どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年6月24日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清焼そばU.F.O.神味マキシマム 背脂×ニンニク×チーズ」の実食レビューです。
背脂×ニンニク×チーズ=背徳の神味(かみあじ)——熱狂的こってりファンに捧ぐアブラマシマシな二郎系カップまぜそば爆誕!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
日清焼そばU.F.O.神味マキシマム 背脂×ニンニク×チーズ
1976年(昭和51年)5月から販売されている日清食品のロングセラーブランド「日清焼そばU.F.O.」ですが、その中でも食べ応えのある「極太」シリーズより、 “やみつき必至の神ってるメニューをやり過ぎ感満載でお届け” というコンセプトのもと、大盛りサイズの「食欲刺激系まぜそば」が開発されました。
「さあ、お食べなさい」「己の食欲を信じなさい」「食欲に全麺降伏せよ」「ゼロカロワロタ」「焼そば飲み物説」「wwwwwwww」など、かなりネットでの話題性を意識しているようなパッケージとなっているのですが、 “こってり” というコンセプトワードに “8ビット調” のユニークな文字デザイン、そして “マキシマム” という商品名——
これらの共通点から新・意識高い系コッテリカップヌードル 「カップヌードル コッテリーナイス」のコラボを皮切りに、日清焼そばU.F.O.のCM「マキシマム ザ 輝夜月2 篇 2020」や「マッスル ザ マヨ無双 篇」にも楽曲提供及びゲスト出演している人気ロックバンド「マキシマム・ザ・ホルモン」との関連性がゼロとは言えません。
さらに “UFOの日” とされる本日、2019年6月24日(月)AM11:30より、「日清焼そばU.F.O.」はVtuber・輝夜月さんを乗せて “本当に宇宙へ” 打ち上げられ、「スマートフォンによる中継を行った最高到達高度」でギネス世界記録に挑戦する予定とTwitter上でも話題になっています。すでに打ち上げ地のモンゴルに到着、機体は——
【この機体で?】はい、ギネス世界記録を目指します。銀河の彼方に麺類を飛ばしたいという想いを込め、緻密なシミュレーションを重ね、設計いたしました。余計な部分を極限にまで削ぎ落とすことで生まれた大胆ながら洗練されたフォルムとなっています。
※日清食品マジです(ちなみに写真の向かって左側にある縦の割り箸は「マキシマム・ザ・ホルモン」の直筆サイン入り)。と、話題の事欠かない日清焼そばU.F.O.なんですが、今回の新作「日清焼そばU.F.O.神味マキシマム 背脂×ニンニク×チーズ」は「幸せWトッピング」がポイントで、なんと前代未聞の「あとがけ背脂」と「あとがけ粉チーズ」を別添した問題作。
だいたい粉チーズって基本的に後がけするものですし、カップラーメンやカップ焼そばに別添されていることも珍しくないのですが、問題は「あとがけ背脂」というカップ麺では聞いたこともない後入れ式の背脂。もちろん実店舗では背脂チャッチャ系のラーメンや二郎インスパイア系まぜそばなど、食べる前にトッピングされるスタイルの背脂もありますが、さしずめ今回の開発背景は後者のイメージでしょうか。
カップ麺にもなった東京・神保町にある「用心棒」や東京・駒場の「千里眼」、その姉妹店である「鷹の目」や元祖まぜそば「ジャンクガレッジ」など、いわゆる二郎系・インスパイア系と呼ばれる専門店の “アブラマシマシ” を彷彿とさせる「神味マキシマム」。このジャンルは基本的に日清食品よりも親子関係にある明星食品の土俵だったので、カップ焼そばカテゴリー売上No.1ブランドの実力が試されるところ——
もはや「あとがけ背脂」という時点で発想がぶっ飛んでますけどw エースコックのリアル背脂やヤマダイの大粒背脂に匹敵する高品質な背脂が別添されているのか、そしてタレはニンニク香るコッテリしょうゆダレとのことなので、ガーリック感にも注目です。
開封
別添の小袋は「こってり醤油ダレ」「あとがけ背脂」「あとがけ粉チーズ」の合計3袋で、今回お湯を注ぐ前に入れる小袋はありません。ただ、「こってり醤油ダレ」「あとがけ背脂」は “フタの上で温める” こと、そして「あとがけ粉チーズ」は “最後にかけてください” とのことなので、調理の際は留意しましょう。
麺は熱湯5分の油揚げ麺で、麺量130gの大盛り仕様。明星食品やエースコックなど、もっと太い麺は他社メーカーからもリリースされていますが、日清焼そばU.F.O.的には極太サイズです。それでいて縮れがない、というのも日清食品が手掛ける極太麺の大きな特徴なんですけど、今回の製造所は「東日本明星株式会社 埼玉工場」ではありません。
