どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年5月2日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清焼そばU.F.O. 濃い濃い魚介豚骨醤油まぜそば」の実食レビューです。
大人気の「まぜそばUFO」に “たっぷり魚粉×濃厚魚介豚骨醤油だれが極太麺に絡む” 濃い濃いニューフェイス新登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清焼そばU.F.O. 濃い濃い魚介豚骨醤油まぜそば
日清焼そばU.F.O.(にっしんやきそばユーフォー)とは、1976年(昭和51年)5月21日の発売以来、現在はカップ焼そばカテゴリーの売上No.1* に君臨するロングセラーで、一度食べたら忘れられない濃厚なソースに定評のあるブランド。いつものソース味とは異なる期間限定の変わり種にも積極的に挑戦していますが、いずれの商品も “濃いめ” を共通のキーワードに展開しています。
* インテージSRI+カップインスタント麺市場 焼そばカテゴリー 2021年1月〜12月、累計販売金額(全国、全業態)
今回の新商品「日清焼そばU.F.O. 濃い濃い魚介豚骨醤油まぜそば」は、ガッツリ系の味わいが好きな若者を中心に人気を博している「まぜそばU.F.O.」シリーズの新作で、魚介豚骨醤油だれの “濃くてうまい味” を追求した一杯。食べ応えのある極太麺に魚粉も別添ということで、いわゆる “またおま系” をイメージしたフレーバーと見て間違いありません。
主にラヲタの間で使われる “またおま系” とは、豚骨魚介系の濃厚なスープを特徴とするラーメン・つけ麺を指すラーメン用語で、すべての始まりは2000年(平成12年)10月。埼玉県川越市に創業した「頑者(がんじゃ)」が「魚粉」を初めて “つけ麺の具材として” 使い、当時は斬新すぎた “自家製極太麺×濃厚つけダレ×魚粉” の金字塔を打ち立て、独自のスタイルを確立。
その影響を受け、2008年(平成20年)頃には都内にも本格的な濃厚豚骨魚介つけ麺ブームが到来し、それに乗っかろうと同じカテゴリーに属する専門店が矢継ぎ早に乱立した結果、濃厚豚骨魚介つけ麺を看板に提供する新店がオープンすると、いつしかマニアの間で「またお前もその味か‥‥」などと揶揄されるようになりました。
そのため近年のラーメン業界では飽和状態にあるジャンルなのですが、その中でも別格の知名度を誇る「中華蕎麦とみ田」や「六厘舎」など、揺るぎない地位を確立している名店があるのも事実。このページでレビューする「日清焼そばU.F.O. 濃い濃い魚介豚骨醤油まぜそば」のパッケージにも “極太麺&魚粉×濃厚ダレがたまらない!!” とあるように、またおま系を意識していることが明確に伝わってきます。
このジャンルをイメージした汁なしカップ麺といえば、前述の「中華蕎麦とみ田」監修による “お店では食べられない” カップ麺だけの限定メニュー「中華蕎麦とみ田 豚骨魚介まぜそば」(2018年6月18日発売品、現在製造終了)が既存するため、残念ながら業界初ではないものの、おそらく「日清焼そばU.F.O.」史上においては初の試み。
たとえば2020年3月2日の発売から現在にかけて毎年恒例になっている「濃い濃いだしソース焼そば」に、魚粉を別添した「大盛 追いトッピング油そば」(2019年1月14日発売品)など、過去に魚介系のフレーバーにも挑戦している「日清焼そばU.F.O.」ですが、ここまで魚介豚骨醤油を強く訴求したスポット商品は前例がありません。
なんかこう、背景にある “まぜまぜまぜまぜぐるぐるぐるぐるぐぐぐるるる‥‥” という文字の並びが漠然と狂気的で怖いんですけどw それはさておき飽和状態にありながらも不動の人気を博す「またおま系」に通じる中毒性の高い味わいが楽しめるのか、お手並み拝見と参りましょう。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、食べる直前に加える「まぜそばのタレ」と「ふりかけ」の計2袋。いつもの「日清焼そばU.F.O.」では “青のり&紅生姜ふりかけ” をフタの上に貼り付けていますが、まぜそばのタレ・ふりかけ(魚粉)どちらも容器の中に入っています。
麺は油で揚げずに乾燥させたフライ麺で、いつもの「日清焼そばU.F.O.」には中太ストレート麺を搭載していますが、それとは異なる “極太ウェーブ麺” を採用しています。お店を基準にすると中太の平打ち麺ではあるものの、カップ焼きそば(まぜそば)の油揚げ麺としては太めの部類に入るため、いつもとは違う粘りとコシの強さに期待したいところ。
ちなみにメーカー希望小売価格は193円(税別)ということで、日清焼そばU.F.O.ブランドのレギュラーサイズにおける標準的な値段。ただ、変わり種の日清焼そばU.F.O.では90gの麺重量を基本としているのに対し、今回は85gと微妙に少ないため、添付調味料と魚粉にコストを割かれた様子。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清焼そばU.F.O. 濃い濃い魚介豚骨醤油まぜそば 製造所:S・関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:111g(めん85g) 商品コード:4902105271964(JAN) |
