品と比較して身の大きさ以外に違いはないそうです(※ただしアサリの “産地・採取地は不明” とのこと)。で、新開発のアサリは‥‥そないに大きなサイズというわけでもないですね(笑)

しかし、ひとつだけ完璧に原型を留めていた個体もありました。写真の向かって右側にある出水管や入水管(いわゆる「目」に例えられる部分)、写真手前の “ベロ” とも呼ばれている足部や黒ずんだ内臓など、この原型を留めた個体だけは存在感が突出していて、特にアサリ特有の仄かな苦味と乾物ならではの旨味というか、凝縮された旨味が好印象でした。

アサリの数は合わせて約3~4匹分、コーンは飾り、煎り胡麻も「ごま・しょうゆ」ほど入っていませんが、あいかわらずワカメに関しては業界トップクラスの歯ごたえで素晴らしかったです。ちょっとアサリの分だけワカメは定番品よりも少ないような気もしたのですが、なんのこれしきどっさり入っていたので、結果的に「わかめラーメン」らしさはバッチリですよ。

総評

★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3)

ひとつ前の記事でレビューしているセブンイレブン限定の「わかめたくさんあさりだし塩ラーメン」と比較してしまったのも厳しめに見てしまった要因かもしれませんが、味としては悪くありません。ただ、とろみによって麺やスープ、わかめとの一体感も高かった反面、すっきりした塩味のスープに磯の香りが相俟って海藻特有のヌメリを彷彿させるというか、今回はサラッとしたスープのほうが適切だったのではないかと感じました。

私は海藻のヌルッと感もネバネバも大好きなんですけど、テーマが和布蕪(めかぶ)やオクラ、なめこなんかならともかく、麺のタイプやスープの方向性を加味した場合、ちょっと蛇足的だったなと。それに「ごま・みそ」でも意識されている炒め野菜の風味を添加した調味油なんかが別添されているとタンメンらしい臨場感が打ち出せたと思うのですが、そういった工夫もなく、新開発のアサリは苦味が好印象だった反面、ちょっと総合力としては惜しかったですね。

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