というのも麺量130gの「日清焼そばU.F.O.大盛」シリーズは、基本的に協力工場の「東日本明星株式会社 埼玉工場」で製造されています。けれども今回は賞味期限欄下段右端にある “製造所固有記号” が東日本明星を意味する “R” ではなく「O」、これは滋賀県にある日清食品の「滋賀工場」(滋賀県栗東市下鈎140-1)を意味しているため、この極太麺は本社工場でしか製造できないのかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清焼そばU.F.O.神味マキシマム 背脂×ニンニク×チーズ 製造者:日清食品株式会社 製造所:滋賀工場(O) 内容量:171g(めん130g) 商品コード:4902105254233(JANコード) 商品サイズ:縦175mm×横175mm×高さ65mm 発売日:2019年06月24日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:角型ビッグ・大盛カップ焼そばタイプ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:710ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(醤油ダレ・あとがけ背脂・あとがけ粉チーズ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、しょうゆ、大豆食物繊維、香辛料)、たれ(豚脂、しょうゆ、ポークエキス、香辛料、糖類、食塩、ポーク調味油、たん白加水分解物、チキン調味料)、かやく(キャベツ)、粉チーズ(チーズパウダー、食塩)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、炭酸Ca、香料、カラメル色素、かんすい、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、増粘剤(キサンタンガム)、乳化剤、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルゲン情報】小麦・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆・ごま・ゼラチン(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載) |
実食開始
最初から入っている具材はキャベツのみ、残念ながらチップ状のチャーシューさえ入っていません。それに、上の写真に写っているキャベツは麺の下からサルベージしたものなんですけど、やたら粉々になったキャベツが多く、ちょっと頼りない印象を受けました。けれども今回は「あとがけ背脂」入りなので、それを肉扱いするスタンスが正解なのかも——
などと思いながら意外とキャベツは膨れたんですけど、麺とタレは茶色、キャベツは淡い色、あとがけ背脂と粉チーズは白‥‥なんかこう、地味な仕上がりですねw とりあえず写真では左下に背脂、右上に粉チーズを配置しているのですが、あとがけ背脂はフタの上で5分間温めると溶け、ちらほらと塊が出てきました。
それでは、背脂あとがけ前の味や豚脂特有の芳ばしさや甘み、粉チーズとの兼ね合いにも注目しつつ、「めん」「こってり醤油ダレ・あとがけ背脂」「具材・あとがけ粉チーズ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(171g)当たり
熱 量:802kcal(カロリー) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
もともと2009年ごろに極太仕様の日清焼そばU.F.O.がリリースされていた時期もありましたが、近年では2016年5月9日発売の「日清焼そばU.F.O.極太 豚ガリペッパー」から新作のリリースが盛んになり、早くも3年が経過。その新生デビュー当時からクオリティの高さが光っていた極太麺は、第2弾から大豆食物繊維が練り込まれ、現在ほぼ完成系にあると言っても過言ではありません。
おそらくシリーズ第2弾以降の「日清焼そばU.F.O.極太」シリーズやセブン&アイグループとの共同開発商品「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 辛旨焼そば(2019)」に使用されている油揚げ麺とも共通の麺になると思うのですが、縮れは弱く、しっかりとしたコシの強さとストレート状の洗練された印象が日清食品ならではの質感。