発売日:2022年05月02日(月) 実食日:2022年05月04日(水) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:138円(税込) 希望小売価格:193円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:皿型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:460ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(まぜそばのタレ・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、香辛料、大豆食物繊維)、たれ(糖類、植物油脂、しょうゆ、ポークエキス、魚粉、食塩、醸造酢、魚介調味油、かつおぶしエキス、香辛料)、かやく(キャベツ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、アラビアガム)、香料、炭酸Ca、かんすい、カラメル色素、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、くん液、乳化剤、炭酸Mg、チャ抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
具材は最初から容器の中に入っている状態で、きわめてシンプルにキャベツのみ。しかもサイズは小さく、お世辞にも量が多いとはいえません。いつもの「日清焼そばU.F.O.」には味付豚肉と大切りキャベツが入っているため、ちょっと頼りないです。いや、かなり頼りない‥‥w
別添されている「まぜそばのタレ」は温める必要があるので、お湯を注いでから5分間、フタの上にのせて温めながら待ち、湯切り後にタレを混ぜ合わせ‥‥お、けっこう強烈なオイニーですね。タレに含まれるアブラには、日清食品の二郎インスパイア商品で頻繁に感じる豚臭いニオイが備わっており、それに負けじと魚粉の香りも強く、写真の淋しげな雰囲気に反してバッチバチ。
ちなみに私はローカルスーパーで購入しましたが、コンビニでは「ローソン」と「セブンイレブン」での取り扱いが意欲的だったので、販売店の参考にしてください。それでは、引き続き「めん」「たれ・ふりかけ」「かやく」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(111g)あたり |
カロリー:482kcal たん白質:10.7g 脂 質:20.4g 炭水化物:63.9g 食塩相当量:4.9g ビタミンB1:0.39mg ビタミンB2:0.42mg カルシウム:285mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
がっしり食感の太ちぢれ麺
明星食品が得意とする極太麺と比較した場合、それに匹敵するサイズとはいえないけれど、比較的にソフトな口当たりのファーストインプレッションに反し、噛むと中心部にかけてギュッ、と詰まった密度の高い歯応えが楽しめるワイルドな質感が魅力的。それなりに油揚げ麺特有の風味も並行しますが、極端にネガティブではありません。
後述するタレは文字通り “濃い濃い” で、さらに魚粉のインパクトも重なってくるのですが、それに負けない存在感。また時間の経過に合わせて柔らかくなるのではなく、粗熱が取れると食べ始めよりも強付きが増すタイプだったので、最後まで野趣に富んだ噛み応えが楽しめました。しかし、ちょっと少ないのが玉に瑕。
2022年5月現在の業界水準と比較して、たった5gの差ではあるものの、太いが故に細麺よりも早めに食べ終わってしまうというか、やっとエンジンが掛かり始めたくらいのタイミングで「もう終わり?」みたいな物足りなさが無きにしも非ず。これなら大盛りでも飽きずに食べられそうだったので、量については続編に期待。
たれ・ふりかけ
またおま系の骨組みにインスパイア系の背徳感をプラス
タレに含まれるポークエキスは乳化気味で、一般的にネガティブとされる部分を取り除き、丁寧に旨味を抽出したような印象を受けますが、反してオイルのニオイは無骨で荒々しく、日清食品の二郎インスパイア商品やローソン名店シリーズの「無鉄砲 濃厚ド豚骨」(特製コク旨たれ)にも通じる例の “むわっ” とくるパワフルなニオイがインパクトを表現。
それに負けじと魚介調味料や節エキスの主張も強く、魚介は煮干しよりもサバやカツオが優勢で、なるほど “濃い濃い” という表現にも納得の濃さ。しかし、濃さの指標は塩気にあらず、豚の旨味と魚介が濃いめだったので、しょっぱいわけではありません。さらに魚介感を押し上げてくれるのが別添の「ふりかけ」で‥‥
タレと同様に節系の旨味をフロントに感じるのですが、その間をスッと通る煮干しのシャープな旨味もあり、またおま系が持つ中毒性の高さを表現しています。それと同時に糖類の甘さも強かったので、個人的な好みでいえば中毒性が加速する感じでポジティブに思えたんですけど、好みによってはネガティブかもしれません。
かやく
ふりかけも具材と思えばオーライか
キャベツは申し訳ない程度にしか入っていないため、たとえばイメージ的にナルトやメンマをトッピングするとか、あるいは刻み海苔や卵黄ソースを別添するとか、フリーズドライの柚子皮も入ってたらなぁ‥‥と、さすがに寂しいといわざるを得ない項目になりますが、ふりかけの魚粉も具材の一部と思えばセーフですかね。
総評
いつもと違う噛み応えのウェーブ麺に、濃厚な魚介豚骨ダレと豚臭いオイルの組み合わせもインパクトが強く、さらに多めの魚粉も評価すべきポイントになりますけど、初めてなのに漠然と既視感のある味わい。それも飽和状態後の “またおま系” に通じる要素になるため、考え方によっては加点要素にもなり得ますが、もうひとつ色気が欲しかったところ。
しかし、いい意味で想像通りというか、味の面においての裏切りはなかったので、濃厚な豚骨魚介系の味が好きならマスト。コンビニで購入した場合の税込価格は198円になりますが、スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外の店舗であれば税込130円前後が相場になるので、個人的にはオススメしたい一杯です【author・taka :a(大石敬之)】