どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年9月16日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清焼そばU.F.O. 濃い濃い焼ちゃんぽん味」の実食レビューです。
カップ焼そばカテゴリー売上No.1ブランド「日清焼そばU.F.O.」から海鮮の旨みがギュギュッと詰まった焼ちゃんぽん初登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清焼そばU.F.O. 濃い濃い焼ちゃんぽん味
1976年(昭和51年)5月21日、業界初の皿型容器を採用したカップ焼そばとして登場し、発売当初から若者を中心に人気を博した「日清焼そばUFO」——発売当時からインパクトの強い濃いめのソースが特徴で、現在はカップ焼そばカテゴリーでNo.1の売上を誇る人気ロングセラーブランドに成長し、2018年3月5日のリニューアルから「濃い濃いソース」を強調しています。
ヒットの決め手となった容器の形状やネーミング、記憶に残る濃いめのソースなど、すべて安藤宏基取締役開発部長(現・日清食品ホールディングスCEO)が初代部長として就任していたマーケティング部の策略で、以来さまざまな変わり種が開発されてきましたが、おそらく歴代U.F.O.の中でも「焼ちゃんぽん」は今回が初。
2019年9月現在、日清食品の公式ウェブサイト内にある特設サイト「U.F.O.の歴史」には、1976年〜2018年に発売された商品ラインナップが掲載されています。そこから明太子系を除く海鮮・シーフード味の変わり種を洗い出してみたところ、該当商品は以下の8品。
2003年「日清焼そばU.F.O. 海鮮U.F.O.」
2004年「日清焼そばU.F.O. しおU.F.O.」
2007年「日清焼そばU.F.O. シーフード(準レギュラー)」
2011年「日清焼そばU.F.O. ビッグ シーフードオーロラソース」
2014年「日清焼そばU.F.O. ビッグ ブラジリアンシーフード」
2015年「日清焼そばU.F.O. ビッグ 辛口シーフード」
2018年「日清焼そばU.F.O. 濃い濃い海鮮うま塩焼そば」
1998年に発売された初の「シーフード」は「カップヌードル シーフードヌードル」とのコラボ商品で、2003年「海鮮U.F.O.」と2004年「しおU.F.O.」は焼海老の芳ばしさを再現。2007年の「シーフード」は準レギュラー商品として登場すれどもレギュラー入りは果たせず、昨年の「濃い濃い海鮮うま塩焼そば」が記憶に新しいところですが、いずれも「ちゃんぽん」系の海鮮ではありません。
海鮮系ちゃんぽんといえば長崎ちゃんぽん、実は長崎県長崎市新地町の長崎新地中華街に「中華菜館 江山楼(こうざんろう)」という老舗の中華料理店があり、そこで提供されている隠れ人気No.1メニュー「拌麺(パンメン)」が焼ちゃんぽんのイメージに近い食べ物。実際に商品化しているメーカーもありますし、検索すると焼ちゃんぽん系のアレンジレシピもけっこう出てきます。
日清食品のニュースリリースでは “麺をスープや具材と炒めて、海鮮と野菜のコクと旨みを麺に染み込ませた、濃厚な味わいの進化系ちゃんぽん” と製品の特徴を解説。要は長崎ちゃんぽんを焼そばに落とし込んでアレンジしたような雰囲気なので、日清焼そばU.F.O.史上初(たぶん)のテーマでもイメージとしては安定感抜群。
カップ焼ちゃんぽんといえば以前、エースコックが “遠赤外線あぶり焼製法” で麺の両面を “ホントに焼いた”「焼ちゃんぽん 大盛 あぶり焼麺」(2013年4月1日発売)をリリースし、それこそ進化系のコセンプトに驚いたものですが、それを超える進化系ちゃんぽんなのかどうか「濃い濃いU.F.O.」流の個性と味の濃さに注目です。
開封
別添の小袋は「液体ソース」が1袋のみ、具材は最初から容器の中に入っていて、後がけのスパイス・ふりかけなどは別添されていません。発売地域は全国、取扱店は全チャネル(販路に縛りなし)、値段はコンビニだと198円、スーパーやドラッグストアであれば税込120~140円くらいが相場でしょうか。