東日本明星株式会社が手掛ける超むっちり系の多加水麺も実にハイレベルですが、何度か生地を折り畳んで重ねているような層を感じるストレート麺には日清食品自社工場のプライドを感じます。ただ、熱湯5分ジャストで湯切りした場合、ちょっとだけ硬い部分が残っていたので、気持ち15秒~20秒ほど長めに待つのがいいかもしれません。
こってり醤油ダレ・あとがけ背脂
最初は味噌ダレみたいな見た目にギャップを感じたのですが、タレそのものはシンプルな構成で、豚脂を中心にカエシは濃口醤油、それもキリッとキレのある醤油感。さらに遠慮なくニンニクも効いていて、まだマシマシの領域ではないけれど、ガーリックパウダーではなく生おろしニンニク系のダイレクトなガーリック感で食後は口臭注意報レベル。
ごま油の芳ばしい香りやラー油のピリッとしたアクセントは特に意識されておらず、体感的なオイル成分もフルで動物油脂、加えて酢の酸味も感じないため、トラディショナルな「油そば」ではなく「まぜそば」のベクトルです。ただ、「あとがけ背脂」に遠慮してか醤油ダレだけの状態では大人しく(※ただしキレは強い)、あくまで土台を構築しているに過ぎません。
しかし、「あとがけ背脂」を入れたら一変、瞬時に唇ギットギトw(※上品に食べてもダメ)。そんなオイル感には強烈なインパクトを感じた反面、フタの上で温めている間に溶けてしまった豚脂はマキシマム・ザ・コッテリな感じで好印象だったんですけど、チラホラと残っていた白い塊を単体で食べた時、ちょっと不自然な味が気になりました。
なんかこう、豆腐‥? みたいな。豚背ならではの芳ばしさだったり特有の甘みだったり、そういった独特の魅力は楽しめません。そんなに量が多いわけではなかったので、がっつり混ぜてしまった後は気になりませんでしたが、もうちょっと背脂の芳ばしさや甘みも感じたかったです。ただ、こってりオイルが醤油のエッジをマイルドに包んでくれるため、まったりとしたコクは動物油脂ならではの魅力ですね。
具材・あとがけ粉チーズ
日清焼そばU.F.O.の定番商品は食べ応えのある大切りキャベツも魅力となっているのに対し、数量・期間限定の変わり種ではキャベツが頼りないことも珍しくありません。けれども今回は思っていたよりも大切りのキャベツが多く、その量とサイズに不満はありませんでした(でも背脂っぽい塊が頼りなかったので、普段とりあえず入ってるチャーシューチップのありがたみを実感したりw)。
「あとがけ粉チーズ」はパルミジャーノ・レッジャーノではなくパルメザンチーズ(パルミジャーノ・レッジャーノ風に作られたチーズ)の系譜にある粉チーズで、チーズ特有のクセも感じますが、ゴルゴンゾーラなどのブルーチーズ(青カビ系)ほど強烈な風味のチーズではありません。やや雑味はあるものの、今回のテーマ的に繊細さは無用の長物なので、それについても問題ないでしょう。
あと粉チーズとは別に食塩も含まれていて、ダイレクトにいくと強めのキレを感じたのですが、こってり背脂まみれになった後のタレを適度に引き締めてくれる効果的な塩梅、かつ粉チーズが味を大幅に変えてくれるため気分転換に嬉しいアイテム。ただ、小袋にも “最後にかけて” とアドバイスがあったように、がっつり混ぜるとアブラでダマになってしまうので、そこだけ注意してください。
というわけで、あとがけ背脂と醤油ダレを混ぜ合わせてからアブラの背徳感を楽しみ、粉チーズは味変用として使うのがオススメ。あと、タレ・アブラ・チーズの組み合わせ的に “サラダ用の水菜” とかトッピングしたら相性かなりよさそうでした。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
ニンニクがガツンと効いた醤油ダレに、そのカドを包み込む丸みを帯びたオイル感、それがまったりし過ぎないようにアクセントを添えてくれていた粉チーズなど、何気にキャベも多かったですし、麺の基礎クオリティも高かったのですが、どうも「背脂」にこだわると不自然な風味が気になりました。しかし、そこさえ許容できれば悪くありません。食後は罪悪感を覚えるけれど、「神味マキシマム」の場合それもまた魅力と言えるでしょう。
背脂特有の芳ばしい風味や甘みに期待すると純度の低さが気になりましたが、結果たっぷりのオイルで “背徳的な味” は打ち出せていますし、そもそも「あとがけ背脂」という発想が斬新で面白かったです。希望小売価格245円(税別)なので、コンビニで購入すると税込250円以上必至ですが、今後さらなる発展にも期待できるポテンシャルの高い一杯でした。