どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年8月19日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清焼そばU.F.O. 濃い濃い男梅焼そば」の実食レビューです。
ノーベル製菓の「男梅(おとこうめ)」と「日清焼そばU.F.O.」がコラボした男梅シリーズ初のカップ焼そば新登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
男梅×日清焼そばU.F.O.
1976年(昭和51年)5月に発売され、今ではカップ焼そばカテゴリーで売上No.1の地位を確固たるものにしているロングセラーブランド「日清焼そばU.F.O.(ユーフォー)」より、ノーベル製菓株式会社が手塩にかけた心に沁みる梅ぇ味「男梅」とタイアップした「濃い濃いシリーズ」の新作が発売されました。
ノーベル製菓が製造する「男梅」シリーズは、現行ラインナップだけでも「のど飴」「ソフトキャンデー」「グミ」「ラムネ」「ゼリー」「シート(辛男梅シート)」「超男梅タブレット」「男梅ほし梅(梅干し)」「男梅粒」など、様々な関連商品を販売しているのですが、同シリーズがカップ麺になるのは今回が初の試みです。
初代「男梅(男梅キャンデー)」の発売日は、2007年2月12日。以来、サッポロビールの「男梅サワー」を筆頭にメーカーコラボ企画も多く、大森屋の「男梅ふりかけ」や「男梅茶漬」「男梅混ぜご飯」、さらにサービスエリアや一部の飲食店ではソフトクリームの総合メーカー・日世(NISSEI)とタイアップした「男梅ソフトクリーム」も展開。
「ノーベル製菓株式会社」の創業は1929年(昭和4年)10月2日、大阪市生野区に本社を構える製菓メーカーで、社名のノーベルは1949年(昭和24年)年11月4日、日本人初のノーベル賞受賞者となった湯川秀樹博士にあやかったもの。「VC-3000のど飴」や「のど黒飴」「はちみつきんかんのど飴」などの主要商品と比較して、「男梅」は異彩を放つブランドです(いずれもCMは個性的ですけどね)。
今回のカップ麺にも描かれている男梅のキャラクターには名前とプロフィールの設定があり、大きい梅干しの名前は「男梅蔵(オトコウメゾウ)」で、年齢は “3年もの”(梅年齢)。出身地は和歌山県、趣味は精神統一、忍耐力のある我慢強い性格で、夢は世界一の梅になること。恋人(恋梅?)は現在いないため、一緒に修行してもらえる方募集中。
小さな梅干しの名前は「男ちび蔵(オトコチビゾウ)」で、年齢は “1年もの”(梅年齢)。男梅蔵と同じく出身地は和歌山県、趣味はウォータースライダー、お調子者で集中力がなく、夢は父親(男梅蔵)のような男らしく味わいのある梅になること。現在、紀州青梅ちゃんに片思い中。梅の時間軸は把握していませんが、男梅蔵の男には年の差2年と思えないほど磨きがかかっております。
男梅シリーズのパッケージデザインを手掛けているのは、ノーベル製菓と同じ大阪に拠点を構える株式会社アイ工房で、代表は元サントリー株式会社の社員(当時デザイン室勤務)の池田毅(いけだ たけし)氏。2019年8月現在、まだ紀州青梅ちゃんのキャラクターデザインは発表されておらず——と、それはさておき、そろそろ本題「濃い濃い男梅焼そば」の話に戻りましょう。
パッケージに注意事項(警告文)は記載されていませんが、見ているだけで酸っぱい梅干しのイメージ写真を掲載。日清食品曰く、「濃縮梅果汁」と「梅ふりかけ」で “突き抜ける酸味と濃厚な梅干の旨み” が楽しめるとのこと。日に日に激辛カップめん市場の勢いが増している昨今、まだ激酸系のカップ麺はブームになっていないので、その火付け役となれるのか、お手並み拝見です。
開封
別添の小袋は「液体ソース」と「ふりかけ」の合計2袋、液体ソースのデザインは定番の日清焼そばU.F.O.と色違いですが、ふりかけには男梅蔵がデザインされています。ときに今現在、頭の中で “男を磨く梅があるぅ〜、男梅ぇ〜” と、こぶしのきいたメロディーがループしているのは私だけでしょうか‥‥