麺は丸刃でカットされた油揚げ麺で、中太サイズのストレート。調理前の見た目は定番のソース味「日清焼そばU.F.O.」に使用されている油揚げ麺と同じですし、これといって炙られた形跡もなく、いまのところ進化系の要素は見られません。ただ、この麺は長崎ちゃんぽんの麺に通じるところがあるので、けっこうフィット感は高そうですね。
極太麺を採用した日清焼そばU.F.O.極太シリーズは、基本的に東日本明星株式会社の埼玉工場(製造所固有記号「R」/ 埼玉県比企郡嵐山町大字川島2360)で製造。今回の製造所は滋賀県にある日清食品の自社工場(製造所固有記号「O」)で、手元にあるレギュラーサイズの通常商品「日清焼そばU.F.O.」と同じです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清焼そばU.F.O. 濃い濃い焼ちゃんぽん味 製造者:日清食品株式会社 製造所:滋賀工場(O)滋賀県栗東市下鈎140-1 内容量:115g(めん90g) 商品コード:4902105255889(JANコード) 商品サイズ:縦180mm×横180mm×高さ51mm 発売日:2019年9月16日(月) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:皿型レギュラー・カップ焼そばスタイル 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:460ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(液体ソース) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、しょうゆ、香辛料)、ソース(ポークエキス、豚脂、糖類、食塩、植物油脂、香味油、魚介エキス、香辛料、魚介調味料、魚介調味油、ガーリック調味料、野菜調味油)、かやく(キャベツ、魚肉練り製品、人参、キクラゲ)/ 加工でん粉、酒精、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、香料、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ベニコウジ色素、増粘剤(キサンタンガム)、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部にえび・かに・小麦・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
具材は麺の下に入っていたので、とりあえず調理前の状態を写真に収めるべくサルベージしてみたところ、ラインナップはキャベツ、かまぼこ、人参、キクラゲの4種類。残念ながらイカや豚肉などの魚介類や畜肉系の具材は入っていませんが、公式サイトではイカとホタテを中心とした「海鮮」と「野菜」の風味をソースに仕込んでいるとアピール。
液体ソースを開封した瞬間、たしかに炒め野菜風の香りが広がって、なるほど調理感はバッチリ。香りのベクトルも長崎系のカップちゃんぽんを汁なしに落とし込んだような匂いで、かなり食欲を煽ってきます。意外と具材の量もショボくないんですけど、定番の板状ピンクかまぼこじゃないのがイメージ的に寂しいところでしょうか。
東洋水産(マルちゃん)をはじめ、2018年後期から新作ちゃんぽんでは細長いカニカマに置換されるようになったので、ちょっと新作カップ麺では珍しい存在になってきたかもしれません。それでは、焼ちゃんぽん味の個性に注目しつつ、「めん」「ソース」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(115g)当たり
カロリー:511kcal |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