麺は熱湯3分の油揚げ麺で、見た感じ定番U.F.O.の中太ストレート麺と変わりません。特に梅が練り込まれた麺というわけでもありませんし、麺の量も変わり種の平均値90gをキープしています。定番U.F.O.は麺100gですが、期間限定商品の汁なしカップ麺は基本的に全社90gが目安、大盛りになると約1.5倍の130gですね。
今回は日清食品グループのオンラインストアから購入しているのですが、もちろん月曜日からスーパーマーケットやドラッグストア、ディスカウントストアを中心に一般販売開始となっていますし、けっこう話題性の高い商品なので、おそらく8月20日(火)からコンビニでも取り扱われると思います(※2019年8月現在、コンビニでの実売価格は税込198円が相場)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清焼そばU.F.O. 濃い濃い男梅焼そば 製造者:日清食品株式会社 製造所:滋賀工場(O) 内容量:111g(めん90g) 商品コード:4902105255902(JANコード) 商品サイズ:縦180mm×横180mm×高さ51mm 発売日:2019年8月19日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:皿形レギュラー・標準サイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:460ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(液体ソース・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、しょうゆ、香辛料)、ソース(植物油脂、たん白加水分解物、糖類、食塩、かつおぶしエキス、香味油、うめ果汁)、かやく(キャベツ)、ふりかけ(梅干しフレーク、梅調味料、のり)/ 加工でん粉、調味料(核酸等)、酸味料、炭酸Ca、香料、かんすい、カラメル色素、ベニコウジ色素、甘味料(カンゾウ)、酸化防止剤(ビタミンE)、増粘剤(キサンタンガム)、野菜色素、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・大豆を含む) |
【アレルゲン情報】小麦・乳成分・大豆(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載) |
実食開始
こういった企業間コラボではフリカケに全力で、キャベツさえ入っていなかったりするパターンもあるのですが、あらかじめ麺の下にキャベツが入っています。可能な限り麺の上に引っ張り出してみた結果、あまり量が多いとは言えないけれど、まぁまぁ特別に少ない量でもありません。
あとは通常のカップ焼きそばを作る手順と同じで、熱湯を内側の線まで注いだら3分待機、待っている間に液体ソースの小袋をフタの上にのせて温めます。3分経ったら湯切りを行い、液体ソースを混ぜ合わせ、ふりかけをトッピングしたら出来上がり——なんですけど、なんというか駄菓子チックな香りが思いのほか重い(かなり調理後の見た目は爽やかなのに‥‥)。
液体ソースが甘い寄りの甘酸っぱい梅の香りだったので、なんだかノーベルの男梅というよりも某のし梅さん太郎サイドの印象が強く、それを温めたようなムワッとくる湯気に軽く胸焼けの牽制を食らいました‥w それでは、男梅らしさと突き抜けた酸味に注目しつつ、「めん」「ソース」「具材・ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(111g)当たり
カロリー:487kcal |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく「日清焼そばU.F.O.(定番のソース味)」に使用されている先進的な油揚げ麺と同じ麺で、「小麦粉、植物油脂、食塩、しょうゆ、香辛料」というシンプルな原材料も一致。断面は丸く均等で、縮れのない見た目から上品な印象を与えてくれるのですが、中太サイズのわりにコシが強いのも特徴です。