麺の量はソース味の定番商品(100g)よりも10g少ない90gですが、これについては変わり種U.F.O.レギュラーサイズでの標準量ですし、汁なしカップめん全体で見ても平均的。いわゆるカップ焼そばなのに焼いてない状態ではあるものの、油揚げ麺特有の芳ばしい風味とソースの調理感が相俟って、それっぽい雰囲気は無きにしも非ず。
ちゃんぽん麺の標準的なサイズよりも細身ですが、しなやかでコスのある日清焼そばU.F.O.ならではの中太ストレート麺は基礎クオリティが高く、油揚げ麺特有の芳ばしさを打ち出しつつも洗練された印象は毎度ながら見事。やや硬質ですが、どことなく長崎ちゃんぽん系統の麺に通じるところがあり、ソースとの相性も申し分ありません。
コシの強さやサイズ、弾力など、まったくタイプは異なりますが、ある意味この麺も「カップヌードル」と同じようにソースを選ばない万能麺で、定番のソース味や塩味はもちろん、洋風だとパスタっぽくなりますし、醤油ベースの和風にも対応。さらに担担ベースの中華風からカレーやエスニック、たらこ(明太子)となんでもござれの柔軟性で、特に今回のソースとは相性がよかったです。
ソース
まずソースを開封した時に漂ってくる香りは、これまでに何度も同社の製品で感じたことのある炒め野菜風の香りで、それが実際には焼いてない焼ちゃんぽんに「焼き」の風味を与えてくれるのですが、さらにラードを軽く焦がしたような独特の芳ばしさがあり、中華料理店で焼そばを作ってもらった時と同じような臨場感。
いざ口に含むとファーストインプレッションから味は濃いめで、やや塩気を強めに感じるものの、実は全体の食塩相当量は4.7gと定番の濃い濃いソース(5.9g)よりも控えめな値。それに味の濃さも豚の旨味を筆頭にイカ・ホタテなどによる海鮮の味が濃厚で、ガーリックと旨み調味料(化調)によるB級的なパンチも強く、やみつきなる中毒性の高さ。
ちょっと喉が渇くタイプの味付けですが、食塩で味覚を貫いてくるような味の濃さではなく、焼そば with ビール党の方はもちろん、白ご飯との相性もバッチリなので、白飯片手に食べるのもあり。「魚介」と「動物系」しっかり濃いめ、甘味はジャンクな甘さ(糖類)に加えて玉ねぎを彷彿とさせる余韻があり、「野菜」を炒めたような調理感など、しっかり「焼ちゃんぽん味」してました。
具材
日清食品曰く “ちゃんぽん” らしさにこだわり、キャベツ、ニンジン、キクラゲ、カニ風味カマボコを入れたそうですが、具材たっぷりがデフォのチャンポンとしては頼りない量と言わざるを得ません。また、ちゃんぽんらしいといえば定番の板状かまぼこではなく、最近流行りの代打・カニカマで、遠からずも近からずといった内容。
ただ、日清焼そばU.F.O.サイドから見ると具材の量は及第点以上ですし、意外だったのがカニカマ。実際そんなにカニの風味は強くなかったんですけどw それ以上に “鱈(タラ)の味が濃厚” でビックリ。食感も予想以上にモチッと密度の高い弾力で、とにかく印象的だったのが一見して明白に分かるタラの擂り身感。
たとえば東洋水産の場合、タチウオやイトヨリダイを混ぜ合わせた魚肉練り製品を使用しているのですが、今回のカニカマは明らかにタラの含有量が多く、ちょっと新鮮味を覚えました。定番のキャベツも濃い濃いソースに対してインターバルになり、ニンジンとキクラゲによる2種類のコリコリが食感のアクセントに効果的で、印象は悪くなかったです。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)
具材にイカや豚肉は入っていませんが、しっかり「濃い濃い」かつ「焼ちゃんぽん味」というタイトルにも納得できる味わいで、ほぼほぼイメージと実際の味にギャップはないと思います。総評では客観視での評価を心掛けているため、上出来の★5が適正と判断したのですが、主観的には余裕で何個か買い置き決定の満足度★6即決。
汁なしカップ麺としてはメジャーなフレーバーではないので、よほど恒久的な売り上げが見込めない限り通年化は難しいかもしれません。とはいえ今後も秋恒例の変わり種U.F.O.として定着しそうな地力の高さだったのと、ここまで海鮮と畜肉の押しが強い魚介系ちゃんぽんも冷静に振り返ってみたら珍しいので、濃いめの味さえ大丈夫なら、ぜひオススメしたいカップ麺です。