もしソースが洋風だとパスタっぽいイメージに変わるのですが、標準のソース味だと焼そばで、今回の梅塩(うめしお)ソースでは後者。かなりソース+ふりかけの味が強いため、塩焼そばに合う細麺ではなく、しっかり存在感の強い中太麺を採用したのも正解だと感じました。しかし、このブランドにしては珍しく油揚げ麺特有の風味が気になります。
日清焼そばU.F.O.の麺はフレキシビリティーに富んでいるため、和風・洋風・中華風・エスニック系と基本的にソースを選ぶことはないのですが、甘ったるい湯気を漂わせるソースとの兼ね合いか珍しく油揚げ麺臭が目立ち、またソースが純和風だったので、焼そばではなく「どん兵衛」の “焼うどん” で出したほうがよかったかも——いや、これについてはソースサイドの問題ですね。
ソース
液体ソースは油の量が多く、ほぼ植物油脂が主体ではあるものの、ひと口目から唇がベタッとするくらいのオイル感。塩気がキリッと効いているのは男梅らしいポイントですが、やはり実際ずいぶんと糖類の甘さも強く、啜り上げた時のムワッと上がってくる甘い湯気で胸焼けに追い討ち‥w あと、香味油にシソの風味が添加されているのか、ちょっと癖のある香りが立ちます。
液体ソース自体の原材料は “植物油脂、たん白加水分解物、糖類、食塩、かつおぶしエキス、香味油、うめ果汁” とシンプルな構成で、醸造酢の酸味とは違う梅由来の酸味を感じるのですが、梅干のベクトルではありません。梅シロップや梅酒ほどではないけれど、原材料名上でも「うめ果汁」となっているようにフルーティな酸味。
たん白加水分解物が旨味の主成分、かつ果実感のある梅の酸味に鰹節エキスという構成から、塩気はキリッとしていても味に抑揚がありません。添加物の調味料はカップ麺で一般的な昆布系のグルタミン酸ナトリウム(アミノ酸等)ではなく、鰹節系のイノシン酸ナトリウム(核酸)を使っていて、それが直接的な要因ではないかもしれませんが、謎の苦味が口の中に残りました。
具材・ふりかけ
キャベツは中国とミャンマーで採れたものを使っていて、いつもの定番U.F.O.に入っている大切りキャベツではなく、なんの変哲もないフツーのキャベツ。もちろん入っているのと入っていないのとでは大きく変わってきますけど、このキャベツ自体に取り立てて書くような個性は備わっていません。
ふりかけには2種類の梅素材があり、ひとつは色が濃くて大きめの「梅干しフレーク」。こちらは梅干らしい塩気があり、けっこう酸味も硬派に強く、食べ始めはザクザクとした食感。もうひとつピンク色の小さな粒は「梅調味料(梅顆粒)」で、そちらの塩気は弱く、甘酸っぱさが優勢の梅素材です。梅ふりかけやポテトチップス系にも使われているピンクの顆粒っぽいイメージですね。
軽く混ぜても梅干フレークは残りますが、顆粒タイプの梅調味料は麺の熱で溶けるため、粉末ソースのような立ち位置。ほんのりと全体がピンク色に染まり、刻み海苔のアクセントも申し分なく、梅感が前衛に躍り出て酸味と塩気もグッと強くなるのですが、ムワッと上がってくる甘味こやつ手強い‥w これを中和するためには、あとプラス1.5倍の男気(酸味)が必要かもしれません。
総評
★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3)
麺はソースを調整すれば問題なく合いそうですし、ふりかけのフレークが固まって飛び込んできた時には頼もしい酸味が楽しめたのですが、どうにもこうにもムワッと上がってくる甘さが蛇足的に思えてなりませんでした(主観的な満足度は★2.5)。でも冷めて湯気が立たなくなると胸焼けする要因は格段に弱くなるので形勢逆転、最初にウッ‥となったら無理に食べず、粗熱が取れるのを待ってください。
もしかして強い甘みは「男梅キャンデー」の “キャンデー” を表現したかったのか、それとも「男梅サワー」で甘さを流し込もうぜ的な相乗効果を狙った作戦か——などと思いつつ、爽やかに食べられる梅味ではありませんでした。というわけで次回、今度は酸味を強化した「日清焼そばU.F.O. 超男梅焼そば」「日清のどん兵衛 超男梅焼うどん」「カップヌードル 男梅蔵監修 激すっぱ男梅味」みたいな激酸系カップ麺の新作に期待しています。